バッツ・クラウザー(ファイナルファンタジーV)の徹底解説・考察まとめ

バッツ・クラウザーとは、1992年にスクウェアより発売された『ファイナルファンタジーV』の主人公であり、クリスタルの持つ心を引き継ぐ「光の戦士」の1人である。世界を自由気ままに旅をしている青年だったが、風の異変を感じた仲間達との出会いの中で「クリスタルを守る」という使命を見出していく。クリスタルを失い自然の力が弱まりゆく世界とそこに生きる命を守るため、無の力で世界を支配しようとする暗黒魔道士エクスデスに立ち向かう。

バッツ・クラウザーのプロフィール・人物像

出典: cocole.jp

チョコボの親友ボコ(下)と旅をしていたバッツ(中央)

バッツ・クラウザーとは、1992年にスクウェアより発売された『ファイナルファンタジーV』の主人公で、チョコボと共にあてのない旅をしている20歳の青年である。ドット絵では茶色い短髪に青い服を着ているが、天野喜孝氏の絵では髪の色は白く、ドット絵よりも更に短髪。GBA版やスマートフォン版の顔グラフィックは天野氏の絵が元になっている。身長176cm、体重58kg。1人で自由に過ごすことを好んでいるが、困っている人を放っておけない性格の持ち主。時折、実年齢とかけ離れた子どものような言動が垣間見えることから、ファンの間では「20歳児」と呼ばれ親しまれている。幼少期に民家の屋根から足を滑らせて落ちそうになった経験から、高い場所が苦手。幼い頃に母を亡くした後、父ドルガンと共に旅をしていた。父の死後は、群れからはぐれたチョコボに「ボコ」と名付け、1人と1匹で世界を見てまわる宛てのない旅を続けていた。ある時、突然落ちてきた隕石の爆風で気を失っていたタイクーン王女レナと記憶喪失の老人ガラフを救出したことを機に、風が止まった原因を探るべく、2人の目的地「風の神殿」に同行する。向かった風の神殿内では「風のクリスタル」が既に砕け散った後だったが、その欠片からクリスタルの持つ心を引き継いだバッツは「光の戦士」の1人として、残された3つのクリスタルを守るという使命を持ち、仲間達と新たな旅に出ることになった。

バッツ・クラウザーの来歴・活躍

第1世界

出典: k-triggerhappy.com

タイクーン王(上)から選ばれた戦士であると告げられるバッツ(左から2番目)と仲間達。

クリスタルの心を引き継ぐ

火・水・風・土を司る4つの「クリスタル」がある世界で、人々はその力を利用し、便利で豊かな生活を手に入れ平和に暮らしていた。ある日、そんな平和な世界の風が止まり、巨大隕石が落下した。チョコボの「ボコ」とあてのない旅をしていたバッツは突然の出来事に驚き、様子を見に隕石の落ちた場所へ向かった。隕石のそばには、爆風によって気を失っていたタイクーン王女のレナ、頭を打って記憶喪失になった老人ガラフが倒れており、バッツは2人を助け出す。レナは風の異変を察知して「風の神殿」に向かった父を追う途中で、ガラフはレナの「風の神殿」という言葉で自分の目的地を思いだし、レナに同行した。1人旅を続けるつもりでレナ達と別れたバッツだが、女の子と記憶喪失の老人が無事に目的地へ辿り着けるのか気にかかり、自分も「風の神殿」への同行を決めて2人に合流した。
道中で風がなくても進む海賊船を見たバッツ達は、無断で船を借りようとして海賊達に捕らわれてしまう。レナは自分が王女であることを明かし、船が必要な理由を説明するが、海賊の頭ファリスは「王女はいい金になる」と3人の頼みを笑い飛ばす。しかし、レナが自分と同じペンダントを持っていたことで他人事と思えなくなったファリスは、翌朝3人の縄を解き、力を貸すと言い仲間に加わった。
4人は風の神殿に現れた魔物を倒し、クリスタルルームに辿り着くが「風のクリスタル」は既に砕け散った後であった。しかし、クリスタルに残されていた「4つの心」と「欠片の中に眠る戦士達の力」がバッツ達4人に引き継がれることになった。その場に現れたタイクーン王から、自分達がクリスタルに選ばれた「光の戦士」であり、バッツ達の使命は残る3つのクリスタルを守ることだと告げられるが、タイクーン王は謎の影に包まれて消えてしまった。
風の神殿からの帰り、バッツは幼い頃に父が「クリスタルを守らなければならないが、バッツには背負わせたくない」と話していたことを思い出していた。クリスタルによって自身の旅に目的を見出したバッツは、行方不明になったタイクーン王を探し出すことと、仲間達と共に残りのクリスタルを守ることを決意し、「水のクリスタル」のあるウォルスへ向かった。

