『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』とは2021年に公開されたアメリカのホラー映画である。監督はマイケル・チャベス。1981年、心霊研究家のロレイン・ウォーレンとエド・ウォーレンは、8歳のデヴィッド・グラツェルの悪魔祓いのため一家を訪ねた。しかし悪魔祓いは失敗し悪魔の暴走は激化。そこでデヴィッドの姉の恋人であるアルネ(アーニー)・シャイアン・ジョンソンは自身に乗り移るよう悪魔に要求した。だが代わりに呪われたアーニーは殺人を犯してしまう。悪魔の憑依を立証するため夫妻は証拠を探し始めるのであった。
幼い体で悪魔による恐怖に耐えていたデヴィッド。デヴィッドと同じ年齢の頃に虐めを受けていたアーニーであるが、デヴィッドが背負ったものはその比ではないと言い、アーニーは彼を尊敬していた。横になるデヴィッドに「逃げない事が勇気だ。きっとうまく行く。絶対に君を守るから。約束する。」と言い、アーニーは彼を守る約束をする。そしてアーニーはこの約束を、悪魔にデヴィッドから自身に乗り移るよう要求することで果たした。悪魔という非常に恐ろしい存在を相手にしならがも、咄嗟にデヴィッドとの約束を選んだアーニー。その後、アーニーを地獄が待ち受けているが、彼の約束が本物であることが証明されていた。
ロレイン・ウォーレン「帰ってもいいけど私の"家は"エドがいる所なの。」
エドが入院してからつきっきりで彼の様子を見ているロレイン。家に帰らず、椅子に座ったままベッドで寝たきりのエドの手を握り、彼女は眠っていた。その場にゴードンが居合わせ、目を覚ましたロレイン。彼女の体を心配し、家に帰ってもエドは怒らないと言うゴードンに、ロレインはエドとの馴れ初めを話した後に「帰ってもいいけど私の"家は"エドがいる所なの。」と返す。家と呼ばれるものよりも家と言い切れる存在がいるいることは、これ以上ない幸福であると同時に、失った時の危うさは非常に大きなものとなる。エドに危険が及ぶ恐怖に怯えるロレイン。それでもエドを愛することがロレインの強さになっていた。
ロレイン・ウォーレン「女は"愛が弱み"と思ってる。でも違うわ。違うでしょ?愛は強さよ。」
アイラの呪術により操られ、ロレインに襲いかかるエド。ロレインはエドに目を覚ますよう声をかけ続けた。その際にロレインは「女は"愛が弱み"と思ってる。でも違うわ。違うでしょ?愛は強さよ。」とエドに言い聞かせる。ロレインの言葉を聞いたエドは悪魔の力を跳ね除け、自我を取り戻していった。愛するものができるということは、失う恐怖が一つ増えるということになる。しかしそれは守るべきものが増えることを意味し、守るために強さを得ようとする人にとっては強さの源となるものでもあった。エドとロレインは強さとなる愛を手にした2人である。
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
悪魔に憑依されたデヴィッド・グラツェルの体の動きを担当したエメラルド・ウルフ
出典: ameblo.jp
悪魔祓いの最中に暴走した悪魔はデヴィッドの体を使い暴れていた。
本作の冒頭で行われているデヴィッドの悪魔祓い。このシーンでデヴィッドが異常な身体表現をしてみせる場面がある。この場面についてチャベスは12歳のエメラルド・ウルフという曲芸師が、憑依されたデヴィッドの体の動きを担当して撮影を行っていることを明かした。あの異様な動きは特殊効果なしの体の柔軟性によるものであり、映像ではジュリアンの顔のみが合成されている。チャベスは彼女の映画を1本作ることができると公言し、シルク・ドゥ・ソレイユに出ることも可能かもしれないと話している。
2人姉弟ではなく4人姉弟であったグラツェル家
映画には登場していないが、グラッツェル家にはデヴィッドとデビーの他に2人の息子がいた。当時14歳であったアラン・グラッツェルと、当時15歳のカール・グラッツェル・ジュニアである。しかしアランとカールはウォーレン夫妻を詐欺師であると非難していたという。またこちらも本作では描かれていない情報であるが、実在するデヴィッドは精神疾患を患っていたことが明らかになっている。
『死霊館』でカストナーと似た発言をしているエド・ウォーレン
カストナーの地下室を夫妻が訪れた際、ロレインは燃やすべきだと言う。しかしカストナーは保管する方が安全であると判断していた。そして世に出さなければ良いと彼は話している。それを聞いた夫妻が顔を見合わせるというシーンが本作にはある。その後、何事もなく話は進んでいくが、これは『死霊館』(2013年)で呪われた品を大量に保管している保管室をエドが記者に案内した際に、同じようなやり取りをしていたためであった。焼却炉に入れて燃やすことを提案する記者に対し、その時のエドは器を燃やすだけでは意味がなく、器を封じるほうが良い時もあると答えている。エドとカストナーは同じ考えの持ち主なのであった。
