地獄先生ぬ~べ~(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『地獄先生ぬ~べ~』とは、真倉翔と岡野剛によるアクションコメディー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。鬼の力を左手に宿す霊能力教師・ぬ~べ~こと鵺野鳴介が、生徒を守る為に妖怪や悪霊と戦うのが主軸。オカルト、ギャグ、お色気、友情、成長、恋愛、バトル、都市伝説、教養など多彩なジャンルを取り入れており、幅広い読者層の支持を得た。週刊少年ジャンプに1993年から1999年まで連載。JC全31巻。1996年から1997年にテレビアニメ化された。続編に『地獄先生ぬ~べ~NEO』がある。

演:高橋英樹

テレビ番組にも出演する有名な霊媒師。高い実力を持つが、一回の除霊で数百万円といった高額の報酬を要求する。その強欲とも言える仕事ぶりで、ぬ~べ~とは対立している。実はぬ~べ~の父。ぬ~べ~が幼い頃は、近隣住民を無報酬で救う善意の霊能者だった。妻が病に倒れた際、かつて助けた近隣住民に金銭の援助を願うが裏切られ、妻が死亡したのを機に「この世は金がすべて」と思うようになった。
妻自身は誰を恨むことなく、「人間馬鹿になって人を救え」と息子(ぬ~べ~)に言い残している。今はその際の妻の言葉を息子に聞かされたことで自らの過ちを悟る。それでも、非道な仕事ぶりを続けてきた自分を父と呼ばせることをためらい表面的には和解をすることはなかった。
強力な妖怪・エンコの除霊中、大学一年だったぬ~べ~と再会している。この時、時空は熊の皮をかぶっていたため顔が見えず、ぬ~べ~から父と知られることなく弟子入りを頼まれる。「父を許せない」「父を超え、戒めたい」と望むぬ~べ~を鍛えた。エンコの退治が終わった後はぬ~べ~に正体を明かすことなく「その力で多くの人々を救うがいい」と声をかけた。
最後はゆきめとぬ~べ~が結ばれようとしていることに怒った山の神を封印するべく、人柱となった。封印の直前、「その娘(ゆきめ)と幸せに暮らせ」と言葉を送っている。

美奈子先生(みなこせんせい)

出典: middle-edge.jp

声:勝生真沙子
演:優香

ぬ~べ~が小学校の頃の担任だった女性。本人もヒーリング能力を持った霊能者で、能力が元で迫害された過去を持つ。強い霊能力のせいでいじめられていたぬ~べ~に、いつか霊能力が誰かの役に立つと教え諭し、心身を支えていた。幼い頃のぬ~べ~にとっては数少ない理解者であり、永遠の恩師である。
強い悪霊に取り憑かれた少年時代のぬ~べ~を救うために命を落とし、死後は地獄に引きずり込まれた。そこで強力な鬼・覇鬼に取り込まれる。辛うじて意思が残っており、ぬ~べ~に退治させるべく、覇鬼を童守小学校に向かわせる。ここで鬼の中から姿を現し、自分が抑えている間に覇鬼を倒すように言うが、覇鬼の圧倒的強さも相まって倒すことができず、ぬ~べ~の左手に鬼の手として封印された。鬼の手になった後は、内側から覇鬼を抑える。眠っている状態であるが、ある程度意思の疎通は可能らしい。
幼いぬ~べ~に取り憑いた妖怪の除霊に失敗して死亡したが、これは悪霊が不意打ちを行ったこと、美奈子自身強い霊の退治経験がなかったことに起因する。美奈子の霊力自体はかなり高く、ぬ~べ~の霊力が下がり、覇鬼の妖力がしみ出した時には自分が力を強めることで覇鬼の暴走を防いだ(覇鬼に取り込まれたのも、強い霊力に目をつけられてのことである)。
最終回間際、ぬ~べ~に宿っていた覇鬼が復活するも、激闘の末覇鬼が人間を殺さないと誓って和解に至ったことから解放される。一日皆と楽しく過ごした後、ぬ~べ~の力で成仏した。

明石谷一馬(あかしや かずま)

宇宙における現在、過去、未来に渡る膨大な記録である「アカシックレコード」にアクセスでき、若い頃は予言者として名を馳せていた。しかし、いくつも予言を外したため表舞台から姿を消した。
登場時は流しの餅売り屋をしており、アカシックレコードから読み取った子供たちの生年月日や、いつ、どこで何をしたのかといった記述を描いて餅のオマケとして見せていた。美樹たちが「明日童守寺の裏にある竹林で億円分の埋蔵金を見つける」との予言をしたが、それも外れてしまう。
実は、航空機の墜落をはじめとした予言は外れたのではなく、危険を避けることで未来が変わっただけであった。「墜落する」との予言を受けた飛行機は、搭乗客によるキャンセルが相次いで爆破計画が中止になったのだ。子供たちが釣りをする予定を立てていた鉄橋が崩落することが分かっていた明石谷は、敢えて嘘の予言をして鉄橋から子供たちを守ったのだった。
「予言なんて、人の為に使わなければのぞき魔と同じ」「一人でも命を救えるなら、自分が嘘つきになることくらい何でもない」とぬ~べ~にだけ真相を打ち明け、街を去る。ぬ~べ~は去り行く明石谷に「あなたは素晴らしい予言者だ」と言葉を贈っている。

