テイルズ オブ シンフォニア(Tales of Symphonia)のネタバレ解説・考察まとめ

『テイルズ オブ シンフォニア』とはナムコから発売されたニンテンドーゲームキューブ用RPGゲーム。『テイルズオブ』シリーズの5作目である。人気の高い作品で、後に他機種へ移植されたり、OVAやドラマCD等幅広くメディア展開している。戦乱の元凶である邪悪な種族ディザイアンを勇者ミトスが封印した古代大戦から四千年後、復活したディザイアンによって再び世界は衰退の道を辿ろうとしていた。世界を救済する神子である少女コレットと共に、主人公ロイドはディザイアンを封印して世界を平和に戻す世界再生の旅に出る。

永続天使性無機結晶症

イセリア牧場に着くとクラトスはロイドになぜ自分をイセリア牧場に同行させたのか質問する。ロイドは今は利害が一致しているから協力関係にあるが、いつクラトスが裏切るかわからないので行動を共にして監視する為だと答えた。牧場の入口は閉まっていたが、天使であるクラトスが空を飛び牧場に潜入すると内側から扉を開けた。施設内に潜入し、魔導炉の停止と収容されている人々の救出をする為奥に進む。魔導炉へ向かう途中にいたショコラを含めた収容された人々を外に出し、ロイド達はさらに奥へ進む。魔導炉の前には五聖刃の1人フォシテスが待っていた。ロイド達はフォシテスを力で抑え込むとフォシテスはよろめき足を踏み外して魔導炉へ落ちていった。クラトスが制御盤を操作して魔導炉を止めて全員が牧場の外に出たところに先程倒したフォシテスが追いつき、ロイドを背後から攻撃した。フォシテスは次にショコラに攻撃しようとするとコレットがショコラを庇って倒れる。隙を見てロイドがフォシテスを剣で刺し倒すが、先程の攻撃で服が破れてしまったコレットは自身の体が結晶化しているのをロイド達に見られてしまう。全員が驚き動揺していると、クラトスはコレットはまだ死なないと言いロイドにしいなへの連絡を急がせる。
ロイド達の合図に応え、しいながセルシウス、ヴォルト、ノーム、シャドウの力を終結させ魔導砲で大樹を撃つとマーテルを融合させたまま大樹は聖地カーラーンの地中に収束していった。大いなる実りは無事で種子と融合しているマーテルも無事な様であった。大樹の暴走が収まったところで、ロイドは改めてコレットの身に何が起きているのか尋ねる。コレットはロイドを強く拒否しながら気を失ってしまう。フォシテスの攻撃も受けて傷ついているコレットとイセリア牧場から助け出した人々を避難させる為、一番近いイセリアの村へ運ぶことになる。
ロイドとジーニアスは村を追放された身であったが、コレットの家もイセリアにある為仕方なく全員でイセリアに向かう。コレットの自宅へ行きファイドラにクルシスもハーフエルフの集まりでディザイアンとマーテル教会の両方を統べる機関であるとの秘密を話す。ファイドラは地震の後に巨大な化け物と共に救いの塔が消えたことを知らせる。クラトスはクルシスのコアシステムに狂いが生じて救いの塔は消えたのだろうと推測した。シルヴァラントの民にとって救いの塔が消えて大地が破壊された今の状況を、全て世界再生の旅の失敗のせいにして生きて帰ってきた神子を責めるだろうとリフィルが思っていると、予想通りイセリアの村長がロイド達を責めに来た。ロイド達を一方的に責める村長であったが、その様子を見ていたショコラや村人達が村長を咎め、ロイドとジーニアスの追放を破棄し収容所の人々を受け入れた。ショコラもロイド達に助けられたことや祖母マーブルに優しくしてくれたことを理解しロイド達と和解した。
その後、目を覚ましたコレットを連れてクラトスがロイド達と合流すると、ファイドラとフランクの依頼でダイクにコレットの体に起きていることとクルシスの輝石のことを聞きに行くことになる。ダイクにクルシスの輝石について尋ねるが自分には分からないと言われてしまう。それを聞くとクラトスはクルシスへ帰ると言い家を出てくが、ロイドが追いかけ、ユグドラシルの部下なのになぜクラトスは大いなる実りの暴走を止めたのか尋ねるとクラトスは自分の考えがあるのだと言い、コレットを助けたいのなら古代カーラーン大戦の資料を調べろと告げ去っていった。クラトスと入れ違いにダイクの家へしいながやって来てロイド達と合流する。その後、ロイドとコレットは2人で話をして、コレットの結晶化を治すことを決意する。

