呂不韋(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
呂不韋(りょふい)は『キングダム』の登場人物で、秦国で強大な力を持つ実力者。元々は一介の商人だったが、趙国の人質となっていた秦の皇太子をサポートしたことで秦国の相国まで登り詰めた。蓄えた財力で優秀な人材を自身の下に置き、秦国最大の勢力を有する。若き王・政と勢力争いを繰り広げており、王座転覆を狙っている。政の王としての素質に共鳴して腹心の昌平君(しょうへいくん)が裏切ったこともあり、呂不韋の思惑は失敗し、政が権力争いに勝利する。その後隠居していたが、影武者を立てて表向きは死亡し、逃亡した。
呂不韋のプロフィール・人物像
所属:秦国右丞相→相国
性別:男
CV:玄田 哲章
呂不韋(りょふい)とは、キングダムに登場するキャラクターで秦王・政(せい)の政敵。元々は中華を渡り歩く商人で、莫大な富を築いたが、それだけでは飽き足らず、秦国の王族に取り入り、秦国の丞相という地位を得る程の野心家。目的のためなら手段を選ばない冷徹な性格で、許嫁を出世の道具として利用した。いずれは王座就任を狙っており、まだ幼い政の暗殺を企てることも厭わない。秦国最大規模の勢力を有し、政が率いる大王勢力と対抗する。主に莫大な財力で人心を掌握し勢力を拡大させたが、文武様々な領域で中華全土トップクラスの才能を持つ呂氏四柱を束ねる器量の大きさももつ。商人時代に鍛えた交渉力で外交官としても功績をあげ、秦国の強敵である趙の宰相・李牧(りぼく)に秦国に有利な条件で同盟を結ばせる程である。政が成人する加冠の儀で政と語り合った際には、戦による中華統一で世を治めようとする政に対して、呂不韋は金で人を操ることで世を統治するという為政を説く。呂不韋の考えに対して政は、人への諦めだと反論し、人の本質は光だと説く。この言葉に呂不韋は涙を浮かべた。反乱失敗の知らせを受けた呂不韋は悔しさをあらわにすることなく静かに負けを受け入れた。
呂不韋の来歴・活躍
商人から丞相へ
呂不韋は元々は韓国の陽翟で一介の商人として中華を渡り歩き、莫大な富を得ていた。趙国で人質になっていた秦国の王族・子楚(しそ)に目をつけ、権力を得るため全財産を使って取り入る。当時自分の恋人だった女性が見染められたことから、彼女を子楚に献上し、まもなく政が生まれる。呂不韋は強大な財力で子楚を王位に就かせ、見返りに丞相の座を手に入れる。子楚が亡くなり政が王位に就いてからは、丞相としてまだ幼い政を補佐するという名目で裏で秦国の実権を握る。
政との権力闘争
王位を狙う呂不韋は、政の暗殺を企て、堂々と罪を認めるが、政との権力の差が大きく裁かれることはなかった。呂不韋は大王陣営との権力差を広げるため、元恋人であり政の生母である太后(たいこう)と関係を持ち、皇宮勢力を自陣に引き入れる。大王勢力は元政敵であった王弟勢力を引き入れこれに対抗した。
大物・李牧との外交
呂不韋は独断で趙国の要人・春平君(しゅんぺいくん)を人質に取り、趙国の宰相・李牧を秦国に呼び出した。会談の場で李牧を討つことも容易だったが、李牧の提案を受け、城を1つ譲り受けることを条件に加え秦趙同盟を締結させた。
王座への野心
合従軍が秦国の首都・咸陽に迫ってきた際には、政の首を差しだそうとするが、呂氏四柱の1人である昌平君(しょうへいくん)が政と密談し、政は暗殺部隊が動く前に咸陽の最後の砦である蕞へ向かったため呂不韋の思惑は失敗する。一方、蕞で兵と共に激戦を戦い抜き見事国を守った政の王としての器は次第に評価され、政と呂不韋の力の差は縮まっていた。呂不韋陣営は政が成人する加冠の儀までに玉座を奪わなければならなかった。太后と縁を切るために送り込んだ偽の宦官・嫪毐(ろうあい)が彼女と子供をもうけたことを利用し、2人が建国した毐国に反乱軍を起こさせた。政の首を取った反乱軍を呂不韋が成敗することで英雄として国民の支持を受け玉座を乗っ取れると考えた。しかし、腹心の昌平君の離反などにより反乱は失敗し、呂不韋は表舞台から追放された。