シドとの出会い

機械で増幅したクリスタルの力を利用することで、人々の生活は豊かになっていたが、増幅による負荷によって風のクリスタルは砕け散った。「水のクリスタル」があるウォルスと「火のクリスタル」があるカルナックも、風のクリスタルと同じ方法でクリスタルの力を増幅させているため、バッツ達は増幅装置を止めに急ぐ。
ウォルスにも2つ目の隕石が落下し、バッツ達は急いでクリスタルが置かれている「ウォルスの塔」へと向かうが、風のクリスタルに続いて水のクリスタルも砕け散り、塔は水没してしまった。
ウォルスだけではなく、カルナックにも隕石が落ちたと知ったバッツ達は、隕石が持つワープの力を使い「火のクリスタル」を守るべく先を急ぐが、カルナックの町で兵士に取り押さえられてしまう。隕石からはバッツ達以外に魔物とされているウェアウルフも出てきており、その状況を見かけた町人に魔物の仲間と勘違いされてしまったのだった。

バッツ達はカルナック城の牢で、クリスタルの力を増幅する機械を作った発明家のシドと出会う。バッツは、シドがクリスタルの力を増幅する危険性に気づき、機械を止めようとして捕まったことを聞かされる。その矢先に、火のクリスタルにヒビが入ったことをカルナックの大臣から聞かされ、釈放されたバッツ達は火のクリスタルがある「火力船」へ向かう。
火力船のエンジンルームに辿り着いたバッツ達だが、何者かがクリスタルの増幅装置を止めるレバーを破壊し、機械は制御不能になってしまう。炎に包まれたバッツ達は、その場に駆けつけたウェアウルフの助けによってクリスタルルームから逃げ出すことができた。しかし火のクリスタルは砕け散り、ウェアウルフも犠牲となり、最終的に火の力を失ったカルナック城は爆発してしまった。シドは「増幅装置を作ったせいで一連の出来事が起きた」と自分を責め、ふさぎ込んでしまうのだった。
シドをしばらく1人にしておこうと決めたバッツは、仲間達と古代図書館へ向かい、魔物のすぐそばで本を読んでいたシドの孫ミドを救出する。ミドの激励により自信を取り戻したシドが火力船を整備している間、バッツは記憶の一部を取り戻したガラフから、ガラフが別の世界の人間であると聞き驚く。ガラフは、30年前に仲間達と共に封印した邪悪な存在「エクスデス」を蘇らせないために、隕石に乗ってこの世界に来ていた。
シドから火力船を託されたバッツは、残る1つ「土のクリスタル」を守るために、火力船に乗って土のクリスタルの在処を探す旅を続けるのだった。

エクスデスの復活

火力船に乗った一行は「土のクリスタル」探索を続けていたが、三日月島にあるクレセントの町に着いた矢先に地震に巻き込まれ、火力船は海へ沈んでしまう。シドに報告するために黒チョコボに乗り、古代図書館へ戻ったバッツは、タイクーン王が「流砂の砂漠」へ向かったという情報を得て急遽タイクーン王を追うことになった。流砂の砂漠を抜けた先の「滅びの町」でようやくタイクーン王を見つけ出したバッツ達は、逃げ回る王に追いついたところで罠にはまり、落とし穴から地下へ落ちてしまった。
地下は基地のような作りになっており、ワープ装置で移動した先には、沈没したはずの火力船とプロペラがついた船「飛空艇」があった。シド達の手助けによって飛空艇を使えるようになったバッツ達だが、土のクリスタル探索の途中、滅びの町があった場所から「ロンカ遺跡」が空高く浮上してゆくのを目撃する。これにより土のクリスタルがロンカ遺跡にあることが判明するが、遺跡の浮上には「土のクリスタル」の力が使われていると知ったバッツ達は、入口の砲台を破壊して遺跡内部へ向かう。
遺跡のクリスタルルームに辿り着いたバッツ達は、何者かに操られたタイクーン王と再会する。その場に駆けつけたガラフの孫クルルによって、タイクーン王を洗脳から醒ますことができたが、最後の1つであった土のクリスタルが砕け散り、ついにエクスデスが復活してしまった。エクスデスに操られた土のクリスタルの攻撃を受けて動けなかったバッツは、クリスタルを元の状態に戻そうとして攻撃を受け続けたタイクーン王を救うことができなかった。レナとファリスが父の死を目の当たりにして悲しみに暮れる中、クリスタルを失った遺跡は落下を始めた。遺跡から無事に脱出できたバッツ達だったが、その後全ての記憶を取り戻したガラフから、エクスデスと戦うためにガラフが自分の世界へ帰ることを告げられるのだった。