翌日、ロイド達はテセアラに向かいアルテスタに会いに行くと今までの経緯を話す。テセアラでも大きな地震があり、家の前で崖崩れが発生した為にタバサを庇ってミトスが怪我をしていた。アルテスタの話によると、コレットの症状は「永続天使性無機結晶症」という珍しい輝石の拒絶反応だという。その治療法は伝わっていないが、古代大戦の資料を見れば何かわかることがあるかもしれないとアルテスタは言う。
サイバックに英雄ミトスの足跡を中心にした資料館があるそうなのでミトスの案内で資料館へ向かい資料を見る。するとミトスの仲間に永続天使性無機結晶症にかかった者がいてユニコーンの力により治されたとの記述を発見する。しかしユニコーンホーンの力を借りたリフィルに治癒術ではコレットを救えず、別の方法があることが分かったが、これ以上資料館では情報を得られなかった。ミトスはテセアラ王室にミトスや古代大戦の資料の大部分を編纂して保管しているらしいと教えるので、メルトキオは教皇がいる為危険ではあるが城へ潜入することになった。
ミトスとはサイバックで別れ、ロイド達はメルトキオに入る為下水道を進む。するとそこにヴァーリが教皇の仲間と密売をしている所に出くわす。ヴァーリは教皇の依頼で国王を病死に見せかけて暗殺する為に毒を渡しており、ロイド達に気が付くと始末しようと近付いてきた。アリシアの仇であるヴァーリを前にプレセアとリーガルは怒りを露わにしてヴァーリの息の根を止めた。
教皇を追い詰める為テセアラ城の目前まで行くと、城からクラトスが出てくるのを見かける。ロイド達がクラトスの後を追うと、運び屋に神木を町の外に運び出す様頼んでいた。クラトスはロイド達に神木の使い道を告げずに、コレットを助けたければ早くしないと取り返しのつかないことになると言い残し去ってしまった。ロイド達は改めて城に潜入し教皇の部屋へ行くと、教皇から国王に盛った毒の解毒薬を奪い取る。ジーニアスが実の娘であるケイトの処刑について問いただすと、時が経っても老いていかない娘を持ったが故にハーフエルフを虐げる者の気持ちが理解でき、率先してハーフエルフを虐げているのだと答えた。教皇はここでゼロスを殺害し、ゼロスの妹セレスを神子としてまつりあげてハーフエルフをテセアラから追放しようと計画していたのだった。教皇騎士団がロイド達を捕まえにやってくるがプレセアが退ける。しかしその間に教皇は隠し通路を使って部屋から逃げ出していた。
ロイド達も隠し通路を通り教皇を追いかけるが応援で駆けつけた教皇騎士団に再度道を阻まれてしまう。コレットが羽を出現させ攻撃しようとすると、教皇騎士団はコレットの姿を見て天使だと驚いた。ゼロスは突然コレットのことを死と破壊の天使スピリチュアだと紹介すると教皇騎士団は震えあがった。ゼロス以外の仲間はゼロスの言い出したことの意味は分からなかったが、ゼロスの言葉に合わせて演技する。教皇騎士団がコレットとゼロスに許しを請うとゼロスは「天使が言うには神子こそが教会の聖なる意思だと認定した。即刻ひきかえし、教皇とその私兵である教皇騎士団を捕え、神子とその仲間の手配を取り消せ」と命令した。シルヴァラントでは世界再生の旅を達成させた神子となっているがスピリチュアだが、テセアラでは神子を蔑ろにした国王を殺し神子を救った人物という伝説が残っているのだった。
ゼロスの機転で教会から追われることはなくなり、ロイド達は国王に毒のことを知らせる為国王の寝室へ向かった。毒の影響で意識のない国王に解毒薬を飲ませると国王は意識を取り戻す。ゼロスは国王に自分は教皇に陥れられただけでテセアラに仇成すことはしないと伝えると国王は何が望みか質問する。ロイドが王室で管理している英雄ミトスと古代大戦の資料を見せてほしいと言うと2階の書庫にあることを教え閲覧を許す。ロイド達は手分けして資料を探すも永続天使性無機結晶症を治す方法は見つからなかった。コレットがロイドに歩み寄ろうとした時に転んでしまうと近くにあった本の山が崩れ落ちてしまう。その内の1冊はエルフの古代文字で書かれており、リフィルがその本を読み進めると永続天使性無機結晶症を治す手がかりが書かれていることが分かった。クルシスの輝石の浸食を防ぐ為にはマナのかけらとジルコンをユニコーンの術で調合しマナリーフで結ぶルーンクレストという物を作成し要の紋に取り付ければ良いということが判明した。永続天使性無機結晶症は全身がクルシスの輝石になってしまう病気で皮膚結晶化はその最終段階であり、発症から数か月で全身が輝石になってしまうと本には記されていた。材料である1つのジルコンという物は鉱石で、以前にリーガルが仕事で取り扱ったことがあるのでレザレノ・カンパニーに在庫の保管場所等の資料があるだろうと言う。マナリーフと呼ばれる物はおそらくエルフの里ヘイムダールにあるだろうとリフィルが言った。
ヘイムダールに住んでいた子供の頃にマナリーフという草の名前を聞いたことを覚えていたのだ。しかしヘイルダームは純血のエルフ以外立入禁止で人間が入る為には国王の許可証がいるのだという。ジルコンとマナリーフのことは分かったが、マナのかけらとは何のことかは誰も知らなかった。コレットはマーテル教の教典にデリス・カーラーンはマナをかけらとして降らせてあらゆるものに生命を生み出したとの一文があることを思い出す。これがマナのかけらだとしたらクルシスの本拠地であるデリス・カーラーンにあることになる。マナのかけらを後回しにし、ジルコンとマナリーフの確保を急ぐことにしたロイド達は国王の娘ヒルダに頼みヘイムダールへの許可証を発行してもらう。

