銀河鉄道999(Galaxy Express 999)のネタバレ解説・考察まとめ

『銀河鉄道999』とは、松本零士作のSF漫画を原作とした漫画、および漫画を原作としたテレビアニメである。 永遠の命を求める少年星野鉄郎が、謎の美女メーテルとともに旅をする間に多くの人との出会い、別れを経て人生の機微を知っていく。
未知なる宇宙、永遠の命へのあこがれと厳しい現実とのギャップに苦しみつつ成長していく少年の人生をとおして、現実にも通用する人生訓を追体験できる物語である。

『銀河鉄道999(Galaxy Express 999)』の概要

時は西暦2221年の地球。
機械文明の発達が最高潮に達しており、人類は老いていく体を機械にすることで長年の悲願であった「不老不死」をかなえようとしていた。 その技術で永遠の命を得た「機械化人」たちは人生を謳歌する一方、貧乏で機械の体を買えない生身の人間は機械化人から差別や虐待を受け、人間らしい暮らしすらできずにいた。
生身の人間である星野鉄郎は「機械の体をタダでくれる星」へ行くため、謎の美女メーテルとともに銀河超特急999に乗ってアンドロメダ大星雲までの旅に出る。 母の面影を持つメーテル、生真面目だがお人よしの車掌とのふれあいや、各停車駅(惑星)に住む人々との出会いと別れを経て10歳の少年鉄郎は、一人前の男として成長していく。

宇宙空間をSLが走る神秘性と、各停車駅である個性豊かな惑星や宇宙空間の描写、軌道チューブや空間軌道などの精密なSF設定が混じった松本ワールド特有のロマンにあふれている。 まだ見ぬ大宇宙へのあこがれと実際行ってみて初めて知る厳しい現実とのギャップ、メーテルのミステリアスな美しさ、キャプテンハーロックやエメラルダスなど他の松本作品キャラクターとの共演、そして格差を生み出す元凶である機械化帝国の存在など、現実の社会情勢を基にしたともいえる濃密な世界観を松本作品ならではの繊細な作画と厳しくも客観的な視点で表現している。

松本零士によるSF漫画。 1977年から1981年にかけて、少年画報社「少年キング」にて連載された。 第23回(1977年度)小学館漫画受賞。 一連のSF漫画全般として1978年度漫画家協会特別賞を受賞。
原作はもとよりテレビアニメ、劇場版アニメも大ヒットを飛ばし、「宇宙戦艦ヤマト」ともに松本アニメブームを築き上げた。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』、メーテルリンクの『青い鳥』、そして若き頃の作者がSLの引く列車に乗って東京へ行った青春時代の体験が元になり生まれた作品である。 タイトルの999には、大人の1000になる前で未完成の青春の終わりという意味が込められていると作者は語る。
1981年に連載を終了して(ファンからはのちに「アンドロメダ編」と呼ばれる)、当初はこれをもって完全に完結し続編はないとしていたが、1996年になって小学館「ビッグゴールド」、「ビッグコミック」、Web上で、のちに「エターナル編」と呼ばれる不定期連載をする。 2018年には連載40周年記念の舞台、そして新作「ドリームブラックホール」が作者の生誕80周年記念雑誌に掲載される予定である。

この記事ではアンドロメダ編についての記述をしていく。

『銀河鉄道999(Galaxy Express 999)』のあらすじ・ストーリー

時は西暦2221年の地球。
雪が降り、冷たい風が吹く荒野で、星野鉄郎は母とともにメガロポリスステーションに降りてきた銀河超特急999号を見上げていた。 今は貧乏で雨露もしのげないような家にしか住めないが、いつかは永遠に生きられるという機械の体を手に入れて飢えや寒さに苦しむことのない生活をしたいと語り合う。 そんな二人、正確には鉄郎の母が機械化人による人間狩りの獲物に選ばれ、射殺されてしまう。
元から金持ちの人間は大枚をはたいて機械の体を手に入れ、不老不死の「機械化人」として地球に君臨していた。 生身の人間は機械化人の遊びのための狩り「人間狩り」の標的にされても文句は言えない制度が、この時代の地球にはあったのだ。

