ウィザードリィ #3(Wizardry #3)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ #3(Wizardry #3)』とは、1983年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『リルガミンの遺産(Legacy of Llylgamyn)』。
「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第3作。世界的な天変地異の原因を探るべく、偉大なる龍ル・ケブレスの守る宝珠を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。
条件:ALL17以上、性格は悪のみ
戦士と盗賊を兼ね備えた上級職。HPに関わらず敵の首を一撃で刎ねるクリティカル能力と、アイテムを何も装備しない状態でのAC(アーマークラス。防御力のこと)向上能力がある。罠外しの信頼性は盗賊より低い上、全職業中最も成長が遅い。
隊列
最大6人までパーティを組む事ができ、前の3人が「前衛」、後ろの3人が「後衛」となる。
前衛のキャラクターのみ「戦う」コマンドで武器による直接攻撃が可能だが、敵モンスターの直接攻撃にも晒される。
逆に後衛のキャラクターは直接攻撃こそ行えないものの、敵モンスターの物理攻撃を受けない。
宝箱
確実にモンスターと遭遇する部屋(玄室と呼ばれる)で戦闘に勝利すると、宝箱が出現する。多くの場合危険な罠が仕掛けられており、盗賊または忍者のキャラクターが罠を外す事で、安全に中身の財宝を得られる。
上層に進み、強力なモンスターに勝利するほど、宝箱から希少なアイテムを入手できる可能性が高くなる。この「ハック&スラッシュ」の中毒性に魅了されるファンも多い。
全滅とロスト
『ウィザードリィ』は一般的なRPGと異なり、戦闘に敗北したり、不慮の事故でパーティが全滅した場合、キャラクターの死体は迷宮内に置き去りとなる(セーブデータからやり直し、とかではない)。彼らを救う為には、別パーティを救助隊として編成し、死体の回収を行わなければならない。
なお全滅した時点でキャラクターの安全は保障されておらず、ランダムでアイテムが奪われていたり、最悪の場合ロストしている事もある。ロストしたキャラクターは蘇生呪文やカント寺院を以てしても、復活させる事はできない。
キャラクターの転送
前作で育成したキャラクターを(デュプリケイトディスクを作る、ターボファイルを使う等で)転送するシステム。
転送されるキャラクターは「子孫」という設定のため、職業はそのまま引き継げるが、レベルは1に戻され、性格もその職業に合ったものに変化する。また500GPを越える所持金と所持アイテムは全て没収され、元のゲームからもキャラクターのデータが削除されてしまう。
『ウィザードリィ #3』の登場人物・キャラクター
ベイキ女王(Beyki)
リルガミンの女王にして、#2に登場したマルグダ女王のひ孫。
ゲーム本編では冒険者への依頼人として、エンディングに登場する。
ル・ケブレス/エル・ケブレス(L'kbreth)
地上6階にいる、大地を守護する偉大なる龍。その正体は、この星の意志そのものであるという。
その能力は凄まじく、冒険者たちのあらゆる攻撃・呪文は通じず、しかも味方にかける治療・支援呪文の類まで打ち消す(つまり本来は絶対に勝てない)。
「中立の水晶」を所持していれば戦闘を回避でき、最上階を自由に探索できるようになる。
ゲーム発売当初は「ル・ケブレス」という表記であったが、のちに原作者ロバート・ウッドヘッドから「そのように発音しない」と指摘があり、SFC版・GBC版では「エル・ケブレス」と名称が変わっている。
ハイコルセア(High Corsair)
地上1階の砦を根城にする海賊たちの首領。実質的に地上1階のボスである。
数多くの海賊を従え、砦を囲む堀に怪物を放すなどしているが、手下含めて実力は大した事はない。
弱い割に落とすアイテムの質は良く、序盤~中盤では彼を何度も倒してレベルと装備を整えるのが、攻略の基本となる。
アブドル(Abdul)
浅黒い肌の男で、迷宮内の各所に出没する。
ある時はタクシー運転手(一定金額を支払う事で、パーティを城へと送り届けてくれる)。ある時はヒントをくれる。
地上5階にある「牙の教会」内部ではアイテム「炎の杖」を25,000GPで販売している。
ポレ(Po'le)
Related Articles関連記事
ウィザードリィ #5(Wizardry #5)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ #5(Wizardry #5)』とは、1988年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『災禍の中心(Heart of the Maelstrom)』。「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第5作。 世界を滅ぼす力を持つという「災禍」。これを制御できる力を持つ魔法使いゲートキーパーは、悪しき魔女ソーンに捕らえられた。冒険者たちは世界を救うためソーンを倒し、ゲートキーパーを救わねばならない。