ジルコンを手に入れる為ロイド達はレザレノ・カンパニーの資料を見にアルタミラへ向かう。会社の資料室でジルコンに関する資料を確認しているとそこへくちなわが現れ、資料を奪ってしまう。くちなわはしいなに対する私怨で動いていた。しいなはくちなわに里の掟に従って評決の島で一騎打ちをしようと持ち掛ける。くちなわはその提案を呑み、しいなが決闘の約束を破らぬ様にジルコンの資料を持っていこうとする。しかしコレットの命は一刻を争う為、しいなはコリンの形見の鈴をくちなわに渡しておく代わりに資料だけは置いていく様懇願した。くちなわはその要求を受け入れコリンの鈴とジルコンの資料を交換して去っていった。ジルコンの資料では最終出荷はサイバックの王立研究院であった為、王立研究院へ向かうと研究員はジルコンの残りを分けてくれる。
次にユミルの森を越えてヘイムダールへ向かうとそこにはまたしてもクラトスの姿があった。クラトスがミトスの仲間に永続天使性無機結晶症にかかった者がいたことや治療法を知っていたのは何故かとロイドは尋ねるが答えずに去っていった。ヘイムダールはハーフエルフの侵入を許さない村だった為、ジーニアスとリフィルは村の外で待つことになった。ロイド達は族長に会い仲間が永続天使性無機結晶症を患っているので治す為にマナリーフを分けてほしいと頼む。族長はその病名を聞くとマナリーフの生息地はここから東南にあるラーセオン渓谷で、その奥地に住む番人に族長の持つ杖を見せれば良いと言い杖を差し出した。ラーセオン渓谷を進むと番人である語り部がおり、語り部からマナリーフの生息する洞窟へ案内される。マナリーフはすぐに見つかるが、そこに巨大な植物の魔物が現れロイド達に襲い掛かる。魔物を倒すとマナリーフを手に入れた。
マナリーフを持って語り部の家へ戻ると、語り部から勇者ミトスの伝承を聞くことになる。ミトスはヘイムダールで生まれ古代カーラーン大戦が始まると村を追い出されたハーフエルフであった。ミトスはハーフエルフ2人と人間1人の仲間と共にカーラーン大戦を終結させ村に帰ろうとしたのだと言う。ヘイムダールではミトスの話が禁忌となっているがその理由はミトスがハーフエルフだからではなく、精霊王オリジンに気に入られながらもオリジンを裏切り、力を利用して作った魔剣を使って世界を2つに引き裂いた張本人だったからであった。ミトスの姓はユグドラシルで、仲間の3人はミトスの姉マーテル、ユアン、クラトスの3人であると語り部は話した。ロイド達はクルシスのユグドラシルが勇者ミトス本人であり、その仲間が自分達のよく知る人物達だったことに驚いた。いかに長命なハーフエルフでも四千年も生きることはできないだろうとリーガルが言うと語り部は彼らが天使になったことで四千年もの時を生きられる体になっていると話す。天使とはカーラーン大戦時に開発された戦闘能力の1つで、体内のマナを使って一時的に体を無機化することで体内時計を停止させるものだった。語り部の話から、最終目的である2つの世界を救う為にはオリジンの力と魔剣が必要になると知った。
語り部にお礼を言い家を出ると、次はマナのかけらを手に入れる為、クルシスの本拠地デリス・カーラーンに行く必要があった。デリス・カーラーンは救いの塔が入口となっており、救いの塔へ行く為には神子であるゼロスにクルシスの輝石が必要であった。ゼロスのクルシスの輝石はトイズバレー鉱山の南東にある修道院にいるゼロスの妹セレスに預けてあるというのでロイド達は修道院へ向かった。セレスからクルシスの輝石を受け取ると救いの塔へ行き中に入る。
救いの塔の中はシルヴァラントとまったく同じ構造であった為ロイド達は驚く。コレットは本能的にテセアラの救いの塔とシルヴァラントの救いの塔は同じものだと悟った。全員は半信半疑だったが、シルヴァラントの救いの塔でユグドラシルの攻撃で吹き飛んだロイドがぶつかった柱にその時の傷がしっかり残っているのを見て、同じ場所だと信じるしかなかった。そこにクラトスが現れ、救いの塔は2つの世界と繋がっているのだから同じで当然だとロイド達に言い襲ってくる。クラトスとの勝負になんとか勝利したロイド達だが、クラトスが従えてきた大勢の天使達によってロイド達は拘束されてしまう。
気が付くとロイド達は檻の中にいた。コレットは今のままでは使い物にはならないらしく、永続天使性無機結晶症の治療が行われるまでは仲間達に命は無事に様だった。コレットやプレセアの力でも破壊できなかった特殊な檻だったが、普段脚を使った技しか使わないリーガルが手を使った攻撃で檻を破壊する。リーガルは元々手を使った攻撃を得意としていたが、アリシアを殺めてからはその技を封印していたのだった。ロイド達が囚われて連れてこられたのは天使たちの住む神聖都市ウィルガイアであった。天使であるコレットに先頭を任せ、ロイド達は天使コレットに連れてこられた人間という設定でウィルガイアを歩きマナのかけらを探す。天使の1人にマナのかけらが欲しいと話すと身分証明書の提示を求められる。そこへクラトスが立体映像で現れ「神子の儀式の為にマナのかけらが必要になったので使いの者を向かわせた。彼らにマナのかけらを渡してくれ」と言い消える。ロイド達はその使いの者は自分達だと言い、天使からマナのかけらを受け取る。地上へ戻る為の転送装置はあったものの、ここでも身分証明書の提示を求められる。ゼロスは地上へ行く為の装置は他にもあるだろうとさらにウィルガイアを捜索すると情報バンクを見つけ、リフィルがアクセスを試みる。
情報バンクにはデリス・カーラーンと魔剣と呼ばれるエターナルソードの関係とユグドラシルが世界を2つに分けて繋ぎ止めるに至った経緯が書かれていた。
デリス・カーラーンという彗星はユグドラシルの力の源でもあるエターナルソードの時間と空間を操る力を使って繋ぎ止められていた。また、ユグドラシルは大樹の種子と世界を維持する為に世界を二分しマナの消費量を最小限に抑える大地延命計画を実行していることが判明した。別の端末を見つけそちらを操作すると緊急用の脱出装置があることが分かり、そこから地上へ戻ろうとすると天使が数人追いかけてきてロイド達を捕まえようとする。ロイド達は隙を見て脱出装置を使い、救いの塔の祭壇の前まで戻る。祭壇にはエターナルソードと思われる剣が安置されていた為、確認する為に手を伸ばすと「資格なき者は去れ」と言う声が聞こえロイドは弾き飛ばされてしまう。そこへユグドラシルが姿を現し、オリジンと契約していないロイド達ではエターナルソードに触れることすらできないと言い放つ。エターナルソードがなければ世界を元の姿に戻すことは叶わないが、オリジンはクラトスが封印してしまっているとユグドラシルは話す。ユグドラシルが世界を二分しているから世界は存続できていると言うとロイドはマナが欠乏しているから犠牲になる人々がたくさんいるのだと否定した。ユグドラシルはマナの欠乏が何故起きたのかジーニアスに問いかけると、ジーニアスは魔科学によるマナの大量消費が原因だと答えるとユグドラシルは頷き、魔科学の発展は戦争が起こす原因であり戦争が起きればマナがまた大量消費され大樹が蘇ってもすぐに枯れる事態に陥る。ユグドラシルはカーラーン大戦を対立する2つの陣営をシルヴァラントとテセアラの2つの世界に分けて閉じ込めることによって締結させたと語った。そしてマナを搾取し合う関係を作り衰退と繁栄を繰り返させることで戦争の原因となる魔科学の発展を抑えていたのだった。
ユグドラシルは何者も差別されない世界を作りたいという野望を抱いており、エクスフィアを使ってエルフや人間の血をなくし無機生命体にしてしまえば全ての人は同じになり差別は起こらないと説いた。クルシスもディザイアンも全てその為に組織されたもので、ユグドラシルはこの計画の名を「千年王国」と語った。今までハーフエルフというだけで差別を受けてきたジーニアスはユグドラシルの野望を聞き考え込んでしまう。ユグドラシルはコレットは必要だからと力尽くでも奪おうとするとロイド達はその手を阻もうとする。ユグドラシルとの戦いの最中にコレットが突然倒れてしまい、皆がコレットに気を取られている隙にジーニアスがユグドラシルに魔術で怪我を負わせた。そこへプロネーマが現れ、ユグドラシルを守ろうとジーニアスに攻撃を仕掛ける。逃げ遅れたジーニアスをユグドラシルは突き飛ばし自身がプロネーマの攻撃を受けてしまう。ユグドラシルはプロネーマが自分を呼びに来たことを知るとロイド達に世界を救う道がいつもあるとは限らないと言い残し消えていった。

