バーレスク(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『バーレスク』とは、2010年に公開されたアメリカのミュージカルドラマ映画である。監督はスティーブン・アンティンで、主演はクリスティーナ・アギレラが務めた。ロサンゼルスのストリップクラブである「バーレスク」を舞台に、物語が展開されていく。バーレスクでは女性達が様々なショーを行なっている。片田舎で育った主人公アリは、歌手になる夢を追いながらロサンゼルスへと向かい、その後バーレスクの舞台で才能を発揮し、スターダムを目指す。
『バーレスク』の概要
『バーレスク』とは、2010年に公開されたアメリカのミュージカルドラマ映画である。監督はスティーヴン・アンティンで、グラミー賞歌手として有名なクリスティーナ・アギレラが映画初主演を務めた。さらに、グラミー賞受賞歌手で、『月の輝く夜に』でアカデミー主演女優賞を受賞したシェール、映画監督や脚本家としても活躍しているアラン・カミングが共演している。第68回ゴールデングローブ賞では、作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、主題歌賞の2部門でノミネートされ話題となった。
映画の舞台はロサンゼルスのストリップクラブ「バーレスク」。このクラブでは女性達が様々なショーで観客を魅了している。このクラブで様々な物語が展開していく。
主人公のアリは歌手になる夢を追いかけ、田舎からロサンゼルスに出てきた。そして、テスが経営するクラブ「バーレスク」を発見する。テスはバーレスクのオーナーでありながら、自らもショーに出演して歌声を披露している。バーレスクでは主にダンスショーが行われており、連日賑わっている。そこで行われているパフォーマンスに魅了されたアリは、バーレスクのウェイトレスを経て、パフォーマーとなり、スターダムを目指していく。
映画は、センセーショナルな歌とダンスシーン、派手な衣装、そしてエキサイティングな演出を特徴としている。『バーレスク』は、ミュージカル作品であり、劇中ではクリスティーナ・アギレラやシェールを含むキャストが数々の楽曲を魅力的に披露する。『バーレスク』は音楽、演技、ダンス、そして劇的なストーリーの組み合わせによって注目を浴び、エンターテイメント性が高く、視覚的な魅力にあふれた作品となっており、「ショーが魅力的であっという間に見終わった」「歌声が圧巻で鳥肌が立った」など絶賛する声が多数上がっている。
『バーレスク』のあらすじ・ストーリー
夢を抱く主人公
「アリ」の愛称で呼ばれているエイリーン・シャーウッドは、地元アイオワで歌手になる夢を抱き、その夢を追い求めるために一歩を踏み出す事を決意する。彼女は田舎で片道切符を買い、ロサンゼルスにやってきて仕事を見つけるために街を彷徨っている途中で、「バーレスク・ラウンジ」という店と出会う。バーレスクはダンスや歌のショーが行われている場所で、華やかなネオンに惹かれ、アリはバーレスクへと入っていく。そこで女性パフォーマー達の歌とダンスに魅了される。この店で働くにはどうしたら良いかと、ウェイターのジャックに聞くと、「オーナーのテスと話してみな」と言われる。
テスに直談判して働かせてもらおうとするも、最初はなかなか認めてもらえなかった。そこで、アリはジャックに頼み込み、ウエイトレスとして働くことになる。その日、バーレスクから帰ると、アリが借りていた家に強盗が入り、現金がすべて奪われてしまった。家賃を払うことが出来ず部屋を追い出されてしまったが、行く宛もなく途方にくれていた。そこでジャックに頼み込み、家に転がり込む形で一緒に住む事になる。その頃ジャックには遠距離恋愛中のフィアンセがいた。
ウエイトレスとして働く日々の中で、アリにもついにチャンスが訪れる。妊娠したため舞台に立つことができなくなったダンサージョージアの代役として、アリが舞台に上がることになった。アリはバックダンサーをしながら、歌手として活躍できる日を待っていた。
