赤葦京治(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ
赤葦京治(あかあし けいじ)とは、漫画『ハイキュー!!』に登場する梟谷学園高校バレー部の2年生で副主将。ポジションはセッター、背番号は5。1学年上で高校バレー界屈指の名選手・木兎光太郎(ぼくと こうたろう)に憧れて梟谷学園に入学した。生真面目な性格で、状況判断に優れた“梟谷の頭脳”。木兎から認められるほどに高精度のトス、通称「いつも通りの供給」が持ち味。普段は木兎のツッコミ役や調整役で、自分のことを凡人と思っているが、練習で積み重ねたことを全国の試合で十全に発揮できる異才の選手である。
烏野との試合中「木兎しょぼくれモード」の気配に気づく赤葦
合宿最終日の烏野戦は、調子を上げてきた烏野が梟谷相手に接戦を繰り広げていた。得点が18-18の同点になったところで、梟谷はタイムアウトをとる。このとき、赤葦は「苦戦してますが、うちらは烏野の多彩な攻撃に惑わされずに、落ち着いてやっていきましょう」とチームメイトに指示を出す。直後に「木兎さん、話聞いてましたか?」と言うと、木兎は「あん?聞いてたっつーの。ほら、さっさと始めんぞ」と明らかにイライラし始めた。梟谷のマネージャーが「あれってまさか…」と案じる中、赤葦も無言でチームのエースを見つめ、「木兎しょぼくれモード」の到来にいち早く気づいていた。「木兎しょぼくれモード」とは、スパイクミスが重なったり、試合で木兎への注目度が低かったりすると、木兎の気持ちが沈んでしまい、ネガティブでプレーができなくなり自滅してしまう状態のことだ。試合中は結局、木兎が「赤葦、今日はもう俺に上げんなー!」という合図とともに「木兎しょぼくれモード」が発動した。
バーベキュー中に話す赤葦のことばから木兎の生態が垣間見れる
合宿最終日、全日程終了後はバーベキューが待っていた。自主練習を通して仲良くなった赤葦と月島は木兎について話していた。
「木兎さんにも不調な時があるんですね」
「?あぁ…まぁよくわかんない所で自滅するからね。でも敵が強い事に凹むって事はないから割と大丈夫。他のメンバーがみんな心折れそうな時は大抵一人だけ元気だしね。なんだかんだ頼りになるよ」
赤葦自身は、いまだ木兎の生態を熟知していないと自覚しているようだが、他者から見れば十分によく理解しているようだし、木兎の調子をコントロールできるのは赤葦しかいないと皆が思っている。
春高1日目、栄和高校戦
「木兎しょぼくれモード」の早すぎる発動に衝撃を受ける赤葦
梟谷学園の初戦は、Eコート(サブアリーナ)で行われていた。梟谷対栄和が4-6のとき、「木兎しょぼくれモード」が発動した。試合開始直後の発動に驚く赤葦は、「今日はまだブロックに捕まっていないし、別段調子が悪いこともない様子、原因は何だ…」と早速木兎を分析し始めた。なんと、木兎は「俺もメインアリーナが良かった」のだ。赤葦は、木兎の弱点「その6」の「目立ちたがり屋」を理由に発動したと分かった。これにはチームメイトらも「油断していた」と一瞬思ったようだが、木兎が常時好調なんてことはないと言い、こういうときは木兎以外の選手がよいプレーを行う。その間の赤葦の役割は、木兎を復活させることだ。
“職人芸”によって木兎を立ち直らせる
梟谷は木兎以外の活躍が続き、15-15の同点に追いつくと栄和は1回目のタイムアウトをとる。赤葦は早速、木兎しょぼくれモードの調整を行う。
「木兎さん、ここは言わば”センターコート”ですよ。メインアリーナは確かに大きく人も多い。でもその中のせいぜい四分の一しか木兎さんを見ていません。でも、サブアリーナで戦っているのは僕達だけ。全員があなたを見ていますよ」
赤葦の言葉に木兎はハッとした。ここで、あと一押しほしいと思う赤葦の目に、観客席に試合を見に来ていた「弟子」日向の姿が映った。
「それに、弟子も見に来てますよ!」