ユグドラシルが何故自分を助けたのか分からないジーニアスだったが、ユグドラシルが笛を落としていったことに気が付くとその笛がミトスの笛だったことに驚く。仲間に気付かれない様に慌ててその笛を拾い隠すと、リフィルがコレットの体を心配して一刻も早くルーンクレストを作ることを勧める。
手に入れた全ての材料を持ってアルテスタの下へ向かうとすぐにルーンクレストの制作を始めてもらう。アルテスタがルーンクレストを完成させるのを待っている間、妙に暗くなっているジーニアスをミトスが心配して声をかける。ジーニアスがミトスに話し始めたと同時にアルテスタがルーンクレストを完成させコレットの治療完了を告げた。コレットが目を覚ます頃には完治しているだろうとの話にロイド達は喜んだ。
食事をした後にロイドは急激な眠気に襲われ、別室に行き1人で眠っていた。体の痺れを感じて目を覚ますとそこにはユアンが立っており、急に父親に会いたくないかとロイドに話しかけてきた。それだけ言うとユアンは消えてしまい、慌てて外に飛び出すとそこにはユアンの他にレネゲードとクラトスの姿があった。レネゲードと敵対関係にあるクラトスが一緒にいることを不思議に思っていたロイドだったが、そこでユアンはクラトスに「息子の命が惜しければ私に従え」と言いクラトスがロイドの本当の父親だと判明する。ユアンはクラトスにオリジンの解放を要求する。ロイドは信じられず否定するが、ユアンが15年前のアンナがエクスフィギュアとなった時の話を始める。黙って聞いていたロイドはユアンに言葉に怒り斬りかかるがユアンはそれをかわし、逆にロイドへ魔術を放つ。クラトスが咄嗟にロイドを庇い無事を確認するとクラトスはユアンの攻撃が元で倒れてしまう。ロイドが何を信じてよいのか分からなくなり絶叫していると目を覚ましたコレットがアルテスタの家から出てきて外の様子を見て唖然とする。取り乱しているロイドをコレットは「どんな生い立ちであってもロイドはロイドだよ」と宥め落ち着かせた。自分を庇って倒れたクラトスにロイドは素直な気持ちで「ありがとう」と礼を言うが、クルシスのやり方は好きになれず、そこに属するクラトスを父だとは呼べないと言った。目的の為ならば犠牲を出してもいいとは思えないロイドはコレットも世界も犠牲なしに救う方法を見つけたいとクラトスに伝える。
するとアルテスタの家の玄関が開きロイドの言葉を「クサい演説だ」と揶揄しながらミトスが姿を現した。ミトスはユアンやレネゲードを次々と攻撃して倒すとクラトスに監視としてプロネーマを付けていたからユアン達の行動は筒抜けだったと話す。ユアンはミトスをユグドラシルと呼び、ロイドとコレットを驚かせる。ミトスはユアンがレネゲードの首謀者だと知ると姉マーテルに免じて殺しはしないが散々痛めつける。騒ぎを聞きつけて起きてきた仲間が外の光景を見て驚いていると、ジーニアスはミトスの姿を見て「やっぱり」と口にした。ミトスはジーニアスに最初から信じていなかったと言い、ジーニアスの後ろにいたプレセアに魔術で攻撃を仕掛ける。プレセアを庇ってアルテスタが攻撃を受けると、傍で控えていたタバサが崖崩れから自分を助けてくれたのに何故みんなを攻撃するのかと聞くとミトスはタバサをも攻撃し破壊した。ジーニアスがミトスの行動を問いただすとミトスはタバサが姉マーテルにそっくりな機械人形で、マーテルの心を宿せなかった出来損ないの器なのがずっと許せなかったのだと話した。ジーニアスを裏切ったミトスが許せなかったロイドはミトスに斬りかかるとジーニアスはロイドを止める。そこへプロネーマが現れミトスとクラトスを回収して去っていった。入れ替わりにやってきた天使をロイド達が倒すと「自分のエクスフィアについて冷静に考えてみろ」とユグドラシルの声がした。

千年王国の阻止とオリジンの解放

心配して声をかけてきたロイドにユアンはオリジンと契約しエターナルソードと魔導砲を使って大いなる実りの発芽を計画していたことを明かす。ミトスのかつての仲間であるユアンが千年王国に賛同しなかった理由をユアンに問うと、ユグドラシルはマーテルの遺言を歪めて捉えていてマーテルの真意ではないと語った。マーテルの遺言は「誰もが差別されない世界が見たい」というものだった。
大きなダメージを受けつつも、レネゲードを退避させる為に動き出したユアンにロイドはオリジンの解放はクラトスなしではむりなのか尋ねると、ユアンはクラトスの体内のマナを放射しなくては封印は解けないと言う。それは命をかけた封印で、エターナルソードを手に入れる為にクラトスの命が引き換えになるかもしれないという事実を指していた。ユアンは続けて、オリジンに力を認めてもらったとしてもエターナルソードはハーフエルフにしか扱えない魔剣であるからロイドが手にすることはできないとも話し去っていった。
アルテスタの傷は深く、リフィルが必死に治癒術をかけて救おうとしていた。アルテスタの応急処置はできたが、医者の助けが必要だとリフィルが言う。しいながフラノールに腕利きの医者がいると言うのでフラノールへ急ぐ。フラノールで医者にアルテスタのことを話すと出張で見に行ってくれるというので、しいな、ゼロス、プレセア、リーガルにアルテスタの家まで医者を送ってもらうことにし、残ったロイド達はフラノールで待つことになった。
夜、コレットはロイドの下を訪れ散歩に誘う。コレットはクラトスがクルシスに属しながらもロイドやアンナのことを大切に思い今まで助けてくれていたことをロイドに伝える。コレットはオリジンの解放でクラトスが命を落とすかもしれないことを危惧して、ロイドにクラトスの命を守りつつオリジンを解放する方法がないか探そうと持ち掛ける。ロイドはコレットの優しさに感謝しつつ、クラトスは考えがあってクルシスに属しているだろうから、その考えを聞いてから決めたいとコレットに言う。ロイドはユグドラシルの掲げる千年王国にはどうしても賛同できない為、ユグドラシルと戦う為に再びデリス・カーラーンに赴く決意を固めた。そんなロイドにコレットは付いて行くこと決め、ロイドにお守りとしてフラノール雪ウサギを手渡した。
翌朝アルテスタの家まで医者を送り届けたしいな達が戻りアルテスタの無事とミズホの民を護衛に置いてきたことをロイド達に伝えると、ロイドは千年王国の阻止とオリジンの解放を目的にクルシスへ攻め込む意向を仲間に伝えた。オリジンを解放したとしてもエターナルソードはハーフエルフにしか扱えないという問題はどうするのかリフィルに問われると、ゼロスが人間でありながら何故自分が魔法剣を扱えているのかの秘密を明かす。魔導注入と呼ばれるテセアラの新技術を取り入れているのだと言う。

救いの塔へ向かうと天使が入口を塞いでいた。そこへユアンが現れ、ロイド達に協力して塔の中へ転送する。祭壇の前まで行くとゼロスが前に来た時ここに細工をしたのだと言いロイド達に通路で待つように指示を出す。ゼロスはコレットだけ祭壇の前に呼び寄せるとそこに天使が現れ取り囲まれてしまう。プロネーマも姿を見せゼロスはコレットをプロネーマに引き渡してしまう。ゼロスは最初からクルシスの仲間で密偵としてロイド達と行動を共にしていたことを明かした。レネゲードとも内通していたことを明かしたゼロスは神子という立場からの解放を条件にクルシスに協力すること決めたと言いコレットを連れて消えた。残った天使がロイド達に襲い掛かろうとすると、そこへおろちとミズホの忍者がロイド達の助けに入る。態勢を立て直したロイド達はおろち達の救いの塔の防衛を任せ、デリス・カーラーンへ潜入する。
奥に進むと開けた場所に出た。すると突然鐘が鳴り響き、たくさんの天使が目覚めロイド達に襲い掛かってきた。ロイド達が急いでその場を走り抜け通路に行くとリーガルは自ら通路への扉を破壊すると、単身しんがりを務める為広間に残った。

