バイオレンスジャック(永井豪)のネタバレ解説・考察まとめ
『バイオレンスジャック』とは、永井豪とダイナミックプロによるポスト・アポカリプス漫画。『週刊少年マガジン』にて1973年から1974年まで、『月刊少年マガジン』にて1977年から1978年まで、『週刊漫画ゴラク』にて1983年から1990年まで連載された。約17年間に渡る連載期間は永井豪作品最長であり、多くの永井キャラクターが共演したことでも知られる。巨大地震で分断された無法地帯関東で逞しく生きる少年たちと、彼らを見守る謎の存在バイオレンスジャックとその敵スラムキングとの戦いを描いた作品である。
バイオレンスジャック・青年(バイオレンスジャックせいねん)
「身堂」編のみに登場した青年の姿をしたバイオレンスジャック。身堂竜馬(みどうたつま)と虎乃助(とらのすけ)の争いで天変地異が起こることを危惧し、それを抑えることに注力した。バイオレンスジャックそっくりの容姿だが、身長が低く一般男性とほぼ同じである。
黄金の鷲(おうごんのわし)
人間の言葉を話すことができる鷲。逞馬竜が生き延びたことをバイオレンスジャックに知らせるなど、偵察の役割を担う存在である。その正体は不明だが、ジャックの分身だと言われている。また、ジャック女とジャック少年も鷲の姿に変身することができる。
逞馬軍(たくまぐん)
逞馬竜(たくまりゅう)
CV:松田達也(『CBキャラ 永井豪ワールド3』)/あづみれいか(ラジオドラマ)
「関東地獄地震」で生き残った少年少女たちの中心人物であり、人間側の主人公ともいえるキャラクター。地震前は気弱な小学生だったが、愛する姉逞馬ユリ(たくまユリ)の死を経て、生き延びることの重要性を悟り生に対して貪欲になった。地震直後は小さな戦災孤児グループのリーダーだった。バイオレンスジャックと出会ったことで、暴力に立ち向かう勇気と人々を惹きつけるカリスマ性を獲得していき、スラムキングを脅かす逞馬軍の大将へと成長した。暴力よりも知力と戦術で敵と戦うことを旨とし、荒廃した関東に法と秩序を取り戻すことに尽力している。バイオレンスジャックとは初対面以降も協力関係を結んでおり、「黄金都市」編では逞馬の行動が大人たちの醜い争いに決着をつける役割を果たした。
天馬三郎(てんまさぶろう)
CV:山口勝平(OVA第3作)
「地獄の風」編で初登場した「関東地獄地震」から生き残った少年。地震前は酒屋を営む両親のもとで健やかに育っていたが、地震後は立花恵子(たちばなけいこ)が作った塾に通っていた。暴走族「地獄の風」に恵子先生と炎ジュン(ほのおジュン)を攫われたことで、彼らに立ち向かっていきバイオレンスジャックの助けを得て目的を達成した。その後、バイオレンスジャックに憧れてゲリラ組織のリーダーとなったが、「外道会」に恵子先生を殺害されて本格的に天馬軍として本格的に決起することになる。当初は逞馬軍とスラムキングを脅かす第三勢力と目されていたが、正義と平和を愛する思いは逞馬竜と同じであり、彼とのトップ会談を果たして急転直下逞馬軍と同盟関係を結んだ。恵子先生の死後、自分の両目の上下に傷をつけ、髪を逆立てたスタイルに変化した。
海堂猛志(かいどうたけし)
「関東鬼相撲」編で初登場した「関東地獄地震」の生き残り少年。当初は浮浪児グループのリーダーで、鬼川部屋の元力士たちに奴隷のようにこき使われていた。幼馴染の少女とグループの仲間たちを失い、自分の命を差し出してバイオレンスジャックに復讐の手伝いを依頼した。決着がついた後、ジャックから「心正しく生きよ」と言われたことをきっかけに、逞馬軍に加入した。その後は「逞馬軍一の猛将」と呼ばれるほどの戦士に成長し、逞馬の右腕的な存在となっている。
黒部(くろべ)
逞馬軍初期メンバーの1人で、下の名前は明らかにされていない。右顔面に大きな縫い傷があるのが特徴。元々は逞馬竜と別グループの孤児たちのリーダーで、外道会に逞馬たちを差し出そうとしたこともあったが、逞馬のリーダーシップに触れて以降は彼の忠実な部下になった。成長後は黒鷲砦を任されている。
野田五郎(のだごろう)/ゴロ
逞馬軍初期メンバーの1人で、逞馬と同じ小学校の生徒だった。「関東地獄地震」前はいじめっ子であり、逞馬をよくいじめていた。地震後は立場が入れ替わったが、逞馬に絶大な信頼を寄せている。気弱な一面があるものの、それは無法地帯関東を生き抜いていく上での大きな武器にもなっていた。成長後は海堂軍と行動を共にしており、外界空港へ海堂軍が向かった際に砦に囮として残りドラゴンの襲撃を受けて戦死した。
高山文太(たかやまぶんた)/ブンタ
CV:鈴木みえ(『CBキャラ 永井豪ワールド3』)
逞馬軍初期メンバーの1人であり、最年少。「関東地獄地震」で逞馬竜と出会った時はまだ幼児だった。逞馬に厳しく育てられたことで、無法地帯関東を生き延びている。成長後11歳になった際に逞馬に対して反抗期になったことがあった。その後、ドラゴンの女兵士陽炎(かげろう)に唆されて逞馬を殺害しようとしたが、逞馬が自分のことを「宝」だと思っていることを知り翻意した。
