半妖の夜叉姫 壱の章(犬夜叉続編アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『半妖の夜叉姫 壱の章』(はんようのやしゃひめ いちのしょう)とは、高橋留美子の漫画作品『犬夜叉』の十数年後の世界を描いたアニメ作品。
女子高生の日暮かごめと半妖の少年犬夜叉が、現代と戦国時代を行き来しながら繰り広げた大冒険から十数年。2人の姪であるとわは、幼い頃に生き別れた双子の妹せつなと再会するが、彼女は夢の胡蝶という妖怪によって過去の記憶も失っていた。かごめと犬夜叉の娘であるもろはも加わり、かつて彼女たちの親がそうしていたように、3人は現代と戦国時代を行き来しながら大冒険を繰り広げる。

人に取り憑き、意のままに操る妖怪。現代まで生き延びていたのか、戦国時代から渡ってきたのか、日暮神社の御神木“時代樹”の根元に潜んでいた。
三つ目上臈を倒して油断していたとわに憑依して、せつなやもろはを相手に大暴れした。しかし強大な妖気を秘める彼女の体は操りにくかったのか、近くにいた芽衣の体へと乗り移る。幼い芽衣の体ではろくな抵抗もできずとわに抱き締められて動きを封じられ、せつなが所有していた飛頭根用の退治薬で撃退された。

大化け猫(おおばけねこ)

CV:木内太郎
古寺峠の山寺に潜んでいた妖怪。齢三百歳にもなる強大な妖怪だったが、百年ほど前にとある僧侶によって封じられた。
哀れに思って供養しようとした寿庵に憑依し、彼の体を隠れ蓑に寺を訪れる旅人を次々に食い殺す。屍屋の紹介で調査にやってきたとわたちにも襲い掛かった。
寿庵の体を盾にしてとわたちを苦戦させるも、とわが新たに編み出した人間には無害な「妖力を吸い取る」技で討ち果たされた。

冥王獣(めいおうじゅう)

CV:西前忠久
もっとも硬い甲羅を持つとされる妖怪。巨体に加えて球状にした雷を放つ「雷冥砲」という術を操り、妖怪としてもかなり強力な存在である。
しかしその堅牢な甲羅を我が物にせんとした渾沌によって罠に嵌められ、動けなくなったところで急所に攻撃を食らって死亡。奪われた甲羅は渾沌の方術でむりやり加工され、鎧として利用されていた。
その鎧にとわが妖気を送り込んだ結果、一時的な復活を果たし、渾沌を抑え込む。その状態から息子である冥福に指示を与え、彼の雷冥砲を受けることで渾沌の支配から逃れ、本来の姿を取り戻した。
前作『犬夜叉』にも同じ名前と姿を持つ妖怪が登場するものの、同作中で倒されているため、こちらは同種の別個体だと思われる。

冥福(めいふく)

CV:西橋涼
冥王獣の子供。見た目も精神も幼いが、すでに五十年ほど生きている。
父である冥王獣が渾沌に討たれる一部始終を目撃し、それから十年もの間父の甲羅を取り戻す機会をうかがっていた。しかし自分の力では渾沌には敵わないことも理解しており、距離を置いての監視をひたすら繰り返す。
とわたちが渾沌を退治しに現れた際、劣勢に追い込まれた彼女らを雷雲に乗せて離脱させる。その後とわたちに事情を説明し、追撃してきた渾沌を相手に共に戦う運びとなるも、「せめてあと五十年(自分が成長して力をつけるのを)待ってほしい」と情けないことを口にした。もろはに発破をかけられた結果、とわの胴にしがみついて即席の鎧となる形で参戦。渾沌の刃から彼女を守りつつ、妖気を流し込まれて一時的な復活を遂げた父と邂逅。「楽にさせてくれ」との彼の意を汲んで、父譲りの雷冥砲を叩き込み、とわたちの勝利の一端を担った。
渾沌を退けた後、父の遺した甲羅を取り戻し、これでちゃんと供養できると喜ぶ。しかしどれくらい供養するつもりだともろはに問われて「五十年ほど」と答えており、あまりに気の長い話に彼女たちを呆れさせていた。