ロイド達が先に進むと以前しいなが魔導砲で暴走を抑えた大樹の生き残りがロイド達の行く手を阻む。しいながテセアラの精霊達を呼び寄せ前と同じ様にまとめて大樹にぶつけると言う。しいなの合図で大樹の下をロイド達が駆け抜けると大樹は焼け落ちる。しかしその衝撃で大穴が開いてしまう。自身の持てるマナを使い果たしたしいなが休もうとすると、まだ辛うじて生き残っていた大樹がしいなの足を捕え穴へ引きずり込もうとする。強がりではあったが、しいなはロイド達を先に進ませる為に自分は大丈夫だと言い穴に落ちていった。

次の部屋では中央の装置をリフィルが操作して扉を開ける。しかし扉は複数あり、扉を1つ開ける度にリフィルの足場のパネルが少しずつ剥がれていった。ロイド達に気付かれない様に次々扉を開けていくリフィルだったが、最後の扉を開けた後リフィルの足場は崩れる寸前だった。リフィルはロイドにコレットとあらゆる種族を受け入れる世界の実現を託し崩れた足場と共に落ちていった。

次の部屋では扉が反対側からロックされていた。扉の上の通気口が開いているのを見つけたプレセアは体の小さな自分ならば通れると言い、通気口を通って反対側の部屋へ移動する。装置を操作して扉のロックを解除すると通路の天井が下がっていく。急いで通路を通ろうとすると大樹の枝が足に絡みつき身動きができなくなってしまう。自身の斧で下がってくる天上を抑えると大樹の枝はさらにプレセアの体に巻き付き自由を奪う。プレセアは自分は大丈夫だからと言い、天上が止まっている間にロイドが通路を渡り終えたのを確認するとコレット救出を約束した。直後に斧の柄が折れて完全にプレセアとも分断されてしまった。

残ったロイドとジーニアスが次の部屋へ行くと四方の通路から魔術でできた壁の様な物が現れ行く手を阻まれてしまう。全ての通路を塞がれてしまったが、ロイドとジーニアスが同時に1カ所を攻撃することで小さな穴を開けることに成功する。ロイドは急いでその穴を潜り抜けるがジーニアスはその場に止まる。すぐに開いた穴は塞がってしまい、ジーニアスが中に閉じ込められた状態になってしまうが、ジーニアスは最初から1人しか通り抜けられないだろうと悟っており、ロイドを先に行かせる為に自身は止まったのだった。

ロイド1人になりながらも先に進むとロイドは胸に矢を受けて倒れる。しかしロイドは胸元にしまっていた雪ウサギのお守りに助けられ一命をとりとめた。
ロイドが先に進むとコレットはミトスの手によってマーテルの精神を移し入れられていた。止めに入ったロイドにミトスが攻撃しようとするが背後から何者かがミトスに魔術を撃ち込む。魔術が飛んできた方を見ると、そこにはロイドを進ませる為に犠牲になったと思われていた仲間達の姿があった。ミトスに攻撃したのはジーニアスだった。ミトスはプロネーマの不始末だと言いロイド達の始末を指示するも、プロネーマは負けてしまう。傷つき、ミトスに助けを乞うプロネーマだったが、ミトスはプロネーマにとどめを刺し消してしまった。
コレットの体へのマーテルの精神移行が成功しミトスは大いに喜ぶが、マーテルは今までのミトスの行動を精神体となりながらも全て見ており、その行いが愚かなことで間違っていると咎めた。ミトスはマーテルの言葉が信じられず暴走するが、そこへゼロスがロイド達の下へアイオニトスを持って駆けつける。アイオニトスは魔導注入する為に必要な物で、これをドワーフに加工してもらえば人間でもエターナルソードを扱えるのだと言う。ゼロスはロイド達を騙し、デリス・カーラーンでアイオニトスを取り、様々なトラップの犠牲で残った仲間達を助けてここまで連れてきたのだった。
マーテルはエルフがデリス・カーラーンを離れなければハーフエルフも生まれずこんなことにはならなかったのにと嘆き、歪んだこの世界を元に戻す様ミトスにお願いすると自らの意思でコレットの体を解放して自分は再び精神体になり大いなる実りへと戻った。ミトスはマーテルがデリス・カーラーンに帰りたいのだと勘違いし、デリス・カーラーンへ行く為の準備を始めようとする。マーテルの精神から解放されたコレットが目を覚ますと、ミトスを止めてとマーテルが言っていると叫ぶ。ミトスはコレットの言葉を否定し大いなる実りをデリス・カーラーンへ送ろうとする。大いなる実りを失えばマナがなくなり世界の統合はおろか、2つの世界は滅亡してしまう。ロイド達は一斉にミトスへと飛び掛かる。
ミトスはロイド達の力に圧倒され、姿を消すとクルシスの輝石だけがその場に転がり落ち、ジーニアスがそれを拾い上げた。そこへクラトスが現れ、まだ世界の統合も大樹の発芽も成っていないとロイド達に言うとロイドはクラトスにミトスの何に共感して共に戦ってきたのかと問う。クラトスはミトスはかつての剣の弟子で仲間だったからだとだけ告げると、オリジンの封印の前で決着をつけようと言い去っていった。救いの塔を出る時、リフィルはゼロスに魔導注入について質問すると、ヘイムダールで詳しいことはわかると答え、ロイド達はヘイムダールへ向かう。