そして、ついにその日が訪れる。アリは問題を起こしがちなニッキの代わりにソロダンサーとして舞台に立つことになる。アリは何度かテスに自分のダンスを見て欲しいとアピールしていたのだった。その熱心さを駆られ、抜擢された。怒ったニッキはアリがセンターで踊っている途中に、音楽を止めて嫌がらせをする。音楽が止まり、静寂の中観客は帰ろうとするが、アリは機転を利かせ、自ら生歌を披露した。彼女の素晴らしい歌声がホール全体に響き渡り、人々を魅了した。
この出来事をきっかけに、テスもアリの才能を認め、彼女はメインとして舞台に立つようになる。アリは瞬く間に人気者となり、新聞でも取り上げられるほどだった。また、同じ頃にアリとジャックはお互いに惹かれ合い、関係も深まっていく。しかし、ジャックはフィアンセのナタリーと別れてはいなかった。
バーレスクの危機
アリの歌声は素晴らしく、それに魅了された観客はバーレスクに連日連夜訪れるようになった。その中には、ひたすらアリを見つめる男性のマーカスがいた。マーカスはアリに対して深い感情を抱き始め、アリに「実力のある子の夢を叶えたいんだ」と欲しいものを聞いた。その問いにアリは答えられなかった。テスはアリの心配をして、「誰が信頼出来て誰が利用しようとしているかしっかり見抜いて」と助言したが、アリは聞く耳を持たなかった。
順風満帆に見えたバーレスクだったが、実は膨大な負債を抱えており、立ち退きを勧告されるまで追い詰められていた。この状況下で、不動産を経営するマーカスがバーレスクの買収を提案してくる。しかしテスはバーレスクを深く愛しており、買収の提案を頑なに断っていた。テスは借金催促の手紙を見て、ショーンの前で涙するのだった。
一方、ジャックはフィアンセと喧嘩をし、自分の気持ちがアリに向いている事を確信する。ジャックはアリに自分の気持ちを告げ、二人は恋人同士となった。しかし、ジャックとアリの元に婚約者が現れ、婚約解消はしていないと主張する。フィアンセのナタリーがアリに向かって「ブス」と言ったことを引き金に3人は喧嘩になる。アリはジャックに嘘をつかれていた事にショックを受け、自分の感情を整理するためにマーカスのもとへ向かってしまう。
相変わらずニッキはアリに対する対抗心を隠せず、アリの成功に嫉妬していた。新人のアリがちやほやされている事、前からいた自分が邪険にされている事などをテスに言ったが、テスはアリの内面の美しさを知っており「苦労知らずの人間にあんな歌は歌えない」と言ってニッキを突き放した。するとニッキは車の上で、「テスの別れた旦那ヴィンスと不倫してた」と暴露し、テスを激怒させた。
最後の決断
ジャックの事で傷ついたアリはマーカスの自宅でバーレスクの跡地に建つ高層ビルの模型を目にし、マーカスがバーレスクを買収しようとしていることを知る。マーカスはアリに対して「君ならもっと大きな舞台に立てる」と言い、彼女をバーレスクから離れさせようとした。しかしアリはテスがバーレスクを守っていたこと、バーレスクの仲間たちのことを思い出し、マーカスの誘いには乗らずにその場をあとにした。
アリは以前、マーカスが「自宅ベランダからの美しい景色を保つため、バーレスクの隣に高層建築物を建てることを制限するための空中権を購入している」と説明していた事を思い出した。アアリは考え抜き、バーレスクの上空の空中権を売却することで、眺望を売りにする隣のマンションの建築主にアプローチするアイデアをテスに提案する。
そしてこの策は成功し、空中権を売却したお金でバーレスクが抱える借金を返済することができた。バーレスクは営業を続けることができ、テスはアリに心からの感謝を伝える。問題児だったニッキは今までの自らの行動を反省し、テスとアリに謝った。ニッキとアリの間には友情が生まれた。
無事に問題を解決したアリはバーレスクに戻ると、婚約を解消したジャックが目の前に現れる。ジャックとアリの間には再び愛が芽生えることになる。アリは再びバーレスクの舞台に立ち、仲間たちと素晴らしいショーを披露するのだった。
『バーレスク』の登場人物・キャラクター
主要人物
エイリーン・シャーウッド(演:クリスティーナ・アギレラ)
日本語吹替版:魏涼子