ガラフのいる異世界を目指す

30年前エクスデスを封印した際に、彼を自分達の世界へ連れ帰らずバッツ達の世界に封印したことに責任を感じていたガラフは、バッツの同行を断り、クルルと共に自分の世界へ帰って行った。ガラフが自分達の元を去った後、レナ、ファリスと共に仲間であるガラフのいる世界へ行くことに決めたバッツは、どうやって異世界へ行くのかを探るべくシドの元へ向かう。
シド達はロンカ遺跡に向かう際、飛空艇を強化した「アダマンタイト」の残りを元の場所へ戻すためにタイクーン城そばの隕石に来ていた。隕石のワープゾーンがアダマンタイトの力を吸収しているのを見たバッツ達は、これを使ってガラフの世界へ行くことができないかとシドに相談する。残る3つの隕石のパワーも復活させることができれば、ガラフの世界へワープすることができると知ったバッツ達は、シド達と各地の隕石を巡り、隕石に巣くう魔物を倒しながら、無事にワープの力を復活させることができた。
バッツは、レナ、ファリスと共に隕石のエネルギーが集まる場所へ向かい、片道通行で自分達の世界へ戻ってくることができないことを覚悟の上で、仲間であるガラフと共にエクスデスと戦うため異世界へと旅立った。

第2世界

父の仲間でもあったガラフ(右上)から父ドルガンの話を聞かされるバッツ(中央)

父の真実を知る

隕石のワープから無事に異世界の無人島に辿り着いたバッツ達だが、テントで休んでいたところを突然魔物に襲われ、エクスデス城に捕らえられてしまう。バッツ達はエクスデス城の大鏡に映し出され、それを見て単身でエクスデス城に乗り込んで来たガラフによって助け出されるが、ビッグブリッジの終盤にさしかかった辺りでエクスデス城のバリアによって遙か遠くのグロシアーナ大陸へ飛ばされてしまう。辺境の村ルゴルで過ごす夜、寝付けないバッツは、酒場にいたガラフと酒を酌み交わす。バッツは、自分達が来たことでガラフ達がエクスデス城に攻め入ることができなくなったことを詫びるが、ガラフはバッツ達が自分の世界に来てくれたことを嬉しく思っており、再び4人で旅を続けることになった。
モーグリの村に辿り着いたところで、飛竜に乗ったクルルの迎えで大陸を離れ、バル城に着いたバッツは、ガラフが一国の王であることを知って驚く。城内を散策していると、飛竜のそばで落ち込むクルルの姿があった。飛竜はもともと怪我をしていたにも関わらず、遠いグロシアーナ大陸までガラフ達を迎えに行った無理がたたり、命の危険にさらされていた。レナが飛竜の傷を治せる「飛竜草」の存在を思い出し、一行は飛竜草が咲いている可能性がある「飛竜の谷」を目指して城を後にした。
その途中、ウェアウルフ達が暮らす「ケルブの村」でガラフの仲間である「暁の4戦士」の1人、ケルガーに出会う。エクスデスを復活させた者と誤解されたバッツは、ケルガーから「お前達の心を試す」と勝負を挑まれるが、父から習った技でケルガーのルパインアタックを防ぐことに成功する。その技を見たガラフとケルガーは、バッツが自分達の仲間の1人であるドルガンの息子だと知って驚き、バッツもまた自分の父親が異世界の出身だったことに驚くのだった。バッツはガラフとケルガーの話から、エクスデスを封印した後、父が1人でバッツが生まれ育った世界に残り、クリスタルを見守っていたことを知るのだった。

仲間の死を乗り越えエクスデス城へ

飛竜の谷で魔物化していた飛竜草を鎮め、無事に飛竜草を手に入れたバッツ達はバル城へ戻るが、クルルが熱で倒れたと聞き部屋を見舞う。クルルは「ギードが呼んでる」と言い「賢者ギード」の元へ急ぐようにバッツ達に伝える。ガラフは700年を生きる賢者であるギードが、エクスデスについて何か新たな情報を入手したのではと推察し、クルルにギードの祠へ向かう意志を伝え、クルルを休ませた。飛竜草によって回復した飛竜に乗り、バッツ達は賢者ギードの祠を目指すが、エクスデスが引き起こした地震によりギードの祠は水没してしまう。
そんな折「暁の4戦士」の1人ゼザが、エクスデス城のバリアを破壊する為に、海底から「バリアの塔」への潜入目的で船団を率いてエクスデス城の近海へ向かったことを知り、バッツ達はゼザの元を訪れる。バッツ達はゼザと協力し合って魔物を退治した後、囮にしている船団の地下から潜水艇に移り「バリアの塔」へ潜入する。バッツ達は塔の爆破に成功し、エクスデス城のバリアは破壊されるが、塔の動力室にいたゼザは自分が脱出できないことを予め覚悟した上でバッツ達に塔の爆破を託していた。そのことを知ったガラフは、どうにかしてゼザを助け出そうとするが、このままでは塔の爆発に巻き込まれると判断したバッツは、やむなく力業でガラフの動きを止めて脱出するのだった。

