白雪姫(ディズニーアニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『白雪姫』とは1937年に公開されたディズニー初の長編アニメーション映画である。
世界一の美しさを持つ王女、白雪姫が継母である女王から逃れ、七人の小人たちと共に森で暮らす数日間を描いたファンタジー作品。
制作は莫大な借金を抱え、周囲に揶揄されながらも、長い年月と多額の費用を費やして行われた。その結果、映画は大ヒットとなり、公開から85年以上たっても多くの人々から愛され続けている。後のディズニー映画作品の発展に大きく貢献した作品とされ、2025年には実写映画の公開が決まっている。

場面は再びお城に戻る。老婆になった女王は、白雪姫の命を奪う方法に「毒のリンゴ」を選ぶ。毒のリンゴは一口嚙むだけで眠りにつき、そのまま息絶えるという効果を持っている。女王は念のためにと眠りについた者の目を覚ます方法を本で調べると「恋人からの初めてのキス」と書いてあった。しかし女王は、小人たちが白雪姫を死んだと勘違いして土に埋めるだろうと判断し、毒のリンゴを持って白雪姫が暮らす小屋へ向かう。

白雪姫の危機

ある日の朝、白雪姫は仕事に向かう小人たちを見送る。くれぐれも女王に気を付けるようにと心配する先生に、白雪姫は優しく額にキスをする。すると先生はたちまちうっとりとしてだらしがなくなってしまった。他の小人たちも白雪姫にキスをされるのを楽しみに、列を作って「いってきます」の挨拶をする。白雪姫が来てからずっと不機嫌にしていたおこりんぼも白雪姫にキスをされるとあっという間に魅了されてしまった。
白雪姫は小人たちを見送ると、今度は動物たちと一緒にいちごのパイを作り始めた。生地作りが一段落し、焼こうとした時、窓から老婆に扮した女王が現れる。今、小人たちの小屋には白雪姫しかいないと知ると、老婆は「男の人がよだれを垂らすのはアップルパイなのに。ごらん、こういうリンゴを使って作らなければ。」と言っておいしそうな見た目に変えた毒のリンゴを差し出す。そして試しにリンゴを一口食べるようにと勧めるが、小鳥たちが危険を感じて老婆を攻撃する。白雪姫が慌てて小鳥たちを払うと、老婆は何としても小屋に入ろうとして苦しむ演技を始めた。白雪姫は老婆休ませるために小屋の中へ招き入れてしまう。
小屋の外から様子を見守っていた動物たちは急いで鉱山にいる小人たちの元へ向かい、白雪姫の危機を伝えに行った。しかし動物たちの意図は小人たちに伝わらず、小人たちは動物を必死になだめようとしている。するとねぼすけが寝ぼけながら「女王が捕まえたかな、白雪姫を。」と言い出す。ねぼすけの発言を聞いた他の6人はハッとして鹿に乗り込み、大急ぎで小屋へ向かう。
小屋では老婆が自分を助けてくれたお礼として、白雪姫にこのリンゴは願いが叶うリンゴだと嘘を教える。嘘を信じた白雪姫はリンゴをかじり、その場に倒れてしまった。
小人たちが小屋にたどり着くと、老婆が大声で笑いながら小屋を出ていこうとしている姿が見えた。小人たちはすぐにこの老婆が女王だと気付き、慌てて追いかけていくうちに双方は岩山の崖にたどり着く。崖の端に立たされた老婆は巨大な岩の塊を落として小人たちを殺そうとする。その時雷が老婆の足元に落ち、崖が崩れて老婆は落下してしまった。そして小人たちに落とそうとしていた岩の塊が後を追うように落下し、老婆は岩の下敷きとなって死亡する。

小人たちの悲しみ

小人たちが小屋に戻った時には既に手遅れで、白雪姫は息絶えていた。小人たちは彼女の葬式を開き、大粒の涙をこぼす。おこりんぼでさえもすすり泣き、白雪姫を救えなかったことを悔やむ。森には雨が降り続け、小屋の外では動物たちがずぶ濡れになりながら白雪姫の死を悲しんでいる。

