加賀愛（さよなら絶望先生）の徹底解説・考察まとめ

加賀愛の概要

加賀愛（かが あい）とは、久米田康二の漫画『さよなら絶望先生』に登場する人物である。糸色望（いとしき のぞむ）の受け持つ「2のへ組」の女子生徒。糸色は本作の主人公であり、教師をしている青年である。フルネームを横書きにすると「絶望」という言葉になる事から「絶望先生」と生徒達から呼ばれている。

本作は1話完結型のギャグ漫画であり、社会風刺や時事ネタを多く取り扱っている。連載は平成であるが、全体的な背景は昭和となっている。

加賀は「加害妄想」をテーマとした話にて登場した。常に加害妄想を抱いており、その腰の低さにクラスメイト達は戸惑っている。だが話が進むにつれて彼女はクラスに溶け込み、他の話に時折登場する様になった。

加賀は常に謙虚な姿勢である為、時折り誤解を招いてしまう。クラスメイトの木野国也（きの くにや）からお礼を言われた際、恩着せがましくしない様にする為、ツンデレの様な態度を取ってしまった。木野は2のへ組の男子生徒である。これにより木野は彼女に好意を抱く様になる。

物語後半、糸色と2人だけでプールに行って以降、彼に想いを寄せる描写が増えた。

物語終盤に、加賀が実は「申訳無院愛夢想梨童女（もうしわけないんあいむそうりどうじょ）」という戒名を持った少女の霊の依代であった事が明かされる。この霊は何らかの要因でこの世に未練を残したまま死亡していた。一方で加賀はかつて自殺をしようとして失敗していた。生きようとして死んだ者と、死のうとして生きてしまった者は惹かれ合い、加賀は依代として学校生活を送る事になったのである。

本作『さよなら絶望先生』は本来の最終話とは別の「IF展開」の話が存在する。そこで加賀は絶望少女の一員として糸色と結ばれた。絶望少女とは、昭和の時代に成仏出来なかった少女達の霊をその身に宿し、糸色のクラスで学校生活を送った少女達の総称である。絶望少女達は糸色との間に子供を作っており、加賀も子供を産んでいた。

加賀愛のプロフィール・人物像

CV：後藤沙緒里
所属：2のへ組
出席番号：18番

本作『さよなら絶望先生』の登場人物の名前は、様々なものをもじっている。加賀の場合は「加害妄想」の「加害」が元ネタとなっており、加害妄想癖がある性格となっている。その為「誰かに迷惑をかけてしまった」と常に思い込んでおり、誰かれ構わず頭を下げてしまう。その為「すいません！」が口癖となっていた。また謙虚で引っ込み思案な性格でもあり、注目されるとすぐに隠れようとしてしまう。一方で思いやり深く、優しい面もあり、クラスメイトと良好な人間関係を築いていた。

容姿はツリ目で、常に八の字型の眉をしている。大きな特徴おしては左目の下に泣きボクロがあるセミロングの髪をポニーテールの様に後ろで一つに結んでいる。体型は貧相とされていた。

実はかなりの石頭である。お辞儀をした際、相手に頭突きを喰らわせて昏倒させてしまう程である。物語後半では伊賀・甲賀流忍者との繋がりが匂わされ、高い身体能力が描写された。

加賀愛の装備・能力

縫われた制服

単行本第7巻第65話「半分捕物帳」にて登場。この話で木津は、何でもきっちり半分にしようと暴走する。その結果、加賀の着ていた制服の袖もきっちりと半分の長さに縫われてしまった。

花粉症

単行本第9巻第87話「愛と全勝のファシズム」にて登場。この話で加賀が重度の花粉症である事が明かされた。

傘

単行本第10巻第98話「恩着せの彼方に」にて登場。この話で加賀はレインコートと傘で雨を凌いでいた。

お布施の心

単行本第10巻第98話「恩着せの彼方に」にて。加賀は「お布施の心」という人に施しを与える心を持っている。

雨の中、加賀はずぶ濡れになっている関内に傘を差し出していた。関内は2ノヘ組の男子生徒であり、何もかもに嫌気がさしてホームレスと化している人物である。

木野から貰ったシャツ

加賀は木野から好意を持たれて以降、何かと彼からプレゼントをもらう。

木野は、加賀に匿名で自分が選んだシャツをプレゼントした。このシャツは、木野のセンスで選んだ為、到底人前では着れない奇天烈なものであり、彼女は困惑するしか無かった。

呪いの傘

加賀は突然の雨に見舞われた際、古物店にて古い傘を購入する。この傘は呪われており、彼女の手から離れなくなってしまう。やむ無く翌日の授業にも傘を持ち込み、クラスは騒然となった。

当初は加賀の意中の相手と相合傘をしなければ呪いが解けないと考えられていた。だが実はこの傘は仕込み刀となっており、意中の相手を切り付ける呪いが仕込まれていたのである。これにより加賀は糸色に切り掛かった。