金禍(きんか)

CV:興津和幸
妖怪・禍一族の青年。禍一族は下半身が蛇のようになっており、その下半身を双子の兄弟と共有した状態で生まれる。さらに「兄弟同士で殺し合い、勝った者が負けた者の肉体と妖力を取り込んで成長する」という苛烈な生態を持っている。
金禍は生まれた時から弟の銀禍と殺し合うも未だに決着をつけられずにいる個体で、炎を噴き出す角笛と雷を弾く盾で武装している。その壮絶な兄弟ゲンカの余波だけで妖怪退治の依頼が来るほどの被害を周囲にもたらしており、力量自体はかなりのもの。
一族の習性にならい、なんとしても銀禍を殺してその力を我が物にしようとしているものの、とわたちが虹色真珠を持っていることを知るとそれを奪うために一時休戦したり、女禍に銀禍が食われそうになった時は必死に助けようとしたり、所々では兄弟愛らしいものも見せている。
最終的に銀禍を庇って致命傷を負い、「憎み合いながらも互いが生き甲斐だった」と弟に声をかけて息を引き取った。

銀禍(ぎんか)

CV:大須賀純
妖怪・禍一族の青年。禍一族は下半身が蛇のようになっており、その下半身を双子の兄弟と共有した状態で生まれる。さらに「兄弟同士で殺し合い、勝った者が負けた者の肉体と妖力を取り込んで成長する」という苛烈な生態を持っている。
銀禍は生まれた時から兄の金禍と殺し合うも未だに決着をつけられずにいる個体で、雷を撃ち出す鉾と炎を散らす盾で武装している。その壮絶な兄弟ゲンカの余波だけで妖怪退治の依頼が来るほどの被害を周囲にもたらしており、力量自体はかなりのもの。
一族の習性にならい、なんとしても金禍を殺してその力を我が物にしようとしているものの、とわたちが虹色真珠を持っていることを知るとそれを奪うために一時休戦したり、自分を女禍から救おうと戦う金禍が傷を負うたびに必死に呼びかけたり、所々では兄弟愛らしいものも見せている。
女禍に捕まりその命ごと妖力を奪われようとするも、せつなと金禍によって救出される。しかしこの時にはすでに瀕死の状態で、金禍とわずかばかり言葉を交わしてそのまま死亡した。

女禍(じょか)

CV:小島幸子
妖怪・禍一族の頭領。下半身が蛇になった巨大な女性の姿をしている。
過去に是露に命じられて殺生丸を襲うも、軽く一蹴される。この時彼に禍一族の秘宝たる金と銀の虹色真珠を奪われている。金禍と銀禍を側に置くも、これは彼らが成長して十分な力を得たところで、その妖力を我が物とするためだった。
金禍と銀禍が虹色真珠を奪取したことを報告に来た際、今がその時とばかり二人に襲い掛かり、まずは銀禍を捕えて彼の命ごと妖力を奪い取る。せつなと手を組んだ金禍にそれを阻止せんと挑まれ、銀禍を取り返された上でせつなの「群れ発ちのツバメ」を受けて討ち滅ぼされた。
中国の伝承に同じ名前の女神が存在するが、そちらは「女媧」と二文字目が異なっているため、響きが似ているだけで特に関係は無いと思われる。

毒蛟(どくみずち)

CV:木内太郎
人食い沼に潜んでいた妖怪。頭部が人間の頭になった大蛇の姿をしている。
仙女によって浄化された沼を占領し、近づく者を襲って食べるようになった。人食い沼の名の由来もここからである。沼渡とどちらが先に沼にやってきたのか、彦丸たちの両親を食べたのがどちらなのかは不明。
名の通り強力な毒を持ち、煙状にしたそれを吐きかけることでもろはを一撃で戦闘不能に追い込んだ。しかし殺生丸の血を引くとわには毒が通じず、沼渡との連携によって善戦するも、彼女の手で打ち倒される。沼渡の死に動揺していたことから、共生関係にある妖怪としてそれなりに信頼を置いていたようである。

沼渡(ぬまわたり)

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