トドメの一言に、木兎は奮い立つ。3枚ブロック相手に、ブロックには触らせず、サイドライン上の「きわきわストレート」をキレイに決めた。赤葦は、正直木兎の生態は未だよくわからないと思いつつ、傍目には滑稽に映ることも木兎さんには重要なことなのだと認識していることから、木兎についてとてもよく理解して慕っているようだ。
春高全国大会2回戦を勝ち抜いた日の夜のはなし
春高全国大会は1月5日から始まったので、真冬の陽気で東京も寒かった。2回戦を順調に勝ち進んだ日の夜、赤葦と木兎は、宿泊施設の玄関付近にいた。赤葦は、「木兎さん、テレビ見ないんですか」と話しかける。木兎は20回見たから十分だと話し、高校卒業後もバレーボールを続けるので高校最後の大会だからといって今までと特に変わらないと思っていたけど、「やっぱもっと皆とやりたかったなー!」と言う。赤葦は「木兎さん、死にませんよね…??」と木兎に話しかける。まだ2日目だったので、3回戦・準々決勝・準決勝・決勝と、先が長いと言いたかったようだ。木兎は「ぜんぶ勝つ」と赤葦の期待に応えた。阿吽の呼吸だ。赤葦は、「…早く中入りましょう、薄着止めてください、インフルとかノロとか流行ってるんですよ。1月をナメないでください」と、まるでお母さんのように木兎の体調を気遣っていた。
春高3日目、烏野vs音駒の対戦を見に来た赤葦と木兎
赤葦と木兎も、森然高校と生川高校の部長たちも、練習試合や合宿を通じて交流のあった烏野と音駒の対戦(3回戦)を観戦しに来ていた。烏野の日向・影山の速攻が決まれば歓声を上げ、孤爪研磨(こづめ けんま)のファインプレーには赤葦が解説をつける。孤爪とは、赤葦と同じ2年生セッターで゛音駒の頭脳”と呼ばれる切れ者だ。「孤爪は動きが少ないので、小さな動きを余計に意識してしまうんですよね」と赤葦が言うと、木兎が「わかる!」と答え、大いに盛り上がる。
シンクロ攻撃で烏野の主将がスパイクを打つと、音駒の主将の黒尾がドシャットブロックを決める。木兎は「シャットはまぐれだな!」と言うと、赤葦は「スーパープレーと呼びましょうよ」という。とにかくプレーヤーにとっても観客にとっても、楽しい試合のようだ。結果は、セットカウント2-1で烏野が音駒に勝利した。
春高3日目、松山西商戦
梟谷学園は3回戦で松山西商と戦っていたところに、長い試合を終えた烏野と音駒の選手たちが応援しに来た。梟谷学園の木兎がキレイなストレートで得点し、セットカウント2-0で梟谷学園がストレート勝ち。赤葦の分析では、木兎光太郎の調子はいつになく良くて、その日の準々決勝も良い試合ができるのではないかと思っていた。”魔の三日目”では、勝ち進んだ場合、1日に2試合をこなさなければならない。梟谷学園の次の対戦相手は、「全国3本指」と呼ばれる3年生の桐生八(きりゅう わかつ)率いる狢坂高校だった。
春高3日目、準々決勝・狢坂高校戦
不調の兆し
準々決勝の相手は、「全国3本指のエース」桐生率いる狢坂高校だった。梟谷学園は立ち上がり、木兎を狙った桐生のサービスエースが続いたり、ストレートの調子のよい木兎がブロックされたり、赤葦のツーアタックが読まれてブロックされたりと、狢坂に大量リードを許していた。このとき、赤葦は「有能なスパイカーが居るにもかかわらず、そのチャンスを奪った結果の失点」は大罪だと落ち込み、「この試合を3年生最後の試合にはさせない」と珍しく焦っていた。
チームの窮地に皆を引っ張る木兎光太郎
赤葦が焦っている様子を横目に、木兎はブロックサポートで相手のスパイクのコースを絞って味方が拾いやすくしたり、木兎・赤葦潰しを先導していた相手方セッターを狙ったスパイクを決めたり、ストレートを閉める3枚ブロックでインナーに打たせようとされれば超インナースパイクで相手のレシーブに取らせず得点したりと大活躍で、じりじりと追い上げた。木兎の攻撃は止まらず、木兎に引っ張られたチームメイトは調子を上げていく。入部してから木兎はずっと精神的に弱いところがあり、周囲からは、それが「全国5本指」と「全国3本指」の差だと見られていた。身体能力も熱意も他を圧倒する才能に恵まれたが、気分的に浮き沈みが激しい木兎をチームメイトは優しく見守り、調子が悪い時はチームメイトに甘えられて、温かい環境で高校3年間バレーボールを続けてきた木兎は、最後くらいは頼りがいのある゛ただのエース”になると言い放つ。
