嬴政(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
嬴政(えいせい)とは『キングダム』に登場する若き王で、後の秦の始皇帝である。若くして大王としての風格を纏う。400年続く戦乱の時代に誰もが成し得なかった中華統一を達成する事で、戦乱の世を終わらせようとしている。幼少時代は人質の子として趙国(ちょうこく)で育った。大王即位後も王弟・成蟜の乱で王宮を追われた王宮を奪還するため、主人公の信と出会い、信の「大将軍になる」という夢と共に、お互いが思い描く夢を成し遂げる事を誓い合いって、中華統一を目指す。
向(こう)は貴族の家柄の出身ではなく貧しい身分の出身の者だったため、後宮で雑務を行いながら生活していた。向は嬴政の伽を任された事で出会う。何故か嬴政は向に手を出さなかったが、毎晩伽に指名をした。その理由は、向が隣にいることの安心感に心地よさを感じたからだと嬴政は述べている。そこから2人の関係が発展し、向に子が宿り結婚に至る。向との間に誕生した娘には麗(れい)と言う名を付けた。
母・太后が起こした反乱
函谷関の戦いの後、嬴政の実母である太后は、かつての恋仲であった呂不韋との関係を迫ったが、性欲が激しい性分である太后に呂不韋も身が持たないと判断し、宦官の一人として後宮に入った絶倫男・嫪毐(ろうあい)を充てがった。そして二人の間には二人の子供が授かった。秦が魏の著雍(ちょよう)を攻略すると、太后は山陽・著雍を自分の後宮勢力が貰い受けると言い出し、そこに山陽の長官として、嫪毐を指名することで山陽・著雍に2人で新しい国”毐国(あいこく)”を建国してしまった。毐国には金を持つ後宮勢力がついているため着々と成長し、毐国は人や物を集め、さらに大国・楚とも独自に外交を築くようになった。ある日、大臣の虎歴(これき)が、王となった嫪毐に咸陽へ進軍し、反乱を起こすことを進言した。その理由は、太后と嫪毐が男子禁制の後宮で姦通し、さらには隠し子までいることが嬴政に察知され、咸陽が毐国を討つために軍を興そうとしているからというものであった。「先手を打たねば」という虎歴の扇動により、多くの側近が太后と嫪毐に挙兵を詰め寄る事態になり、後に引けなくなった太后と嫪毐は、咸陽へ軍を興した。結局、毐国の反乱は、失敗に終わり嫪毐は王位を狙った大罪人として、車裂きの刑に処せられた。
信を将軍に任命
朱海平原(しゅかいへいげん)の戦いが終わった5か月後、武功を上げた者たちを称える、論功行賞が行われた。本殿には、多くの文官と呼ばれた兵士たちが集まり、信も式典に出席するため、控室で待っていた。そこに、嬴政が現れ、周囲を気にせず、李信へ近づき肩に触れて「いよいよだな」とだけ言うと、嬴政は正殿に戻って行った。信は茫然と立ち尽くしたが、これから起こる事(正式に将軍として任命される)事を悟った。楽華隊の蒙恬、玉鳳隊の王賁と共に、将軍になるためには性が必要だと嬴政にいわれ、”李”という性をつけた李信が、正式に将軍として任命された。
嬴政の関連人物・キャラクター
信(しん)
信(しん)とは『キングダム』の主人公で、戦争孤児で幼い頃から下僕として働き、一緒に働いていた漂(ひょう)と共に天下の大将軍になるという目標を達成するために、日々鍛錬を積んで育った少年。信と嬴政の出会いは、漂が嬴政の影武者として致命傷を負わされ命がけで信の元にたどり着き、信へ嬴政の護衛を託した事により、信が嬴政が隠れている場所に向かった事から、二人の関係が始まっている。信は、漂の分まで天下の大将軍になる目標を達成するため、戦場を駆け回り数々の武功を上げる。王宮に各戦況の報告が入る際に、敵将を討ち武功を上げたものの名として、いつも信の名が上がる。嬴政はそれを聞いた際に、身分の低い信と深い交流がある事を表立って表現するわけにもいかないため、小さくガッツポーズをし、心の中で信に対する感謝の意を想うシーンが多々ある。後に信は自らの事を、嬴政が中華を統一し戦乱の世を終わらせるための「金剛の剣だ」と語っている。嬴政も信に対し、「自分が王として最初に号令を出す将軍はお前だそ信」と、信が将軍として活躍する事を待ちわびている。駆け出しの頃から「信」(しん)と名乗っていたが、将軍になるためには性が必要だったため、李信と名乗るようになった。信は一兵卒の時代から嬴政の事を大王にも関わらず「政(せい)」と呼び捨てにしている。
漂(ひょう)
漂(ひょう)は、主人公の信と一緒に下人として育った。信と漂が野原で仕合いをしている所を目撃した昌文君(しょうぶんくん)は、漂が嬴政と酷似している事に気づく。昌文君は二人と出会った翌日、二人を下僕として使っている長の家に訪れ、漂を「王宮に使えよ」と言い連れて行く。後に漂は自分が影武者として抜擢された事を知るが、それでも快く嬴政に仕え、時には一緒に育った信の話を嬴政にしていた。漂は嬴政に対し、「私が倒れた時は信におつかまり下さい。あいつはきっと誰よりも高く翔ぶ」と進言している。その後の秦王・嬴政の弟である成蟜が反乱を起こした事で、漂は命を落とす事となってしまう。最後の力を振り絞った漂は、信の元を訪れ、贏政が隠れている場所の地図を託し、力尽きる。信はその地図と漂が持っていた剣を手に、漂が示した場所を目指す事となる。
