MAO(マオ)のネタバレ解説・考察まとめ
『MAO』とは、高橋留美子によって2019年より『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載されている、現代に生きる少女と900年を生きる陰陽師達の冒険を描いたタイムスリップファンタジー漫画である。事故で両親を亡くした少女菜花(なのか)は、シャッター街に足を踏み入れた途端怪しげな世界に辿りつく。突如化け物に襲われる菜花。そこで出会ったのは一人の少年を連れた男摩緒だった。偶然出会った二人には意外な共通点が。スリル・陰謀・そして淡い恋心が魅力的なダークファンタジーだ。
御降家(ごこうけ)とは陰陽術を学ぶ陰陽術師たちが修行を行っている館の事である。様々な修行場が存在しており、師匠に目を掛けられていた摩緒は師匠の供として修行場の見学を度々行っていた。摩緒の兄弟子である大五は「御降家は天国のような場所だ」と語っていたが、裏では様々な人々の呪殺の依頼を受けてお礼の金品を受け取るなど後ろ暗いことを行っている。
陰陽師達には明確な身分制度があり、年下であろうとも先に館に入ったものが先輩となる。また御降家の後継者に任命されると、しきたりとして師匠の娘である紗那と夫婦となることが決められていた。
五色堂(ごしきどう)
五色堂(ごしきどう)とは御降家の館のはずれにあるお堂の事であり、摩緒が後継者に選ばれて数日後師匠が数名の優秀な術師たちを呼び出した場所である。五ケ所に入り口がある為誰とも顔を合わせ無い造りになっており、壁と簾で仕切られた部屋の中央では師匠が待っていた。
師匠は呼び出した優秀な陰陽術師に対し「摩緒は生贄である。我こそが真の後継者だと思うものは摩緒を呪い殺せ。最後に生き残っていたものが真の後継者だ」と宣言する。五色堂の造りの関係上誰が呼ばれたのかわからないため、翌日からは不可解な術師の死亡事件が相次いだ。また五色堂に呼ばれた者は不老不死となり、呼ばれた者同士による攻撃以外では死亡しても何度でも蘇るようになっている。
捨童子の家(すてどうじのいえ)
捨童子の家(すてどうじのいえ)とは幼いころの摩緒や大五が生活していた場所であり、出自不明な子供たちが共同生活を送っていた。子供たちは少し大きくなると館の主に呼び出され「視えるか視えないか」を問われ、視えないと答えたものはみなどこかに姿を消していた。一方視えると答えたものは翌日より着る者や食事がやや豪勢になり、館の主からあらゆる術を教わるようになる。摩緒は優秀な陰陽術師になっていた大五の引き立てにより、御降家に入った。
摩緒が捨童子の家で育ち、自分がどこの誰なのかも正直判らないと明かした際に、菜花は何とも言えないというリアクションを取っていた。
大正時代の拠点
診療所
摩緒が大正時代における拠点として開業した診療所である。摩緒の元には様々な妖が治療のために訪れているが、時折りお金のない普通の人間の治療も行っている。乙弥は「壊すよりも治すほうが得意だったようです」と述べており、摩緒自身も自分は呪いなど好きではなかったと回想していた。
関東大震災によって被害を受けるが、摩緒の人望によって妖が協力し元通りとなる。また摩緒と再会した後の華紋や百火が度々訪れており、あまりにも頻繁に訪れる百火に対して乙弥は「いつか百火さまが棲みつくのではないかと心配です」と語っている。一度寝込んだ摩緒の代理として百火、乙弥、菜花が診療所の手伝いをしたが、散々な状況になっており目覚めた摩緒はあまりの惨状に困惑していた。
ミルクホール
摩緒や菜花が情報収集や作戦会議を行う際に利用している喫茶店である。店で働いている貂子は妖であり、不可解な事件の情報などを仕入れては摩緒に報告している。また百火や華紋と再会した後はミーティングの場所としても使用されており、その際店主は華紋によって暗示を掛けられ快く場所を提供した。
『MAO』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
摩緒に抱き着いて赤くなる菜花
不知火が放った式神の蛟によって900年の間摩緒の命をつないでいた蟲毒の壷が壊され、槍で体を貫かれていた摩緒は瀕死に陥る。菜花は涙を流しながら摩緒に抱き着くが、この瞬間菜花は何かに引きずり込まれるような感覚に陥り同時に摩緒の傷が塞がって摩緒が目を覚ます。この時菜花は蛟の攻撃によって血を流しており、同じ猫鬼に呪われた同士である菜花の血が摩緒の傷を癒したことが判明した。血を分け与えることはかなりの体力を消耗する行為だったため、菜花は倒れこんでしまう。目覚めた菜花は摩緒に背負われていたが、摩緒が生きていたことにホッとした菜花はに菜花は思わずギュッと抱き着いてしまうのだった。
