セブンガーファイト(円谷プロ)のネタバレ解説・考察まとめ
『セブンガーファイト』とは円谷プロの作品見放題サブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」の中で配信された『ウルトラマンZ』のスピンオフ作品である。対怪獣特殊空挺機、通称「特空機1号セブンガー」によるテレビ本編では描かれなかった裏側の戦いにフォーカスを当てている。ハルキ操縦のセブンガーにヨウコ、ユカ、ヘビクラが怪獣分析や戦術指示をしながらウルトラマンZが参戦していないストレイジ本来の任務を赤裸々に描いている。
第1話で登場する「エリ巻き怪獣ジラース」は某有名怪獣にエリ巻きをつけて制作されたという特撮マニアでは周知の事実だが、あえてそのタブーを扱う製作陣の遊び心が窺われる。戦いの会話の中でも「攻めろ!」「ヤメろ!」の押し問答がされている。
あえて崖から落としフィニッシュ
第2話での「ヘルズキング改」との相撲対決の際、崖からぶん投げて倒す演出は円谷プロ制作『レッドマン』でおこなわれていた「レッドフォール」をオマージュしている。本編とは違い硬芯鉄拳弾などの凝った演出が予算の関係上使えないこともあり『ウルトラファイト』『レッドマン』でもおこなわれた低予算ならではの苦肉の策の倒し方も踏襲している。
ある意味で限界ギリギリの戦い
第3話でおこなわれた引き画長回しで撮られた約2分間のセブンガーとエレキングのシュールな戦いは、アクターさん同士の体力の限界が垣間見えてくるというある意味で「死闘」ともいえる。これも監督がリスペクトしている『ウルトラファイト』でおこなわれていた演出のオマージュでもある。
動物の扱いが得意
第4話に登場している「発泡怪獣ダンカン」をあえて猫のイメージとして扱い、ハルキにムツゴロウさん風な演技をさせて宥めてさせている。ダンカンに噛み付かれたときは『風の谷のナウシカ』のワンシーンにも似た演出もなされている。
容赦無く倒される怪獣たち
第5話の演出でガラモンがピグモンを簡単に踏み潰してしまうのは『ウルトラマン』第37話「小さな英雄」のオマージュでもあるが、あっさりと怪獣を殺してしまう行為にも『ウルトラファイト』的なオマージュが含まれている。
大爆発での決めポーズはヒーロー違い
第5話でガラモンを倒した際に見られた大爆発からの決めポーズは、ある意味別の制作会社のヒーロー番組の演出に近い。もちろんこれだけの大爆発の爆薬は高額だがタイトル通りセブンガー引退の餞であり予算奮発をしているようである。
岩山が月面に見える演出
第6話のオープニングはロケ地の岩船山を「宇宙セブンガー」にただフワフワと歩かせただけなのだが、あまりにも月面のような演出になっている。日本の特撮技術がじつに見事に詰まった演出でもある。
ベータスマッシュ=レッドマン
第7話でのベータスマッシュによる取っ組み合いのプロレス演出のダーティファイト、さらには崖下にぶん投げてやっつける「ベータフォール」は完全に『レッドマン』のオマージュになっている。もちろんタイトルの「赤いアイツ」は「ベータスマッシュ」のことではあるが「レッドマン」のことも指している。
雑な扱いを受ける主要キャラ
第7話に登場するヘビクラの正体でもある「ジャグラスジャグラー魔人態」は、設定上巨大化できないため簡単にイカルスに捕まり雑に扱われほっぽり投げられてしまう。この時は単なるフィギュアでの登場になっており、これらはある意味で低予算ながらの切り捨て演出でもある。
どこまでもレアな作品
第8〜10話は「ウルトラマンZ完全超全集ストレイジBOX」向けの特典映像での公開になっている。本作品はサブスク加入での視聴、特典映像での公開となかなかお目にかかることのできない激レア作品として良くも悪くも貫かれている。
『セブンガーファイト』の主題歌・挿入歌
『セブンガーファイト』内で使われているすべてのBGMは、本作のオマージュ作品でもある『ウルトラファイト』で使用されていた音源が流用されている。また炎をバックにタイトルがクローズアップされるオープニング演出で流れている楽曲も『ウルトラファイト』と同様「進め!!ウルトラマン」のカラオケバージョンが使用されている。さらに「進め!ウルトラマン」とは別バージョンのドラムBGM版オープニングも『ウルトラファイト』同様ランダムに挿入されている。
