蒙恬（キングダム）とは【徹底解説・考察まとめ】

蒙恬のプロフィール・人物像

生年月日：不明
血液型：不明
年齢：不明
CV：野島裕史
蒙恬（もうてん）は『キングダム』に登場する秦国の武将。主人公・信（しん）と同年代の武官で、楽華隊（がくかたい）隊の隊長である。秦国大王・嬴政（えいせい）の最大の政敵である呂不韋（りょふい）が率いる呂氏四柱（りょししちゅう）の一人にして、秦国屈指の猛将である蒙武（もうぶ ）を父に持つ。蒙武の長男にあたるが、合従軍との戦いの際に「父上」と呼んで話しかけた際に、周囲の兵が後ずさりして去ってしまう等、親子関係や良好ではないシーンが描かれている。祖父は秦国総大将も務め、白老の愛称で慕われている蒙驁（もうごう）。弟は、秦国軍の中で期待の若手軍師、蒙毅（もうき）である。このように、蒙恬に関わる一族は名だたる武将、軍師が存在するため、秦国内の名門一家である。蒙恬は若くして楽華隊を率いて多数の武功を挙げ、将来を期待されているが、本人は大将軍になる気はないと発言する事もある。しかし、時には「俺も天下の大将軍を目指す男だ」と言う事もあり、謎が多いキャラクターである。性格はお気楽な雰囲気を醸し出ているが、率いる楽華隊の戦術や武勇は非常に優れており、剣術に長けている。山陽の戦いで、蒙驁が蒙恬を三百人将に留めていた事について、蒙武は蒙驁に対し、「蒙恬をもっと信頼してやれ、あれは一族で最も才がある」と言い、その実力を認めている。

蒙恬の武器・技・戦術

武も秀でるが軍略家としての才能も高い

武力においては同年代である主人公の信（しん）・王賁（おうほん）に比べて目立った活躍が少ないものの、軍略の才は同世代随一である。信や王賁に比べても早いうちから千人将になる実績を上げていたが、祖父の蒙驁（もうごう）将軍の教育方針によって三百将に止まっていた過去がある。如何なる時も冷静に戦局を判断し、分が悪いと分かっていても必要であれば武力で上回る相手にも立ち向かっていく果断さも備えている。蒙恬は、秦国内では屈指の軍師育成機関である昌平君（しょうへいくん）の軍師学校で軍略を学んだ。蒙恬はその軍師学校を首席で卒業し、特別軍師認可を得ている。その為、師である秦軍総司令・昌平君も蒙恬の才能には一目置いている。また物語中、軍師として重要な役割で登場する事の多い河了貂（かりょうてん）・蒙毅（もうき）は軍師学校の後輩にあたる。蒙恬の軍師としての能力が発揮されたのは、祖父である蒙驁を秦国総大将とし、魏軍と戦った山陽の戦いである。魏軍の総大将は白亀西であったが、実質的な総大将は魏国に亡命していた元趙国三大天・廉頗（れんぱ）だった。蒙恬はその廉頗直属の配下である廉頗四天王の一人・輪虎と対峙する中央軍に配置された。輪虎は圧倒的な突破力を武器に蒙驁の首を狙っており、蒙恬としては祖父を是が非でも守りたいという強い気持ちもあった。祖父の命の危機を感じた蒙恬は、秦軍の若手でいつもは競い合っている三隊の楽華隊・飛信隊・玉鳳隊で輪虎を討つ作戦を打ち出した。その三隊に本部指示とは別に独立遊軍として動く事を宣言させ、蒙恬は自身が率いる楽華隊を潰れ役として敵の戦力を削ぎ、敵軍に突破口を開いた。その後後方に待機させておいた信の飛信隊・王賁の玉鳳隊の二隊を輪虎本陣へと突入させるという奇策を成功させた。結果的にはこの作戦で輪虎を討つ事は出来なかったが、三百将にして戦場を策で操る見事な才能を見せつけ、輪虎の片腕が使えなくなる負傷を負わせた一戦となった。

敵の力を受け流す剣技

蒙恬は武力に際立った強さはないが、敵の力を受け流すという技を得意とし、相手の一撃を剣で受け流して反撃に向かう戦い方をする。秦国に趙の李牧（りぼく）が参謀を務める趙軍・楚軍・燕軍・韓軍・魏軍を率いて合従軍を結成し、秦の函谷関を攻め入ってきた際に、蒙恬は楚の雷轟と呼ばれる項翼（こうよく）と対峙した。蒙恬は武力で上まわりそうな項翼に対し、得意の受け流しを使って対抗する場面が複数登場する。

