かぐや姫の物語(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『かぐや姫の物語』とは、日本最古の物語と言われている『竹取物語』を題材に、高畑勲が14年ぶりに監督を務めたスタジオジブリ制作のアニメーション映画。2013年11月公開。キャッチコピーは「姫の犯した罪と罰」。竹から出てきた娘・かぐや姫が美しく成長し、男性たちからの求婚をかわし、やがて月に帰って行くという『竹取物語』の筋書きはそのままに、何のために地球に来てなぜ月に帰ることになったのか、誰も知ることのなかったかぐや姫の「心」と、物語に隠された真実を描き出す。
都の屋敷にてかぐや姫の身の回りの世話をする、侍女見習いの少女。
外出できない姫のために桜の枝を折ってきたり、姫と屋敷の庭で羽根突きをしたりする場面があり、姫が花見に行くシーンでは媼と同行している。
姫が月に帰る夜は、薙刀を持って守りについていたが、天人たちが来る前には、子どもたちを率いて童歌を歌った。この歌が、雲の上に引き上げられた姫を我に返らせている。
本作のオリジナルキャラクター。
相模(さがみ/CV: 高畑淳子)
翁が姫の教育係として宮中から招いた女官。
かぐや姫に立ち居振る舞いや琴、手習いなどを教えるが、ふざける姫に手を焼きながらも、やれば見事なできばえであることは認めざるを得なかった。
5人の公達からの姫への求婚を見たときには、姫はなんと幸せなのかと感想を漏らしていたが、姫が難題を出して縁談を断ったことに驚き、「もう何も教えることはない」と屋敷を去った。
姫が月に帰っていくときには、斎部秋田と月見の宴をしていた。
本作のオリジナルキャラクター。
斎部秋田(いんべのあきた/CV:立川志の輔)
宮中の祭祀を担当する斎部氏の一人。
翁が姫の名付けを頼んだ相手であり、初老の人物として描かれている。
翁の屋敷を訪れた際に地面で猫と戯れる姫を見て「なかなか愛らしい姫君」と評し、その後の対面の場で姫に「なよたけの如くしなやかで輝くような美しさ」であることから「かぐや姫」と命名する。
宮中の花見の宴の際に石作皇子にかぐや姫について問われ、それに答えたことから5人の公達の関心をかき立てるきっかけを作った。
車持皇子(くらもちのみこ/CV:橋爪功)
5人の公達の一人。
かぐや姫から「蓬莱の玉の枝」を求められ、最初に宝物を持参する公達として描かれている。
姫から宝物を手に入れた経緯を問われて、身振りを含めた迫真の語りを演じるが、宝物は職人に作らせた贋物で、その場に職人が代金の支払いを求めて訪れたことで露見し、遁走した。
エピソードはほぼ原作通りである。
石作皇子(いしつくりのみこ/CV:上川隆也)
5人の公達の一人。
美男子として描かれており、かぐや姫から「仏の御石の鉢」を求められるが、レンゲソウの花を持参して「姫の求めているものは宝ではなく真心と気づいた」「都を捨てて自然とともに生きることが望み」と述べて姫の心を動かした。だが、実は気に入った女性を甘言で誘っては捨てている人物であることが、正妻である北の方に暴かれてしまう。
最初の登場時には口元にひげを生やしているが、再訪時にはひげのない顔になっていた。
持参する宝物やエピソード、順番が原作とは変えられている。
阿部右大臣(あべのうだいじん/CV:伊集院光)
5人の公達の一人。
肥満体の人物で、常に化粧(白粉・口紅)をしている。
かぐや姫からは、火にくべても燃えずにより輝く「火鼠の皮衣」を求められる。多くの財をつぎ込んで手に入れたものの、姫からの求めで火にかけざるを得なくなり、「火鼠の皮衣」は見る見るうちに燃えてしまい、贋物であることが露見した。
宝物とそれにまつわるエピソードはほぼ原作通りである。
大伴大納言(おおとものだいなごん/CV:宇崎竜童)
5人の公達の一人。
武人系の貴族として描かれており、翁の屋敷にも牛車ではなく騎馬で赴いている。
かぐや姫から「龍の首の珠」を求められ、実際に筑紫の海まで取りに出かけたが、手に入れることはできぬまま、嵐と荒波に龍を見て翻弄されるまま脅える醜態を見せる。
原作にある後日談(逃げ帰って顔を病気で腫らし、目がスモモのようになる)は描かれないものの、それ以外の宝物のエピソードはほぼ原作通りである。
石上中納言(いそのかみのちゅうなごん/CV:古城環)
5人の公達の一人。
年若い貴族として描かれており、翁の屋敷には騎馬で訪れた。
かぐや姫から「燕の子安貝」を求められ、実際にツバメの巣に近づいて取ろうとしたが落下、腰を強打したことが原因で亡くなってしまう。
この経緯はほぼ原作通りだが、落下していたとき手にしていたのがツバメの糞から、卵から孵化したばかりの雛に変えられている。
御門(みかど/CV:中村七之助)
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目次 - Contents
- 『かぐや姫の物語』の概要
- 『かぐや姫の物語』のあらすじ・ストーリー
- 『かぐや姫の物語』の主な登場人物・キャラクター
- かぐや姫(かぐやひめ/ CV:朝倉あき/幼少期・内田未来)
- 翁(おきな/CV: 地井武男/代役・三宅裕司)
- 媼(おうな/CV: 宮本信子)
- 捨丸(すてまる/ CV:高良健吾)
- 女童(めのわらわ/ CV:田畑智子)
- 相模(さがみ/CV: 高畑淳子)
- 斎部秋田(いんべのあきた/CV:立川志の輔)
- 車持皇子(くらもちのみこ/CV:橋爪功)
- 石作皇子(いしつくりのみこ/CV:上川隆也)
- 阿部右大臣(あべのうだいじん/CV:伊集院光)
- 大伴大納言(おおとものだいなごん/CV:宇崎竜童)
- 石上中納言(いそのかみのちゅうなごん/CV:古城環)
- 御門(みかど/CV:中村七之助)
- 炭焼きの老人(すみやきのろうじん/CV:仲代達矢)
- 北の方(きたのかた/CV:朝丘雪路)
- 月の王(つきのおう)
- 女官(にょかん/CV: 朝倉あき)
- 『かぐや姫の物語』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「なんと美しいお姫様だろう。」
- 「お前がこのままどんどん大きくなって、俺たちとは違う所へ行っちまう気がする。」
- 「”高貴の姫君”は人ではないのね!」
- 「もし、私の申し上げる事が御門のお言葉に背いていると仰るのなら、どうぞ私を殺してくださいませ。」
- 「捨丸兄ちゃんとなら、私、幸せになれたかもしれない。」
- 『かぐや姫の物語』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 企画の原点は入社直後にあった
- 300人の中から選ばれた「かぐや姫」朝倉あき
- 高畑作品の音楽を初めて久石譲が担当
- 翁役の代役を三宅裕司が担当
- 海外でも次々に公開された
- 『かぐや姫の物語』の受賞歴
- 『かぐや姫の物語』の主題歌・劇中歌
- 主題歌:二階堂和美「いのちの記憶」
- 劇中歌:わらべ唄/天女の歌
- 『かぐや姫の物語』の関連映像
- 予告編映像
- 『かぐや姫の物語』の関連リンク