PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズ

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DESTINY 鎌倉ものがたり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

DESTINY 鎌倉ものがたり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『DESTINY 鎌倉ものがたり』とは、2017年に公開された映画で、西岸良平の人気コミック『鎌倉ものがたり』を実写映画化したファンタジー作品である。監督は、日本アカデミー賞最優秀賞を受賞した山崎貴。主演に堺雅人と高畑充希を迎え、ほかにも大物俳優が勢揃いしている。ストーリーは魔物や幽霊が一緒に生活するという鎌倉が舞台。夫婦の周りでは奇妙な出来事が起こり、自分たちの謎が解き明かされていく作品だ。夫婦の絆を感じることができる温かい映画作品である。

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陸王(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

陸王(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『陸王』とは作家の池井戸潤が書いた小説『陸王』が原作のドラマで、脚本は八津弘幸、演出は福澤克雄と田中健太が担当。ドラマのストーリーは資金難に苦しむ老舗足袋屋の社長が、会社の未来を考え新規事業のランニングシューズ開発に乗り出し、たくさんの人の助けで苦難を乗り越え、マラソン足袋「陸王」を開発するまでの企業再生物語。ドラマの主人公である宮沢紘一を俳優の役所広司が演じ、たくさんのエキストラを使った駅伝シーンなどは臨場感のあるシーンに仕上がっている。大多数の人たちから感動したと大反響を呼んだ人気ドラマ。

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流星の絆(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

流星の絆(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『流星の絆』とは、東野圭吾の同名小説『流星の絆』が原作となったミステリードラマである。子どものころに両親を殺された三兄妹が復讐を誓い、真犯人にたどり着くまでを描く。2008年10月から12月に、TBS系22時からの金曜ドラマ枠で放送された。脚本は宮藤官九郎が手掛け、基本のストーリーは守りつつも青春ドラマ的な要素やコメディー的な要素が加わったことで、原作とは大きく異なる世界観となっている。主役の三兄妹を二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香が演じる。

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Shall we ダンス?(Shall We Dance?)のネタバレ解説・考察まとめ

Shall we ダンス?(Shall We Dance?)のネタバレ解説・考察まとめ

『Shall we ダンス?』とは、周防正行監督・脚本による1996年製作の日本映画。社交ダンス教室を舞台としたハートフルコメディ。日本アカデミー賞独占をはじめとして数々の映画賞に輝き、海外においても19ヵ国で公開され高い評価を得た。平凡な中年サラリーマンの男性が、電車のホームから見かけた社交ダンス教室の美女に魅せられダンスを習い始め、ダンスをきっかけに見失っていた自分自身や生きる情熱を取り戻していく姿を描く。

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いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう(いつ恋)のネタバレ解説・考察まとめ

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう(いつ恋)のネタバレ解説・考察まとめ

『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(いつ恋)とは、東京という街で必死に生きる若者たちの恋愛を描いた日本のテレビドラマである。フジテレビ系列で2016年1月から3月まで放送された。坂元裕二によるオリジナル脚本作品。主演を有村架純と高良健吾がつとめた。東日本大震災が発生する2011年前後と、5年後の2016年からの2部構成で描かれている。第3回コンフィデンスアワード・ドラマ賞作品賞・脚本賞などを受賞した。

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借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『借りぐらしのアリエッティ』とはメアリー・ノートン著書の『床下の小人たち』を原作として、米林宏昌が監督のスタジオジブリ制作アニメーション映画である。最終興行収入は92億5000万円で2011年に日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞。とても美しい映像は劇中の音楽とよく合い、見ている人を夢中にさせた。人間に見られてはいけない小人が、人間の家で物を借りながらどのように隠れて暮らすのか、そして短い間に築かれていく小人であるアリエッティと少年の翔との友情と絆を描く。

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鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『鎌倉殿の13人』とは2022年にNHKで放送された、平安時代〜鎌倉時代初期を舞台とした大河ドラマである。主演は小栗旬が務めた。 伊豆の地方豪族の次男坊であった北条義時(ほうじょうよしとき)は源頼朝(みなもとのよりとも)に仕え、源平の戦乱の中に巻き込まれていく。そして鎌倉幕府成立後は有力御家人たちとの権力闘争を勝ち抜き、次第に非情な権力者になっていく姿が描かれている。 脚本は今作が大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛けた。 同作品は2023年のエランドール賞特別賞を受賞している。

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超高速!参勤交代(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

