ウィザードリィ #2(Wizardry #2)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。
「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第二作。「ダバルプスの呪いの穴」に消えた、リルガミンの街を守護する「ニルダの杖」を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。

『ウィザードリィ #2』の概要

『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。
米国版オリジナルのメイン製作者はロバート・ウッドヘッド(Robert Woodhead)とアンドリュー・グリーンバーグ(Andrew C. Greenberg)である。
日本語版は1986年に国産パソコン版の移植、1990年にファミリー・コンピュータ版の移植(ゲームスタジオ)が行われ、両者ともアスキーが販売。FC版は#2と#3が入れ替わっているため、タイトルは『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』となった。BGMは羽田健太郎、モンスターグラフィックのデザインは末弥純が手掛けた。
1993年にはPCエンジン版(販売:ナグザット 開発:アクセス)。1998年にもプレイステーション1とセガサターン、Windowsへの移植が株式会社ローカスによって行われ、#1~#3をひとつにまとめた『リルガミンサーガ』というタイトルで販売している(なおセガサターン版のみ、オリジナルのボーナスダンジョンが追加されている)。この『リルガミンサーガ』においても楽曲は羽田健太郎、イラストは末弥純が提供している。
また1999年にはスーパーファミコン版『ストーリーオブリルガミン』、2001年にはゲームボーイカラー版『ウィザードリィIII』がリリースされている。

パーティを組み、地下迷宮を探索し、モンスターを倒して宝箱からアイテムを得て、キャラクターを強化・育成する。いわゆる「ハック&スラッシュ」と呼ばれるスタイルを確立した古典RPGシリーズ第二作。
特徴的なのは「#1で育てた高レベルのキャラクターを転送できる」というシステムで、続編というより追加シナリオのような立ち位置である。
FC版ではこの転送要素が商業的に難しいと判断され、先に#3が『ウィザードリィII リルガミンの遺産』として発売される事に。
ファミコン移植にあたり本作は、1レベルからでもプレイできるよう、モンスターの強さ・呪文等が大幅にバランス調整され、隠しエリアや隠しボスが追加された『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』というタイトルになった(こうした経緯のため、本作は単純なナンバリングではなく、副題のイニシャルを取って「KOD」と呼称される事が多い)。
結果としてこれらの調整は大成功を収め、日本語FC版の本作はダンジョンRPGとしては屈指の名作という評価を得るに至る。後の国産外伝シリーズの定番「クリア後のエクストラダンジョン」の伝統はこの時から始まった。

「リルガミンの街に再び神の加護を得るため、伝説のダイヤモンドの騎士の装備を集めて、ニルダの杖を迷宮から持ち帰る」というのが、#2の大まかなストーリーである。

『ウィザードリィ #2』のあらすじ・ストーリー

ニルダの杖に守護される街・リルガミン

リルガミンの街

歴史上最高レベルの鍛造技術によって造られ、強力な魔力を秘めた「ニルダの杖」に守護される街・リルガミン。
「ニルダの杖」の防御力は凄まじく、リルガミンを害する意思を持つ者は街に近づく事すらできない。ニルダの杖の加護は盤石であると思われた。

邪悪な魔人・ダバルプスの暴虐

王家を滅ぼす魔人ダバルプス

だがニルダの杖には弱点があった。外からの脅威には完璧だが、リルガミンの中からの悪意に対しては無防備だったのだ。
かくしてリルガミンの街で育った邪悪なる魔人・ダバルプスはリルガミン王家を滅ぼし、闇の力で街を支配した。

マルグダ王女・アラビク王子の放浪

放浪するアラビク王子(左)とマルグダ王女

リルガミン王家でダバルプスの襲撃を逃れ、幸運にも生き残ったのはマルグダ・アラビクの姉弟のみ。
彼らはダバルプスを倒すため、伝説の「ダイヤモンドの騎士」の装備を求めた。

伝説の「ダイヤモンドの騎士」装備の探索

伝説の「ダイヤモンドの騎士」の装備

放浪の末「ダイヤモンドの騎士」の鎧・盾・兜・小手、そして伝説の聖剣「ハースニール」を入手したアラビクとマルグダ。
二人は王家の仇たる魔人ダバルプスに復讐を挑む。

ダバルプスとの決戦と、「呪いの穴」の出現

魔人ダバルプスを打ち倒すアラビク王子(右)

「ダイヤモンドの騎士」の武具に身を固めたアラビク王子は、激闘の末魔人ダバルプスを打ち倒した。
だがダバルプスは死の間際に呪いの言葉を吐き、ニルダの杖・アラビク王子ともども煙を噴き上げる穴に引きずり込まれてしまう。

マルグダ王女の御触れ

出現したダバルプスの呪いの穴

ダバルプスの死と共に出現した地下迷宮は「ダバルプスの呪いの穴」と呼ばれた。
生き残ったマルグダ王女は冒険者たちを募り、穴へと消えたニルダの杖の奪還を命じたのである。

ニルダの杖の奪還

再び集う冒険者たち

リルガミンの街には冒険者たちが集い、その中にはかの邪悪なる魔術師ワードナを倒した冒険者パーティもいた。
彼らの活躍により「呪いの穴」からニルダの杖は持ち帰られ、リルガミンに再び平和が戻ったのだった。

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