
『しあわせは食べて寝て待て』とは、秋田書店が発行する月刊女性漫画雑誌『フォアミセス』に2020年3月号より連載された水凪(みずなぎ)トリによる料理漫画、およびそれを原作としたドラマ作品。2025年4月にNHK総合「ドラマ10」にて桜井ユキ主演でドラマ化されている。膠原病を患いキャリアウーマンとしての道を閉ざされた主人公麦巻さとこは、出費を抑えるために団地に引っ越す。そこでの出会いから薬膳を知る。団地での生活や新たな職場の同僚との日々の中で持病を持つ自分を受け入れ、自分なりの幸せを探す。
目白弓(めじろゆみ/演:中山ひなの)

さとこが始めたレンタルルームを利用する高校3年生。両親と弟との4人家族で団地に住んでいる。
試験勉強のために1日だけ借りたはずが、親に内緒でお小遣いで部屋を借り続けていた。理解のない両親や、幼い弟との相部屋で家に居場所がなくレンタルルームに来ることが癒しになっていたのだ。さとこと親しくなったことで高麗なつきとも親しくなり、なつきに高円寺のエスニック雑貨屋へ連れて行ってもらい今まで知らなかった世界にふれる。世の中には色々な価値観があることを知り、行きたい大学ができて家を出て自分の居場所を作ろうと歩み始める。
八つ頭仁志(やつがしらひとし/演:西山潤)

団地で両親ともに住むニートの青年。以前は会社勤めをしていたがきつい上司が合わず転職をしたものの、そこでも上手く馴染めず引きこもりになってしまう。
団地の公園にいる時に司に出会い、それから何かにつけて司に駆り出されている。さとこや司とよくファミレスでいる時の姿を、反町りくに見られていてある日突然りくに話しかけられる。そこから同じ団地に住んでいることや、お互いに今の自分の状況をなんとかしたいと思っていることなどを知り親しくなってゆく。さとこの地方移住の話から、移住に興味を持つようになり同じ気持ちのりくと移住を決意する。
反橋りく(そりはしりく/演:北乃きい)

団地に住むOL。自宅から独立して暮らしていたが、今は以前暮らしていた母と弟が暮らす部屋ではなく同じ棟の別の階に住んでおり、夕食の支度をしに実家に立ち寄る暮らしをしている。
田舎暮らしや野菜中心のナチュラルな食生活に興味があるのだが、肉好きの弟のために肉メインの献立を作るらなくてはいけないことや、弟を優先してばかりいる母にも嫌気がさしていた。ファミレスでサラダなど自分好みの食事をとるのが気晴らしで、そのファミレスでいつもサラダを食べている八つ頭仁志に出会う。思い切ってベジタリアンなのかと話しかけたら、ベジタリアンではなかったが、自分の意見を真摯に答える仁志に好感を感じる。その後もファミレスで見かけるたびに話しかけ徐々に親しくなった二人は、さとこに教えてもらった地方移住をし一緒に環境を変えて新しく歩もうと決意する。
ウズラ/志穂美春子(しほみはるこ)(演:宮崎美子)

ダイヤリーグラムという投稿サイトに投稿する人気のインフルエンサー。
さとこと同じ団地に住んでおり、ウズラの暮らしぶりを本にしたい青葉乙女の取材を受ける事になる。
子供が独立し仕事は早期退職した後、自分の為だけにに暮らせるようになったのを機にスーパーのセール品を使った料理の投稿や、穏やかな暮らしぶりを投稿し人気になった。見た目は穏やかな雰囲気だが、若い頃はロック少女でどのカテドリーにも属さないことがかっこいいと思い、ひとりでいることが寂しいとは思わないという骨太なマインドの持ち主。
唐デザイン事務所
唐圭一郎(からけいいちろう/演:福士誠治)

さとこが元上司から紹介されてパートとして働くようになった、唐デザイン事務所の社長でありアートデレクター。
ストレートな性格でなかなか癖のある人物だが、持病を持つさとこをとても気遣っていて意外と面倒見がいい。
学生の頃はバンドをしていてベースを担当していた。伝説のカリスマベーシスト合田正一(ごうだしょういち)を心からリスペクトしおり、音楽活動か会社かと悩んだ時に引退している合田正一に会いに行ったほどだ。
マシコヒロキ(演:中山雄斗)

唐デザイン事務所のグラフィックデザイナー。
さとこにレンタルスペースのことを教えてくれたり、若い人の目線で新しいアイディアを提案してくれたりする。ドラマの中ではコミュニティデザインに興味があり、団地に共有スペースに色々な人が集える場所を作りたいというさとこの提案に、唐デザイン事務所の一員として協力することになる。
巴沢千春(ともえざわちはる/演:奥山葵)