OP(オープニング):みすず児童合唱団、コーロ・ステルラ「進め!ウルトラマン」
作詞:東 京一
作曲:宮内 國郎
イントロの重々しいファンファーレから胸が高鳴る、主にウルトラマンの戦闘時に使用されている楽曲。『セブンガーファイト』のオープニングではカラオケバージョンが使用されている。
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目次 - Contents
- 『セブンガーファイト』の概要
- 『セブンガーファイト』のあらすじ・ストーリー
- ストレイジ誕生前夜
- 「対怪獣特殊空挺機甲1号機セブンガー」の任務と活躍
- 「特空機1号セブンガー」最後の激闘
- 宇宙で巡り合うかつての仲間たち
- 『セブンガーファイト』の登場人物・キャラクター
- 『セブンガーファイト』で登場した特空機
- 対怪獣特殊空挺機甲1号機セブンガー
- 『セブンガーファイト』で登場したストレイジ隊員
- ナツカワ ハルキ (演:平野宏周)
- ナカシマ ヨウコ (演:松田リマ)
- オオタ ユカ (演:黒木ひかり)
- ヘビクラ ショウタ(演:青柳尊哉)
- イナバ コジロー(演:橋爪 淳)
- 『セブンガーファイト』で登場したウルトラマン
- ウルトラマンZ
- ウルトラマンレオ
- 『セブンガーファイト』で登場した怪獣・宇宙人
- エリ巻き怪獣ジラース
- 怪獣殲滅兵器ヘルズキング改
- 宇宙怪獣エレキング
- 発泡怪獣ダンカン
- 隕石怪獣ガラモン
- 友好珍獣ピグモン
- 変形怪獣ガゾート
- 異次元宇宙人イカルス星人
- 凍結怪獣ガンダー
- 双頭怪獣改造パンドン
- 幽霊怪人ゴース星人
- 要塞ロボットビームミサイルキング
- 油獣ペスター
- 宇宙昆虫サタンビートル
- ボーズ星人
- 宇宙悪霊アクマニヤ星人
- 怪異宇宙人ケットル星人
- 鬼怪獣オニオン
- ジャグラスジャグラー魔人態
- 『セブンガーファイト』の用語
- ストレイジ(STORAGE)
- 対怪獣特殊空挺機(特空機)
- セブンガー
- 特空機1号改 宇宙セブンガー
- 特空機支援火器40ミリ汎用機関砲
- 20式多用途電磁警棒
- 20式銃剣2型
- 『ウルトラファイト』
- 『レッドマン』
- 『セブンガーファイト』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ヘビクラ「エリ巻きはそっとしていてやれ」
- ヨウコ「気持ちの問題だよ」
- ヘビクラ「背中、煙出てるぞ」
- ハルキ「岩チェスト!ロックチェスト!」
- ヨウコ「発泡スチロール?」
- ハルキ「ピグモンとかガラモンとかややこしいんっすけど」
- ヨウコとユカとヘビクラ「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」
- ヘビクラ「エレキング!ガゾート!ガゾート!セブンガー!イカルッ…ガンダー!であります!」
- ユカ「すげぇ〜同窓会じゃん」
- ハルキ「セブンガー重くなりました?」
- 『セブンガーファイト』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『セブンガーファイト』誕生の経緯
- 触れてはいけないタブーに果敢にチャレンジ
- あえて崖から落としフィニッシュ
- ある意味で限界ギリギリの戦い
- 動物の扱いが得意
- 容赦無く倒される怪獣たち
- 大爆発での決めポーズはヒーロー違い
- 岩山が月面に見える演出
- ベータスマッシュ=レッドマン
- 雑な扱いを受ける主要キャラ
- どこまでもレアな作品
- 『セブンガーファイト』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):みすず児童合唱団、コーロ・ステルラ「進め!ウルトラマン」
- 『セブンガーファイト』のオリジナル・サウンドトラック