映画『バーレスク』の主人公で、作中ではアリと呼ばれている。
オハイオ州出身で、歌手になることを夢見ながらアルバイトをしていた。夢を叶えようと田舎を離れてロサンゼルスにやって来た。仕事を探している途中で、バーレスク・ラウンジというストリップクラブを発見する。お店の独特な雰囲気とネオンに惹かれ、バーレスクへと入る。そこで見たショーに魅了されバーレスクでパフォーマーとして働くことを夢見る。ジャックとは同居人から恋人同士へとなる。店の常連客マーカスから好意を寄せられるが断る。
テス (演:シェール)
日本語吹替版:高島雅羅
バーレスクのオーナーであり、自身もステージで歌を披露している。アリを舞台に立たせる機会を与える人物で、かなりの頑固者である。初めはアリの言葉にまったく耳を傾けなかった。バーレスクを深く愛しており、手放したくないと思っている。
ジャック (演:カム・ジガンデット)
日本語吹替版:佐藤せつじ
バーレスクのウェイターとして働いている。遠距離中のナタリーというフィアンセがいたが、喧嘩をして別れる。アリとルームシェアをする事になり、一生懸命夢を追いかけるアリに惹かれ、恋人同士となる。作曲家になる夢を持っており、アリの夢を一番に応援している。
バーレスクで働く人たち
ショーン(演:スタンリー・トゥッチ)
日本語吹替版:岩崎ひろし
バーレスクの衣装係。バーレスクでは、オーナー・テスの右腕のような存在。テスは好意を寄せているが、彼自身はゲイであるため、テスに恋愛感情を抱いていない。
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目次 - Contents
- 『バーレスク』の概要
- 『バーレスク』のあらすじ・ストーリー
- 夢を抱く主人公
- バーレスクの危機
- 最後の決断
- 『バーレスク』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- エイリーン・シャーウッド(演:クリスティーナ・アギレラ)
- テス (演:シェール)
- ジャック (演:カム・ジガンデット)
- バーレスクで働く人たち
- ショーン(演:スタンリー・トゥッチ)
- ニッキ(演:クリスティン・ベル)
- ジョージア(演:ジュリアン・ハフ)
- アレクシス(演:アラン・カミング)
- スカーレット(演:タニー・マッコール)
- ココ(チェルシー・トライユ)
- デイヴ(演:テレンス・ジェンキンズ)
- その他
- マーカス(演:エリック・デイン)
- ヴィンス(演:ピーター・ギャラガー)
- ナタリー(演:ディアナ・アグロン)
- ミスター・アンダーソン(演:ジェームズ・ブローリン)
- 『バーレスク』の用語
- バーレスク・ラウンジ
- バックダンサー
- 空中権
- 『バーレスク』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- アリが生歌を披露するシーン
- 「Diamonds Are a Girl's Best Friend」のパフォーマンス
- テス「成功への道は、多くの魅力的な駐車スペースで囲まれている」
- テス「自分の顔はキャンバスよ」
- 『バーレスク』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- クリスティーナ・アギレラの思いが詰まったシーン
- 自分でほとんどの衣装を用意したシェール
- 『バーレスク』の主題歌・挿入歌
- 主題歌: クリスティーナ・アギレラ「Express」
- 挿入歌:クリスティーナ・アギレラ「Something's Got a Hold On Me」
- 挿入歌:クリスティーナ・アギレラ「But I Am A Good Girl」
- 挿入歌:マリア・ディロン「Guy What Takes His Time」
- 挿入歌:シェール「You Haven't Seen the Last of Me」
- 挿入歌:シェール「Welcome To Burlesque」