ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝III』とは、1993年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『闇の聖典(SCRIPTURE OF THE DARK)』。日本国産ウィザードリィの第三作である。
城塞都市ダリアを治めるアガン王が、黄金の仮面の呪いを受け狂気に陥り引きこもった。呪いを解き、王を正気に戻すため冒険者たちが集められるというストーリー。

『ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)』の概要

『ウィザードリィ外伝III』とは、1993年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『闇の聖典(SCRIPTURE OF THE DARK)』。発売、開発元はアスキー(現在は株式会社角川アスキー総合研究所)。
ゲームプロデューサーおよびシナリオ担当は徳永剛。ディレクターは金田剛。モンスターデザインは末弥純が担当している。
これまでのシリーズ通り、6人パーティを組み、3Dダンジョンやフィールドでモンスターと戦闘し、レベルアップやアイテム収集を行うという基本的なゲームの流れは変わっていない。
今作は正伝シリーズの6作目以降に導入された、新職業や新種族、新系統の魔法の一部を取り入れつつ、5作目以前の基本的なゲームシステムに組み込もうと試みた作品。またクリア後の高レベルインフレ等に代表される「日本製ウィザードリィ」のお約束や伝統を、後のシリーズに引き継ぐ大きな転機になった作品でもある。
城塞都市ダリアを治めるアガン王が、黄金の仮面の呪いを受け狂気に陥り引きこもった。呪いを解き、王を正気に戻すため冒険者たちが集められるというストーリー。

『ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)』のあらすじ・ストーリー

アガン・ウコーツと、恋人ダリアの死

恋人ダリアの死を知るアガン(中央)

いにしえの時代より神の恩恵に守られてきた王国。幾度となく繰り返される戦乱や災いの中、その絶大なる加護により長き平和の時代を保っていた。
神も人々の深い信仰と戒律により、その力を維持していたが、永遠とも思われる平和な時間に人々の信仰は薄れ、神の力も衰退の一途をたどる一方であった。
その王国の城下に、アガン・ウコーツという青年がいた。
才気にあふれた彼は将来を嘱望されていたが、ある日恋人のダリアが何者かによって殺害されてしまう。

アガン、恋人蘇生のため魔物を召喚

アガンの召喚した魔物によって滅ぼされる王国

蘇生の魔法でも彼女を復活させることができないと知ったアガンは絶望したが、高位魔族の力を借りれば彼女を復活させられるかもしれないことを知り、苦渋の選択の末禁断の技「魔族召喚」に手を染めた。
召喚の儀式は成功し、次元を超えて次々と魔族が押し寄せてきたが、彼の望む高位魔族は現れなかった。王国は現れた魔族により地獄絵図と化し、アガンは負の力によって異国(ゲームを進めると発覚するが、300年後の未来)へと飛ばされた。

城塞都市ダリアに君臨するアガン王と、呪われた城の発見

アガン王の建設せし城塞都市ダリア

異国に飛ばされたアガンは、そこで王となって君臨していた。才覚によって国を統一したアガンは近隣諸国に手を伸ばし始めたが、そんな中彼は「莫大な財宝の眠る呪われた城」の噂を耳にする。
アガンは兵をまとめて呪われた城を目指したが、そこはかつてアガンによる魔族召喚によって滅んだ王国の城であった。
魔物の跳梁跋扈する様を見たアガンは、この地から魔族を一掃し、自らが犯した罪を償うことを決意する。アガンはこの地に拠点となる城砦都市を建設し、その都市にかつての恋人の名「ダリア」と名付けた。

黄金の仮面により、アガン発狂

黄金の仮面をかぶるアガン王(右)

城砦都市ダリアを拠点に魔族との戦いを続けていたアガンであったが、ある日旅の商人から贈られた黄金の仮面を身につけたところ態度が豹変。一言も発せず部屋に閉じこもるばかりとなってしまった。
以降、「仮面の呪いを解き、アガン王を正気に戻した者には褒章が与えられる」というお触れが発せられ、町には報奨目当ての冒険者が流れ込むようになった。

酒場の主人の依頼

冒険者たちはまず、グランタン酒場の主人から「賢者ムロンの話を聞いてきてくれ」と依頼を受ける。
森を抜け、墓地にある建物に住む賢者ムロンに会うと「国の破滅が近く、冒険者を頼る他ない。大勢の冒険者を集めるように」と酒場の主人に伝えるよう言われる。