夢の続き
呂不韋が河南に追放されて3年が経った頃、元呂不韋勢力主導の反乱が起こった。政が直接河南に出向き呂不韋に反乱を沈めるよう忠告した。呂不韋は反乱の鎮静については曖昧な返答をし、代わりに政に「その優しさは大王様での武器でもあるが先々唯一の弱点と成り得ますぞ」と進言し、「これが呂不韋の最初で最後の進言です」という言葉を残す。1ヶ月後、河南から来た伝令によって呂不韋の訃報が伝えられた。しかし、影武者を立てて服毒自殺を偽装し、呂不韋本人は女達と馬車で脱出している。
呂不韋の関連人物・キャラクター
嬴政
第31代秦王。若くして秦王となるが、聡明で行動力があり、王としての風格を持つ。戦のない世の中を作るため、まだ誰も成し遂げていない中華統一を目指す。幼い頃、母と共に趙国に取り残され秦国に恨みを持つ趙人からひどい仕打ちを受け、母からも虐待を受けて育つ。そのため人を信じられず痛みを感じない体になっていたが、秦国帰還の手引きに協力した紫夏(しか)の優しさに触れて心の傷を回復し、戦をなくすため中華統一の夢を抱くようになる。異母弟のクーデターや、王座を狙う呂不韋が送った刺客に何度も命を狙われるが、ひょんなきっかけで出会い強い絆で結ばれている青年武官・信(しん)の働きに支えられ撃退に成功した。呂不韋は暗殺計画を首謀した事を認めたが、呂不韋の権力が大きすぎて政が呂不韋を裁くことは叶わなかった。勢力争いのため政は母である太后の勢力を取り入れようとするが、裏切られて呂不韋陣営に取り込まれる。しかし、かつて対立していた弟・成蟜(せいきょう)が味方に付き、呂不韋陣営と肩を並べた。合従軍が秦国に攻め込んだ際に呂不韋は政の首を差し出そうとするが、呂不韋の腹心である昌平君が大王勢力に密告しそれを阻止する。呂不韋は政が成人する加冠の儀が行われる日に政を暗殺し、王座を乗っ取ろうとした。呂不韋の策略により太后が建国した毐国の軍が首都に攻め入り、呂不韋は加冠の儀を中止させようとしたが、政は討伐軍が向かっているとし儀式を続行した。無事加冠の儀を終えて正式な王となった政は呂不韋の誘いに応じ、天下について別室で語り合う。政は呂不韋の「金で戦争をなくす」という考えを、人への諦めだと否定し、人の本質は光だと説く。そして、毐国軍は討たれ政は呂不韋に勝利した。この動乱の首謀者である嫪毐を処刑し、母・太后は軟禁とした。太后と嫪毐の子供は反乱の目を摘むため処刑すると公には宣言したが、内密に外国に逃し、太后といつか会わせる約束を交わす。
太后(たいこう)
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- 呂不韋のプロフィール・人物像
- 呂不韋の来歴・活躍
- 商人から丞相へ
- 政との権力闘争
- 大物・李牧との外交
- 王座への野心
- 夢の続き
- 呂不韋の関連人物・キャラクター
- 嬴政
- 太后(たいこう)
- 昌平君
- 蒙武
- 李斯
- 蔡沢
- 呂不韋の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「李斯よ。確実(それ)のどこが面白い」
- 底のない資材
- 「奇貨居くべし」
- 「”暴力”でなく”豊かさ”で全体を包み込む それが私の考える正しい「中華の統治」です」
- 「大王 結果はともかく ようやく決着がつきましたなぁ そうか…この儂が負けたのか いや…まさに完敗だ…」
- 呂不韋の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 史実でも作中でも取り沙汰される政との親子関係の疑惑
- 史実と『キングダム』で異なる呂不韋の最期