とある魔術の禁書目録III（インデックス第3期）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

正式名称は「Document of Constantine」。一般的伝聞としては正式名称が示すようにコンスタンティヌスの財産目録とでも言うべきものであるが、作中では「ローマ正教徒に対し、ローマ教皇の発言をどのようなものであろうと正しいと信じさせる」という効果があるという設定になっている。その効果は、かなり強力で、一度信じさせた事項は半永久的に取り消すことができないため、使用にはローマ正教の上層部全体の承認が必要となり、教皇と言えども単独での発動はできない仕組みとなっている。なお、ローマ正教の中枢であるバチカンで発動したものが、地脈（パイプライン）を通じて遠隔地でも発動することができる。逆にC文書編では、このパイプラインの切断により、C文書の効果をなくすことができるといった弱点にもなりうる。作中では、上条のイマジンブレイカーにより粉微塵となって消滅してしまった。

ダークマター

学園都市第二位の超能力者（レベル5）・垣根帝督が有する、「この世に存在しない素粒子を生み出し（または引き出し）、操作する」能力及びそれによって作られた「この世に存在しない素粒子（物質）」そのもののことを指す。また、ダークマターは、新たに変わった物質を作るだけではなく、今まであった物質の物理法則を塗り替えるという副次的な効果もある。なお、垣根がこの能力を使うときは、天使のような白い6枚の翼が生えたように見える。垣根は、この強力な能力で、「アイテム」のレベル5の能力者の麦野や、元学園都市第一位のレベル5能力者のアクセラレータを退けている。しかし、アクセラレータに対しては致命的な攻撃ができず、逆に「『未元物質』が存在することでどのように物理法則が変化するのか」を解析され、反撃に遭い垣根は撃破されてしまうことになる。

スクール

学園都市の暗部に潜む小組織の一つであり、その規模や機密レベルは「グループ」と同程度となっている。垣根帝督をリーダーとし、他数名のメンバーがいる模様。暗部組織である以上何らかの仕事を受け持っているはずなのだが、具体的な内容は不明。垣根提督の発言からは統括理事会の影響を排除し、学園都市の支配を目論んでいるようにも見える。統括理事長であるアレイスターとの直接交渉を実現し、学園都市の支配を目論む垣根が、親船最中の暗殺未遂や「ピンセット」の強奪などを行なったが、垣根がアクセラレータに敗れたことで壊滅した。なお、数名いたメンバーも垣根が倒されたこともあり、バラバラになってしまった。

アイテム

学園都市の裏に潜む組織の一つで、統括理事会直属の実行部隊である。組織規模はグループと同程度であるが、統括理事会の意向を受けて他の暗部組織の監視や暴走を阻止することが活動の中心である。リーダーは麦野沈利、メンバー構成は作中での登場人物では、絹旗最愛、フレンダ＝セイヴェルン、滝壺理后、浜面仕上となっている。フレンダは麦野により粛清され死亡している。滝壺、浜面も、麦野とは対立状態になってしまい。作中では、アイテムの組織は崩壊してしまっている。ただ、麦野、滝壺、浜面ともに生き残っており、麦野は、身体の一部を失いながら、浜面、滝壺と対立していたが、最終話では、浜面に説得され、両者は和解することになった。なお、「アイテム」は他のスピンオフ作品にも登場する。

聖人崩し

天草式十字凄教だけが編み出すことに成功した、対聖人専用術式である。雷光と化した「槍」を利用することで、聖人の神に似た身体的特徴のバランスを崩し、聖人としての能力を無効化させる。魔力の効力は30秒程度ではあるが、アックアを足止めし、そこにとどめの一撃を加えることで、天草式の勝利となった。その性質上、一般の魔術師に対しては何の効力もないものであったが、アックアの場合、二重聖人だったこともあって効果は倍増し、撃破の決定打となりえたのであった。
今回のアックアの騒動で術式を使ったのは、槍をの使い手である五和であった。ある程度の訓練は行っていたが、ぶっつけ本番で使用することになってしまったが、他の天草式十字凄教のメンバーの助力も得ながら、かろうじてアックアを倒すことができたのであった。

