すたあ☆もんじゃ(STAR MONJA)のネタバレ解説・考察まとめ

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)とは、1998年にPlayStationで発売した育成シミュレーションゲーム。開発は未来ソフトで、発売元はGMF。
プレイヤーは不思議な生物もんじゃを育てて、もんじゃトレーナー最高の称号・ぐれ~とますた~を獲得するのが目標。
本作の魅力は、多彩で個性的なもんじゃの育成と、終わりがなく、ずっと楽しむことができるシンプルなゲーム性にある。

目次 - Contents

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)の概要

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)とは、1998年6月18日に発売された育成シミュレーションゲーム。プラットフォームはPlayStation。開発元はかつて格闘ゲームなどをSNK傘下で作っていたメーカー・ADKの別名義である未来ソフトで、発売元はGMFとなっていた。
小規模チームでの開発が祟って納品が遅れた結果、プラットフォームの発売元のソニー・コンピュータエンタテインメントにプレス数を制限される、というペナルティを科されてしまった。そのため本作はたった2000枚しか市場に出回っておらず、一部のゲーマー界隈では幻の育成ゲームソフトとしても有名だ。
本作のストーリーは非常にシンプル。
プレイヤーは、ある時に流れ星に乗り、よその星からやってきたと言われる不思議生物もんじゃを育成するトレーナー。育成次第で様々な形態に進化していくもんじゃを3体育成して試合に出し、もんじゃトレーナー最高の称号であるぐれ~とますた~を獲得するのが目標である。ゲーム中の一区切り的は存在するものの、エンディングなどはなく、気が済むまでずっともんじゃの育成を続けることが可能。
『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)の大きな魅力は、個性的なもんじゃたちと、シンプルながらにハマる育成システム。
本作でプレイヤーが育成するのは、もんじゃという名前のモンスターのような存在。もんじゃ1体1体のデザインは個性的で、正統派のカッコいい系や可愛い系はもちろん、ちょっと間抜けだったり変だったりして、愛嬌のあるものまでいる。ドット絵で作られたもんじゃのグラフィックは決して美麗ではなく、表情パターンもそこまで多彩ではないのだが、それを感じさせない豊かな表現でプレイヤーに反応を示す。もんじゃの種類ごとに個性がある動きがつけられており、その存在に非常に愛着がわくことはうけあいである。
また、育成システムもシンプルで奥深い。もんじゃの育成システムはコマンド方式で、アクション性などは一切存在しないが、ここで行われた選択によって多彩にもんじゃは進化していく。見た目も能力値の傾向も変わるもんじゃたちをどう育成して、どのようにチームを編成していくかが、作中の試合を勝ち抜く鍵。この自分にとって最高のもんじゃを作り、チームを編成する過程がとにかくハマりやすく、育成ゲーム愛好家の心をガッチリ掴んだのだ。
尚、未来ソフトの『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)製作チームは、次回作品の開発中に大元であるADK側の都合で解散。未来ソフト自体もADKの倒産に伴って自然消滅をしたと考えられていたのだが、主にアーケードゲーム開発を行っていたというフォンキャストが事業を引き継いだ。未来ソフトの本作製作チームも、フォンキャストにて共にゲーム開発に携わっていたと言われている。

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)のあらすじ・ストーリー

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)は育成などのゲーム性に重点が置かれているため、ストーリー自体は非常にあっさりとしている。
また、本作のストーリーに区切りは存在するが、エンディングはなく、物語の一区切り後にももんじゃの育成と試合への出場は引き続き可能。

プロローグ

時は近未来。ある時、人間の住む星に、突如流れ星に乗ってやってきたという異星の生き物・もんじゃが現れる。友好的な性格を持ったもんじゃたちはすぐに人間たちと共生を始め、やがて人間たちはもんじゃを強く育成し、戦わせる娯楽・ばとるを嗜むようになった。こうしてもんじゃを育てる人間の職業・もんじゃトレーナーが生まれたのだ。
プレイヤーは、新たにもんじゃ育成委員会に申請を行い、もんじゃトレーナーとなった人物。もんじゃトレーナー最高の称号である、ぐれ~とますた~を目指すための一歩を踏み出すのであった。

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)のゲームシステム

もんじゃの育成のシステム&ルール

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)のジャンルは育成シミュレーション。
プレイヤーは不思議な生物もんじゃをたまごから育成し、強くしていく。育成したもんじゃを3体集めてチームを組み、もんじゃ育成委員会が定めた公式試合に出し、勝利を重ねるのが目的。既定の公式試合で勝利するとプレイヤーのランクがアップし、更に上位の公式試合に出れるようになったり、新たな育成施設が使えるようになるなどのメリットが存在する。
以下、もんじゃ育成のシステムやルールについて説明していく。

