電気グルーヴ(Denki Groove)の徹底解説まとめ

電気グルーヴとは、石野卓球、ピエール瀧からなる日本の音楽バンドである。1989年に結成し、テクノ、エレクトロを中心とした独自の音楽性を持つ。破天荒なパフォーマンスも特徴だ。日本のエレクトロニック音楽の先駆者としての地位を確立し、常に進化し続ける姿勢で多くのファンを魅了している。音楽だけでなく、メンバー個人の活動も行っていて、石野卓球はDJやプロデューサーとして世界的に活躍し、ピエール瀧は俳優やタレントとしても幅広く活動中である。結成35周年を迎えてもメンバー間の仲はよく、勢いは全く衰えていない。

1991年11月21日発売
1. B.B.E.(Bull Beam Express)
2. 俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ(甲)
3. MUD EBIS(Chimimix)
4. メカニカル娘
5. オールスター家族対抗蛇合戦
6. 俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ(乙)
7. ちょうちょ
8. COSMIC SURFIN'(Ecstasy bathroom)
9. 東京クリスマス
10. モンキーに警告
11. ボクの姉さん
12. ビーチだよ! 電気GROOVE
この作品は、電子音楽をベースにした幅広いスタイルが特徴である。コミカルなタイトルや歌詞をもつ楽曲が多い。当時メンバーだった砂原良徳の影響もあり、サウンドのプログラミングが洗練されている。「COSMIC SURFIN'」は、細野晴臣の楽曲をリミックスしたものである。
『KARATEKA』

1992年10月21日発売
1. スネークフィンガー
2. Twist Of The World
3. ザ・ケトルマン
4. 人事を尽くさず天命を待つ
5. ドカベン
6. Hi-Score
7. デマリンピック
8. KARATEKA
9. March
10. Let’s Go! 無間地獄
11. DS Massive
この作品は、彼らの初期のユーモラスで型破りな音楽スタイルが色濃く反映されたアルバムである。この作品は、エレクトロなビートにのせた風変わりなラップやポップなメロディが印象的だ。アルバム全体を通して、ポップでありながらもカオス感があり、ユニークな体験ができる。
『VITAMIN』

1993年12月1日発売
1. Happy Birthday
2. Disco Union
3. ハイキング
4. ニセモノ フーリガン
5. 富士山
6. Stingray
7. Popcorn
8. 新幹線
9. Snow and Dove
10. N.O.
このアルバムは、テクノとハウスの要素が強く、ロンドンで体感したクラブシーンの影響を受け、石野がそれを音楽的に反映させた作品である。当時としては珍しいシンセサイザーのローランドTB-303によるベースラインが多用され、アシッド・ハウスを日本流にアレンジしている。
『DRAGON』

1994年12月1日発売
1. ムジナ
2. ポポ(Dubbing You Mix)
3. バロン ダンス
4. カメライフ
5. ザ マーブル メン
6. お正月
7. カメレオン マニア
8. ノイ ノイ ノイ
9. ブラジルのカウボーイ
10. 虹
この作品では、前作『VITAMIN』からさらに音楽性を進化させた。全体としてはテクノを基盤としつつ、ダンスミュージックや民族音楽、ポップな要素も取り入れ、幅広い音楽のアプローチを行っている。代表曲の「虹」は、後にアニメ『交響詩篇エウレカセブン』のエンディングテーマとしても使用され、幅広い世代に認知された。
『ORANGE』

1996年3月1日発売
1. ママケーキ
2. 誰だ!
3. キラーポマト
4. VIVA! アジア丸出し
5. なんとも言えないわびしい気持ちになったことはあるかい?
6. ポパイポパイ
7. 反復横跳び
8. スコーピオン
9. スマイルレス スマイル
10. Tシャツで雪まつり Including 燃えよドラゴンのテーマ
このアルバムは、テクノやエレクトロニカの影響が色濃く反映されている作品だ。シングル「誰だ!」や、「反復横跳び」などライブでも人気の高い曲が収録されている。「VIVA!アジア丸出し」では、岡村靖幸がゲスト参加し、独特の雰囲気に仕上がった一枚である。
『A』

1997年5月14日発売
1. かっこいいジャンパー
2. VOLCANIC DRUMBEATS
3. ポケット カウボーイ
4. ユーのネヴァー
5. パラシュート
6. ガリガリ君
7. 猫夏
8. あすなろサンシャイン
9. Shangri-La
10. SMOKY BUBBLES
11. ループ ゾンビ
12. Shangri-joppo
このアルバムは、彼らが持つ独特の音楽性がより深化し、ダンスミュージック、テクノ、エレクトロニカを念頭に置いた世界観が色濃く反映されている。音楽的には、ヨーロッパのテクノシーンの影響を受けていて、重低音やグルーヴのビート、サイケデリックなサウンドが特徴である。
『VOXXX』