超高速!参勤交代(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『超高速!参勤交代』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2014年に映画化された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)は、長い参勤交代を終えて国元に帰ってきていた。しかしすぐにまた参勤するようにと江戸から知らせが届く。湯長谷藩の面々は老中松平信祝(のぶとき)の無理難題を攻略するため、何度も窮地に陥りながらも知恵をめぐらせ江戸に向かう。この物語は個性豊かなキャラクターが織りなすコミカルな様子の中に、男たちの熱い思いを垣間見ることが出来る作品となっている。

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VIVANT(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

VIVANT(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『VIVANT』とは、は2023年7月から同年9月までにTBS系「日曜劇場」枠で放送されたアドベンチャードラマ作品。サラリーマンの乃木憂助は、自身にかけられた誤送金の疑いを晴らすためバルカ共和国に向かう。バルカの地で乃木を巻き込んだ自爆テロ事件は、やがて暗躍する国際テロ組織、そして乃木の正体へと繋がっていく。国内外から集結した豪華俳優陣やモンゴルで撮影された大スケールの映像、そして、予想を超える展開が連続するストーリーが見どころとなっている。

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AI崩壊(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

AI崩壊(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『AI崩壊』とは、2020年1月31日に全国公開された日本のSF・災害映画である。監督・脚本は入江悠、主演は大沢たかおが務めた。映画は主人公である桐生浩介(きりゅう こうすけ)が医療人工知能 AI「のぞみ」の開発に成功したところからはじまる。2030年には全国民の個人情報などを「のぞみ」が管理するようになったが、突然「のぞみ」が暴走し日本中がパニックとなる。その暴走を阻止しようと奔走する姿を描いた映画である。AIが発展する現代で、これからの世界のありかたについて考えさせられる映画だ。

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超高速!参勤交代 リターンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

超高速!参勤交代 リターンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『超高速!参勤交代 リターンズ』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2016年に公開された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)をはじめとする一行は、元遊女のお咲を側室に迎え湯長谷への帰途についていた。しかし再び老中松平信祝(のぶとき)の陰謀にまきこまれ、城を乗っ取られてしまう。民を傷つけられた政醇は信祝に対抗することを決める。この物語は個性豊かなキャラクターが見せるコミカルな様子の中に、理不尽に強く立ち向かう男たちの姿を見ることが出来る作品となっている。

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るろうに剣心 伝説の最期編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

るろうに剣心 伝説の最期編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『るろうに剣心 伝説の最期編』(るろうにけんしん でんせつのさいごへん)とは、和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画。国家転覆を目論む武装組織との戦いを描いた「京都編」の後半を、オリジナルの展開を交えて映画化したもの。前作と合わせて100億近い興行収入を達成する大ヒットとなった。 明治政府打倒を目論む志々雄真実を倒すため、奥義を修得する緋村剣心。その志々雄は明治政府を脅し、剣心を処刑させることを画策。剣心は否応なく人斬りとして犯してきた罪との対峙を迫られる。

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るろうに剣心 京都大火編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

るろうに剣心 京都大火編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『るろうに剣心 京都大火編』(るろうにけんしん きょうとたいかへん)とは、和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画。国家転覆を目論む武装組織との戦いを描いた長編エピソード「京都編」の前半を映画化したもの。人気悪役の志々雄真実を実力派の藤原竜也が演じることで話題となった。 伝説の人斬り緋村剣心が新たな道を踏み出した頃、京都では凄腕の剣客にして野心家の志々雄真実が明治政府打倒のために活動を開始していた。剣心と仲間たちは、志々雄の打倒を目指してそれぞれに動き出す。

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わたし、定時で帰ります。(わた定)のネタバレ解説・考察まとめ

わたし、定時で帰ります。(わた定)のネタバレ解説・考察まとめ

『わたし、定時で帰ります。』とは、2019年4月よりTBS系の「火曜ドラマ」枠で放送された連続ドラマ作品。原作は朱野帰子の小説『わたし、定時で帰ります。』と、その続編である『わたし、定時で帰ります。ハイパー』。過去のトラウマから定時退社を貫く主人公・東山結衣を吉高由里子が、結衣の元婚約者でワーカホリックな副部長・種田晃太郎を向井理が演じている。曲者だらけの社内で起こる様々な問題に立ち向かう結衣と、そんな結衣を支え続ける種田が仕事を通して過去と向き合い、本当の幸せを見つけ出すヒューマンストーリー。

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パリ、テキサス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

パリ、テキサス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『パリ、テキサス』とは1984年に製作された西ドイツとフランスの合作映画である。監督はヴィム・ヴェンダース。1984年の第37回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した。テキサスを放浪していた男、トラヴィス。記憶も曖昧なまま彷徨い続けていたトラヴィスの妻子との別れや再会を描いた傑作のロードムービー。カラカラに心の乾いた男が家族との再会によって蘇っていく過程の描かれ方が絶妙である。息子や妻との再会は彼にとってテキサスの中のパリスに辿り着いたかのようであった。