「999号に乗って機械の体をタダでくれる星に行きなさい」と母は鉄郎に遺言を残し息を引き取る。 母を殺したのは機械伯爵と呼ばれた機械化人だった。 狩りの獲物として上々だと満足そうに仲間と語り合いながら伯爵は母の遺体とともに引き上げるが、鉄郎には何もできなかった。

吹雪の中行き倒れた鉄郎は、メーテルと名乗る女性に助けられた。 彼女は鉄郎がメガロポリスステーションへ向かって999号に乗ろうとしようとした途中だったことも、鉄郎の母が人間狩りの犠牲になったことも知っていて、しかも高価すぎておいそれとは手に入らない銀河鉄道の無期限パスをあげるから自分も一緒に連れてってくれといってくる謎の女性だった。

鉄郎が、機械伯爵の家に行ってから連れていくというと機械伯爵の家を教えて銃を与え、かたき討ちをしたのち迎えに来てくれるという用意周到さ。
誰もいない部屋の中で男と会話をしていたこと。 メーテルはその男の命令に従って鉄郎に協力をしているようだ。 これ以降も何度も立ち聞きしているが、いずれもメーテルの姿しか確認できなかった。
999がレトロなデザインである理由を「二度と戻ってこない客のための演出」だと言ったすぐ後で、鉄郎が999に乗ったら生きてかえってこられないと聞いたと言ったら「ただのうわさよ」と言い切る二枚舌。
そして何よりも死んだ母に生き写しの容貌。

いくら10歳の子供である鉄郎でもメーテルが怪しいことには感づいていたが、今の鉄郎にとっては999号に乗って機械の体をタダでくれる星に行けることだけが唯一の望みであり、メーテルが悪魔でも魔女でも構わないと思い込もうとしていた。 そうして鉄郎はメーテルとともに999に乗って地球を離れた。

鉄郎はアンドロメダ星雲にある機械の体をタダでくれるという星に行くため。
メーテルの目的は、わからない。

999号に乗った鉄郎は、メーテルと999号の車掌とともにアンドロメダ星雲までの長い旅を続ける。
その中で出会った人は生身の人間、機械化人、それ以外の不定形生物や昆虫人類など多種多様であり、多種多様の価値観で生き、そして死んでいった。
機械の体をもらうという目的のためならどんな苦しいことにも耐えられる鉄郎の強さや、高嶺の花の999号に乗っているというだけでねたんで殺そうとした人もいれば、自分にも夢があったのに子供である鉄郎をかばって死んだ人もいた。 999号の食堂車のウェイトレスだった機械化人クレアも、鉄郎をかばって死んだ一人だった。 彼らとの出会いと別れを経ていくうちに鉄郎は人生の機微を知り永遠の命への幻想をなくしていくが、最後の最後まで機械の体への渇望を完全になくすことができなかった。

そして、いつもやさしく見守ってくれたメーテルとの別れの時も近づいていると悟った鉄郎だが、メーテルの正体についても興味が増してくる。鉄郎をかばって瀕死の重傷を負っても即座に回復するし、誰もいない場所で男と話しているのを何回も立ち聞きしたこともある。 どんな秘密があろうともメーテルはメーテルだ、と今までずっと思ってきた。 終着駅についたらその謎がわかるのだろうか。

そんな思いを胸に秘めた鉄郎を乗せ、999は終着駅惑星大アンドロメダに近づきつつあった。 悩む鉄郎のもとに、カタログ配達人メノウがやってくる。 彼女はクレアの母親であった。 彼女は鉄郎に機械の体のカタログを渡し、終着駅に着くまでにどの体にするか決めねばならない、決まらなければメノウが強制的に決めるか終着駅の前の駅、惑星最後の晩餐に置いて行かれると言った。
悩みぬいた鉄郎はあるアイテムのことを思い出し、トランクから取り出してメノウに渡した。 そしてカタログを破り捨て涙を流して叫んだ。 「機械の体なんてクソくらえ!!」
鉄郎が選んだのは今のままの自分でいること、惑星大アンドロメダに行ってそこがどんな星か、機械化人のボスは誰なのかを見る道だった。 自分の旅の果てを最後まで見極める道だった。
メノウが鉄郎から受け取ったもの、それはかつて鉄郎をかばって砕け散ったクレアの流したガラスの涙だった。 娘の死、娘をずっと手元においてくれた鉄郎の心、そしてあの鉄郎の叫びに触れたメノウの中に変化が起こったように見えた。