蒙恬の来歴・活躍

蒙恬は秦国内で名だたる武将が揃う一家「蒙家」で育ち、英才教育を受けた。蒙恬が楽華隊の隊長となった際は、ジィと呼ぶ副長を務める胡漸（こぜん）が教育係を努めた。蒙恬が軍略を学んだのは昌平君（しょうへいくん）の軍師学校で、この軍師学校は秦軍総司令である昌平君から軍略を学べる最高の環境であり、秦国内では屈指の軍師育成機関である。蒙恬はここを首席で卒業したエリートで、特別軍師認可を受けている。その為、師である昌平君も蒙恬の才能には一目置いており、父でもある将軍・蒙武（もうぶ ）も「あれは一族で最も才がある」と大きな期待を寄せている。しかし、秦国総大将であり祖父でもある大将軍・蒙驁（もうごう）からは、普通の孫の様に想われるシーンがあり、蒙恬が独立友軍として勝手に敵将を打ちに行く際には、幼少期に蟹を採って見せた、あどけない蒙恬の顔を回想し心配する。

武将の能力以外にも、多方面に顔が利く政治力を持つ

山陽を攻略する過程で秦国は、魏国の高狼城（こうろうじょう）を攻め落とした。その夜に、蒙恬、信（しん）、王賁（おうほん）が会話をしていると、城内の街から火が出ている事に気付いた。信は蒙恬の制止を振り切り現場へ向かった。そこでは、秦国の兵士が城下の民から略奪を行い、逆らう者を容赦なく蹂躙する地獄絵図が繰り広げられていた。信は怒り、略奪を行なっていた秦国千人将に斬りかかる。それを蒙恬が制止し「千人将なんて斬ったらお前は全てを失うぞ、全てをだ」と信を諭す。更に続けて蒙恬は「お前の大将軍への思いはそんなものか」と叫び、どうにか信を止めようとした。しかし、信は略奪、暴行をおこなっていた千人将を切ってしまった。斬られた千人将の怪我は大事には至らなかったが、同士討ちは斬首になってもおかしくない行為であった。しかし蒙恬が裏で手を回し、秦の将軍に頼み込んで、信を減刑するように根回しをし、信の処罰は一夜投獄の罪だけとなった。その事について王賁に問われた蒙恬は、「あいつはあいつで、自分なりに大将軍への道を持っているんだ。俺は好きになったな、飛信隊の信という男が」「俺はお前と違って祖父や父の威光を利用する事に何ら抵抗がないからね この位強引に事を収めるのは簡単簡単」と語っている。

山陽の戦いで活躍

秦国と魏国が戦った山陽の戦いで、蒙恬は元趙国三大天・廉頗（れんぱ）が率いる廉頗四天王の一人・輪虎（りんこ）を対応する中央軍に配置された。輪虎は圧倒的な突破力を武器に蒙驁の首を狙っており、蒙恬としては祖父を是が非でも守りたいという強い気持ちもあり、いつもは競い合っている飛信隊の信（しん）と玉鳳隊の王賁（おうほん）を呼び出し、ライバル三人で輪虎対策の案を練る事にした。廉頗は突破力が凄く、過去には秦国六大将軍である王騎（おうき）へ一太刀を浴びせた実績があり、その力は本物であると実際に対峙した信も実感している。「もし、本気の輪虎からの攻撃に太刀打ちできるか」と蒙恬が問うと王賁はあっさり無理だと答えた。蒙恬は輪虎は討たなくてはこの戦には勝てないと言い、二人へ策を話した。その策は、楽華隊と飛信隊と玉鳳隊の三隊が共闘しこちらから輪虎を攻めるというものだった。まず、三隊に本部指示とは別に独立遊軍として動く事を宣言させ、蒙恬は自身が率いる楽華隊を潰れ役として敵の戦力を削ぎ、敵軍に突破口を開く。その後後方に待機させておいた信の飛信隊・王賁の玉鳳隊の二隊を輪虎本陣へと突入させるという奇策をこうじて見事に成功させた。結果的にはこの作戦で輪虎を討つ事は出来なかったが、三百将にして三隊九百人を操り、見事な才能を見せつけた。この策により、輪虎の片腕が使えなくなる負傷を負わせた一戦となった。

楚軍千人将・白麗（はくれい）を負傷させる

趙の李牧（りぼく）が参謀を務める趙軍・楚軍・燕軍・韓軍・魏軍を率いて合従軍を結成し、秦の函谷関を攻め入ってきた。秦軍は持っている全戦力で立ち向かい、楽華隊は王騎軍の残党である、騰（とう）軍に組み込まれ、楚軍と相対する事となった。蒙恬は楚軍の千人将、白麗（はくれい）の弓が危険であると察知し、早期に取り除こうと狙いを定める。途中、同じく楚軍千人将・項翼（こうよく）と対峙する事になり、1撃を浴びせられるが、得意の敵の攻撃を受け流す技で回避。項翼は無視して、白麗を討つ事を優先した。弓使いの白麗は遠距離からのも弓攻撃を得意とする為、台車を利用した高台からの攻撃をする為一旦引き、臨武君と戦っていた秦軍将軍・騰に狙いを定めようとする。ようやく白麗隊によって高台となる台車が用意され、その上から狙いを定めようとするが、蒙恬は用意された馬車の下に隠れていた。白麗は矢を射る事に集中しており、蒙恬に気づかず、結果蒙恬が一太刀を浴びせる事に成功した。

楚軍総大将・汗明（かんめい）に大怪我を負わされる