2000年2月2日発売
1. 地獄へ堕ちろ電気グルーヴ
2. 愛のクライネメロディ
3. ナッシングス ゴナ チェンジ
4. フラッシュバック ディスコ
5. 浪曲インベダー
6. チキン・シー
7. 密林の猛虎打線
8. インベーダーのテーマ
9. スッペスッペインベインベ
10. フラッシュバックJ-popカウントダウン
11. エジソン電
12. ジャンボタニシ
13. TKO テクノ クイーン
14. TXL テクノ クイーン
15. レアクティオーン
16. ハロー! ミスターモンキーマジックオーケストラ
このアルバムは、特に石野がソロ活動から培った影響が色濃く反映されている作品である。全体を通して、重厚なベースラインとドラム、複雑なシンセサウンドが散りばめられている。音楽的には、テクノやエレクトロ、アンビエント、ロック、インダストリアルのエッセンスも感じられる一枚だ。
『J-POP』

2008年4月2日発売
1. 完璧に無くして
2. エキスポ ヒロシマ
3. ズーディザイア
4. いちご娘
5. 半分人間だもの
6. モノノケダンス(Album Mix)
7. アルペジ夫とオシ礼太
8. 少年ヤング(Album Mix)
9. スーパースター
10. 地蔵
11. シュチェチン
12. リンギンベル
このアルバムは、テクノと日本のポップカルチャーを融合したユーモラスな作品である。エレクトロやテクノ、ヒップホップなど、さまざまな音楽ジャンルの要素を取り入れつつ、日本のポップスの形式をユニークに再現している。
『YELLOW』
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目次 - Contents
- 電気グルーヴの概要
- 電気グルーヴの活動経歴
- 結成と初期の活動
- ブレイクしメジャーへ
- 多方面での活動
- ピエール瀧の薬物事件
- 2020年以降の活動
- 電気グルーヴのメンバー
- 現メンバー
- 石野卓球(いしの たっきゅう)
- ピエール瀧(ピエールたき)
- 旧メンバー
- 砂原良徳(すなはら よしのり)
- 高橋嵐(たかはし あらし)
- 若王子耳夫(わかぷりんす みみお)
- CMJK(シーエムジェイケイ)
- 後藤(ごとう)
- 電気グルーヴのディスコグラフィー
- シングル
- 『RHYTHM RED BEAT BLACK(Version 300000000000)』
- 『人生』
- 『MUD EBIS / COSMIC SURFIN'』
- 『SNAKEFINGER』
- 『トランジスタラジオ』
- 『モテたくて…』
- 『N.O.』
- 『ポポ』
- 『カメライフ』
- 『虹』
- 『誰だ!』
- 『Shangri-La』
- 『ポケット カウボーイ』
- 『ガリガリ君』
- 『FLASHBACK DISCO』
- 『Nothing's Gonna Change』
- 『Twilight』
- 『聖☆おじさん』
- 『少年ヤング』
- 『モノノケダンス』
- 『The Words』
- 『Upside Down』
- 『SHAMEFUL』
- 『Missing Beatz』
- 『Fallin’ Down』
- 『MAN HUMAN』
- 『MAN HUMAN / 今夜だけ』
- 配信限定シングル
- 『Set you Free』
- 『HOMEBASE』
- 『電気グルーヴ32周年の歌』
- 『電気グルーヴ34周年の歌』
- 『電気グルーヴ35周年の歌』
- オリジナル・アルバム
- 『662 BPM BY DG』
- 『FLASH PAPA』
- 『UFO』
- 『KARATEKA』
- 『VITAMIN』
- 『DRAGON』
- 『ORANGE』
- 『A』
- 『VOXXX』
- 『J-POP』
- 『YELLOW』
- 『20』
- 『人間と動物』
- 『25』
- 『TROPICAL LOVE』
- 『30』
- ベスト・アルバム
- 『SINGLES and STRIKES』
- 『電気グルーヴのゴールデンヒッツ~Due To Contract』
- 『DENKI GROOVE DECADE 2008~2017』
- ライブ・アルバム
- 『イルボン2000』
- 『クラーケン鷹 2018』
- 『クラーケン鷹』
- その他のアルバム
- 『FLASH PAPA MENTHOL』
- 『DRILL KING ANTHOLOGY』
- 『PARKING』
- 『recycled A』
- 『The Last Supper』
- 『電気グルーヴとかスチャダラパー』
- 『DENKI GROOVE THE MOVIE? -THE MUSIC SELECTION-』
- 『TROPICAL LOVE LIGHTS』
- 電気グルーヴの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 『MUD EBIS』
- 『N.O.』
- 『Shangri-La』
- 『FLASHBACK DISCO』
- 『モノノケダンス』
- 電気グルーヴの名言・発言
- 石野卓球「もう一人瀧がいれば」
- 石野卓球「年をとると、自分に失望しなくなる」
- ピエール瀧「なんかまた無理難題をふっかけられてんな」
- 電気グルーヴの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 学生時代は野球部に所属していたピエール瀧
- 楽器ができないピエール瀧
- 不祥事でも揺るがないピエール瀧と石野卓球の関係