昌文君(しょうぶんくん))
昌文君(しょうぶんくん)は、元は嬴政の教育係だった。その後は嬴政の一番の側近として大王の役割を支えている。かつては有能な将軍として、秦国六大将軍である王騎と戦場を共にし、現在は秦国の文官として贏政に尽くしている。物語の初期から登場し、村で下僕として働いていた主人公の信(しん)とその漂(ひょう)と偶然出会い、漂が嬴政と酷似している事に目を付け、漂を嬴政の影武者として抜擢するところから、物語は始まっている。嬴政の弟である成蟜(せいきょう)が反乱を起こした際に、追ってから身を隠した嬴政は、兼ねてから有事の際に落ち合おうと約束していた山の奥の祠で、嬴政と昌文君は合流する。そこから体制を立て直し、山の民である楊端和(ようたんわ)の協力を得て、王宮を奪還する。成蟜から王都を奪還した後は、嬴政の一番の側近として大王の役割を支え、かねてより秦国内で難題だった治水工事を成功させるなど、地道に成果を上げて勢力を増強、左丞相(さじょうしょう)の位に就いている。
紫夏(しか)
趙国に取り残されていた嬴政を救出する作戦を秦国は画策していた。そこで、紫夏(しか)に闇商として嬴政を秦へ送る仕事を持ち掛ける。紫夏は、元々戦争孤児だったが餓死寸前のところを敵国の兵から逃走中だった行商人・紫啓(しけい)に拾われ育てられた。優れた商才を持ち、家督を継いでから趙国の闇商として商売を繁盛させ、趙国随所にある関所の出入りで顔が効いていた。養父への恩返しという意識から、自分と似た境遇の政を秦国に帰還させる仕事を受ける事にした。失敗すれば、国賊として、殺される可能性もあった為、紫夏を手伝う、江彰(こうしょう)、亜門(あもん)は最初消極的だったが、紫夏は迷いなくこれを引き受けた。自らが、孤児であったところを、行商人の養父に助けられた過去を持っており、嬴政に自分と重なるものを見た事が理由である。秦までは5つの関所を通過する必要があるが、紫夏の闇商としての名は通っており、どの関所の兵も簡単に通してもらう事できた。嬴政はその頃、趙国人40万人が生き埋めにされた長平の戦いから、趙国内の秦国への憎悪が高まっていた事により、その恨みの矛先として、常に虐待を受けていた。その為、人間の闇に触れ続け感情を失い、味覚・痛覚・嗅覚までもがなくなり、人を信じる事ができなくなってしまっていた。長平の呪いを嬴政1人で背負い込んでいる状態であり、自分が王になんてなってはいけないと、自らを追い込み秦国へ行くのを拒否していた。それを紫夏は、呪いは幻だと一喝。嬴政を優しく包み込む事で、叱られたことも、優しくされたこともなかった嬴政が、紫夏により、自分は王になってはいけないという強迫観念から解放される事となった。趙兵の追っ手が嬴政を運ぶ馬車に追いつき、仲間達が紫夏を守って次々に倒れていった。亜門や江彰も討たれてしまうが、紫夏は最後まで矢で応戦。嬴政を無事、秦軍に引き渡すことに成功した。しかし、紫夏はこの戦闘の中で命を落す事となった。
呂不韋(りょふい)
呂不韋(りょふい)は、元々一介の商人だったが、後に秦国の相国(しょうこく)にまで上り詰める。その貪欲さから富だけでなく秦国を動かすほどの権力を求める野心家。嬴政の母である太后(たいこう)は、長年の恋愛の末、呂不韋の許嫁だったが、ある日突然、呂不韋から後の荘襄王(そうじょうおう)である子楚(しそ)と結婚するように言う。その結果、太后は子楚との間に嬴政を身ごもるが、呂不韋はこの裏で金をつぎこみ、子楚を王位に就かせ、秦の丞相の席を手に入れることに成功した。以前から子楚が後に王に上り詰めることを見抜いて取り入り、彼が秦王になった時に側近としての地位を手に入れた。そして、その財力と頭脳で秦の右丞相(うじょうしょう)、さらには相国まで登りつめた。秦国内で最大の勢力を誇る呂不韋四柱を配下に置き、大王嬴政派と対立関係を取っている。目下最大の政敵であり、秦国に合従軍が攻め込んできた時には共に策を議論し、国を守ってきた。しかし、嫪毐の乱を画策した張本人として、嬴政は呂不韋の相国の職を解き、領国の河南(かなん)に蟄居する事を命じた。呂不韋はその河南でも勢力を増し続けている事が咸陽で問題視されたため、咸陽は呂不韋の留守中に全ての財を取り上げた。その事により、呂不韋は自殺を図ったかのような手紙を咸陽に寄こした。その後、呂不韋とみられる人物が馬車内で侍女達と「中華全土を旅し、嬴政が中華統一をするお手並みを拝見する」とコメントしているシーンが描かれている為、生きてはいるものと思われるが、嬴政との政争は呂不韋が敗北した事が確実となった。
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輪虎(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