今までにないほどひどい磁気嵐を潜り抜け、機械の体を拒否した鉄郎と、今までにないほど悲しそうなメーテルを乗せ、999号は終着駅惑星大アンドロメダに到着した。 メーテルはいつの間にかいなくなり、メノウが迎えに来ていた。 メノウは女王プロメシュームの命令により、鉄郎は母星の重要な部分「るつぼ」を構成するネジとする、拒否すればメーテルを死刑にすると言った。 鉄郎はメーテルのためネジになることを決めた。 一方のメーテルは鉄郎が自分をかばってネジになると聞いて、自分もネジになりたいと涙を流す。 そのメーテルの弱気に喝を入れるのは、誰もいない場所で何度もメーテルと会話をしてきた男の声だった。

メノウの後をおとなしくついてくる鉄郎だったが女王と刺し違える覚悟をメノウに見抜かれ、戦士の銃は女王には効かないといわれてしまう。 万事休すと思いながらも気を張って鉄郎は謁見室に行き、女王プロメシュームに会う。 その姿は、女王の顔とメーテルの顔がくっついて宙に浮いている生首だった。 メーテルの魂を二つに分け、片方をプロメシュームの魂と融合させて生首が二つくっついた姿となり、もう片方には人間体を与えたらしい。
プロメシュームの口から、メーテルが実の娘だと聞かされあっけにとられる鉄郎。 「お前は鏡の中の自分を殺せるか」とプロメシュームに聞かれるが、その意味が分からないまま「るつぼを閉じるねじとなれ!」とプロメシュームの号令がかかった。 鉄郎の体は稲妻のようなものに包まれた。

鉄郎と最期の別れをするべく「るつぼ」にやってきたメーテルに、メノウが一本のネジを渡す。一本でも抜けると「るつぼ」のネジは全部外れる。 鉄郎はその最重要なネジになった。 涙を流しながらメーテルはそのねじにキスをした。 赤い口紅のついたそのネジが「るつぼ」に取り付けられるのを確認したメーテルは、メノウにお礼を言って母であるプロメシュームのもとに向かった。
惑星大アンドロメダを構成する部品であり、機械化人の生命エネルギーである命の火の材料でもある人間の運搬と、各停車駅の監視報告の任務を終えたメーテルをねぎらい、旅は終わったのでこれからはずっと共に暮らせるとプロメシュームは言う。 メーテルはプロメシュームとのホットラインであったトランクを彼女に返し、そしていつも身に着けていた謎の男の声が聞こえるペンダントも中枢部に放り投げた。 涙を流し「さようなら、鉄郎とともに新しい旅に出ます」と言い残して去っていくメーテル。
何が起きたのかわからないプロメシュームに「わたしが心を閉ざしていればお母さんにもわからないことはある」とプロメシュームにくっついたメーテルが言う。 プロメシュームは、完全に掌握したと思い込んでいたメーテルが実は初めから裏切っていたと知り衝撃を隠せずにいた。

999の停車駅では、車掌がメノウとともに帰ってきた鉄郎を出迎えていた。 メノウが土壇場で裏切り、普通のネジとすり替えていたのだ。 鉄郎が娘クレアを大切に思っていたのを見て、自分の過ちに気づいたのだ。 後から来たメーテルと再会し泣いてしまう鉄郎だったが、感激する間もなくメーテルとともに「るつぼ」に向かう。 口紅のついた赤いネジを戦士の銃で撃てとメーテルに言われ鉄郎は撃った。 一本のネジが外れ、全ての「るつぼ」のネジが外れると蓋が空き、中にあった命の火が解放された。 あの命の火はもし再び人間に生まれ変わっても、また機械の体が欲しいと思うのだろうか、と鉄郎は考えた。