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の主題歌・挿入歌
主題歌:ジョゼフ・ビシャーラ「The Conjuring: The Devil Made Me Do It」
ジョゼフ・ビシャーラによる楽曲。彼は楽曲だけでなく『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年)では悪魔の役で出演を果たしている。映画の原題と同じタイトルのこの楽曲は本作のタイトルバックで使用されている。タイトルバックの前にはデヴィッドの悪魔祓いが失敗し、アーニーが自身に乗り移るよう悪魔に要求。本作では『Devil Opening』という楽曲がオープニングとして使用されているが、『The Conjuring: The Devil Made Me Do It』はデヴィッドが解放され、アーニーの苦しみの始まりを表す楽曲となっている。悍ましい音の群れがタイトルの表示される間に通り過ぎていき、薄暗い病院から始まっていく。
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目次 - Contents
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の概要
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』のあらすじ・ストーリー
- デヴィッド・グラツェルを守るため身代わりとなったアルネ・シャイアン・ジョンソン
- グラツェル家と酷似している事件の手がかりを掴んだウォーレン夫妻
- 3人の生贄を悪魔に差し出そうとしていたカストナーの娘のアイラ
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の登場人物・キャラクター
- ウォーレン家
- ロレイン・ウォーレン(演:ヴェラ・ファーミガ/ミーガン・アシュリー・ブラウン(若い頃))
- エド・ウォーレン(演:パトリック・ウィルソン/ ミッチェル・フーグ(若い頃))
- ジュディ・ウォーレン(演:スターリング・ジェリンズ)
- 事件の当事者
- アルネ・シャイアン・ジョンソン(演:ルアイリ・オコナー)
- ドリュー・トーマス(演:シャノン・クック)
- グラツェル家
- デヴィッド・グラツェル(演:ジュリアン・ヒリアード)
- デビー・グラツェル(演:サラ・キャサリン・フック)
- ジュディ・グラツェル(演:シャーリーン・アモイア)
- カール・グラツェル(演:ポール・ウィルソン)
- 聖職者
- カストナー神父(演:ジョン・ノーブル)
- ゴードン神父(演:スティーブ・コールター )
- ニューマン神父(演:ヴィンス・ピザーニ)
- 犯人
- イスラ(演:ユージェニー・ボンデュラント)
- 被害者
- ブルーノ・ソールズ(演:ロニー・ジーン・ブレヴィンス)
- ジェシカ・ルイーズ・ストロング(演:イングリッド・ビス)
- ケイティ・リンカーン(演:アンドレア・アンドラーデ)
- 刑事
- クレイ刑事(演:キース・アーサー・ボルデン)
- トーマス軍曹(演:マーク・ロウ)
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の用語
- 心筋梗塞
- ステント
- 拘置所
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- アルネ・シャイアン・ジョンソン「逃げない事が勇気だ。きっとうまく行く。絶対に君を守るから。約束する。」
- ロレイン・ウォーレン「帰ってもいいけど私の"家は"エドがいる所なの。」
- ロレイン・ウォーレン「女は"愛が弱み"と思ってる。でも違うわ。違うでしょ?愛は強さよ。」
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 悪魔に憑依されたデヴィッド・グラツェルの体の動きを担当したエメラルド・ウルフ
- 2人姉弟ではなく4人姉弟であったグラツェル家
- 『死霊館』でカストナーと似た発言をしているエド・ウォーレン
- 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ジョゼフ・ビシャーラ「The Conjuring: The Devil Made Me Do It」
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