輪虎(りんこ)とは『キングダム』に登場する武将で、趙国三大天の一人である廉頗(れんぱ)の側近の一人である。廉頗の側近は輪虎の他に介子坊(かいしぼう)・姜燕(きょうえん)・玄峰(げんぽう)といった名だたる将軍の顔ぶれとなっており、それらは「廉頗四天王」と呼ばれている。趙国の大将軍であった廉頗は、輪虎をはじめとする「廉頗四天王」と共に魏国へと亡命し、魏国へと進行してきた主人公の信(しん)達の居る秦国軍と激戦を繰り広げた。輪虎はその戦の中での山陽の戦いで、信との一騎打ちに敗れている。
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カイネ(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
カイネは『キングダム』に登場する、趙国軍総司令・李牧(りぼく)の側近の女剣士である。騎馬術や剣術を得意とし、李牧の護衛も務めている。李牧には全幅の信頼を寄せ尊敬している。秦国との戦の時に、飛信隊軍師・河了貂(かりょうてん)が戦場を見学している際に、カイネと偶然出会い親しくなった。その後、河了貂とは敵同士として闘う事もあったが、以後も気にかけており、たびたび仲間に引き入れようと誘う。カイネと同じく李牧の配下である傳抵(ふてい)に将来の嫁と呼ばれている。
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王賁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
王賁(おうほん)は、『キングダム』に登場する秦国の武将で、幼少期から軍事教育を受けたエリートのみで構成される、玉鳳隊の隊長である。また、王賁は長年槍使いとして鍛錬を重ねてきた、槍使いの達人でもある。秦国大将軍・蒙驁(もうごう)の右腕的な副将である王翦(おうせん)将軍を父に持つ。秦国六大将軍・王騎(おうき)も属する王一族の本家筋の出である。自身の出自に誇りが強く、下人の出である主人公の信(しん)の事を見下している事が多いが、信と楽華隊隊長・蒙恬の同世代の武人と互いに競い合って成長している。
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キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ
『キングダム 運命の炎』とは、原泰久の漫画『キングダム』を原作とする2023年公開の実写映画作品。同シリーズでは3作目にあたるため『キングダム3』とも呼ばれる。キャッチコピーは「大いなる夢を、新しい時代を、その手で掴め―」。監督は佐藤信介が務め、主役の山﨑賢人や吉沢亮など主要人物の役者は全員が前々作から続投している。 趙の大軍に攻められた秦は、六大将軍の王騎を総大将にしてこれを迎撃する。将軍を志す剣士にして秦の若き王嬴政の友でもある信も従軍し、師である王騎から重要な作戦を託される。
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蒙毅(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
蒙毅(もうき)は『キングダム』に登場する秦国の若き軍師である。祖父は秦国大将軍である蒙豪、父は中華最強を自負する秦国将軍の蒙武、兄は物語の主人公・信と共に切磋琢磨して己の実力で将軍となった蒙恬というエリート軍人一家の出身。突出した武の力を誇るもそれに任せた戦法を取ることが多い蒙武を、知略の面で支えたいと考えて軍師を目指し、秦国軍総司令・昌平君の軍師学校の門を叩く。信と生活を共にする少女・河了貂とは軍師学校の同期で、特別軍師認可を受けている彼女と軍略囲碁でまともに戦えるのは蒙毅だけである。
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目次 - Contents
- 嬴政のプロフィール・人物像
- 嬴政の武器・技・能力
- 剣術に優れる
- 王騎も認める程のカリスマ性の持ち主
- 嬴政の来歴・活躍
- 敵国・趙国で人質の子として誕生、過酷な幼少期を過ごす
- 王弟・成蟜による反乱で王宮を追われる
- 秦国六大将軍王騎(おうき)に認められる
- 蕞(さい)で李牧軍を迎え討つ
- 向(こう)と結婚し子を授かる
- 母・太后が起こした反乱
- 信を将軍に任命
- 嬴政の関連人物・キャラクター
- 信(しん)
- 漂(ひょう)
- 昌文君(しょうぶんくん))
- 紫夏(しか)
- 呂不韋(りょふい)
- 王騎(おうき)
- 向(こう)
- 太后(たいこう)
- 成蟜(せいきょう)
- 嬴政の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「人の持つ本質は 光だ」
- 「中華を統一する最初の王となる」
- 「全身全霊をかけて対策・打開策を模索しろ 合従軍だろうといいようにはさせぬ 戦うぞ」
- 嬴政の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 史実での嬴政
- 始皇帝の子供は複数いる