赤葦の苦悩の始まり
木兎の連続得点やファインプレーに引っ張られて梟谷が調子を上げていくが、「乗り遅れるな」と焦る赤葦は、レシーブを弾いたり、ホールディングのミスをしてしまう。赤葦は試合中「俺が影山や宮侑(みや あつむ)のようであれば」と、珍しく集中を切らしていた。赤葦にとって自己評価の低さは自身の謙虚な姿勢であって、堅実で安定したプレーは他者から高く評価されていたので問題はない。しかし、いつも通りのトスを上げるというコンディションは試合中にブレることはあまりなく、特に試合中に焦りを見せることはないので、チームメイト特に木兎は赤葦の調子の悪さに早くから気づいていた。
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目次 - Contents
- 赤葦京治のプロフィール・人物像
- 赤葦京治のポジション・能力
- 赤葦京治の来歴・活躍
- 無難なプレーに終始していた中学時代
- 木兎と出会い、彼のプレーに憧れるようになる
- 木兎との付き合い方を覚えていく
- 梟谷学園グループ・烏野高校、5校の合同夏合宿
- 木兎が日向を「弟子」と認めた瞬間を目撃する
- 夏の合同合宿最終日、梟谷・烏野の試合で力を発揮する
- 「木兎の弟子」である日向のフェイントに驚く
- 日向・影山の進化した速攻に興味をもつ赤葦と木兎
- 烏野との試合中「木兎しょぼくれモード」の気配に気づく赤葦
- バーベキュー中に話す赤葦のことばから木兎の生態が垣間見れる
- 春高1日目、栄和高校戦
- 「木兎しょぼくれモード」の早すぎる発動に衝撃を受ける赤葦
- “職人芸”によって木兎を立ち直らせる
- 春高全国大会2回戦を勝ち抜いた日の夜のはなし
- 春高3日目、烏野vs音駒の対戦を見に来た赤葦と木兎
- 春高3日目、松山西商戦
- 春高3日目、準々決勝・狢坂高校戦
- 不調の兆し
- チームの窮地に皆を引っ張る木兎光太郎
- 赤葦の苦悩の始まり
- 赤葦を気に掛ける木兎
- 珍しく冷静さを欠く赤葦に驚く監督
- 冷静さを取り戻していく赤葦
- 赤葦、2セット目から復活する
- 赤葦の最高のトスでスパイクを決める木兎
- 3セット目は熱戦になる
- 120%をねだる木兎に応える赤葦
- 狢坂戦に勝利して準決勝進出を決めた梟谷学園
- 春高全国決勝戦・一林高校戦
- 社会人になった赤葦がVリーグを見に来た
- 赤葦京治の関連人物・キャラクター
- 木兎光太郎(ぼくと こうたろう)
- 木葉秋紀(このは あきのり)
- 猿杙大和(さるくい やまと)
- 小見春樹(こみ はるき)
- 闇路健行(やみじ たけゆき)
- 雀田かおり(すずめだ かおり)
- 白福雪絵(しろふく ゆきえ)
- 日向翔陽(ひなた しょうよう)
- 影山飛雄(かげやま とびお)
- 月島蛍(つきしま けい)
- 孤爪研磨(こづめ けんま)
- 赤葦京治の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「3本の指にはギリギリ入れないですかね」
- 「木兎さん、今逃げましたね」
- 「1点もやらないのは無理だと思います」
- 「絶好調の木兎さんは見ていてとても気持ちが良いですから」
- 「いや、止めよう」
- 「3セットマッチの1セット目は重いしね」
- 「スターを前にして俺にできる事は”いつも通り”の供給だけです」
- 赤葦京治の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 梟谷学園は赤葦らチームメイトが木兎を引っ張るチームだ
- 漢字・慣用句を使いたがる木兎に応じる赤葦
- 『ハイキュー!!極!』で、赤葦が木兎の生態を分析する特集が組まれた
- 木兎に「リバウンド」を教えたのは赤葦だった
- 赤葦が狢坂戦を振り返るシーンにも木兎が割り込んでくる
- 編集者になった赤葦は、Vリーグで活躍する木兎に取材をしていた