うずまきナルト（NARUTO・BORUTO）とは【徹底解説・考察まとめ】

ペインとの戦闘で昏睡状態に陥っている綱手の代わりに、正式ではないがダンゾウが六代目火影として行動を始めた。五影会談に出席したダンゾウは、自身に憎悪を向けるサスケの襲撃を受ける。多数の写輪眼を移植していたダンゾウはサスケを追い詰めるが、憎しみをエスカレートさせたサスケの前に敗れる。ダンゾウを倒した直後のサスケに、ナルト、サクラ、カカシが再会した。ナルトはサスケと拳を交えたことで、サスケの内面を感じ取った。サスケの憎しみを全て受け止めてやることが自分の役目なのだとナルトは悟るのであった。

九尾の力をコントロールする

ナルトは来る大戦に備えて、九尾の力を完全にコントロールする修行をすることになった。八尾の人柱力、キラービーがその修行を見ることになった。ビーは八尾と心を通わせることができ、八尾の力を完全にコントロールできるのだ。修行は、雲隠れの里の孤島で行われた。力のコントロールの前にナルトは憎しみを克服する必要があると聞かされる。九尾の力は強い憎しみを帯びており、それに動じない心がないと九尾に精神を支配されてしまうのだ。孤島にある「真実の滝」で精神統一すると、普段秘めている闇の自分と相対することになる。姿や能力が全く自分と同じである闇の自分を倒さなければ、九尾の修行はできない。ナルトは精神世界で闇の自分と全力で戦うも、まったくの互角で埒があかない。観念したナルトは、憎しみの部分を倒すのではなく、ありのままの自分として受け入れれば良いと悟る。そして闇の自分を抱きしめたところ、それは静かに消え去った。ナルトは憎しみを克服することができたのだった。

修行の準備が整ったナルトは、滝の奥にある洞穴で九尾と戦う修行を始める。精神世界で九尾と戦い、そのチャクラを引きはがすことが要求される。大勢に分身して九尾に立ち向かうナルトだったが、その力を引き出そうとした際、チャクラに付随して九尾の憎しみがナルトに流れ込んだ。憎しみに精神を支配されかけたところに、突然一人の女性が現れた。母であるうずまきクシナだった。ナルトに九尾を封印する際、四代目火影がクシナのチャクラを封印式に残しておいたのだ。クシナとの会話で母の愛情を知ったナルトは、九尾の憎しみを抑え込み、ついにチャクラを引き出すことに成功した。

九尾と語り合う

九尾の力を引き出すことに成功したナルトは、戦場へ向かって走っていた。その途中、九尾がナルトに話しかけた。人々の憎しみを解決するのだとナルトは言うが、サスケ一人でさえ憎しみを解消できていない。結局憎しみを受け止めることなどできないと決めつける九尾に、ナルトは「自分が決めた事に疑問持ったら終わりだ！」と言う。サスケも戦争もどうにかするのだと全くブレないナルトは、九尾の憎しみも解消したいと笑顔で語った。この言葉に対し、馬鹿にするなと九尾は反発したが、これをきっかけに九尾は徐々にナルトに協力していくことになる。

第四次忍界大戦に参戦する

仮面の男トビが第四次忍界大戦を開戦した。その目的は全ての人を「無限月読（むげんつくよみ）」という幻術にかけて世界を支配することであり、そのために尾獣を集めていた。残す尾獣はナルトの九尾とビーの八尾だけ。大戦を察知したナルトとビーは参戦しようと向かうが、そこに雷影が立ちはだかる。トビの目的である尾獣をみすみす戦地に送るわけにはいかないからだ。雷影は雷のチャクラをまとい高速で移動する。かつて雷影の全力の攻撃をかわしたのは、黄色い閃光と呼ばれた四代目火影だけだ。雷影の全力の攻撃を、九尾の力を引き出したナルトはついにかわし、抜き去ってしまう。ナルトの背中に四代目火影の姿を重ねた雷影は、ナルトの参戦を許したのだった。

穢土転生されたイタチと遭遇する

戦地に向かうナルトとビーの前に、穢土転生（えどてんせい）で復活した長門とイタチが現れた。トビに協力して参戦したカブトが穢土転生を発動し、復活した手練れの忍が各地で暴れていた。カブトは長門とイタチを使ってナルト達が持つ尾獣を捕獲し、トビを言いなりにしようと企んでいたのだ。

イタチの万華鏡写輪眼が発動すると、それを見たナルトに異変が起きた。突然ナルトの口から一羽のカラスが飛び出したのだ。カラスは以前ナルトに仕込んでいたもので、イタチの万華鏡写輪眼をナルトが見ると発動するようになっていた。カラスは、イタチの亡き親友うちはシスイの万華鏡写輪眼・別天神（ことあまつかみ）を託されていた。別天神は相手に強い暗示をかける幻術で、イタチは「木ノ葉を守れ」という暗示が発動するように設定していたのだ。当初はイタチの目を移植するであろうサスケに使う予定だったが、別天神を受けたイタチはカブトの呪縛を解いてしまった。イタチの協力も得ながら、ナルトは長門を封印した。