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西部警察 PART-II(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

西部警察 PART-II(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『西部警察 PART-II』とは1982年から84年にかけて放送された、石原プロモーション制作の刑事ドラマシリーズ『西部警察』の続編である。西部警察署捜査課の大門圭介中心にした大門軍団と、彼らを見守る木暮課長の下、凶悪犯に立ち向かう。迫力ある銃撃戦・カーチェイス・爆破シーンが特徴的。『PART-II』では特殊車両「スーパーZ」「マシンRS」の登場、日本全国の事件を解決する「ロケ編」での実際の市電や遊覧船の爆破シーンや、巨大煙突の倒壊等々見どころ満載である。

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屍人荘の殺人(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

屍人荘の殺人(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『屍人荘の殺人』とは2017年に今村昌弘が執筆したミステリー小説、小説を原作としたミヨカワ将による漫画、および2019年公開の実写映画作品である。ミステリー小説好きの大学生・葉村譲(はむらゆずる)と明智恭介(あけちきょうすけ)は、探偵少女の剣崎比留子(けんざきひるこ)にロックフェス研究会の夏合宿に誘われる。しかしその先で衝撃の出来事に遭遇し、ペンションでも殺人事件に巻き込まれる。事件解決に奮闘する研究会のメンバーと葉村たちの様子が描かれている。剣崎と葉村のコミカルなやりとりが見所の作品。

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ジブリ映画のタイトルを組み合わせる大喜利が面白い!ネットで話題になった秀逸なネタを紹介!

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本記事ではネットを中心に大人気となった大喜利企画「ジブリ映画のタイトルを組み合わせて面白い文章を作る」というネタについて、秀逸な作品の数々をまとめて紹介している。記事中では殿堂入りした歴代の優秀作品のほか、思わず笑ってしまう面白い文章を多数掲載した。

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【借りぐらしのアリエッティ】アリエッティと翔のその後にまつわる都市伝説・噂を徹底検証

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『借りぐらしのアリエッティ』の登場人物・キャラクターのその後にまつわる都市伝説・噂をまとめました。ここで紹介するのは、アリエッティと翔の二人について。物語の結末を振り返りつつ、アリエッティは新しい家を無事見つけることができたのか、翔の手術の結果はどうなったのかを検証していきます。

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【もののけ姫】ジブリ映画から学ぶ心に響く名言・名セリフ集!恋や人生に迷ったときにどうぞ【となりのトトロ】

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本記事ではスタジオジブリ制作映画に登場する、「心に響く」名言・名セリフをまとめて紹介している。記事中では「人生についての名言」「夢・目標を追う人への名言」「落ち込んでいる人を励ます名言」「恋愛・失恋に関する名言」「学習・仕事に関する名言」のカテゴリーに分けて、映画のセリフを画像とともに掲載した。

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PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズのレビュー・評価・感想

PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズ
10

何気ない日常生活がもてなす究極のヒューマンドラマ

東京、渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)は小さなアパートで静かに毎日を淡々と過ごしていた。同じ時間に目覚め、同じように支度をして、同じように一生懸命に働いた。一見、その暮らしの様は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ暮らしの中にも毎日新しい発見や気づきがあるのだ。まさに、その平山の生きる姿は美しいものであった。そうした何気ない暮らしの間に思いがけない出来事が起きる。それが平山の過去を小さく揺らすことになる。

この作品の見どころは、平山の生き様の美しさである。
主人公である平山はトイレの清掃員として働くが、毎日同じことの繰り返しでも一生懸命に働く。そこに仕事に対しての情熱や、ひたむきさがスクリーン越しからひしひしと伝わってくる。何気ない暮らしの中に自分なりのルーティンを見つけ出し、小さな喜びや幸せを感じている様にとても心を打たれた。
仕事以外の休日は洗濯物をコインランドリーに出し、フィルムカメラを現像してもらい、家に帰った後そのフィルムを仕分ける作業をする。
平山は家にテレビはなく、今時なのにスマホも持たない。そんな彼が愛したものとは、朝は植物たちに水をやり、仕事場へ向かうときに車内で聴くカセットテープの音楽たちであったり、就寝前の読書。あとはカメラ。決して豪勢な暮らしとは言えないが、平山はやること一つひとつを丁寧にその物を感じながら生きているんだと思った。
そんな暮らしをこの映画を観ていて羨ましく、平山の生活に嫉妬してしまうほど魅力的に感じた。