Read Article
ウィザードリィ #4(Wizardry #4)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ #4(Wizardry #4)』とは、1987年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『ワードナの逆襲(The Return of Werdna)』。 「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第4作。第1作で倒された魔術師ワードナが主役となり、魔物を召喚し、冒険者たちを殺戮しつつ地上を目指し、奪われたアミュレット(護符)を取り戻すというストーリーである。
Read Article
ウィザードリィ #1(Wizardry #1)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ #1』(Wizardry #1)とは、1981年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「狂王の試練場(Proving Grounds of the Mad Overlord)」。6人パーティを組み、地下迷宮を探索し、モンスターを倒して宝箱からアイテムを得て、キャラクターを強化・育成する、いわゆる「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第一作である。
Read Article
ウィザードリィ #2(Wizardry #2)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。 「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第二作。「ダバルプスの呪いの穴」に消えた、リルガミンの街を守護する「ニルダの杖」を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。
Read Article
ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ外伝IV』とは、1996年に発売されたスーパーファミコン専用ソフトで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『胎魔の鼓動(THROB OF THE DEMON'S HERAT)』。日本国産ウィザードリィの第四作である。本作はオーソドックスなハック&スラッシュでありながら、和風テイストな舞台やイベント、ホラー要素を盛り込み、数多くのNPCとの交流や勢力争いを楽しめる。緋蓮城の先代城主の死に端を発する地方の反乱を治めるため、冒険者に「三種の神器」を集めさせるというストーリー。
Read Article
ウィザードリィ外伝II(古代皇帝の呪い)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ外伝II』とは、1992年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『古代皇帝の呪い(CURSE OF THE ANCIENT EMPEROR)』。日本国産ウィザードリィの第二作である。 城塞都市アルマールで遺跡が発掘され、埋葬された古代皇帝の呪いが災厄となって街を襲う。その災いを取り除くべく、冒険者たちが遺跡に挑むというストーリー。
Read Article
ウィザードリィ外伝 五つの試練(The Five Ordeals)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ外伝 五つの試練(The Five Ordeals)』とは、2006年にWindowsで発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。日本国産の『ウィザードリィ』シリーズの1つである。 正伝シリーズへの原点回帰をうたい、初期の5種族8職業というシンプルなゲームシステムと、前作の『戦闘の監獄』のUI(ユーザーインターフェース)を採用。ストーリーが独立した公式5本のシナリオに加え、ユーザーが作成したシナリオを遊ぶ事もできるエディタが組み込まれている事が特徴。
Read Article
ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ外伝III』とは、1993年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『闇の聖典(SCRIPTURE OF THE DARK)』。日本国産ウィザードリィの第三作である。 城塞都市ダリアを治めるアガン王が、黄金の仮面の呪いを受け狂気に陥り引きこもった。呪いを解き、王を正気に戻すため冒険者たちが集められるというストーリー。