大戦は、自分が全て終わらせると言うナルト。それを聞いたイタチは全てを背負い込むと失敗すると言い聞かせる。また、「”火影になった者”が皆から認められるんじゃない ”皆から認められた者”が火影になるんだ」とも言った。それを聞き自らの考えを改めたナルトにサスケを託すと言い残したイタチ。そして彼は穢土転生を止めるためにカブトのもとへ向かった。

九尾と和解し、トビが操る人柱力達と戦う

イタチと別れたナルトとビーは、二尾から七尾までの6人の人柱力を操るトビと遭遇した。人柱力達は、全員死んでいたのを穢土転生されたのだ。駆け付けたカカシ、ガイとともに戦うも、尾獣化した人柱力達にナルトは苦戦する。そして人柱力達が尾獣玉（びじゅうだま）という大技を放とうと力をため始めた。絶体絶命に思われたが、精神世界の九尾がおもむろに拳をナルトに突き出した。拳を重ねチャクラをつなげるよう言われたナルトはその通りにした。すると二人は意思を共有し、微笑し合うのだった。九尾はナルトに対し、今までの人間とは違うものを感じていた。それまでの人間は膨大な力を持つ九尾を、管理する対象としてしか扱わなかった。しかしナルトは、九尾を一人の人間のように捉え、仲良くなりたいと歩み寄ってきたのだ。九尾と和解を果たしたナルトは、封印を完全に解いた。まばゆいチャクラがマントのように覆い、みなぎるエネルギーに包まれたナルトは、人柱力達の放った尾獣玉を全て弾き飛ばしてしまった。そして人柱力をまとめて抑え込むと、トビに操られていた彼らを解放することに成功したのだった。

人柱力達を抑え込んだ瞬間、ナルトは人柱力と尾獣が集う精神世界に入り込んでいた。トビに捕まった尾獣達を助けたいと心から願ったナルトに、彼らは呼応したのだ。人柱力は解放できたが、尾獣はより強い力でトビに支配されており今すぐに解放することはできない。しかしこの先の戦闘で必ず自分達を助けてくれると信じて、尾獣達はナルトにチャクラを少しずつ渡した。ある持ち主のチャクラは互いに引きあう性質を持つ。ナルトはそれぞれの尾獣のチャクラを持つことで、トビから彼らを引き離すことを託されたのだった。穢土転生を操るカブトのもとに向かっていたイタチも、時を同じくして穢土転生の解除に成功した。それにより人柱力達も転生が解除され消え去った。

トビの正体がうちはオビトだと判明する

トビとの闘いが始まった。ナルト達の攻撃は、トビの体をすり抜けてしまい当たらない。しかし、一切の攻撃が効かないように思われたトビの仮面に一筋の傷が入ったことにカカシは気づいた。どうやらカカシが万華鏡写輪眼・神威（かむい）で異空間に飛ばした忍具がトビに当たったようである。トビは攻撃をすり抜けていたのではなかった。攻撃が当たっている体の部分を異空間に移して、すり抜けているように見せていたのだ。そしてその異空間は、カカシの神威の異空間とつながっているようだとカカシは分析する。トビの正体への疑問が深まりながらも、カカシはトビへ攻撃を当てる作戦を立てる。それは、神威でナルトの分身を異空間に飛ばしておき、トビが体を異空間に移させたところを攻撃するというものだ。その作戦は成功し、ナルトの螺旋丸がトビの顔面に当たった。仮面が崩れさり、そこに現れたのはカカシのかつての親友うちはオビトだった。オビトは死んだとされてきたが、実際は生きながらえていたのだ。思いを寄せていたリンが死んでしまったことにオビトは絶望し、幻術の世界を新たに作る無限月読を野望とするに至ったのだという。

ネジの死を目の当たりにする

忍連合軍と合流したナルトは、彼らと協力して戦い始めた。イタチの活躍で穢土転生が解除され、復活していた忍は消え去った。そのおかげで敵の戦力は下がったが、今度は尾獣の力を集めて怪物・十尾が復活してしまう。ナルトとビーは依然として健在だったが、九尾と八尾の体の一部を奪われていたため、不完全ではあるが十尾復活の条件を満たしてしまったのだ。猛威を振るう十尾を前に、忍連合は奮戦するも犠牲が増えていく。その中、ナルトの仲間である日向ネジも十尾の攻撃で死んでしまう。仲間は殺させないと奮闘していたナルトの心が折れかける。しかし、ナルトとともにネジの死を目の当たりにしたヒナタが再度ナルトを奮わせるのだった。