ヘイムダールの入口では族長がロイド達を待っていた。オリジンの封印はヘイムダールの奥にあるトレントの森にある為、クラトスは既にそこへ向かったと族長は話す。ロイドは村にハーフエルフが入れないことを承知で、クラトスとの決着を見届けてもらう為にジーニアスとリフィルの立ち入りを申し出る。族長はオリジンの解放までを条件にハーフエルフの2人の入村を許した。
クラトスとの決戦を前に、ロイド達はヘイムダールで1泊する。夜、コレットがロイドを散歩に誘いクラトスのことについて語る。ロイドはクラトスは過去の自分にけじめをつける為にも戦いに挑んでいるのだろうと話し、そんなクラトスと自分は本気で戦いたいと思っていた。続けてロイドは世界の統合が成ったら、エクスフィアで犠牲になる人をこの先出さない様にする為にエクスフィア回収の旅に出ると言うと、コレットも同行を申し出てクラトスとの決戦に全力をぶつける決意をした。
翌朝、トレントの森へ向かおうとするロイド達に族長は声をかけ、クラトスはロイドがエターナルソードを扱える様にする為にアイオニトスを求めて旅をしていたことを打ち明け、決戦は避けられないだろうがクラトスは常にロイド達の味方なのだと告げた。オリジンの封印場所である石碑の前に行くとクラトスが待っていた。ロイドはクラトスと決着をつける為、一騎打ちを申し込みクラトスもそれに応じる。実力でロイドはクラトスに勝つと、クルシスとしてのクラトスを倒し、古代大戦の勇者としてのクラトスを許すと告げた。クラトスはロイドを認め自身のマナを解放してオリジンの封印を解く。クラトスが倒れる寸前にユアンが姿を現し、自身のマナをクラトスに分け与え、命を救う。クラトスの無事を確認したロイド達の前にオリジンが姿を現す。しかしオリジンは全てに失望しており、新たな契約も力を貸すこともしたくないと言う。ロイドは世界の統合と大樹の発芽にエターナルソードが必要で、出生や種族に関係なく誰もが生きる権利があるという当たり前のことを取り戻したいのだとオリジンに伝える。そこへクラトスが、誰かの理想にすがるのではなく何かを変える為には自分が動かなければならないのだとロイドは教えてくれたと口添えすると、オリジンは納得して再度人を信じてみようと言い、しいなに契約の誓いを立てさせる。
オリジンはロイドに「エターナルソードを使いこなし、全ての命ある者を救う剣にしろ」と呼びかけしいなと契約した。
するとジーニアスが拾ったミトスのクルシスの輝石からミトスの精神体が現れ、ロイドの体を乗っ取ろうとする。そこへコレットが飛び出しミトスのクルシスの輝石を手にすると、ミトスの精神体はコレットの体に乗り移り、この世界から出ていくと言ってコレットの体ごと消えてしまった。直後、救いの塔が崩壊を始め、その破片がテセアラ中に降り注ぐ。ミトスはデリス・カーラーンへの道を塞ぐ為に救いの塔を破壊したのだった。
ロイド達は急いでヘイムダールのエルフ達を避難させると救いの塔は完全に崩れ落ち、上空には禍々しい星が姿を現した。この星こそデリス・カーラーンで、今までエターナルソードの力で繋ぎ止められ、救いの塔の障壁で隠されていたが常にすぐ近くに存在していたのだった。そこへタバサが現れ、ミトスは大いなる実りを持ってデリス・カーラーンごとこの大地から離れようとしていると話した。マナの塊であるデリス・カーラーンと大樹の種子である大いなる実りの両方がなくなれば世界はマナ不足で消滅してしまう。クラトスがオリジンがロイドを認めているならエターナルソードはロイドの呼びかけに応えてくれ、デリス・カーラーンへ連れていってくれるだろうと言う。しかし、オリジンと契約したのはしいなでロイドはオリジンと契約したことにはなっていない。ロイドがオリジンと正式に契約をする為には契約の指輪が必要であるが、その作成はドワーフにしかできない。アルテスタはまだ傷が癒えていない為、シルヴァラントへ向かいダイクに作成を頼む。材料は全てクラトスが揃えており、ダイクはクラトスと共に契約の指輪の作成にあたった。契約の指輪を作り終えるとクラトスはロイドとの一騎打ちで追った傷が元で、命には別状はないが戦いに参加できない程の深手を負っていた。クラトスはミトスを止めてほしいと自身の持つ2つの剣をロイドに渡すと、ダイクがその剣を加工して双剣として扱える様にするとロイドを見送った。

デリス・カーラーンの入口である救いの塔はほとんどが崩れ落ちていたが、幸いにも土台とエターナルソードは無事であった。ロイドがエターナルソードの力を自身の双剣に宿すとその力で全員はデリス・カーラーンへと向かった。デリス・カーラーンを進み魔法陣の上を通ったところで、ロイド以外の仲間が次々に消えていく。ゼロスはデリスエンブレムがあればこの罠を回避できると言い残し消えてしまう。
ロイドが消えた仲間を探して先に進むとコレットとミトスの精神体を発見する。コレットはミトスの侵入に必死で抵抗していた。するとロイドの目の前に倒れたマーテルと自分に武器を構えるユアンやクラトスの姿があった。そこはミトスの記憶の中であり、ロイドを惑わそうとして見せた幻覚だった。コレットの声にロイドは我に返り、ミトスはロイドと自分のやろうとしていることの違いに悩みながら消えていった。コレットの体からミトスの精神体が離れたことでコレットは解放され、一緒に散り散りになった仲間の救出に向かった。

ジーニアスとリフィルは特殊な檻の中に入れられていた。ジーニアスとリフィルの前にはイセリアの村長と2人の母親バージニアの姿が見えていた。村長とバージニアはハーフエルフである2人に死ぬことを強要する言葉を浴びせる。その様子が見えていたロイドが、ハーフエルフなのが悪いのではなく自分と違う者を認められない人の弱い心が悪いのだと呼びかけジーニアスとリフィルを檻から救い出す。直後に鏡のかけらが現れ、ジーニアスとリフィルは自分の心の弱さに勝ったことへの証として持っていくことにした。

別の部屋へ移動するとロイドは突如現れた黒い影に飲み込まれてしまう。知らない場所に連れてこられたロイドの上にゼロスとしいなの姿が見えた。ゼロスとしいなもロイドと同じ様に黒い影に引きずり込まれそうになっていた。必死に抵抗する2人の前にくちなわとセレスの姿が現れる。くちなわとセレスは2人に生まれてこなければ良かったのにと罵り、クルシスに許しを請えと言い放つ。そこへミトスが姿を現し、自分の味方になりロイドを倒すなら助けてやろうと声をかけ気持ちが揺らぎ始める2人にロイドの声が届く。声のする方には大きな蜘蛛の魔物しか見えないが、確かにロイドの声で2人を呼ぶ声が聞こえた。2人の存在価値を認めてくれるロイドの言葉にゼロスとしいなは抵抗を止め、自ら影に飲み込まれていく。2人が気が付くとそこにはロイドの姿があり、ロイドとの共闘を再度誓い合った。そこへ半分に割れた形をした蜘蛛のミニチュアを現れ、逃げるなという戒めとして持っていくことにした。

次にプレセアとリーガルがいる檻を発見しロイドが近づくとロイドは何故か消えてしまう。その直後、2人のいた檻の扉が開く。罠であると理解しながらもいつまでも檻の中にいる訳にもいかず外に出る。するとそこに死んだはずのアリシアの姿が現れた。リーガルは幻だと言いアリシアに近付くがプレセアは咄嗟にアリシアを庇う。アリシアが幻なのか判断ができない以上、傷つけたくないとプレセアはリーガルに斧を向ける。そこへ2人を制止するロイドの声が聞こえ血溜まりが見えた。血溜まりの上にロイドの姿が現れ、2人に戦う相手を間違えるなと声を上げる。2人を惑わすアリシアの幻を消し、迎えに来たことをロイドが告げると3人の前に刃が欠けたナイフが現れ、過去の象徴として持っていくことにした。