宿屋の女主人の依頼

ガーネットの宿の女主人から「古い寺院から夜な夜な聞こえてくる女の叫び声を何とかして欲しい」と依頼を受ける。
声は寺院の中で眠る女ミイラ「ダリア」のものであった。ダリアはアガンの恋人である。
冒険者たちがダリアを倒すと(完全に死んだ訳ではないが)「銅のメダル」が手に入り、依頼は達成となる。

商店店主の依頼

今度はミケラ商店の店主から、廃墟となった商店街に潜む盗賊を退治して欲しいと依頼を受ける。
盗賊団の親玉である「ガリアンリーダー」を倒し「銀のメダル」を入手すると、依頼は達成となる。

8cG2646
8cG2646
@8cG2646

Related Articles関連記事

ウィザードリィ外伝II(古代皇帝の呪い)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ外伝II(古代皇帝の呪い)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝II』とは、1992年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『古代皇帝の呪い(CURSE OF THE ANCIENT EMPEROR)』。日本国産ウィザードリィの第二作である。 城塞都市アルマールで遺跡が発掘され、埋葬された古代皇帝の呪いが災厄となって街を襲う。その災いを取り除くべく、冒険者たちが遺跡に挑むというストーリー。

Read Article

ウィザードリィ外伝I(女王の受難)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ外伝I(女王の受難)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝I』とは、1991年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『女王の受難(SUFFERING OF THE QUEEN)』。日本国産ウィザードリィの記念すべき第一作である。 女王アイラスが即位してから災厄続きのリルガミンの街。宮廷魔術師タイロッサムまでもが裏切り「呪いの穴」に立て籠もった。彼を討伐すべく冒険者たちが召集される、というストーリー。

Read Article

ウィザードリィ #5(Wizardry #5)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ #5(Wizardry #5)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ #5(Wizardry #5)』とは、1988年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『災禍の中心(Heart of the Maelstrom)』。「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第5作。 世界を滅ぼす力を持つという「災禍」。これを制御できる力を持つ魔法使いゲートキーパーは、悪しき魔女ソーンに捕らえられた。冒険者たちは世界を救うためソーンを倒し、ゲートキーパーを救わねばならない。

Read Article

ウィザードリィ #4(Wizardry #4)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ #4(Wizardry #4)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ #4(Wizardry #4)』とは、1987年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『ワードナの逆襲(The Return of Werdna)』。 「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第4作。第1作で倒された魔術師ワードナが主役となり、魔物を召喚し、冒険者たちを殺戮しつつ地上を目指し、奪われたアミュレット(護符)を取り戻すというストーリーである。

Read Article

ウィザードリィ #1(Wizardry #1)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ #1(Wizardry #1)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ #1』(Wizardry #1)とは、1981年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「狂王の試練場(Proving Grounds of the Mad Overlord)」。6人パーティを組み、地下迷宮を探索し、モンスターを倒して宝箱からアイテムを得て、キャラクターを強化・育成する、いわゆる「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第一作である。

Read Article

ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝IV』とは、1996年に発売されたスーパーファミコン専用ソフトで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『胎魔の鼓動(THROB OF THE DEMON'S HERAT)』。日本国産ウィザードリィの第四作である。本作はオーソドックスなハック&スラッシュでありながら、和風テイストな舞台やイベント、ホラー要素を盛り込み、数多くのNPCとの交流や勢力争いを楽しめる。緋蓮城の先代城主の死に端を発する地方の反乱を治めるため、冒険者に「三種の神器」を集めさせるというストーリー。

Read Article

ウィザードリィ外伝 五つの試練(The Five Ordeals)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ外伝 五つの試練(The Five Ordeals)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝 五つの試練(The Five Ordeals)』とは、2006年にWindowsで発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。日本国産の『ウィザードリィ』シリーズの1つである。 正伝シリーズへの原点回帰をうたい、初期の5種族8職業というシンプルなゲームシステムと、前作の『戦闘の監獄』のUI(ユーザーインターフェース)を採用。ストーリーが独立した公式5本のシナリオに加え、ユーザーが作成したシナリオを遊ぶ事もできるエディタが組み込まれている事が特徴。

Read Article

ウィザードリィ #3(Wizardry #3)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ #3(Wizardry #3)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ #3(Wizardry #3)』とは、1983年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『リルガミンの遺産(Legacy of Llylgamyn)』。 「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズ第3作。世界的な天変地異の原因を探るべく、偉大なる龍ル・ケブレスの守る宝珠を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。

Read Article

ウィザードリィ #2(Wizardry #2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ウィザードリィ #2(Wizardry #2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。 「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第二作。「ダバルプスの呪いの穴」に消えた、リルガミンの街を守護する「ニルダの杖」を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。

Read Article

目次 - Contents