王子のお迎え

白雪姫の死後、女王の予想は外れ、小人たちは白雪姫の遺体を埋葬せずにいた。ガラスと金でできた棺に納め、毎日花をささげてお祈りをしている。しばらくすると、「ガラスの棺で眠る美しい乙女」の噂を耳にした王子が小人たちの元を訪れた。美しく眠る白雪姫の姿に王子は跪き、白雪姫の唇に優しくキスをする。すると白雪姫は息を吹き返し、目を覚ました。動物と小人たちは白雪姫が息を吹き返したことに大喜びし、王子は白雪姫を抱き上げて自分が乗ってきた馬に乗せる。白雪姫は幸せに満ちた表情で動物と小人たちに別れを告げ、王子と共に彼のお城へ向かった。

『白雪姫』(ディズニーアニメ映画)の登場人物・キャラクター

主人公

白雪姫

CV:アンドリアナ・カセロッティ(字幕版)、富沢志満(1958年の吹き替え版)、小鳩くるみ(1980年の吹き替え版)

本作の主人公。
継母である女王から妬まれており、お城ではボロボロの服しか着させてもらえず、いつも掃除をさせられている。どんな時でも希望を持ち、信じることを忘れずにいる。明るく前向きな性格で歌を歌うことが好き。家事全般が得意で小人たちの小屋では掃除や料理、パイ作りをしている。森へ逃げ込んだ際には一度泣き崩れるも、持ち前の性格と動物たちの励ましを得て気持ちを立て直していく。両親と迷子になった小鳥を励まして元気づけてあげるなど心優しくもあり、動物たちや小人たちから愛されている。

七人の小人たち

7つの輝く丘の彼方、7つの滝の向こうにある小屋に住んでおり、鉱山で宝石を採掘して暮らしている。心優しい性格をしているが、白雪姫が来るまで小屋は汚く荒れ放題で、全く手を洗わないなど衛生面に無関心な一面も持つ。全員白雪姫の事が大好きで、とても大切に思っている。

先生(Doc/ドック)

CV:ロイ・アトウェル(字幕版)、東野英治郎(1958年の吹き替え版)、熊倉一雄(1980年の吹き替え版)

小人たちのリーター的存在。メガネがトレードマーク。小人たちが初めて手を洗う時には率先して石鹸を持ち、手の洗い方をレクチャーした。さらに自分たちのベッドを白雪姫に譲ろうと提案する。普段はきちんとした物言いをするが、美しい白雪姫を前にすると動揺して言い間違えたり言葉をかんだりと少し頼りなくなってしまう。よくおこりんぼに捲し立てられている。

おこりんぼ(Grumpy/グランピー)

CV:ピント・コルヴィッグ(字幕版)、三津田健(1958年の吹き替え版)、千葉順ニ(1980年の吹き替え版)

少し太く、吊り上がった眉毛が特徴。おおらかで楽観的な他の6人に比べ、物事を現実的にとらえ冷静に判断する。自分たちの小屋に白雪姫を住まわすことに反対し、始めは姫に対しきつく当たる。鋭い視点を持っており、城から遠く離れた自分たちの小屋でも、女王は白雪姫の居場所を突き止めるだろうと予想する。本当は心優しい性格で、誰よりも他の6人と白雪姫の事を心配し、守ろうとしている。

ごきげん(Happy/ハッピー)

CV:オーティス・ハーラン(字幕版)、三遊亭円馬(1958年の吹き替え版)、滝口順平(1980年の吹き替え版)

小人の中で一人だけ眉毛が白く、丸まるとした体形が特徴。おとぼけと一緒にいることが多い。
自分たちの小屋に何者かがいるという緊迫した状況でも何かが煮えている鍋を除いて味見しようとしている。

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