やはり役所広司がすごい。
この映画で、役所広司は第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。
彼は作中で、平山という男を見事に落とし込んで役として生きています。冒頭からおそらく20分くらいセリフがないのだが、役所広司の圧倒的な演技力によって全く飽きることがない。淡々とトイレの清掃をしているだけなのに、観ていて心がざわつく感じ、そしてセリフがなくともその芝居の所作であったり表情にさまざまなメッセージ性を感じさせられた。
今までの役所広司が積み上げてきた芝居のキャリアの集大成のようなものを感じる素晴らしい演技力に心が奪われる。

劇中に流れる音楽であったり、平山に取り巻く人間たちなど、作品の至る所に注目して欲しい作品だ。配役、キャスト、音楽、物語の構成、カット割などなど、あげたらキリがないが全てにおいてパーフェクト。
平山の些細な日常こそが平山自身にとっての完璧な日常、PERFECT DAYSなのだ。

PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズ
9

日常的な平穏な時間の中に確かにある予想外の出来事・発見に気づかせてくれる作品

ドイツの名匠ビム・ベンダースが役所広司を主演に迎えた本作。東京・渋谷を舞台に、トイレの清掃員の男が送る日々の小さな出来事を垣間見る映画です。
2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来、19年ぶり2人目となる男優賞を受賞しました。
東京でトイレの清掃員として働く役所演じる平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとってその日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちています
物語はゆったりと始まっていきます。主人公・平山の些細に見える毎日の楽しみが、本人にとってかけがえのない時間を演出しています。
この作品は、淡々と見える毎日の中にもたくさんの価値や気づきが眠っていて、自分たちの毎日から幽体離脱して俯瞰して見れるような感覚に陥ります。
平山を演じる役所広司が作品の命運を常に握っているのを明確に感じられます。彼は極端に少ない台詞の合間に、その表情で見事に物語を運んでいます。
今作品のような雰囲気を持つ映画は、多くのインディーズ邦画で見かけるような陳腐になりかねない可能性を孕んでいますすが、今作品は「平凡な中に美を求める」というテーマを極めて淡々と写していく中で平山の感情の揺らぎにしっかりとスポットを当て、見る人に訴えてきます。
心が疲れた時、日々の幸せを再確認したい時におすすめの映画です。

PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズ
10

何気ない日々の尊さに気付かされる映画

2023年12月22日に公開した今作。米アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートした。
ドイツ人のビム・ベンダース監督と、日本を代表する役所広司(第76回カンヌ国際最優秀男優賞)主演のヒューマン映画。舞台はファーストリテイリング取締役の柳井康治氏による“トイレプロジェクト”により生まれ変わった個性豊かな「トイレ」だ。

東京のトイレで働く清掃員「平山」の日常。
毎日同じ場所に行き、同じことをする。
でも毎日違う人に会い、違う景色を見る。

「毎日」は同じように見えるけど、少し「違う」。
違う人の世界と自分の世界とが重なり、毎日違う「自分」になる。

それはPERFECT DAYS。
これ以上に欲しいものはあるのだろうか。

“KOMOREBI”は今作のキーワードだ。これは日本にしかない表現らしい。
光と葉と風で揺れ動く、いっときいっときが、最初で最後。
その貴重な瞬間を、どれくらい人は意識でき、味わうことができるのだろうか。
どんなお金持ちや、権力者よりも、平凡に見える日々を噛み締めることができる人こそが、一番幸せな人なのかもしれない。

ところどころ挿入される「音楽」は「日々の大切さ」をより印象づけ、耳から離れない。

内容はもちろん、「日本のよさ」も織り交ぜた、心に残る作品だ。

PERFECT DAYS / パーフェクト・デイズ
9

『PERFECT DAYS』:時代を超える芸術作品

『PERFECT DAYS』は、役所広司の卓越した演技能力を存分に活かした映画です。彼の表現力豊かな演技は、映画の魅力を一層高めています。この作品はただのエンターテイメントという枠を超え、観る者に深い感動を与える芸術作品です。

映画のストーリーラインは巧妙で、予想を裏切る展開が随所に散りばめられています。役所広司は主人公の複雑な心理を見事に表現し、その内面の葛藤をリアルに描いています。映像美も際立っており、撮影技術の高さが光っています。

本作の最大の魅力は、人間ドラマの深さにあります。役所広司は感情の起伏を細やかに演じ分け、観客を物語の世界へと引き込みます。彼の演技は、観る者の心に長く残ることでしょう。

この映画は幅広い層の観客にお勧めできます。静かながらも強いメッセージを持った作品であり、人生とは何かを考えさせられる内容です。映画好きはもちろん、役所広司のファンならずとも、多くの人に感動を与えること間違いなしです。

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