Another(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Another』とは、綾辻行人による日本のホラー小説、およびそれを原作とした漫画やアニメ作品である。小説は『野性時代』(角川書店)にて2006年より連載を開始した。
物語は1998年に夜見山北中学校3年3組で起こる不気味な出来事を中心に展開する。転校生の榊原恒一は、謎めいたクラスメイトの見崎鳴とともに、クラスにかかる「呪い」の真相を探ることになる。読者の予想を裏切る展開や独特の雰囲気が魅力のミステリー・怪奇作品である。

亮平(りょうへい)

CV:矢田耕司
恒一の母方の祖父。老齢と娘を亡くした傷心から、若干認知症の症状が出始めている。
しかし、彼の意味のない言葉の中に本作の謎を解く重要なヒントがある。

榊原 陽介(さかきばら ようすけ)

CV:喜多川拓郎
恒一の父で、51歳。東京の有名大学で教授を務めており、講師時代にまだ学生だった理津子と結婚した。恒一と同様に若い頃に気胸を患っていた。物語の中ではインドへ長期出張中で、恒一の病気を考慮し彼を夜見山の祖父母宅に預けた。亡くなった妻を今も深く愛しており、仕事の合間を見ては何度も息子に電話をかけて気にかけているが、恒一との会話が時折うまくかみ合わないことがある。彼と恒一の会話の中にも本作の謎を解く重要な会話が隠されている。

榊原 理津子(さかきばら りつこ)

恒一の母であり、夜見山岬のクラスメイト。15年前に夜見山の実家で恒一を出産した後、産後の肥立ちが悪く亡くなった。享年26歳。鳴によると、妹の怜子によく似ていたという。

レーちゃん

CV:米澤円
恒一の家で飼われている九官鳥。「ドーシテ」「ゲンキダシテ」「オハヨー」「レーチャン」と連呼する。
実は物語の核心に迫ることを話している。

『夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。工房m』

霧果(きりか/演:つみきみほ)

CV:原田ひとみ
人見崎鳴の養母であり、腕利きの人形職人。雅号は霧果で、本名は見崎由貴代。夫は実業家であり、市外に別荘を持つほどの裕福な家庭だが、家を留守にすることが多いため、普段は鳴と彼女の伯母である天根(名前は不明)と三人で暮らしている。

由貴代は鳴の実母である藤岡美都代の双子の姉で、実際には鳴の伯母にあたる。鳴が生まれた翌年に流産し、子供を産めない体になったことから、経済的に苦しかった藤岡家から鳴を養女として引き取った。死産の経験から、子を失う恐怖が強く、鳴が藤岡家の娘であることを知ったときには、手放したくない一心で鳴と藤岡家との接触を止めようとした。また、失われた子供への未練から、地下の人形の中には鳴にそっくりの少女の人形が棺桶に収められている。

鳴とは微妙な距離感があり、普段は放任主義だが、これはお互いに親子としてうまく接することができないことからくる反動である。職人気質で家事は苦手なため、鳴の食事は外食やコンビニの食べ物が多い。右目は前髪で隠れていることが多く、身長も鳴とほぼ同じ156cmで、小柄で華奢な体型は天根家の血筋によるものと思われる。

天根(あまね)

CV:定岡小百合
工房Mの受付で、想を見崎の友人として温かく迎える。前作に比べてセリフが多くなっている。

その他

水野 早苗(みずの さなえ/演:佐藤寛子)

CV:吉田聖子
榊原恒一が入院した病院で働く看護師。明るく気さくな性格で、恒一と同じくホラー小説が好き。恒一に調べ事を頼まれた際、携帯電話で話しながらエレベーターで降りようとしたところ、エレベーターのケーブルが切れ、落下したエレベーターの下敷きになり死亡した。
アニメ版では、恒一の悪夢の中で他の死亡者たちと共に登場し、「あなたのせいよ」と恨みの言葉を投げかける場面がある。彼女の死は、「3年3組に直接関係しなくても、構成員の身内なら災厄の対象になる」という事実を示すことになった。
原作では名前が異なっており、沙苗となっている。

藤岡 未咲(ふじおか みさき)

もも
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