Read Article
ウィザードリィ外伝I(女王の受難)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウィザードリィ外伝I』とは、1991年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『女王の受難(SUFFERING OF THE QUEEN)』。日本国産ウィザードリィの記念すべき第一作である。 女王アイラスが即位してから災厄続きのリルガミンの街。宮廷魔術師タイロッサムまでもが裏切り「呪いの穴」に立て籠もった。彼を討伐すべく冒険者たちが召集される、というストーリー。
Read Article
ドラゴンクエストの元になった2作の伝説的RPGまとめ
いまや国民的RPGといえるほど有名になった『ドラゴンクエスト』ですが、まったくのゼロから作られた訳ではありません。 ドラクエの開発には、2作の伝説的なRPGがあります。
Read Article
名作から迷作まで!スーパーファミコンのRPGまとめ【ウィザードリィ ストーリーオブリルガミン他】
ここではスーパーファミコンの有名なRPGをまとめた。知名度の高い名作、メジャーとは言えない佳作、ある意味で有名な迷作まで幅広く掲載している。人気RPGシリーズ『ファイアーエムブレム』や、『ファイナルファンタジー』などの初期作品もある。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『ウィザードリィ #3』の概要
- 『ウィザードリィ #3』のあらすじ・ストーリー
- 世界を襲う災厄
- 賢者たちの原因究明
- 守護龍ル・ケブレスの洞窟と宝珠
- ベイキ女王による御触れ
- 宝珠の入手
- 『ウィザードリィ #3』のゲームシステム
- リルガミンの施設
- ギルガメッシュの酒場(Gilgamesh's Tavern)
- 冒険者の宿(Adventurer's Inn)
- ボルタック商店(Boltac's Trading Post)
- カント寺院(Temple of Cant)
- 街外れ(Edge of Town)
- ゲームの流れ
- キャラクターについて
- 能力値
- 種族
- 性格
- 年齢
- AC(アーマークラス)
- キャラクターの職業
- 戦士(FIG)
- 魔法使い(MAG)
- 僧侶(PRI)
- 盗賊(THI)
- ビショップ(BIS)
- 侍(SAM)
- ロード(LORD)
- 忍者(NIN)
- 隊列
- 宝箱
- 全滅とロスト
- キャラクターの転送
- 『ウィザードリィ #3』の登場人物・キャラクター
- ベイキ女王(Beyki)
- ル・ケブレス/エル・ケブレス(L'kbreth)
- ハイコルセア(High Corsair)
- アブドル(Abdul)
- ポレ(Po'le)
- デルフ(Delf)
- エンジェル(Angel)
- プリーストオブファング(Priest of Fung)
- ミフネ(Mifune)
- ゼノ(Xeno)
- 『ウィザードリィ #3』のアイテム
- 武器
- 段平
- 戦斧
- カシナートの剣
- 村正
- 手裏剣
- 象牙の短刀(G)
- 黒檀の短刀(E)
- 琥珀の短刀(N)
- 炎の段平
- 邪悪の斧
- 巨人の棍棒
- ヌンチャク
- 蝶のナイフ
- 金の斧
- 防具
- 革の鎧
- 胸当て
- 鎧+2
- 聖なる鎧
- 魔除けの宝石
- 鉄の盾+2
- 鋼の兜
- 金のティアラ
- ミスリルの小手
- カマキリの小手
- その他の品
- 金のメダリオン
- 大地の杖
- 聖水
- 炎の杖
- 空気の魔除け
- ビン詰めの船
- 善の水晶
- 悪の水晶
- 中立の水晶
- イアリシンの宝珠
- ミューズフェスの宝珠
- ルビーのスリッパ
- ウサギの足
- 盗賊のピック
- 麻痺の魔除け
- トロールの指輪
- ドラゴンの牙
- 悪魔の書
- 赤い靴
- 黄色い耳栓
- 『ウィザードリィ #3』の用語
- 石の中にいる
- エナジードレイン
- *おおっと*
- クリティカルヒット
- スペシャルパワー
- 灰になる、ロスト
- ヒーリング
- リドル(謎かけ)
- 『ウィザードリィ #3』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 死や全滅など、最悪の事態を回避する「リセット技」
- エナジードレインを利用した能力値上昇・経験値調整
- 魔術師呪文「マハマン」で確実な死者蘇生
- 大地の杖、炎の杖を増殖させる方法
- アークデーモン養殖による経験値稼ぎ
- 魔術師呪文「ハマン」でゲーム中、敵の呪文封じ(FC版II)
- 「ハマン」「マハマン」で莫大な経験値稼ぎ(FC版II)
- 日本語FC版#3は2作目