ゼザの死後、バッツはゼザの潜水艇を引き継ぎ、再び水没したギードの祠を目指す。バッツは、亀の姿をした賢者ギードから、エクスデスが「ムーアの大森林」に眠る物を狙っていると聞かされ、エクスデスが狙っているものを守って欲しいと頼まれる。バッツ達は、ギードに託された「長老の枝」を使い深い森を奥へと進んでいくが、その途中でエクスデスによって大森林に火が放たれる。バッツ達はモーグリに助けられて難を逃れるが、ムーアの大森林は森の大部分を失ってしまうのだった。
ようやくエクスデスが狙う物が封印されている「長老の木」まで辿り着いたバッツ達は、長老の木の内部で「封印を守る者」と戦い勝利する。しかしその結果、皮肉にもエクスデスが求めていた「クリスタル」の封印を解くことになってしまった。エクスデスに操られたクリスタルの力を受け、動けなくなったバッツ達の危険を察知したクルルが長老の木まで駆けつけるが、クルルもまたエクスデスの攻撃を受けてしまう。クリスタルの力に逆らったガラフは、クルルの受けた攻撃を自分が引き受けてクルルを助け出すと、エクスデスとの一騎打ちに挑んだ。エクスデスが立ち去った後、目を覚ましたバッツ達は倒れているガラフに気づく。ガラフに駆け寄りあらゆる回復手段を試みるが、ガラフの命は尽きてしまった。仲間を失った悲しみに暮れるバッツ達だが、クルルに引き継がれたガラフの意志と共にエクスデス城へ向かうことを決意。残された暁の4戦士ケルガーの最期の力を借りてエクスデス城の幻影を解いたバッツ達は、エクスデスとの戦いに勝利するが、この世界のクリスタルも砕け散ってしまうのだった。

第3世界

なぜ自分達の世界に戻ってくることができたのか、その理由を突き止めようとするバッツ(左)

2つの世界が1つに

エクスデスとの戦いを終えたバッツ達はいつの間にか気を失っており、目を覚ました時にはエクスデス城は消えていた。タイクーン城のそばにが見えたことで自分達が元の世界に戻って来たと悟ったバッツ達は、タイクーン城へ向かう。タイクーン城ではレナだけでなく、長年行方不明になっていた第1王女のサリサ(ファリス)までもが戻って来たということで祝いの宴が開かれた。バッツとクルルは、なぜ自分達の世界に戻って来ることができたのか調べるために、宴の輪にいるレナとファリスに何も告げずに城の外に出る。ボコと再会して旅を再開した道中で誤って大きな穴に落ちてしまうが、タイクーン城から抜け出してきたファリスに助けられる。クルルの体に小さな棘が刺さるが、大きな怪我ではなかったため、3人はそのまま賢者ギードの元へ向かった。
ギードと再会した3人は、1000年前に存在した無を操る魔道士「エヌオー」を倒しても消えなかった無の力を封印するため、クリスタルを2つに割って世界を2つに分け、その2つの世界の狭間に「無」を封印したことを聞かされる。その時、クルルに刺さっていた小さな棘がエクスデスとして姿を現した。エクスデスの目的が、世界を1つにしたことにより「次元の狭間」を出現させ、無の力を手に入れることだと知ったバッツ達は、エクスデスと戦おうとするが魔法で飛ばされ動けなくなってしまう。その間にタイクーン城はエクスデスの放った無の力に飲み込まれ、城に残っていたレナも無の中に消えてしまった。
エクスデスの力で更に遠くへ吹き飛ばされたバッツ達は古代図書館に辿り着き、図書館内の学者達をまじえて作戦会議を開く。世界が1つになったことで読めるようになった「封印の本」を解読し、無の力に対抗する「伝説の12の武器」の封印を解くために4つの石板を探すことになった。石板を探す途中に訪れた「長老の木」で、ガラフやレナ、エクスデスによって失われた命を想うバッツは、自分達3人でこの世界を守ろうと改めて決意するのだった。

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