ポケットモンスター(ポケモン)の強さの変遷まとめ

20年を超える長寿シリーズの「ポケットモンスター(ポケモン、Pokémon)」。その歴史は長く、作品が出るごとにバトルには様々な要素が登場してきた。それにともない、ポケモンバトルを楽しむプレイヤーたちの対戦環境も変わってきた。ここではその移り変わりを解説していく。

「ポケットモンスター」シリーズのバトルシステムについて

基本的なシステム

プレイヤーは6体の手持ちポケモンを持ち、そこから1体ないし2体(バトルルールにより異なる)のポケモンを選んで場に出す。
プレイヤーはターンごとに、「ポケモンに何の技を使わせるかを1つ選ぶ」「戦闘させるポケモンを入れ替える」「道具を使用する」「戦闘から逃げる」のいずれか1つを選択する。「逃げる」という選択肢は野生のポケモンとのバトルに限り、通信対戦時は「逃げる」選択肢が「降参する」に変わる。なお通信対戦では道具の使用はできない。
行動を選択すると、ターンを消費してそれを実行する。相手も同じように行動を選択して、たがいに行動が終わり、次の行動選択にうつるまでを1ターンとする。

互いのポケモンは技を繰り出し合い、どちらかのHPが0になるまで戦う。HPが0になるとポケモンは『ひんし』状態となり、戦闘不能となる。野生のポケモンとのバトルであれば、この時点でバトル終了となる。
トレーナー同士の対戦であれば、『ひんし』状態になった時点で、そのポケモンは強制的にモンスターボールに戻される。そして『ひんし』状態でない手持ちポケモンを繰り出し、どちらかの手持ちポケモンがすべて『ひんし』状態になった時点でバトル終了となる。

バトルルール

ポケモンバトルには、様々なバトルシステムが存在する。

ポケモン同士1対1で戦うシングルバトルを基本のバトルルールとし、2対2で戦うダブルバトル、3対3で戦うトリプルバトルがある。
他にも、4人のプレイヤーが1匹ずつ場に出して2対2で戦うマルチバトルや、4人のプレイヤーが1匹ずつ場に出して1対1対1対1で戦う(マルチバトルと違い、タッグ同士ではない)バトルロワイヤル、シングルバトルの形式で3体のポケモンをターン毎に位置を切り替えて戦うローテーションバトルなど、作品によっては様々な特殊なルールがある。
「サン・ムーン」ではこれらのバトル形式が整理され、シングルバトルとダブルバトル、マルチバトル、バトルロワイヤルの4つに絞られた。

バトル施設とは

NPCとのバトルについて

ストーリーを終えると、「バトルタワー」「バトルフロンティア」といった「バトル~」と名の付いた施設に挑戦することができる。
ここでは一定のルール下でのNPCとのバトルができ、今までシナリオで戦ってきたものよりひときわ強い相手と戦うことができる。

作品によって多少異なるが、基本的なルールは以下の通り。
・レベル50以上のポケモンは一時的にレベル50に変更される(バトル施設を出れば本来のレベルに戻る。ステータスなどはレベル50の時のものに再計算される)。
・ミュウツーやルギア、ホウオウなどといったいわゆる「伝説のポケモン」は使用できない。
・バトル中に道具を使用することができない。ポケモンに持たせた道具は使用することができる。
・対戦が終了するごとに、ポケモンは回復され、ステータスなども元に戻る。
・対戦に参加できるのは、シングルバトルでは3匹、ダブルバトルでは4匹、マルチバトルでは1人2匹ずつ。バトル前に手持ちの中からどれを出すかを選択し、バトルが始まったら変更できない。
・50連勝するとそのバトル施設のオーナーと対戦し、勝ったら称号をもらえる。作品によっては100連勝目で再び戦うこともある。

こういった特殊なルールであるため、ストーリーを終えた程度のポケモンではまず攻略が不可能な難易度となっている。
そのため、このバトル施設をクリアするためのポケモンを新たに育て直し、それらで攻略していかなくてはならない。

プレイヤー同士での通信対戦

「赤・緑」から通信ケーブル接続によるプレイヤー同士でのポケモンバトルができる。
「ブラック・ホワイト」以降はプレイヤー同士が顔を突き合わせての対戦(クイック通信によるバトル)ではなく、Wi-Fiを使うことで世界中のプレイヤーと対戦することができるようになった。Wi-Fiを使って世界中のプレイヤーと対戦する機能のことを「バトルスポット」という。

クイック通信によるバトルでの基本的なルールはバトル施設でのNPC相手のバトルと変わらないが、細かい違いで「ノーマルルール」「フラットルール」の2つがある。
これらは、伝説のポケモンなどの使用が禁止されているポケモンや、同じ種類のポケモンを使用できるか・できないかの差がある。

バトルスポットでのバトルは、「レーティングバトル」「フリーバトル」の2つのモードがある。
レーティングバトルとは、勝敗によって上下するレートを競う対戦のこと。対戦する相手は自分のレートに近い人が自動で選ばれる。通常のレーティングバトルでは伝説のポケモンなどの使用が禁止されている。
フリーバトルは基本的に勝敗や成績が残らないモードのこと。フリーバトルでは使用禁止のポケモンもいないため、気軽に対戦を楽しむことができる。