仲間が全員戻ったところで、最深部に向かう通路を歩いているとゼロスが言っていたデリスエンブレムがそこにあった。デリスエンブレムはミトスの城へ続く道への鍵だった。ロイド達は世界を統合し誰もが当たり前に生きていける世界を作り出す為に最後の決戦に向けてロイド達はミトスの城へ足を進めた。
ジーニアスがミトスに世界を統合する為に大いなる実りを返してほしいと頼むが、コレットの持っていたミトスのクルシスの輝石に宿っていた精神体がミトスの体に融合し「マーテルはまだ生きている。自分は諦めない」と言う。ハーフエルフが迫害されるならば、種族等関係ない無機生命体にみんながなれば良いと言うミトスの考えをロイド達は迫害は人の心の弱さが引き起こすんだと否定し、例え全員が無機生命体になったとしても、心の弱さがある限り迫害は繰り返されると言った。ミトスはロイド達の言葉を受け入れられず、ハーフエルフの居場所がなく千年王国の理想をも否定するならデリス・カーラーンにマーテルと2人だけの世界を作ると言い張り戦いを挑む。しかしミトスはロイド達に敗れクルシスの輝石の姿になってしまう。クルシスの輝石を破壊しない限り、ミトスは永遠に生き続けることになり、デリス・カーラーンも離れていってしまう。ミトスの意思がまだ残っている間にロイドはクルシスの輝石を破壊する。そしてロイドはエターナルソードに2つの世界をあるべき姿に戻す様願う。世界は統合されるが、「楔がなければやがてマナ不足で大地は死滅する。2つの世界を支える為に大樹を楔にするしかない」とオリジンが言う。ロイドはエターナルソードを使って離れつつあるデリス・カーラーンのマナを大いなる実りに照射して大樹を目覚めさせ様とする。しかし大いなる実りが死んでしまっているのかマナが弾き返されてしまう。
上空へと離れていく大いなる実りを追いかけようと手を伸ばすとロイドのエクスフィアが光り、ロイドの背中に羽が生え大いなる実りへ近づくことができた。ロイドを追いかけてきたコレットと共にエターナルソードに再度大いなる実りの復活を願った。すると大いなる実りにデリス・カーラーンのマナが照射され、大いなる実りは地上へと降りていく。大いなる実りはタバサに降り、大いなる実りに融合されていたマーテルの体と重なるとマーテルは復活を果たす。ロイドの願いと人々の希望により、大いなる実りそのものとなったマーテルは目覚めたのだった。ミトスの姉としてのマーテルはほんの一部で本当の姿はマナそのものであり大樹に寄り添う為に生まれた新たな精霊だと語ると、発芽したばかりの小さな芽を急激に成長させ大樹となって姿をロイドとコレットに見せる。この大樹はマーテルが見せた芽の未来の姿の幻だったが、皆がこの木を愛し慈しむと約束し守られる限り、マーテルは木に寄り添い守ると約束する。続けてマーテルは自身との契約の証として発芽したばかりの大樹の芽に新たな名前をつけてほしいと頼む。ロイドは大樹に名前を付け、マーテルとの契約を交わし世界は救われた。

世界が統合されて数日後、仲間達はそれぞれの故郷に戻り、新たな目標に向けて歩き出す。コレットはイセリアの家へと戻り、ジーニアスとリフィルは世界を回って同族のハーフエルフが受け入れられる様に住みやすい場所を探す旅に出る。しいなはミズホの里に戻るとイガグリ流忍術を伝え里の発展に力を入れていく目標を立て、ゼロスは国王に面会しシルヴァラント領への和平の使者を遣わすことを提案する。プレセアとリーガルはアリシアの墓石の前で世界復興の為に尽力する決意を固める。クラトスはクルシスのハーフエルフを従え、デリス・カーラーンへの移住を決める。ロイドは地上に残るエクスフィアを回収する為世界を旅し、クラトスはクルシスが所有していたエクスフィアを宇宙に流すと互いの目標を語った。別れの挨拶を済ませるとロイドはエターナルソードでクラトスとクルシスのハーフエルフをデリス・カーラーンへ送った。ロイドは母アンナの墓石の前でダイクに自分のやるべきことをすると告げ、コレットと共にエクスフィアの回収の旅へ出発した。

『テイルズ オブ シンフォニア』のゲームシステム

戦闘システム

「マルチライン・リニアモーションバトルシステム (ML-LMBS)」。
画面上では見えないが敵とキャラクターを結ぶラインが存在し、攻撃対象の敵とラインで繋がり攻撃していく。敵の数だけラインがあり、攻撃目標を変更すると自身のラインも自動的に移動する。戦闘画面が3D化しているが、操作性は2Dと変わらない。
立体的な戦闘空間やキャラクターの表現は後のテイルズシリーズの3D戦闘システムの基盤となっている。

オーバーリミッツ

隠しパラメータであるテンションが一定値に達すると発動する。オーバーリミッツ中は敵からの攻撃でものけぞらず、受けるダメージも半減するというメリットがあるが、テンションの値が最大になると自動的に発動する為、任意のタイミングで発動できないというデメリットもある。
敵の連続攻撃を受けることでテンションは上昇するが、他にも料理をしたり、ロイドとの好感度が一番高い仲間が戦闘不能になることでも上昇する。

ユニゾン・アタック

1体の敵に対して戦闘参加メンバー全員で連続で術技をかける連携攻撃。
敵に攻撃を当てると上昇するユニゾン・アタックゲージが最大になると発動可能になる。ユニゾン・アタックで使用する術技はあらかじめメニュー画面で指定し、ゲージが最大の状態でGC版ならZボタン、PS2版ならR3ボタンを押しその初撃が敵にヒットすると発動する。しかし発動に失敗するとユニゾン・アタックゲージは0になってしまう。
発動する術技の組み合わせによってユニゾン・アタックの最後に複合特技という2人のキャラクターによる合体技が発動する。

秘奥義

PS3版ではカットインがカラーになり一新されている

しいな以外のキャラクターに1~2つ存在する威力の高い術技。
前提条件を達成した状態で戦闘中に発動条件を満たすとカットインと共に発動し、敵に大きなダメージを与えられる。
GC版ではロイド、コレット、ジーニアスの3人にしか使えなかったが、PS2版以降はしいな以外全員使える様になった。しいなは召喚術を覚える為、秘奥義は存在しない。

EXスキル

EXジェムと呼ばれるアイテムを装備させることで各キャラクターの能力を高めるEXスキルを身に付けさせることができる。
EXジェムはレベルが1~4まであり、1つのレベルにつき4つのEXスキルが用意されているので、その内の1つを選んでセットする。キャラクターによってEXスキルの内容は異なり、ほとんどが戦闘向きのものだが「パーソナル」は少々異質で、ゼロスならば女性に話しかけるだけでアイテムをもらえたり、ジーニアスならば料理の効果が上がる等それぞれのキャラクターの特徴を生かしたスキルが身に着く。EXスキルを2個以上セットして戦闘すると組み合わせによっては複合スキルが追加で発生させることができる。
また、EXスキルにはT(テクニカル)タイプとS(ストライク)タイプが存在し、どちらのタイプを多くセットしているかによってキャラクターのタイプが変化し、修得する術技に影響を与える。

タイプ

T(テクニカル)とS(ストライク)の2種類があり、セットしているEXスキルによって左右される。
Tタイプはヒット数の多い物や広範囲に攻撃を繰り出す術技が多く通常戦闘で使いやすい。Sタイプはコンボを繋げるには不向きだが単体の敵に対して威力の高い攻撃を繰り出せる為ボス戦向きである。TタイプとSタイプの技を同時に覚えることはできず、タイプを変えてしまうと前のタイプの技は使えなくなってしまう。
GC版では両タイプの技を覚える裏技が存在したが、PS2版以降ではその裏技は使えなくなっている。