普段は勝気な菜花だが、思わず抱き着いて赤くなるという少女らしい一面が見られるシーンである。
華紋「おまえごときが真砂を呼び捨てにするんじゃねえっ!」
往来で好みのタイプの女性を見かけては食事をご馳走したり、金持ちのお嬢様の家に催眠術を使って上がり込み渡り歩くなど一見恋愛に対して軽い印象を与える華紋だが、平安時代の恋人である真砂に対しては一途な思いを貫いている。
館が燃え落ちた夜真砂との約束で館の外に出ていた華紋だが、真砂は現れず朝になって戻ってみると御降家は壊滅状態に陥っていた。華紋は「真砂も五色堂に呼ばれていれば不老不死となっていつか再会できるかもしれないし、もし呼ばれていなければ逃げ延びた先で平凡に暮らし幸せに寿命を全うしてほしい」と願いながら900年の時を生きる。
そして摩緒らと再会した大正時代、御降家の噂を聞き付けた華紋が辿りついた平安時代の水の術者不知火の社からは、真砂の髪の毛が湧き出していた。真砂のその後を不知火が知っていると踏んだ華紋は、夏野や菜花の協力を得て摩緒と共に不知火の社に乗り込む。真砂の行方を詰問する華紋だが、不知火は「真砂が死んだんはアンタのせいや!」と強力な水の攻撃を仕掛け、華紋を固いサンゴの中に閉じ込めた。瀕死に陥る華紋だったが、真砂の幻が華紋に口づけし加護を与えたおかげで生還する。そして力を得た華紋は不知火に対し「五色堂に呼ばれていないお前が死なない身体になったことは同情する。真砂が死んだのが僕の逢引のせいだというのも、お前に言われる筋合いじゃないが許してやるよ」と声を荒げ、続けて「だがな!おまえごときが真砂を呼び捨てにするんじゃねぇっ!」と怒りを爆発させて不知火を思いきり殴りつけたのだった。
すぐそばにいた摩緒は「そこなのか」と内心あっけにとられていたが、華紋が真砂を本気で愛していることが分かる熱いセリフである。
『MAO』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
『MAO』と『犬夜叉』のコラボ
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目次 - Contents
- 『MAO』の概要
- 『MAO』のあらすじ・ストーリー
- 謎の世界と陰陽師
- 呪われた者達
- 摩緒の過去
- 猫鬼の復活
- 後継者争い
- 新しい武器と夏野の謎
- 猫鬼とよみがえった男
- 新たな水の術者
- 呪い屋の姉妹
- 『MAO』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 摩緒(まお)
- 黄葉菜花(きばなのか)
- 平安時代の陰陽師
- 百火(ひゃっか)
- 華紋/朽縄(かもん/くちなわ)
- 夏野(なつの)
- 真砂(まさご)
- 白眉(はくび)
- 不知火(しらぬい)
- 大五(だいご)
- 御降家(ごこうけ)の関係者
- 猫鬼(びょうき)
- お師匠様
- 紗那(さな)
- 幽羅子(ゆらこ)
- 灰丸(はいまる)
- 藻久不(もくず)
- 大正時代の人物
- 鐘呼(しょうこ)
- 宝生かがり(ほうしょうかがり)
- 加神双馬(かがみそうま)
- 蓮次(れんじ)
- 御手園芽生(みたぞのメイ)
- 流石(さすが)
- 貂子(てんこ)
- 現代の人物
- 菜花の祖父
- 魚住フナ(うおずみふな)
- 白羽(しらは)
- 式神
- 乙弥(おとや)
- 紅子(べにこ)
- 蛟(みずち)
- 『MAO』の用語
- 蟲毒(こどく)
- 破軍星の太刀(はぐんせいのたち)
- 陰陽術
- 火の陰陽術
- 木の陰陽術
- 水の陰陽術
- 土の陰陽術
- 金の陰陽術
- 関東大震災
- 要石(かなめいし)
- スムージー
- 平安時代の屋敷
- 御降家(ごこうけ)
- 五色堂(ごしきどう)
- 捨童子の家(すてどうじのいえ)
- 大正時代の拠点
- 診療所
- ミルクホール
- 『MAO』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 摩緒に抱き着いて赤くなる菜花
- 華紋「おまえごときが真砂を呼び捨てにするんじゃねえっ!」
- 『MAO』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『MAO』と『犬夜叉』のコラボ