対戦環境とは

プレイヤー間で「対戦」というと一般的にWi-Fiによる通信対戦のことを指す(レーティングバトル、フリーバトルのモードは問わない)。
この「対戦」の世界はポケモンをやり込んでいるプレイヤーがひしめいている。

ポケモンバトルが行われる場における、主にポケモンや育て方、戦術に関する流行りや風潮のことを「環境」と呼び、Wi-Fiによる通信対戦での環境のことを「対戦環境」と呼ぶ。
対戦環境はフリー、レートでそれぞれ環境が違う。またレーティングバトルでもレートごとに異なる。

対戦で強いポケモンや技のことを「対戦環境に合っているポケモン」「環境に合っている技」と呼ばれる。また、対戦をやり込むプレイヤーたちは環境に合わない技やポケモンは「不遇ポケモン」「不遇技」と呼んでいる。
不遇と呼ばれているが、シナリオ攻略などで利便性が高いものもあるため、対戦環境で不遇だからといって弱い、使えないというわけではない。あくまで対戦において不遇であるというだけで、どんなポケモンや技にも使い所はきちんとある。

第1世代の対戦環境

第1世代とは、「赤・緑」「青」「ピカチュウ」バージョンを指す。これらの作品をまとめて、「第1世代」「初代」と呼ぶ。

第1世代で強いとされたポケモンの特徴として、素早さが高く、攻撃が高いことが挙げられる。 また、エスパータイプ、氷タイプを持つポケモンも強いポケモンであった。
エスパータイプは、弱点の虫タイプ技の威力が低く、虫タイプの技の使い手は総じてエスパーに弱い、という理由により事実上弱点なしであったため。また、その強いタイプであるエスパータイプの技を半減できるのは同じくエスパータイプのみであった。そのため第1世代の対戦環境はエスパータイプが席巻していた。
氷タイプはタイプの特性により凍らない、弱点となる炎、格闘、岩タイプの技の使い手が少ない、主力技の「ふぶき」の命中率が90%と高く、『こおり』状態にする確率も3割と高かった。第1世代では『こおり』状態になると炎タイプの技を受けない限り解除されないので、相手を完全に行動不能にすることができた。
1998年の公式大会の優勝者は相手を『こおり』状態にさせることで一方的に叩きのめすという戦術で優勝を飾った。

「きりさく」「はっぱカッター」の急所に当たる確率も高かった。その確率はなんと256分の255。ほぼ確定で急所に当てることができた。
急所に当たると、いくら防御力を高めてもその上昇を無視することができる。そのため、「きりさく」「はっぱカッター」といった技は表示上の威力以上のダメージを出していた。
「かげぶんしん」による回避率の上昇率は異常に高く、1回使われただけでこちらの攻撃がほぼ当たらなくなってしまっていた。
「じわれ」「つのドリル」などの一撃必殺技の命中率は現在の一律50%とは違い、ポケモン自身の素早さに依存し、相手より素早さが低いと絶対に当たらないという仕様であった。
『ねむり』状態の回復にも1ターンを消費していたことから、相手を『ねむり』状態にする技「さいみんじゅつ」で相手を眠らせる→相手は眠っていて動けない→自分が攻撃する→相手が起きる→「さいみんじゅつ」で再び眠らせる→以下ループというハメ技ができた。

こういった偏ったゲームバランスから、対戦ではひたすら「素早さが高い」「攻撃力が高い」「エスパータイプが氷タイプである」ポケモンが求められた。
対戦環境でメジャーだったポケモンはどれもがそれらの条件を1つ以上は満たしていた。

第1世代の対戦環境において代表的なポケモン

「素早さが高い」「攻撃力が高い」「エスパータイプが氷タイプであること」が強ポケ(対戦環境下において強いポケモン)の条件であったのは先述の通り。
対戦をするには実際に顔を突き合わせての対戦しかなく、Wi-Fiでの通信対戦もなかったことから対戦プレイヤーの人口は少なく、使用されるポケモンの偏りが激しかった。
そのため、第1世代後半である1999年の公式大会では「色んなポケモンを使ってほしい」とのことで、前年と前前年の大会で人気の高かったポケモンが軒並み出場不可能になった。
第1世代を通しての対戦環境下でメジャーなポケモンであったのはゲンガー、ケンタロス、サンダース、スターミー、ダグトリオ、ナッシー、フーディン、マルマインである。これらのポケモンに登場率は劣るものの、スターミーやラプラス、スリーパー、カビゴンなどもよく対戦環境に登場していた。

ゲンガー

ゲンガーは「さいみんじゅつ」を覚えるポケモンの中で最も素早く、『ねむり』状態のポケモンにダメージを与える「ゆめくい」とのコンボが注目された。
第1世代では『ねむり』状態から覚めたターンは行動できなかった(「『ねむり』状態から覚めた」という行動でターンが消費されてしまう)ため、ゲンガーより遅いポケモンは「さいみんじゅつ」によって一方的に攻撃されてしまう可能性があった。

hario5288
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@hario5288

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