バトルグレードポイント

戦闘勝利時にお金や経験値とは別に得られるGRADEというポイント。戦闘時に行った行動により上下する言わば戦闘評価。
短時間で戦闘に勝利したりユニゾン・アタックを成功させたりするとポイントは加算され、逆に敵の攻撃をたくさん受けたり戦闘中に戦闘不能キャラを出してしまうと減算される。
このポイントはEXジェムやカジノで使うチップを購入する等の特別な買い物に使用したり、2周目以降で利用可能なグレードショップで使える。

その他

エンカウント方法

ロイドの横にいる黒いものが敵シンボルでこれに触れると戦闘になる

本作のエンカウント方法は今までのランダムエンカウントとは違い、フィールドやダンジョンに敵シンボルがうろつき、これに触れると戦闘となるシンボルエンカウント。
敵シンボルは魔物の種類によって複数存在し、そのシンボルの形状を見れば戦う敵の種類が分かるようになっている。プレイヤーが敵シンボルに近付くと敵が寄ってくるが、ダンジョン内の敵シンボルにソーサラーリングを当てると一時的に敵シンボルの動きを封じたりすることができる。このエンカウント方法は本作以降でよく使われる様になった。

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テイルズオブシリーズのマスコットキャラ+グッズまとめ

テイルズオブシリーズのマスコットキャラ+グッズまとめ

我らがバンナム様の大人気ゲーム、テイルズオブシリーズですが、その壮大でリアルな世界観はRPGとして最高峰です。そんな中、いくつかのシリーズに登場するマスコットキャラクターがいます。それは今ではマスコットの範疇で収まる事無く、数多くのグッズとして制作・販売され、そのかわいさも抜群なのです。今回は、そんなテイルズオブシリーズのマスコットキャラの紹介とグッズをまとめてみました。

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【テイルズシリーズ】ファン以外が見たら意味不明な画像まとめ

【テイルズシリーズ】ファン以外が見たら意味不明な画像まとめ

『テイルズシリーズ』とは、バンダイナムコエンターテイメントが製作する、1995年の『テイルズ オブ ファンタジア』を1作目とするRPGの総称である。 ほぼ全ての作品が完全に独立した世界観を持ち、ゲームごとにまったく異なる場所での冒険をすることになるという特徴があるため、個別の設定や専門知識が無いと「何これ?」と首をかしげたくなるような光景も時に見られる。またシリーズの歴史と人気から、様々なファンアートも作られている。ここではその一部を紹介する。

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「テイルズ オブ ゼスティリア」の炎上内容まとめ!「テイルズ オブ ベルセリア」発表時にも不安が残る事態に【TOZ】

「テイルズ オブ ゼスティリア」の炎上内容まとめ!「テイルズ オブ ベルセリア」発表時にも不安が残る事態に【TOZ】

『テイルズ オブ ゼスティリア』の炎上についてまとめて紹介する。ヒロイン詐欺やシナリオ改変疑惑などの様々な問題と、それに対する公式の対応の悪さやプロデューサーの反省の無さが重なり、厳しい意見が多く寄せられる事態になったというものだ。この騒動が収まらないままに発表された作品である『テイルズ オブ ベルセリア』には当然不安の声があがった。

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【テイルズ オブ ヴェスペリア】主人公・ユーリとヒロイン・エステル(エステリーゼ)のカップリングイラスト・画像まとめ【Tales of Vesperia】

【テイルズ オブ ヴェスペリア】主人公・ユーリとヒロイン・エステル(エステリーゼ)のカップリングイラスト・画像まとめ【Tales of Vesperia】

『テイルズ オブ ヴェスペリア』(TOV)は『テイルズ オブ』シリーズの1つであり、古代の技術で生み出された魔導器(ブラスティア)の恩恵を受ける世界テルカ・リュミレースを舞台とした冒険を描く作品だ。主人公のユーリは帝国の元騎士、ヒロインのエステルは帝国のお姫様という立場だが、ひょんなことから一緒に旅をすることになる。作中で2人の間にはっきりとした恋愛感情があるとは描かれていないが、お互いを大切に思っている描写は多々あり、ユーリ×エステルのカップリングは人気が高い。

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「テイルズ オブ ゼスティリア」が従来シリーズからのシナリオ改変で胸糞展開になって炎上した件

「テイルズ オブ ゼスティリア」が従来シリーズからのシナリオ改変で胸糞展開になって炎上した件

『テイルズ オブ ゼスティリア』が従来シリーズからシナリオが改変されてしまい、胸糞展開になったとして炎上しました。本作は、シリーズ20周年を記念するゲームとして発売されたもののようですが、古参ファンからするととてもそんなメモリアルな作品とはいえないというのが本音のようです。

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【テイルズ】個性的!?Xbox 360用ソフトの売上ランキングTOP50を紹介【モンハン】

【テイルズ】個性的!?Xbox 360用ソフトの売上ランキングTOP50を紹介【モンハン】

「Xbox 360」はマイクロソフト社が開発した据え置き型ゲーム機である。欧米を中心に展開していたが、日本でも約159万台を売り上げている。コンピュータ開発会社の製品という事もあり、PCに繋いでハイクオリティなゲームが楽しめるという点が魅力だ。本記事では「Xbox 360」用ソフトの累計売上ランキング、TOP50をまとめて紹介する。

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【テイルズ オブ エクシリア】主人公・ジュードとミラのカップリングイラスト・画像まとめ【TALES OF XILLIA】

【テイルズ オブ エクシリア】主人公・ジュードとミラのカップリングイラスト・画像まとめ【TALES OF XILLIA】

『テイルズ オブ エクシリア』(TOX)は『テイルズ オブ』シリーズのゲームであり、シリーズ初のダブル主人公の形をとっている。2人の主人公は医学生の男の子であるジュード・マティスと、大精霊マクスウェルがこの世で活動するために受肉したとされる存在であるミラ=マクスウェルという女性だ。ミラは人間ではないことから当初は人間を「弱い存在」とみていたが、次第に人の心を理解していき、ジュードとも親密になっていく。

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PSPのおすすめゲームソフトをまとめて紹介!もう1度やりたくなる名作ばかり!

PSPのおすすめゲームソフトをまとめて紹介!もう1度やりたくなる名作ばかり!

PSP(プレイステーション・ポータブル)でプレイできるゲームソフトの中から、おすすめのものをまとめて紹介します。『テイルズ オブ リバース』や『モンスターハンター』シリーズなど、長年愛される名作ばかりです。ゲームのプレイ画面の画像も掲載しているので、PSPで遊んだ経験のある方は、思い出に浸ってみるのもいいのではないでしょうか。

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