マニアックなスタジオジブリ作品の裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

スタジオジブリとは、主に長編アニメーション映画の制作を主力事業として展開しているアニメーション制作会社である。スタジオジブリは数々の名作を生み出してきた。宮崎駿や高畑勲を筆頭に、生み出される作品の造詣は非常に深い。それ故に、一度見ただけでは理解できない描写や、そもそも何を意味しているのかが説明されていないシーンが多数存在する。ここでは、ジブリにまつわる裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話を一挙紹介していく。

『未来少年コナン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

レプカは『天空の城ラピュタ』に登場するムスカの子孫

『未来少年コナン』とは、1978年4月4日から10月31日にかけて、毎週火曜日19時30分から20時00分まで日本放送協会(NHK)で放送されアニメ作品である。
『未来少年コナン』には『レプカ』という悪役が登場する。このレプカは『天空の城ラピュタ』に登場するムスカの子孫であることが『ジブリ・ロマンアルバム 天空の城ラピュタ』という本で明らかになった。レプカとムスカは服装と性格が酷似しており、さらに世界征服という目標も同じである。
実際に、本作品は『天空の城ラピュタ』の未来を描いた作品と位置付けられている。

『ゲド戦記』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

宮崎吾朗の監督に大反対した宮崎駿

『ゲド戦記』とは、アーシュラ・K・ル=グウィンの小説『ゲド戦記』の主に第3巻の「さいはての島へ」を原作とし、宮崎駿の絵物語『シュナの旅』を原案とした長編アニメーション映画である。宮崎吾朗監督・脚本の独自解釈によるストーリーとなっている。

『ゲド戦記』は、もともとは宮崎駿がかねてから映画化を望んでいた作品だった。宮崎駿は映画化の許可を得ようとするが、その許可が下りることがなかった。
小説の出版社に制作の許可を取りに向かったが、返事は残念な事に「ノー」の一点張りだった。結局、その代わりに制作されたのが『風の谷のナウシカ』なのだが、ナウシカの内容には多くの面で本作品の意匠が盛り込まれている。
これについては、宮崎駿本人も認めている程で、監督の『ゲド戦記』に対する思い入れが非常に感じられる。

しかし、それから20年後、宮崎駿の手腕が明らかになったことで『ゲド戦記』の映画化の話が舞い込む。しかし、その当時、宮崎駿は『ハウルの動く城』の制作をしていた。そこで白羽の矢が立ったのが息子の宮崎吾朗だった。
しかし、鈴木敏夫がその事を宮崎駿に伝えると、宮崎駿は激怒して宮崎吾朗の監督起用を非難する。それを受けた鈴木敏夫は宮崎吾朗に『ゲド戦記』の一枚絵を描かせ、宮崎駿に見せた。それは宮崎駿が絶対に書かない縦の構図の絵であり、その出来に宮崎駿は言葉を詰まらせた。
その後、宮崎吾朗が監督をすることになり、納得していなかった宮崎駿は息子と話をする。その時に宮崎駿は息子を罵倒し、大喧嘩になって、しばらく口も聞かなかったほどに揉めた。

その後、鈴木敏夫は宮崎駿を連れて原作者の元へ訪れる。すると宮崎駿は自身がどれだけ『ゲド戦記』に影響を受けたのかを語り出す。しかし、最後には息子が監督を務めることを許して貰えるように話しだした。鈴木敏夫はそれを聞いて感動したらしい。
そして鈴木敏夫は宮崎吾朗が書いた『ゲド戦記』のポスターを見せ、原作者を納得させようとする。しかし、その竜と人間が向かい合うポスターを見た宮崎駿は「『ゲド戦記』を理解していない」と激怒し、自身のバックから自身が書いた『ゲド戦記』の絵を見せだす。流石にその時、鈴木敏夫は頭を抱えたらしい。

父親を殺すシーンは監督・吾郎の深層心理

映画『ゲド戦記』では主人公のアレンが父親を殺害する。これは原作にはない展開で、宮崎吾朗のオリジナルである。
これは父親で世界的映画監督である宮崎駿を超えたい、という想いの現れだとされている。

また、先に紹介したとおり、『ゲド戦記』制作にあたって宮崎駿と吾朗は大喧嘩することになった。
そのため、映画にも吾郎の深層心理が反映されていると言われている。制作途中、父親である宮崎は激昂しており、様々な罵倒の言葉や、批判、否定的な発言などをした。それに対して吾郎もイライラが募っていたのだろう。

『もののけ姫』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

税金対策として制作

『もののけ姫』とは、森を侵す人間たちとあらぶる神々との対立を背景に、山犬に育てられた「もののけ姫」と呼ばれる少女サンとアシタカとの出会いを描いている。
本作品は多額の製作費が掛けられている事で有名だが、実はそれには、ジブリの意図的な対策が絡んでいたと言われている。
1990年代後半は、印税やグッズの販売などが比較的好調だったため、ジブリは莫大な金額を納税しなければいけなくなった。そんな中、税金を取られるという現実を目の前にし、「だったら逆に経費で映画を作ろう」という案が出て、それで『もののけ姫』が制作されることになる。
しかし、そうして作られた『もののけ姫』はこれまでにない大ヒットとなり、さらに多額の税金を払うことになったのだという(『もののけ姫』の興行収入は193億)。

『もののけ姫』の時代設定は室町時代

武将が出てくるものの、メインでは登場しないのが『もののけ姫』の特徴である。
そんな『もののけ姫』の舞台となるのは室町時代と考えられており、おそらく1338年~1573年頃だと言われている。
作中では農村で戦が起こったり、侍がタタラに訪れるなど、決して平和な時代ではないことが伺える。
その点から、南北朝時代の動乱を経て戦国時代へと変わる過渡期の時代を舞台としているのではないと考えられる。

モデルは屋久島の水谷雲水峡

シシ神の森は非常に印象的なシーンである。そんなシシ神の森は、屋久島に存在する水谷雲水峡がモデルとなっている。
樹齢1000年を超える弥生杉と呼ばれる杉が立ち並び、日本有数の降水量を誇る屋久島の雨によって削られた丸々とした珍しい巨大な岩がみられる。
そんな『もののけ姫』の森を見ようと、水谷雲水峡には多くの観光客が訪れていると言われている。

『アシタカ聶記』というタイトルになるはずだった

『もののけ姫』の主人公はもののけ姫でなくアシタカである。作品のタイトルは『もののけ姫』だが、当初宮崎駿はタイトルを『アシタカ聶記(せっき)』にしようと考えていた。しかし、鈴木敏夫はそのタイトルにしっくりこず、宮崎駿に黙ったまま『もののけ姫』というタイトルで発表した。
その事をテレビで見た宮崎駿はもちろん鈴木敏夫に詰め寄るが、鈴木敏夫はあっさりと「はい、出しましたよ」と答え、宮崎駿は何も言えなかったらしい。
なお、『アシタカ攝記』はメインテーマの曲名になっている。

コダマの正体は後のトトロ

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