名場面のオンパレード!これはすごい漫画
とにかく名場面、名台詞が多いです。巻数を重ねると失速する漫画もありますが、これは勢いが衰えません。ギャグとシリアスの二面性が心地よいタイミングで交代し、会話のテンポやストーリー展開の速度は読むのを疲れさせず、とにかく飽きさせません。とくにシリアスシーンの描き方は迫力満点です。
行動やセリフは当然のことながら、絶妙な表情から各キャラの背負う人生が垣間見えます。金塊争奪戦というストーリー上、死人が出ますが、死に様すら今までのキャラクターの生き様をそのまま体現した鮮やかなものです。一見無様に死んだように見えるキャラも、他のキャラの生き方を補正するように描かれているため、モブすら無駄死にしていません。キャラのひとりひとりから、壮絶なエネルギーを感じる作品です。
ギャグシーンでは、コミカルな顔芸が丁寧に緻密に書き込まれており、初見ではあまりの顔面崩壊っぷりに圧倒され、「やべえ」しか感想が出ませんでした。どのギャグシーンもインパクトのあるもので、誰かに見せびらかしたくなります。話が進むにつれ新キャラが続々出てきますが、それぞれのエピソードや人格が強烈なので、皆きちんと個性が出ています。こんなに楽しい人間模様は久しぶりです。非常に興奮しています。わたしは自信をもって、この漫画をおすすめします。