カーテナ＝オリジナル

王家の者しか使えない慈悲の剣、カーテナのオリジナルであり、歴史の中で失われ、行方不明となっていた英国最大の霊装を言う。イギリスの政権奪取を目論んだ第二王女キャーリサが、騎士派のメンバーたちと一緒にイギリス領内を捜索し、城塞の遺跡から発掘され、発見された。オリジナルが発見される前も、英国王室では、カーテナル＝セカンドは存在しており、類似の機能は有していたが、オリジナルはそれ以上の力を秘めている。キャーリサが、オリジナルを利用した際には、今までセカンドで有していた力の8割は、オリジナルに移動していった。キャーリサがこの剣を振るった際には天使長のテレズマを宿すことで身体能力が飛躍的に強化され、剣からは全次元切断術式の発動と、他を寄せ付けぬ強さを見せつけた、絶大な力を発揮した。しかし、アックアやエリザード、神裂を始めとした天草式、そして連合の意義を受けた英国市民達の協力を受けた人々により、キャーリサのもつカーテナル＝オリジナルの機能が弱体化され、最終的には、上条の幻想殺しにより破壊され、消滅した。

ベツレヘムの星

フィアンマがプロジェクト＝ベツレヘム実行の為に儀式場として作り上げた、半径数十キロにも及ぶ巨大な空中移動要塞を指す。十字教に縁のある教会や品々を、歴史ある物から近代的な物まで世界各地から集積し、組み合わせて作られた。中央に城のような「本体」を置き、長い架け橋を挟んで四方にも巨大な構造物が置かれている構造となっている。ベツレヘムの星の稼働には、インデックスの魔導書の知識と、大天使ミーシャ＝クロイツェフが必要であり、フィアンマは、二人の誘拐を企ている。インデックス、ミーシャともに、多少の邪魔は入ったが、誘拐に成功し、ベツレヘムの星は、その巨大な姿を現わすことになる。上条は、イギリス王室や、ドラゴンへの対応に追われ、ベツレヘムの星の稼働のフィアンマの目論見を止めることができず、その稼働を許してしまう。だが、浮上したベツレヘムの星への潜入に成功し、フィアンマと対決することになる。当初は、200人からなるロシア成教の魔術師により建造、制御されており、幻想殺しによる部分的な破壊は可能だが、核が存在するようでしばらくすれば自動で修復することで、完全な破壊には至らなかった。しかしフィアンマが上条に敗れ、動力源となっていた第三の腕が消えたことにより要塞は下降を開始、北極海に落着、崩壊した。

『とある魔術の禁書目録III』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

上条当麻「テメェが、そんな方法でなけりゃ誰一人救えねぇって思ってんなら、まずはその幻想をぶち殺す！！」

とある魔術の禁書目録シリーズを通じての、最も有名な上条の決め台詞である。「その幻想をぶち殺す！！」セリフの頭文字をとって「そげぶ」と評されることも多い。ベツレヘムの星編では、右方のフィアンマの暴走を食い止めるべく、一時はイマジンブレイカーの宿った右手を失いながらも、謎の力で右手を取り戻した。
このセリフ自体は、第3期の最終話で上条が右腕を取り戻した後にフィアンマに放ったセリフである。「テメェが、そんな方法でなけりゃ誰一人救えねぇって思ってんなら、まずはその幻想をぶち殺す！！」と叫ぶと同時に放ったイマジンブレイカーで見事にフィアンマを退けることに成功する。視聴者の期待を裏切らずに、幻想をぶち殺しているシーンである。

アクセラレータ「俺も、ずっと一緒にいたかった」

第26話で、無事に復活したラストオーダーに対してのアクセラレータのセリフである。第1期では、凶悪な悪役であったアクセラレータであったが、ラストオーダーとの出会いで人間らしさを取り戻していき、普段は素直でない態度で接していたものが、ラストオーダーが無事であったことに安堵し、「俺も、ずっと一緒にいたかった」と会いたかった素直な気持ちを現わしたセリフになっている。この後、黒かった羽が白色へと変化していき、天使のような姿のアクセラレータになっていく。

インデックス「いつものとうまが帰って来てくれたら、何でも良いよ」

上条は右方のフィアンマを退けた後も、崩壊による被害をできるだけ最小限にしようと、ベツレヘムの星に残っていた。その上条の安否が気になり、インデックスは遠隔の映像で上条の元へと現れる。上条は、そのインデックスに、今までずっと黙っていた自分が記憶喪失であることを伝えた。その際に、インデックスが上条に返したセリフである。今まで、上条がインデックスが自分のせいで記憶喪失になったことを気にしないようにと気遣って黙っていたが、インデックスも、その上条のやさしさに対して「いつものとうまが帰って来てくれたら、何でも良いよ」と返すことによって感謝が現れた表現になっている。

浜面仕上「だから、お前は絹旗に死ぬほど謝って、滝壺にも頭を下げて、フレンダの墓の前で涙を流して許しを乞え。そうしたら……そうしたら、俺達はもう一度『アイテム』になれる。必ずなれる！！」