007/ゴールデンアイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『007/ゴールデンアイ』とは、1995年にイギリスとアメリカで制作されたスパイ映画。冷戦終結後の世界を舞台に全ての電子機器を破壊する兵器「ゴールデンアイ」を奪還するべくプレイボーイでダンディなイギリスの秘密情報部員ジェームズ・ボンドと国際犯罪組織ヤヌスとの対決がバンジージャンプ、戦車と自動車のチェイス、電波塔での格闘などアクションを交えながら描かれていく。主人公ボンドをピアース・ブロスナンが演じ、監督はマーティン・キャンベルが務めた。

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『007/ゴールデンアイ』の概要

『007/ゴールデンアイ』とは、1995年にイギリスとアメリカで制作されたスパイ映画である。アメリカで1995年11月17日に公開され、イギリスでは同年11月24日、日本では同年12月16日に公開された。全ての電子機器を破壊する兵器「ゴールデンアイ」をめぐって、秘密情報部員ジェームズ・ボンドと国際犯罪組織ヤヌスとの攻防が描かれていく。
映画「ジェームズ・ボンド」シリーズ第17作目で、ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンド役を演じた最初の作品である。
原作者イアン・フレミングの007の原作は短編『ナッソーの夜』だけが残っていたが、本作では原作として使用されなかった。また、本作は007小説の後継者とされたジョン・ガードナーが小説を執筆している。
1990年代に入って東西冷戦が終結し、またアルバート・R・ブロッコリらシリーズ当初からのプロデューサーが去ったことからシリーズで2度目の大きな転換期を迎えた作品でもある。
主人公ジェームズ・ボンドが悪の組織と戦う構図は変わらないが、007シリーズの世界観を大きく変更して近代化させようという意図が見られる。
世界観だけではなくアクションシーンやカット割りも過去の作品と大きく変更された。
ソ連が既に崩壊した20世紀の終わり近く、全ての電子機器を破壊する兵器「ゴールデンアイ」が強奪される。イギリスの秘密情報部員ジェームズ・ボンドはゴールデンアイ強奪の真相に迫っていく中、国際犯罪組織ヤヌスの存在を知るのだった。
『ミセス・ダウト』、『めぐり逢い』で知られるピアース・ブロスナンが主人公ジェームズ・ボンドを演じ、ボンドと同じ秘密情報部員でありながらも実は国際犯罪組織ヤヌスのボスであるアレック・トレヴェルヤンを『パトリオット・ゲーム』、『フライトプラン』で知られるショーン・ビーンが演じた。
また、ジェームズ・ボンドの上司Mを『恋に落ちたシェイクスピア』でアカデミー助演女優賞を受賞したジュディ・デンチが演じた。ボンドと熱いロマンスを展開するコンピュータープログラマーのナターリア・フョードロヴナ・シミョノヴァを『バーティカル・リミット』で知られるイザベラ・スコルプコが演じた。もうひとりのボンドガールで、国際犯罪組織ヤヌスのメンバーであるゼニア・ザラゲブナ・オナトップを『ラウンダーズ』で知られるファムケ・ヤンセンが演じた。
『クリミナル・ロウ』、『ノー・エスケイプ』、『マスク・オブ・ゾロ』、2006年公開の『007/カジノ・ロワイヤル』でメガホンを握ったマーティン・キャンベルが監督を務めた。

『007/ゴールデンアイ』のあらすじ・ストーリー

任務遂行と同僚の死

1986年、ソビエト連邦崩壊前。アーカンゲルにある化学兵器工場にイギリスの秘密情報部員ジェームズ・ボンドは同僚のアレック・トレヴェルヤンと侵入したが、工場の責任者アーカディ・ウルモフ大佐によってアレックが拘束されてしまう。ボンドはやむを得ず時限爆弾のタイマーを6分から3分に早めてセットして敵の軽飛行機を奪って脱出し、化学兵器工場爆破任務を遂行した。
9年後、20世紀の終わり近く、ソビエト連邦崩は既に崩壊していた。ボンドはモナコでロシアの犯罪組織ヤヌスのメンバーで元ソ連空軍の戦闘機パイロットのゼニア・ザラゲブナ・オナトップを尾行していたが、オナトップは将軍に出世したウルモフと共に対電磁波装甲を施されたNATO所有の戦闘ヘリコプターをデモンストレーション中にフランス海軍フリゲート艦上から奪って逃走する。

セヴェルナヤの惨劇

オナトップとウルモフは奪った戦闘ヘリコプターで秘密裏にロシア・セヴェルナヤにある宇宙兵器管理センターへ向かう。二人は抜き打ち査察と称して旧ソ連時代に開発された電磁パルスで全電子機器を破壊する衛星兵器「ゴールデンアイ」を起動させた。
宇宙兵器管理センターでプログラマーとして働きながら、ヤヌスに協力していたボリス・グリシェンコ以外の職員と衛兵をオナトップとウルモフは殺害し、証拠隠滅のためにゴールデンアイから電磁波を宇宙兵器管理センターに向けて発射させる。
警報を受けて飛来した戦闘機MIG29は墜落し、宇宙兵器管理センターは壊滅したが、コンピュータープログラマーのナターリア・フョードロヴナ・シミョノヴァが奇跡的に生き残り、脱出していた。
衛星中継で惨劇を知ったジェームズはゴールデンアイとヤヌスのつながりを探るためにサンクトペテルブルクへ赴く。
ロシアの大臣会議に出席したウルモフ将軍はセヴェルナヤにある宇宙兵器管理センターで発生した一連の惨劇はシベリア分離主義者による犯行と防衛大臣ディミトリ・ミシュキンに虚偽の報告を行った。
ウルモフにミシュキンは、ボリス・グリシェンコ以外の行方不明者がいると伝える。

