Another(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Another』とは、綾辻行人による日本のホラー小説、およびそれを原作とした漫画やアニメ作品である。小説は『野性時代』(角川書店)にて2006年より連載を開始した。
物語は1998年に夜見山北中学校3年3組で起こる不気味な出来事を中心に展開する。転校生の榊原恒一は、謎めいたクラスメイトの見崎鳴とともに、クラスにかかる「呪い」の真相を探ることになる。読者の予想を裏切る展開や独特の雰囲気が魅力のミステリー・怪奇作品である。

CV:五十嵐裕美
メインヒロインである見崎鳴の従姉妹。鳴と容姿が瓜二つだが、両目が健常で、髪が茶色がかっている点で異なる。原作小説やアニメ本編では主人公たちと直接関わることはないが、OVAにのみ登場する。

戸籍上は従姉妹だが、実際には幼少時に見崎家に養子に出された鳴の二卵性双生児の姉妹である。鳴が3組に入ったことで「災厄」に巻き込まれ、病死した〈四月の死者〉であり、物語の開始時点ではすでに故人である。

本来は姉妹であり、3組関係者の範囲内となる二親等に該当するが、対外的には従姉妹(つまり三親等)として扱われていたため、〈現象〉が4月から始まっていたにもかかわらず、5月に恒一が転入してから始まったように見えてしまった。

大庭(おおば)

CV:岡哲也
夜見山警察署の刑事で、中年のやや小太りな男性。同僚の竹之内と共に、恒一に水野沙苗の事故死について事情聴取を行う。個人的に「3年3組の呪い」に関心を持っており、久保寺の自殺後、恒一に何かあった際に連絡するよう名刺を渡す。

彼には小学四年生の娘がいて、娘が将来夜見山北中学校に進学し、3年3組で〈災厄〉の犠牲になることを危惧している。

猪瀬 知香(いのせ ちか)

CV:井上まひろ
夜見山市飛井町にある喫茶店『イノヤ』のウェイトレスであり、望月の異母姉。既婚者である。3年3組の生徒ではなかったが、夜見山北中学校の出身であり、恒一たちに松永に関する情報を提供する。

松永 克巳(まつなが かつみ/演:三浦誠己)

CV:高橋伸也
1983年度の夜見山北中学3年3組の生徒であり、榊原恒一の叔母・怜子とはクラスメイトで部活仲間でもあった。望月優矢の姉・知香が働く喫茶店「イノヤ」の常連客で、3年3組を災厄から防ぐ方法を知香に話してしまったことが、物語の大きな転機となる。現象による記憶改竄で当時のことはほとんど覚えていないが、記憶が消える前にその内容をカセットテープに録音し、後輩たちのために旧校舎に隠した。その内容は恒一たちにとって衝撃的なものであった。

原作や漫画版では知香の会話やカセットテープの台詞でしか登場せず、本人が恒一たちと接触することはない。しかし、アニメ版では8話で直接姿を見せ、怜子から「マツ」という愛称で呼ばれるなど親しい仲であることが明らかになる。久々に会った怜子と昔話をしていたが、中尾順太の死亡を目撃したショックでテープを旧校舎に隠したことを思い出した。

小椋 敦志(おぐら あつし)

引きこもりの19歳男性で、妹は榊原恒一の同級生である由美。自宅に大型工事用重機が突っ込み、その直撃を受けて死亡した。

沼田 謙作(ぬまた けんさく)

高林郁夫の祖父で、身長168cm。3年3組が合宿した「咲谷記念館」の管理人を務めている。無表情で無愛想な性格から、怪しげな印象を持たれる。災厄により乱心した妻の峯子に首を串刺しにされ、惨殺される。

沼田 峯子(ぬまた みねこ)

CV:高橋里枝
高林の祖母で、「咲谷記念館」の管理人を務める。平常時は穏やかだったが、災厄によって突如発狂し、夫を惨殺。その後、生徒たちにも包丁を振り回して襲いかかる。原作では3年3組の生徒を5人殺害するが、アニメ版では杉浦に撃退され、生徒に犠牲者は出なかった(ただし、他の原因で死亡者が続出する)。最後に千曳先生に取り押さえられるが、連行される前に舌をかみ切って自殺する。

竹之内(たけのうち)

CV:里卓哉
もう一人の夜見山警察署の刑事で、大庭の同僚。身長は176cm。

映画オリジナル

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