華火(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
華火(はなび)とは、『るろうに剣心 裏幕 -炎を統べる-』の登場人物で、新吉原の遊郭「赤猫楼(あかねころう)」で働く新造。
おっとりとした女性で、物事を深く考えるのは苦手。“苦界”と呼ばれる吉原での生活を「生まれ故郷よりずっと幸せ」だと感じている。明治政府の打倒を目指して活動する志々雄真実や佐渡島方治が吉原にやってきた際、ただの客だと思って彼らを精一杯持て成す。特に方治とは交流を重ね、ただの客と新造に留まらない仲となりかけるが、一ヶ瀬鮫男率いる弘原海鮫兵団の謀略に巻き込まれて死亡した。
華火(るろうに剣心)の概要
華火(はなび)とは、『るろうに剣心 裏幕 -炎を統べる-』(るろうにけんしん うらまく ほのおをすべる)の登場人物で、新吉原の遊郭「赤猫楼(あかねころう)」で働く新造(まだ客を取るために魅せに出たことのない女郎のこと)。
貧しい村で生まれ、口減らしのために売られ、船に乗って吉原にやってくる。吉原では先輩の遊女の華焔(はなほむら)の世話役となり、彼女を「姐さん」と呼んで慕いつつ暮らしていた。
ある時、明治政府の打倒を目論む志々雄真実(ししお まこと)が、瀬田宗次郎(せた そうじろう)や佐渡島方治(さどじま ほうじ)といった側近を引き連れて吉原を来訪。赤猫楼に宿を取り、初の顔合わせのために召集した精鋭部隊「十本刀」がやってくるのを待とうとする。そうとは知らず、彼らを“ただの客”として精一杯持て成し、一時の交流を得る。
特に方治とはただの客と新造に留まらない信頼関係を築きかけるが、一ヶ瀬鮫男(いちがせ さめお)率いる弘原海鮫兵団(わだつみこうへいだん)の謀略に巻き込まれて死亡。少なからずショックを受けた方治により仇討ちが果たされ、丁重に葬られることとなった。
華火(るろうに剣心)のプロフィール・人物像
新造なので、年齢は十代後半程度だと思われる。おっとりとした女性で、物事を深く考えるのは苦手。“苦界”と呼ばれる吉原での生活を「生まれ故郷よりずっと幸せ」だと感じており、ここまでやってくる時に乗った船が好き。
あまり器用な方ではなく、方治の服のボタンを直した際は糸がグチャグチャになっており、彼を呆れさせている。
常に不穏な雰囲気を放つ志々雄や、人間離れした身体能力を見せる宗次郎に対しても「良く分からないけどそういう人」としてあっさり受け入れ、女郎として献身的に世話を焼いた。これについては志々雄たちの側も「扱いやすい女」としてそれなりに評価したらしく、“吉原に来た客”として相応の態度で接している。
方治のことは「無茶なことを言わない優しい客」だと考えており、頼まれた通りに豆茶(コーヒー)を淹れたりしながら接していた。彼の生真面目な気質を気に入り、少しからかおうと服をはだけて迫った際は、狼狽しつつも同情されたことで「この人は自分を本気で案じてくれているのか、そんな人をからかってしまったのか」とショックを受けていた。
華火(るろうに剣心)の来歴・活躍
貧村から吉原へ
貧しい村に生まれ、食い扶持を減らすために吉原の遊郭「赤猫楼(あかねころう)」へと売られる。しかし“苦界”とも称される吉原での生活を「ご飯も食べられるし、綺麗な服も着られるし、生まれ故郷よりずっと幸せ」だと感じ、送り届けられる時に乗せられた船が大好きになった。
先輩の遊女で花魁にまで上り詰めた華焔(はなほむら)を慕い、後輩のあかりとかがりの面倒をよく見つつ、自身は新造として客の世話をする。
物事を深く考えないようでいて、遊女の生活が厳しいものであることはよくよく理解しており、誰か華焔を身請けしてくれないかと考えていた。
志々雄一派の来訪
ある時、吉原に全身を包帯で巻いた志々雄真実(ししお まこと)という男がやってくる。彼は廃刀令が発布された明治にあって未だ刀を持ち歩いており、妖怪じみた俊足の持ち主で常に笑顔を浮かべた瀬田宗次郎(せた そうじろう)や、いかにも生真面目な役人といった風情の佐渡島方治(さどじま ほうじ)らを引き連れており、ただ遊びに来たのではなく何かしらの目的があって吉原に来たことは一目瞭然だった。
実は志々雄は、明治船腹の打倒を目論んでおり、自身の選りすぐった精鋭部隊「十本刀」の初顔合わせの場として吉原を指定していた。赤猫楼に宿を取った志々雄一派に対し、華焔は「何か仕出かすつもりではないか」と案じるが、華火はただの客だと考えていつも通りに精一杯彼らを持て成す。自分たちの素性を怪しむでも知りたがるでもない華火のことを、志々雄たちも「扱いやすい相手」としてそれなりに気を許す。
華火は方治の世話を割り当てられており、ほつれていたボタンを縫い直すなどして働くが、「事務作業の邪魔をされたくない」と考えた彼から豆茶(コーヒー)の淹れ方を教わる。しっかりやり方を教えたはずなのに毎回味の変わる華火の豆茶に方治は呆れるも、彼女が純粋に役に立とうとしてくれていることは理解し、それについて文句を言うことはなかった。
一方、華火は生真面目な方治のことを「無茶なことを言わない優しい人」だと感じるようになり、少しからかってみようと1度だけ服をはだけて迫っている。方治はこれに驚き、そんなことをしてもらうつもりはないと言う一方で、幸せそうに見える華火が過酷な遊女の世界に生きる女であることをまざまざと認識して彼女に同情する。これを見て取った華火は、「この人は本気で自分を案じてくれているのに、考え無しにからかってしまった」と失礼なことをしたと気付いて意外なほどショックを受けていた。
弘原海鮫兵団の謀略
志々雄たちが十本刀の合流を待つ中、吉原に一ヶ瀬鮫男(いちがせ さめお)率いる弘原海鮫兵団(わだつみこうへいだん)がやってくる。一ヶ瀬は裕福な網元の息子で、親の財力を利用して作り上げた弘原海鮫兵団をさらに強大にするべく、近々中国の武器商人から極秘の内に軍艦を買い付ける予定にあった。