もんじゃの育成

本作で育成を行うのは、流れ星に乗って現れたという異星の生物もんじゃ。
プレイヤーはもんじゃのたまごを飼育小屋に入れて育成を進めていく。飼育小屋は3つ存在し、3体までを同時育成可能。飼育小屋にたまごを入れて、自宅及び飼育小屋内のメニューで次の週を選択することで、もんじゃはたまごから孵化する。孵化したもんじゃはべびもんじゃというもんじゃの幼生体となり、1週から3週の間に、初期能力に応じた4種類のみどるもんじゃという形態に進化。みどるもんじゃの間にもんじゃを育成施設に預け、能力値や属性値を鍛えることで、強いもんじゃを鍛えていく。そうして数週間を過ごすと、もんじゃは能力値に応じて7種類のさなぎもんじゃに進化。さなぎもんじゃへの進化後、1週から3週の間にもんじゃはさなぎの種類に応じたあだるつもんじゃ形態になる。あだるつもんじゃになると、ばとるに参加できるようになる他、もんじゃ同士をカップリングさせてたまごを獲得したり、トレードに出したりすることが可能に。もちろん、あだるつもんじゃになった後でも育成施設に預けて能力値や属性値を上昇させ、更に強くすることも可能だ。
尚、こうして育成を進めていくともんじゃは年を取り、やがて寿命を迎えると死んでしまう。プレイヤーはもんじゃが死ぬ前に、もんじゃの子孫を残したり、もんじゃをれいとうして保存するなどを行わなければならない。

属性進化

属性進化をしてガルがガストルに進化した姿。

育成するもんじゃたちは、たまごからあだるつもんじゃまでは基本的に無条件で週を経過させていけば進化していく。しかし、あだるつもんじゃにはもう1段階進化が存在し、もんじゃの種族ごとに決められた特定能力値や属性値を規定以上にすると、属性進化を起こす。
属性進化をしたもんじゃは、通常のあだるつもんじゃから更に外見が変化。外見だけでなく属性に応じた通常攻撃手段や能力値上昇が行われ、より強力な存在となる。
通常のあだるつもんじゃよりも格段に強化されると言っても良いため、あらゆるばとるで勝ち抜きたい場合は、あだるつもんじゃを属性進化させることが大切。

資金と資金の稼ぎ方

ばとるに勝利して賞金を貰った画面。

『すたあ☆もんじゃ』(STAR MONJA)における資金の単位はGp(じーぴー)である。
Gpは各種アイテムの購入や、もんじゃの育成のために使用が可能で、主にもんじゃをばとるに出せば稼ぐことが可能。そのため、資金を潤沢に使用したい場合は、積極的にばとるに出して勝利を目指すのがよい。
また、育成したあだるつもんじゃを、自宅飼育小屋メニュー内のとくしゅを選択し、トレードに出すことでも資金を稼ぐことができる。当然トレードに出したもんじゃは削除され、戻すことは不可能。トレードに出す場合は、よく考えて行うことが推奨される。

もんじゃの能力値と属性値

もんじゃにはばとるに使用する能力値と、属性値が設定されている。いずれも明確な数値は記載されておらず、E・D・C・B・A・Sまでの6段階評価によって表現。Eに近ければ低く、Sに近ければ高い。尚、それぞれの能力値の意味は以下の通り。

攻撃力:通常攻撃の威力に関係する。
防御力:各種攻撃へのダメージ耐性に関係する。
体力:HPの総量に関係する。
気力:習得した大技の威力に関係する。
素早さ:ばとる時の行動速度に関係する。

属性は火・水・雷・地・聖・魔の6つが存在し、属性値がEに近ければその属性に弱く、Sに近ければ強くなる。大技に設定された属性の威力の増減に大きく関係する能力値だ。それに加えて、マスクデータとして、麻痺と気絶といった状態異常への耐性も存在する。
ちなみに、各種能力値及び属性値、状態異常への耐性は、もんじゃの進化分岐に大きな影響を及ぼす。どのようなもんじゃを育てたい、どのもんじゃに進化させたいなど、考えながら育成を進めなければならない。

もんじゃの育成施設

もんじゃの育成施設の1つ、ネプチューン。

yanoko13
yanoko13
@yanoko13

目次 - Contents