地獄先生ぬ~べ~(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『地獄先生ぬ~べ~』とは、真倉翔と岡野剛によるアクションコメディー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。鬼の力を左手に宿す霊能力教師・ぬ~べ~こと鵺野鳴介が、生徒を守る為に妖怪や悪霊と戦うのが主軸。オカルト、ギャグ、お色気、友情、成長、恋愛、バトル、都市伝説、教養など多彩なジャンルを取り入れており、幅広い読者層の支持を得た。週刊少年ジャンプに1993年から1999年まで連載。JC全31巻。1996年から1997年にテレビアニメ化された。続編に『地獄先生ぬ~べ~NEO』がある。

『地獄先生ぬ~べ~』の登場人物・キャラクター~童守町以外の人物~

「A」

出典: blog.livedoor.jp

演:明石家さんま

中学1年生以下の子供を狙う連続殺人鬼。「赤が好き?青が好き?白が好き?」と尋ね、答えた子供を標的にする。「赤が好き」と答えた子を切り刻み、「青が好き」と答えた子を溺死させ、「白が好き」と答えた子を失血死させて殺す。広、郷子、美樹の3人が下校途中に現れ上記の質問をし、「青が好き」と答えた美樹は溺死、「白が好き」と答えた郷子は失血死で殺されそうになる(どちらも危ういところを発見され蘇生した)。
「赤が好き」と答えた広を鎌で切り付け殺そうとしたが、駆け付けたぬ~べ~ともみあいになる。ストーブの火がマントに燃え移り、窓から転落死したかに思われたが、最後の最後に再び立ち上がり、いずこへともなく姿を消した。
妖怪じみた身体能力を持つが人間で、40年で100人の子供を殺してきたとされる。パニックを避けるべく、大人たちは「A」の存在をひた隠し、もしも「A]が現れたら自分たちで解決しようと決めている。その為、子供たちは「A」を知らず、実際に出会った広たちは何の疑問も持たず「A」の質問に答えた。
殺害のやり口は、体の自由を奪い重石をつけて貯水槽に沈める、逆さづりにして頸動脈に鋭い管を刺すといった残虐なもの。生身の人間に鬼の手を使うことをよしとしないぬ~べ~を激怒させ、幽体摘出を実行されたがそれでも倒すことはできなかった。

モデルは現実の都市伝説上の怪人・赤マント。実際に語り継がれる噂を下敷きとしたリアルな不気味さや容赦のないやり口、レギュラーキャラが死の寸前まで追い込まれるショッキングな描写や倒しきれなかった点などから、読者にトラウマを与えた敵キャラの一つに数えられる。

『NEO』では謎の小屋で休眠状態にあった。復活を遂げ、遭遇した児童を殺害する。「赤が好き」と答えた別の児童、並びに助けに入った静を殺そうとしたが、ぬ~べ~の霊体強握により霊体を封じられて警察に捕縛される。しかし、取り調べ中に警察から抜け出した。

「A」が休眠していた小屋の壁には、昭和10年に起きたバスの転落事故の新聞記事の切り抜きが貼られていた。バス事故の犠牲者は赤間のぶ子という少女のみ。一人だけ脱出できなかったのぶ子は車体に挟まれて血まみれになり、出血多量で真っ白になって最後はバスごと川へと沈んだという。のぶ子の父は生き残った児童の親を「娘を見殺しにした」と糾弾。遂には引率の先生を殺害し、失踪した。以降近隣の学校で児童が殺される事件が起きるようになった。
血まみれ、失血、水没のキーワードから、丑光は「A」の正体がのぶ子の父ではないかと推測する。子供たちは外出禁止を言い渡されていたが、アイドルのライブを見る為に抜け出した健斗、百合愛、衛、星蘭は「A」に出くわし、殺されそうになる。ぬ~べ~はその場に駆け付け、のぶ子の霊を呼び出し「A」の説得を試みる。
「A」はのぶ子の霊を抱きしめ、人の心を思い出したかに思われた。ところが、のぶ子は「違う。お父さんじゃない」と言い、そのまま「A」によってバラバラに引き裂かれてしまった。ぬ~べ~の霊体裂斬で引き裂かれた「A」だが、遺体は見つかっておらずその後の消息は不明。

10年周期で殺人事件を起こしており、10年ごとに何人もの人間が「A」を受け継ぐと丑光が語っている。『NEO』に登場した「A」が最初に眠っていた小屋は、かつてのぶ子の父が使っていたものだった。

桜井奈絵(さくらい なえ)

出典: blog.goo.ne.jp

大人気の子役アイドル女優。美貌と、女優だった母親(故人)譲りの卓越した演技力の主。ドラマ『さすらいの太陽・激闘編』で主演を務める。温厚にして芯が強い性格。
蛇に体を締め付けられる悪夢に悩まされており、童守小を訪れぬ~べ~に相談をした。悪霊のしわざだと心配する奈絵の為、ぬ~べ~は彼女の家に行き、寝姿を見守ることになる。ぬ~べ~の霊視によると、奈絵に憑いているのは母の守護霊のみであった。ところが、奈絵は夢の中で蛇に襲われており、体も見えない蛇に締め付けられていた。
撮影現場では、撮影の遅れから監督に怒鳴られる。監督には霊障は見えない為、悪夢に悩まされる奈絵を叱り飛ばした。ぬ~べ~は、奈絵が女優をやめたがっているのではないかと奈絵に尋ねるが、「幼い頃自分を崩れたセットから庇い亡くなった母の為にも立派な女優になるのだ」と一蹴される。その意志の強さを垣間見たぬ~べ~は、彼女を絶対に救うと誓う。
蛇の夢は、撮影に遅れを生じさせ、奈絵が橋の崩落に巻き込まれないように母が見せていたものだった。鬼の手を通じ、そのことを知ったぬ~べ~により救出される。

