電気グルーヴ(Denki Groove)の徹底解説まとめ

電気グルーヴとは、石野卓球、ピエール瀧からなる日本の音楽バンドである。1989年に結成し、テクノ、エレクトロを中心とした独自の音楽性を持つ。破天荒なパフォーマンスも特徴だ。日本のエレクトロニック音楽の先駆者としての地位を確立し、常に進化し続ける姿勢で多くのファンを魅了している。音楽だけでなく、メンバー個人の活動も行っていて、石野卓球はDJやプロデューサーとして世界的に活躍し、ピエール瀧は俳優やタレントとしても幅広く活動中である。結成35周年を迎えてもメンバー間の仲はよく、勢いは全く衰えていない。

2008年10月15日発売

1. Mojo[CM mix]
2. No.3
3. さんぷんまるのうた
4. Mole~モグラ獣人の告白
5. どんだけ the ジャイアント
6. Acid House All Night Long
7. ア.キ.メ.フ.ラ.イ.
8. The Words
9. 湘南アシッド
10. Area Arena
11. Fake It!

このアルバムは、テクノ、ハウス、エレクトロニカをベースにしつつ、彼ら特有の遊び心が詰まった作品である。石野が海外のクラブシーンやテクノの最新動向から影響をうけながら、音楽に新しい風を吹き込むことを意識して制作したため、アルバム全体のサウンドは初期の作品を思い出させる。

『20』

2009年8月19日発売

1. 電気グルーヴ20周年のうた
2. タランチュラ
3. ポンコツ幻想曲
4. 何故だ?
5. 猫とイスラエル
6. エキゾディカ
7. エンジのソファー
8. ピエール瀧の体操42歳
9. フォックス

この作品は、彼らのデビュー20周年を記念したアルバムだ。サウンドは、テクノ、エレクトロニカ、アンビエントなど、様々な電子音楽の要素が取り入れられている。特に、シンセサイザーを使ったメロディの重層感や、リズムの多様性が強調され、クラブシーンでも映える曲が揃っている。

『人間と動物』

2013年2月27日発売

1. The Big Shirts
2. Missing Beatz(Album version)
3. Shameful(Album version)
4. P
5. Slow Motion
6. Prof. Radio
7. Upside Down(Album version)
8. Oyster(私は牡蠣になりたい)
9. 電気グル―ヴのSteppin’ Stone(日本語詞:石野卓球)

この作品は、石野のプロデュース力が発揮され、クラブサウンドにシリアスなテクノビートと、彼ら特有のコミカルさが絶妙に調和している。楽曲の構成やビートはさらに多様化しており、重厚なサウンドが中心となっている一枚だ。

『25』

2014年10月29日発売

1. Baby’s on Fire
2. 電気グルーヴ25周年の歌(駅前で先に待っとるばい)(25 Mix)
3. A.C.I.D.I.S.C.O.
4. Super Star(Re-boot)
5. Pan! Pan! Pan!
6. 25 Raw Beats

この作品は、彼らの結成25周年を記念して制作されたアルバムだ。彼らの独特な音楽スタイルや進化し続けるテクノサウンドの魅力が詰め込まれており、過去のキャリアを振り返りながらも新しい方向に挑戦している。アルバム全体に、石野のプロデュースによる洗練されたサウンドと、瀧のユーモラスかつ独特なボーカルがうまく調和している。

『TROPICAL LOVE』

2017年3月1日発売

1. 人間大統領
2. 東京チンギスハーン
3. 顔変わっちゃってる。
4. プエルトリコのひとりっ子
5. 柿の木坂
6. Fallin’ Down
7. ユーフォリック
8. トロピカル・ラヴ
9. ヴィーナスの丘
10. いつもそばにいるよ

この作品は、前作のアルバム『25』から約3年ぶりのオリジナルアルバムである。タイトル通り「トロピカル」の要素を取り入れつつ、彼ららしい世界観を一層深化させたアルバムとなっている。南国的な「トロピカル」のような雰囲気がアルバム全体に散りばめられていて、リスナーにリゾートにいるような開放感を与える一枚だ。

『30』

2019年1月23日発売

1. 電気グルーヴ10周年の歌 2019
2. Shangri-La feat.Inga Humpe
3. いちご娘はひとりっ子
4. Flight to Shang-Hai(It’s a such a super flight)
5. Slow Motion(30th Mix)
6. 電気グルーヴ30周年の唄
7. 富士山
8. Flashbackisco(is Back!)
9. WIRE WIRED, WIRELESS
10. 海猫夏 Caty Summer Harbour
11. 鬼日_1117KIBI
12.いちご娘(ひとりっ子でない)

この作品は、彼らの結成30年を記念して制作されたアルバムだ。これまでの彼らの音楽の集大成でありながら、新しい方向性を感じさせる一枚である。彼らはいつも「楽しさ」を大事にしており、シリアスなテーマを扱いながらも聞く人がリラックスして楽しめるような痛烈な皮肉を楽曲に取り入れている。

ベスト・アルバム

『SINGLES and STRIKES』

2004年3月24日発売

Disc 1 SINGLES
1. Shangri-La
2. ポポ(radio edit)
3. ポケット カウボーイ(single edit)
4. カメライフ(single mix)
5. 誰だ!(radio edit)
6. スネークフィンガー
7. N.O.
8. Nothing's Gonna Change(short)
9. 虹(short cut mix)
10. Flashback Disco
11. Mud Ebis~800yen mix~
12. 弾けないギターを弾くんだぜ

Disc 2 STRIKES
1. CATV
2. メカニカル娘
3. Popcorn
4. ハングマン by SKELETON JOE
5. モテたくて… by ギ・おならすいこみ隊
6. Barong Dance
7. ノイ ノイ ノイ(先日のみちのくグルメツアーの件、御予算の都合上、ソフトボール大会とさせていただきます mix)
8. スマイルレス スマイル
9. Volcanic Drumbeats
10. Wire,Wireless(radio)
11. Suppe suppe Inbe Inbe(fan club mix)
12. cafe de 鬼(顔と科学)

このアルバムは、彼らの代表曲をまとめた作品で、日本のエレクトロシーンやポップシーンにおける彼らの足跡を振り返る事ができる貴重なベスト盤である。彼らの作品には、ユーモアや皮肉が至る所に散りばめられており、音楽だけでなく歌詞やテーマにおいても独自の視点を楽しむ事ができる。

『電気グルーヴのゴールデンヒッツ~Due To Contract』

2011年4月6日発売

1. N.O.
2. 富士山
3. 虹
4. 誰!(Radio Edit)
5. Shangri-La(Y.Sunahara 2009 Remodel)
6. ポケット カウボーイ(Single Edit)
7. FLASHBACK DISCO
8. Nothing’s Gonna Change(Short)
9. 聖☆おじさん
10. 少年ヤング(Movie Mix)
11. モノノケダンス(Video Edit)
12. Fake it!(Video Edit)
13. The Words(Japanese)
14. タランチュラ(Unreleased Version)
15. Upside Down

この作品は、タイトルに「Due To Contract(契約上の都合)」と副題がついている通り、半ば強引にリリースしたと皮肉を込めて表現している。彼らのデビュー初期から中期にかけてのヒット曲や代表曲が収録されている。彼らの音楽スタイルがどのように進化してきたかや、どのようにテクノやエレクトロニカに対する姿勢が変化してきたかをたどる事ができるアルバムである。

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@paprika05236

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