その交渉までの暇潰しに吉原に遊びにきた一ヶ瀬は、華焔を一目で気に入り、彼女を身請けすることを申し出る。華火はこれを喜ぶも、弘原海鮫兵団の幹部がボタンのほつれを縫っておくよう言いつけて渡した上着の中に入っていた、彼らがこれから購入する予定の軍艦の資料を見てしまう。
これを知った一ヶ瀬は、「秘密を知られた以上は見過ごせない」として、幹部に華火の抹殺を命じる。華火は慌てて逃げようとするも追いつかれ、そのまま斬殺される。唯一出来た抵抗は、相手を突き飛ばそうとした時にむしり取ったボタンを握り締めたままにすることだった。
方治は華火の死を知って自分でも意外なほどの衝撃を受け、彼女がボタンを握り締めたままであることを確認。同じ頃、志々雄は華焔に「華火の仇を討ってほしい」と依頼され、「ようやく集まった十本刀の初陣」と「軍艦の交渉権の奪取」を兼ねて弘原海鮫兵団の殲滅を決定。十本刀の一員たる方治もここに参戦する。
十本刀の猛者たちが次々と弘原海鮫兵団の兵士たちを蹴散らす中、方治は“服からボタンをむしり取られた男(=華火を殺した男)”を探し、1発の銃弾でこれを仕留める。その後華焔は志々雄と行動を共にすることとなり、彼女の身請け代の一部を使って華火の墓が建てられた。
華火(るろうに剣心)の関連人物・キャラクター
華焔(はなほむら)/駒形由美(こまがた ゆみ)
「赤猫楼」で働く花魁。かつては商家の娘だったが、突然押し入ってきた何者かに家族を殺され、生きていくために遊女となる。
華火とあかりとかがりのことは妹分としてかわいがっており、「自分を身請けするつもりなら相場の4倍払え」と常々言っているのは、自分だけでなく彼女たちも吉原から解放するため。
駒形由美(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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駒形由美(こまがた ゆみ)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん)の登場人物で、志々雄真実の愛人にして世話役。
もともとは商家の娘で、賊に家族を皆殺しにされて吉原の遊女となる。持ち前の器量で花魁となると、家族の仇でもある志々雄と再会。妹分を救われ、「強い者のみが生き残る」というその強固な哲学に感服し、彼を仇と知ってなお共に歩む道を選ぶ。以降は常に側に控えて志々雄に尽くし、自身にできる形で彼の覇業を支え、その糧となって命を散らした。
佐渡島方治(さどじま ほうじ)
志々雄真実の配下。生真面目かつ実直な人物で、明治政府への失望から志々雄に加担した。事務能力に長けるが、並みならぬ射撃の腕前を持ち、戦闘でも力を発揮する。
華火は店から方治の世話をするよう命じられ、彼が赤猫楼にいる間はかなり長く同じ時間を過ごしている。方治は華火ののんびりした気質に呆れるも、彼女が一生懸命自分の世話を焼こうとしてくれていることは理解し、彼女を決して邪険には扱わなかった。華火の死後、事実上の形見となってしまった彼女が修繕してくれたボタンを見て、方治は「華火という女がこの世にいたことを証明するためにも、これはもう2度と直せない」と感じている。
佐渡島方治(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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佐渡島方治(さどじま ほうじ)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物で、志々雄真実配下の精鋭部隊である「十本刀」の一員。戦闘能力も高いが事務能力により優れており、「百識の方治」の異名を持つ。
明治政府の役人だったが、彼らの腐敗ぶりに失望して志々雄の配下となる。以後、志々雄の掲げる弱肉強食の思想こそ今の日本に必要なものだと信じて彼に尽くす。物語の中で、志々雄に対して崇拝にも近い忠誠心を抱くようになり、彼の死と明治政府の惰弱ぶりに絶望して自害。死後、志々雄の地獄巡りに付き従った。
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石動雷十太(いするぎ らいじゅうた)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物で、実戦剣術流派「真古流」の隆盛を目論む剣豪。 次々と新しい兵器が生まれる中、剣術の意義が失われていくことを憂い、「兵器に負けないほど強力な剣士」たちによる剣術の再興を目論む。自身も古流剣術「飯綱」を修得した凄腕の剣士だが、言動のわりに中身は小物で、作中では「愚物」と吐き捨てられている。真古流のパトロンにするために刀剣商の塚山由左衛門に近づき、やがて主人公緋村剣心と対峙する。
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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。
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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。
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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。
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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。
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