秋山恵(あきやま めぐみ)

出典: blog.goo.ne.jp

恵(下)。

文庫版の書き下ろし『九月のレクイエム』に登場。ぬ~べ~が教育実習生時代、初めて除霊を行った相手。七代前の先祖にかけられた式鯰の呪いで体が衰弱し、不登校になっていた。数日かけて除霊が行われ除霊自体は成功したが、肉体はすでに手遅れになっており、死亡する。失意のうちに教師をあきらめかけるぬ~べ~に、精一杯自分を救おうとしてくれたことの感謝を述べ、教師になって沢山の子供たちを救ってあげてほしいと告げて成仏した。

八百比丘尼(はっぴゃくびくに)

出典: blog.livedoor.jp

速魚(人魚)の肉を食べ、不老不死となった尼僧。永遠の若さ、生命と引き換えに馬鹿でドジな性格となってしまい、何をしても失敗する。木っ端みじんになっても元通り再生するなど、体の生命力は非常に強い。
自分をこんな体んした速魚に復讐をしようとするが、ことごとく失敗。本当の願いは普通に年を取って死ぬことで、速魚から不老不死の効果を消す自身の生き胆を差し出された。しかし生き胆を焼いた状態で出されたので効果はなく、胆の再生に300年かかる為あと300年は生き続けなくてはならなくなった。

杉田琴美(すぎた ことみ)

とある洞窟の中にあった野ざらしの白骨死体。遠足の下見に来た際、洞窟の崩壊に巻き込まれたぬ~べ~が発狂寸前の中反魂の法で生き返らせた。蘇った琴美はぬ~べ~の話し相手となる。
出口が見つかった時は共に外に出るが、ぬ~べ~が尻ポケットに隠していた自分の遺書を見つける。恋人に死なれ絶望したことを思い出して再び生きる希望を失い、ぬ~べ~に数日間一緒にいてくれた礼を言うと白骨となって崩れ去った。
ぬ~べ~は生きて洞窟から出られたら、琴美を妹ということにして一緒に暮らそうと考えており、遺書を発見した彼女に「希望を失うな」と必死に呼びかけた。

越智辺ゆう子(おちべ ゆうこ)

落ち目の女優。一時はかなりの人気を誇っていたが、すっかり落ちぶれて「おちめ」と名前を間違われることも多い。ぬ~べ~の下に妖怪・龍宮童子を探すよう依頼をしてきた。子供の頃「ソバカスブス」と男子児童からいじめられているところを同時に助けられ、友達になった。出会った当初、童子は美少年の姿をしていた。
顔のソバカスを消すことに始まり、頭脳、運動神経などを童子によくしてもらった。初めは優しくしてくれてソバカスを消してくれた童子に好意を持ち「大人になったら結婚しよう」と言ったのだが、美貌や優れた頭脳で周りから憧れられるようになると、自分と反比例するように醜く、汚くなっていく童子を疎ましく思う。
人気女優として名が上がった頃、同時に別れを切り出し、捨てるように別れて以降会っていない。人気に陰りが出たのはその後で、女優として返り咲く為に童子を探してほしいとぬ~べ~に頼む。
越智辺は、ぬ~べ~からの話で童子が自分の妖力を削って願いを叶えてくれていたことを知る。探し当てた童子は、今にも死にそうなほど弱っていた。越智辺は「自分の美しさも女優としての地位もすべて童子に返すから、童子を助けてほしい」と神に祈る。その途端、童子の妖力が戻り、越智辺と童子は結婚した。

メルヘン東郷(メルヘン とうごう)

童守小の卒業生で、有名な童話作家。図書館で付喪神化した書きかけの物語の作者で、物語を完結させた。コワモテであるため登場時、ぬ~べ~から「人間になりそこなった妖怪」と思われた。

百鬼久作(なきり きゅうさく)

出典: comic-mate.com

「妖怪博士」の異名で噂になっていた。正体は童守町で遺跡の発掘をしていた科学者。大気中の霊力を集める装置を発掘・再現することに成功したが、学会には認められず機械の暴走で妻の恵子を失い自らも重傷を負った。
妻を生き返らせようとしたが敵わず、遂には狂気に陥って自分たちを認めなかった学会やこの世への復讐の為に究極の悪の妖怪・オロチの復活を目論む。生け贄となる子供たちの若く新鮮な魂を集めるために呪いのゲームを開発し、ゲームの調査を始めたぬ~べ~、玉藻を石化させる。陽神の術でどうにか難を逃れたぬ~べ~たちは、ゲームの呪いに巻き込まれた晶を救う為妖怪博士の館に集まっていた広らと合流。久作は、彼らを排除すべく霊力収集装置を使って妖怪を生み出し、霊力をエネルギー源にする超古代の武装兵器を用いる。
ぬ~べ~、玉藻を追い詰めるが、同じく超古代の兵器を得た広たちの善戦で巻き返されぬ~べ~たちにとどめを刺される。隙を見てオロチを復活させるも、広たちが呼び出した究極の善妖怪・ケサランパサランによってオロチを抹消され完全敗北する。ケサランパサランの力で魂が浄化を受け、妻と共に生前の姿を取り戻し成仏した。
ちなみに妻とはかなりのラブラブだったらしく、書斎には「妻とペアルックで出かけた」「手を繋げて嬉しかったといった」といった内容の日記があり、広に音読された。

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