順子(じゅんこ)
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目次 - Contents
- 『バイオレンスジャック』の概要
- 『バイオレンスジャック』のあらすじ・ストーリー
- 「東京滅亡・関東スラム街」編
- 「地獄の風(ヘルスウインド)」編
- 「激闘!門土」編
- 「ドラゴンの砦」編
- 「黄金都市(エルドラド)」編
- 「関東地獄街」編
- 「疾風ドラゴン」編
- 「関東鬼相撲」編
- 「死神警察」編
- 「野獣王」編
- 「ハイパーグラップル」編
- 「鉄(くろがね)の城」編
- 「黒の森」編
- 「魔王降臨」編
- 「学園番外地」編
- 「奴隷農場」編
- 「アイアンカイザー」編
- 「陽炎」編
- 「ハニー」編
- 「天馬」編
- 「ズバ蛮」編
- 「骨法」編
- 「九龍(クーロン)」編
- 「身堂」編
- 「超高層の悪魔」編
- 「ジャンヌ」編
- 「炎の魔人」編
- 「逆襲ハニー」編
- 「魔王」編
- 『バイオレンスジャック』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- バイオレンスジャック
- バイオレンスジャック・女(バイオレンスジャックおんな)
- バイオレンスジャック・少年(バイオレンスジャックしょうねん)
- バイオレンスジャック・青年(バイオレンスジャックせいねん)
- 黄金の鷲(おうごんのわし)
- 逞馬軍(たくまぐん)
- 逞馬竜(たくまりゅう)
- 天馬三郎(てんまさぶろう)
- 海堂猛志(かいどうたけし)
- 黒部(くろべ)
- 野田五郎(のだごろう)/ゴロ
- 高山文太(たかやまぶんた)/ブンタ
- 順子(じゅんこ)
- スラムキングと関係者(すらむきんぐとかんけいしゃ)
- スラムキング/銅磨高虎(どうまたかとら)
- スラムクイーン/日野火美子(ひのひみこ)
- ズバ蛮(ズバばん)/銅磨蛮(どうまばん)
- ジャンヌ
- 斬馬刀持ちの男(ざんばとうもちのおとこ)
- 飛鳥了(あすかりょう)
- 牧村美樹(まきむらみき)
- その他
- 逞馬ユリ(たくまユリ)
- くとみ先生(くとみせんせい)
- 炎ジュン(ほのおジュン)
- 鉄也(てつや)
- 立花恵子(たちばなけいこ)
- 早乙女門土(さおとめもんど)
- 身堂竜馬(みどうたつま)
- 朱紗真弓(すさまゆみ)
- 村野誠(むらのまこと)
- 村野咲子(むらのさきこ)
- 殺し屋三兄弟(ころしやさんきょうだい)
- 錦織つばさ(にしきおりつばさ)
- アイラ武藤(アイラむとう)/アイラ・ムー
- リッキー
- マッドザウルス
- 響真吾(ひびきしんご)
- 鋼光一(はがねこういち)/アイアンマッスル
- ファイアー・ビーナス
- 朱紗真悟(すさしんご)
- 合田(ごうだ)
- 兜甲児(かぶとこうじ)
- ジム・マジンガ
- 独田地獄斎(どくたじごくさい)
- 兜十三(かぶとじゅうぞう)
- 兜剣造(かぶとけんぞう)
- 秋葉優子(あきばゆうこ)
- 銅磨高次(どうまたかつぐ)
- 山岸八十八(やまぎしやそはち)
- 柳生みつ子(やぎゅうみつこ)/十兵衛(じゅうべえ)
- 吉永団鉄(よしながたんてつ)/ヒゲゴジラ
- 番長介(ばんちょうすけ)
- 菊野雪(きくのゆき)
- クラーケン
- 小角裕(おずみゆう)
- アイアンカイザー
- 陽炎(かげろう)
- 如月ハニー(きさらぎハニー)
- キューティーハニー
- ハリケーンハニー
- フラッシュハニー
- ミステリーハニー
- ファンシーハニー
- アイドルハニー
- 女蛮子(すけばんじ)
- 身堂虎乃助(みどうとらのすけ)
- 結木夢彦(ゆうきゆめひこ)
- 大倉波太(おおくらなみた)
- 炎魔(えんま)
- 氷の超能力者(こおりのちょうのうりょくしゃ)
- カッパのような男(カッパのようなおとこ)
- サタン
- デビルマン/不動明(ふどうあきら)
- 『バイオレンスジャック』の用語
- 関東地獄地震(かんとうじごくじしん)
- ドラゴン
- 外道会(げどうかい)
- 『バイオレンスジャック』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- バイオレンスジャック「ここのめし代は暴力ではらおうぜ」
- バイオレンスジャックと早乙女門土の激闘
- バイオレンスジャック「心ただしく生きよ!」
- デビルマンとサタンの邂逅
- 『バイオレンスジャック』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 後続作品に影響を与えたポスト・アポカリプス漫画
- 永井豪作品の大胆なクロスオーバーが行われた『バイオレンスジャック』
- 3作発売されたOVA版『バイオレンスジャック』
- CBキャラクターになったバイオレンスジャック