サスケと、復活した歴代の火影が参戦

大戦に、穢土転生された歴代の火影達とサスケが参戦した。転生されたイタチとともに戦ってカブトを倒したサスケは、兄が命を賭して守った木ノ葉を無にしないため立ち上がったのだ。そしてサスケに協力した大蛇丸の手によって、初代、二代目、三代目、そして四代目火影が穢土転生されたのであった。サスケは、万華鏡写輪眼の能力である天照（あまてらす）や須佐能乎（すさのお）で十尾に攻撃を加えた。また歴代の火影達は、強力な封印術「四赤陽陣（しせきようじん）」を発動して十尾の動きを止めるなどの活躍を見せた。しかし、彼らの奮戦にも拘わらず、オビトが十尾を取り込み人柱力となってしまう。十尾の力を存分に引き出し、無限月読を発動するためだ。

無限月読を阻止すべく、ナルトや転生された火影達はオビトに攻撃を加える。しかし六道仙人と同等の力を手にしたオビトには、忍術による攻撃が一切効かない。なす術がないと思われたところに、ナルトの仙人モードであれば攻撃が効くことが判明する。ナルトは自身の仙術チャクラと、父・ミナトのチャクラを合わせた特大の螺旋丸をオビトに放つなど、仙人モードを活用した闘いを展開する。

オビトを感化する

十尾の人柱力となったオビトとの戦闘で、一人また一人と仲間を失うもナルトは心が折れない。失った仲間の想いも胸に、目の前の仲間を守るというかつての自分と同じ信念を曲げないナルトを前にし、現実世界を消し去ろうとしたことにオビトは後悔の念を抱き始めた。その揺らぎによって縛りが弱まったため、尾獣達のチャクラがオビトから漏れ出し始めた。ナルトに渡してあったチャクラと呼応したのだ。ナルトは忍連合の皆と協力し、漏れ出たチャクラを引っ張りついに尾獣達をオビトから解放することに成功した。しかし安心したのも束の間、今度はうちはマダラがオビトの輪廻天生（りんねてんせい）で生き返ってしまう。マダラの仲間である黒ゼツがオビトの体を乗っ取り、術が発動してしまったのだ。マダラは初代火影・千手柱間（せんじゅはしらま）とともに木ノ葉の里を作った人物である。火影の座を巡って柱間と争って敗北し、死んだとされていた。しかし密かに生きながらえたマダラは、柱間がなしえなかった世界の平和を実現するため、世界を幻術に落とす無限月読を計画したのだ。オビトの野望はマダラから吹き込まれたものだったのだ。計画の準備をオビトに託して死んだマダラは、カブトの穢土転生で生き返っていたが、無限月読を発動するためには、生身の体の状態で十尾の人柱力になる必要がある。マダラはオビトから抜かれた尾獣達のもとに、彼らを取り込むべく向かった。

六道仙人に会い、力を分け与えられる

生身の体を得たマダラは、穢土転生の状態よりさらに術の威力が増した。マダラは尾獣の入れ物である外道魔像を口寄せし、尾獣達を強力な力で引きずりこんだ。尾獣を抜かれた人柱力は死ぬ運命にある。ナルトは九尾を抜かれたため、昏睡状態に陥ってしまうのだった。さらに、生身となったことを好機ととらえたサスケがマダラに斬りかかるも、マダラの能力でサスケは動きを封じられる。一切の抵抗ができないサスケから刀を取り上げたマダラは、サスケの胸部を貫いたのだった。

ナルトとサスケは機を同じくして臨死状態となってしまった。すると忍宗（のちに忍術と呼ばれる）の祖・六道仙人（大筒木ハゴロモ）が2人の精神世界に現れた。ハゴロモは、自分の2人の息子アシュラとインドラの魂がナルトとサスケにそれぞれ転生していることを告げる。昔ハゴロモは忍宗の後継者を、優秀な兄・インドラではなく、仲間への愛に満ちた弟アシュラにした。しかしそれが原因で兄弟に亀裂が走る。そして2人の死後も魂が転生を繰り返し、争い続けてきたのだという。そして、十尾の人柱力となり六道仙人の力を得たマダラを倒すには、2人の息子の力を継承したナルトとサスケが協力する必要があると言う。ハゴロモは、ナルトとサスケに六道の力を与え、2人は復活するのだった。

大筒木カグヤが復活する

六道仙人と同等の力を手にしたマダラは、ついに無限月読を発動し全ての人間が幻術にかけられた。その中で、六道の力を分けてもらったサスケの能力により、ナルトとサクラ、カカシは幻術を免れた。世界の平和を実現したと悦に入るマダラだったが、仲間だと思っていた黒ゼツが背後からマダラに襲い掛かった。黒ゼツは以前マダラが作り出した生命体のはずだったが、それは黒ゼツの演技だった。黒ゼツは曰く大筒木カグヤの「子供」であり、無限月読発動によるカグヤ復活の期を狙っていたのだ。