唐デザイン事務所の若手デザイナー。持病があるさとこをさりげなく見守り気遣っている。
マンガでは自分のデザイン能力に限界を感じた時のために、占いを極めようとしている。ドラマの中では歴史に詳しい歴女の一面を発揮している。
その他
青葉乙女(あおばおとめ/演:田畑智子)
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目次 - Contents
- 『しあわせは食べて寝て待て』の概要
- 『しあわせは食べて寝て待て』のあらすじ・ストーリー
- 団地暮らしを初めて薬膳を知る
- 地方移住という選択
- 自分らしいていねいな暮らし
- 『しあわせは食べて寝て待て』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 麦巻さとこ(むぎまきさとこ/演:桜井ユキ)
- 団地住民
- 美山鈴(みやますず/演:加賀まりこ)
- 羽白司(はじろつかさ/演:宮沢氷魚)
- 高麗なつき(こうらいなつき/演:土居志央梨)
- 目白弓(めじろゆみ/演:中山ひなの)
- 八つ頭仁志(やつがしらひとし/演:西山潤)
- 反橋りく(そりはしりく/演:北乃きい)
- ウズラ/志穂美春子(しほみはるこ)(演:宮崎美子)
- 唐デザイン事務所
- 唐圭一郎(からけいいちろう/演:福士誠治)
- マシコヒロキ(演:中山雄斗)
- 巴沢千春(ともえざわちはる/演:奥山葵)
- その他
- 青葉乙女(あおばおとめ/演:田畑智子)
- 麦巻惠子(むぎまきけいこ/演:朝加真由美)
- 合田正一(ごうだしょういち)
- ドラマ版1話ゲスト
- 酒井(さかい/演:竹井亮介)
- 看護師(演:久下恵)
- 不動産屋(演:菅原永二)
- 吉澤里奈(よしざわりな/演:矢野優花)
- ドラマ版2話ゲスト
- 司にクレームを言う夫婦(演:佐藤誠、藤倉みのり)
- ドラマ版3話ゲスト
- 佐久間(さくま/演:大西多摩恵)
- 小川郁美(おがわいくみ/演:前田亜季)
- ドラマ版4話ゲスト
- 目白弓の母(演:安藤聖)
- 目白弓の父(演:後藤公太)
- 目白弓の弟(演:及川欽之典)
- 恩田(おんだ/演:才勝)
- 主婦(演:塚原さやか)
- 高円寺のショップ店員(演:諫早幸作)
- ドラマ版6話ゲスト
- 反橋りくの母(演:宮田早苗)
- 反橋大輔(そりはしだいすけ/演:中村斗哉)
- ドラマ版7話ゲスト
- 児玉透子(こだまとうこ/演:池津祥子)
- 石見政善(いしみまさよし/演:渡辺哲)
- ドラマ版8話ゲスト
- 麦巻芽生(むぎまきめい/演:日下莉帆)
- ドラマ版最終話ゲスト
- 吉富久子(よしとみひさこ/演:塚田美津代)
- 田上(たがみ/演:小林勝也)
- 香川(かがわ/演:諏訪珠理)
- 『しあわせは食べて寝て待て』の用語
- 医療用語
- 膠原病(こうげんびょう)
- ネガティブ・ケイパビリティ
- 薬膳の用語
- 薬膳(やくぜん)
- 菜食同源(さいしょくどうげん)
- 『しあわせは食べて寝て待て』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 青葉乙女「能力って、普通何かができることをいうじゃない?40を超えて先が見えてきた人間には、できない自分を受け止める能力の方が必要な気がするわ。」(漫画第1巻)
- 唐圭一郎「想像してみるだけでもいいんだよ。独り身だとさ失業しようが、病気にかかろうが、自分で決めていかなきゃならないんだからさ。」(漫画第4巻)
- 合田正一「音楽と生活に境目なく、普通に生きて、時々燃える…みたいな。」(漫画第4巻)
- 美山鈴「だいじな事はちゃんと紙に書かないと。」(ドラマ第8話)
- 麦巻さとこ「お茶を飲みながら、井戸端会議できるカフェです。誰かと喋りたくなったらふらっと来られるような。あと、薬膳茶とか薬膳ランチセットもあって、体調に合わせて選べるんです。」(ドラマ最終話)
- 『しあわせは食べて寝て待て』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 主人公の膠原病は作者の実体験
- ドラマのロケ地はレトロな滝山団地
- 登場人物などの固有名詞は鳥の名前から
- フードスタイリストは飯島奈美
- 『しあわせは食べて寝て待て』の主題歌・挿入歌
- テーマソング:武田カオリ「青空のレシピ」