国際犯罪組織ヤヌスのボス

サンクトペテルブルクに到着したジェームズはCIAのジャック・ウェイドと元KGBで武器商人ヴァレンティン・ズコフスキーの仲介でオナトップに接触する。
しかし、ジェームズを待っていたのはアレック・トレヴェルヤで、彼がヤヌスのボスだと知る。
アレックの両親は第二次世界大戦中にナチス・ドイツに協力した軍事的共同体「コサック」に所属していたが、イギリスの裏切りで多くのコサックが処刑された。
両親の自殺後、アレックはイギリスを恨みながらMI6の秘密情報部員と国際犯罪組織ヤヌスのボスという2つの顔を持って生きてきたことをジェームズに明かした。

ジェームズとナターリアはヘリコプターに閉じ込められるが、間一髪で脱出に成功。
だが、二人はロシア軍に逮捕されてサンクトペテルブルクへ連行される。

サンクトペテルブルクでの攻防

尋問室でジェームズは、自身がイギリス秘密情報部員で、味方だとナターリアに話す。
ナターリアはウルモフが衛星兵器ゴールデンアイを制御するディスクと起動キーを盗み出し、ボリスがウルモフ将軍に協力していたことをジェームズに伝える。
程なくミシュキンが尋問室に現れ、ジェームズをテロ行為の罪で処刑すると一方的に告げる。
ジェームズとミシュキンが言い合う中、彼女はウルモフがゴールデンアイを盗み出し、ゴールデンアイがあと1機存在すると言う。
その時、突然ウルモフが尋問室に現れ、自身の捜査を妨害していると抗議。そしてジェームズが持っていた拳銃を取り上げていきなりミシュキンを射殺。
ウルモフはミシュキンがジェームズの拳銃で射殺された筋書きを考えるが、ジェームズに反撃される。
ジェームズとナターリアはウルモフ将軍と彼の部下と銃撃戦を繰り広げるが、ナターリアが捕まってしまう。

戦車による重量級のチェイス

彼女を助けるためにジェームズはサンクトペテルブルクの街中でロシア軍の戦車に乗ってウルモフを追い、ヤヌスの軍用列車を発見した。
列車内でウルモフ将軍と格闘したジェームズはナターリアを助け出し、彼女のハッキングからヤヌスの秘密基地がキューバにあることが判明する。
しかし、アレックとオナトップは小型ヘリコプターで列車から逃走する。

ジェームズ・ボンドとアレック・トレヴェルヤンの対決

秘密基地でアレックとボリスは「ゴールデンアイ」起動のために湖の底からパラボラアンテナを出現させた。秘密基地内部に侵入していたジェームズはアレックから、イングランド銀行から不正に金を引き出し、その記録をゴールデンアイで隠蔽し、イギリス経済に打撃を与える目的を聞かされる。
だが、ナターリアがゴールデンアイの攻撃目標変更に成功し、ゴールデンアイは大気圏に突入して自爆した。

ジェームズは仕掛けた時限爆弾で秘密基地を爆破し、パラボラアンテナの足場でアレックと対決し、ジェームズはアレックを足場から突き落とす。
崩壊する秘密基地の中でボリスは背後にあるタンクからあふれ出した液体窒素を浴びて凍死した。
そしてジェームズはナターリアが奪ったヘリコプターに飛び乗り、無事に帰還した。

『007/ゴールデンアイ』の登場人物・キャラクター

主人公

ジェームズ・ボンド(演:ピアース・ブロスナン)

日本語吹き替え:神谷明(ソフト版)/田中秀幸(テレビ朝日版)
MI6(イギリス秘密情報部)に所属するコードネーム「007」を持つスパイ。
アーカンゲルにある化学兵器工場爆破任務遂行のために巨大ダムからバンジージャンプをしたり、落下するセスナ機に飛び乗ったりする。
また、戦闘ヘリコプターから脱出したりするなど並外れた身体能力を発揮している。

ボンドガール

ナターリア・フョードロヴナ・シミョノヴァ(演:イザベラ・スコルプコ)

日本語吹き替え:塩田朋子(ソフト版)/日野由利加(テレビ朝日版)
セヴェルナヤにある宇宙兵器管理センターに勤務するコンピュータプログラマー。
ウルモフ大佐とゼニア・オナトップによる宇宙兵器管理センター襲撃から生き延びるが、KGB(旧ソ連国家保安委員会)から疑惑の目を向けられてしまう。
さらに、全ての電子機器を破壊する兵器「ゴールデンアイ」を停止させる方法を知っていることから国際犯罪組織ヤヌスから命を狙われてしまう。
やがてジェームズ・ボンドと共にヤヌスに拘束されて戦闘ヘリコプターに閉じ込められるが、辛くも脱出する。
ヤヌスの秘密基地がキューバにあることを突き止め、ゴールデンアイを大気圏に突入させて自爆させることに成功する。

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