ヤン=カイルン

出典: twitter.com

霊符師(*)。少年時代、妹の鈴々(りんりん)を妖怪に惨殺された過去を持つ。これが元ですべての妖怪は悪との考えを持つようになり、霊符師となって妖怪たちを無差別に殺していた。霊符のみでも充分妖怪と渡り合える実力者だが、すべての妖怪を倒すべくぬ~べ~の鬼の手を狙い、奪う。その後は無害な妖怪まで手にかけるようになった。ゆきめ曰く「妖怪惨殺魔」。
ぬ~べ~らに保護された妖怪を狙って童守小に現れ玉藻、ゆきめを苦戦させる。眠鬼と融合したぬ~べ~との戦いの中鬼の手を返すように言われるが、鬼の手の力に溺れたヤンは、本来守るべき人間である5年3組児童にまで危害を加えるようになる。妹を殺した悪妖怪と同じ外道になり果てたヤンの心に同調し、覇鬼の妖気が染み出しヤンは肉体が変化。理性を失い身も心も怪物へとなり果てる。
ぬ~べ~との一騎打ちに敗れた後は、自身が傷つけてきた妖怪たちに救われて元の姿に戻る。妖怪への考えを改めて中国へと帰って行った。

*陰陽師が使用する霊力を持った札。元は霊符を作る人のことをいう。

管乱坊(かんらんぼう)

出典: komicolle.org

管狐使いの男。いずなが長老の娘から託された伝説の管狐を追ってきた。管狐遣いで構成される闇の集団「死魔蛇集」の長で、全身を管狐の巣に改造して戦闘用に特化している。伝説の管狐を追う理由は、「真の富」を得る為。
伝説の管狐が生まれる筒を狙ってくだの里を急襲し、里の長老の娘から筒を託されたいずなと戦う。管狐使いとしては高度な実力を持ち、いずなやぬ~べ~をも苦戦させたが、ゲドとの絆を深めたいずなの前に敗れる。隠れて見ていた広たちを人質にし、ゲドの体内への入り口を開かせるが、ぬ~べ~、いずな、広らに反撃される。いずなの命令で真の富の扉が閉ざされるのを力づくで抑えようとしたが無理がたたって押し出されてしまい、ゲドの体内に取り残され、ゲドの死に伴って消滅した。

空虚(くうきょ)

諸国を漫遊し、幸せを売り歩く法力僧侶。実際には金目当ての悪徳坊主で、性格改善と称して郷子に悪霊の千鬼姫を憑けた。ぬ~べ~に千鬼姫を返品されて霊障に苦しみ、師匠に祓ってもらった後はぬ~べ~に逆恨みをして霊霧魚の卵を持ち出し童守小で孵化させた。卵の孵化に伴うエネルギーの爆発に巻き込まれ死亡した。

『地獄先生ぬ~べ~』の登場人物・キャラクター~ヴィムク関連~

ヴィムクとは、『NEO』に登場する組織である。宗教秘密結社に地獄人と呼ばれる存在が絡み、巨大な組織となった。あの世とこの世の境界を破壊し、妖怪や霊関係の事件を多く起こしている。

羅刹(らせつ)

ヴィムクが逢魔ヶ刻プロジェクトで現世に降臨させようとする存在。パワー、知性いずれもけた違いの最強の鬼。地獄の鬼や天狗たちからは羅刹、地獄人やヴィムクの信者からは大羅刹鬼天帝(略称鬼天帝)と呼ばれる。

真・鬼天帝(しん・きてんてい)

出典: 3f.blog.jp

真・鬼天帝(右)

地獄人ラミアが地上に降臨した羅刹の抜け殻と融合した姿。力、スピード、防御すべてが圧倒的なまでに強化されている。腹部から超大出力エネルギーを放つ。巨体ながら俊敏な動きが可能。体は全身が強力な妖気で覆われた究極の鎧であり、ぬ~べ~、ゆきめ、カルラから一斉攻撃を受けてもびくともしない。
当初はラミアが羅刹の妖力を操り切れておらず絶鬼から「地獄で戦った時よりも弱くなっている」と言われたが、鬼三兄弟の集中攻撃で怒りが頂点に達し、地獄で覇鬼たちと戦ったのと同じ力を発揮できるようになった。
20倍近く妖力をため込んだぬ~べ~渾身の鬼の手NEOの一撃で、ラミアごと肉体を粉砕される。

地獄人(じごくびと)

えどまち
えどまち
@edono78

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