プロメシュームは寒さを感じ始めた。 「るつぼ」が破壊され惑星大アンドロメダの動力源である命の火がなくなったからだと教えたのは、自分の半身であるメーテル、そして人間体のメーテルが投げたペンダントから聞こえる男の声だった。
その声の主こそ、メーテルと何度も話をしていた男の正体、プロメシュームの夫でメーテルの父、ドクター・バンだった。 彼はプロメシュームの元から去ったのち何らかの方法でペンダントの中に自らの魂を封じ込めメーテルと接触、打倒機械化帝国のため、人間体のメーテルに指示を与えつづけてきたのだ。

惑星大アンドロメダは「るつぼ」の解放とペンダントのエネルギーによってバランスを崩し、親子三人とともにアンドロメダ星雲の中心部、超重力の墓場へ引き込まれていき二度と元の宇宙に戻れなくなる。 夫と娘によって自分の築き上げた大帝国を滅ぼされたプロメシュームは「さむい、さむい、たすけて、メーテル…」と嘆きながら老化していった。

鉄郎、車掌、メノウは急いで999号で脱出しようとするがメーテルが鉄郎を呼び出し、自分の本当の姿を見せようとした。 鉄郎は見ることを拒否した。 メーテルの正体が何であろうと、メーテルへの信頼、愛情は変わらないからだ。 鉄郎の優しさに涙して礼を言うメーテル。
メーテルとの別れの時を知った鉄郎は最後に、プロメシュームが鏡の中の自分を殺せるかと聞いたのはなぜだと聞いた。 メーテルは「惑星大アンドロメダが未来か過去の地球かもしれないという意味だ。 それが本当かどうかは自分で答えを出しなさい」と答え、鉄郎に口づけをして別の列車に乗り、彼女しか知らない目的のため、別の少年とともに去っていった。

鉄郎とメーテルの旅は、まだ終わらない。

『銀河鉄道999(Galaxy Express 999)』の用語

銀河鉄道株式会社

地球に本社のある、宇宙空間を走行するすべての鉄道を統括する民営の鉄道会社。 作者コメントによれば株式会社の形態をとっており、生身の人間も機械化人も株主になれる。 アンドロメダ編においては機械化帝国が大株主になったため、プロメシュームによって私物化されていたと思われる。 車掌や鉄道管理局の社員は出てくるが、上層部の役員は出てこない。

鉄道会社でありながら独自の軍事権・警察権を有しており、その実態は企業というよりは国家と表現しても差し支えのない戦力を保持している。敵対者や障害物には一切の容赦がなく、列車運行の妨げとなるものや乗客に危害を加えた対象には大量破壊兵器を投入して惑星ごと破壊することも少なくない。 それらの武力がいつから配備されているか、機械化帝国と関係あるかについては不明である。
かつての国鉄と満州鉄道がモデルとなっている。

銀河超特急999号

地球からアンドロメダ星雲までを往復する超特急。 乗客を機械の体をタダでくれる星へ運ぶのが表向きの目的。
銀河鉄道株式会社のほかの車両は近未来的なフォルムだが、この999号だけは旧時代のSLを模している。 その理由はメーテルによれば「二度と帰らないお客のためには、こんな演出も必要」ということだ。 「二度と帰らない」というのは、終着駅大アンドロメダまでの過酷な旅路を生き残った乗客は母星の部品となり、命の火を搾り取られるか殺されるという意味だと鉄郎が知るのは終着駅についてからだった。

基本的なモデルの車両はC-62だが、展望車や乗客の車両は別の列車が混じっている。 食堂車、図書館、救護室も完備されており、必要に応じて武装車両を呼んで連結もできる。 食堂車で出される食事は普通の食材ではなく、周囲の元素を固定して作られるらしい。 合成食品のようなまがい物ではなく、本物に近いと車掌が自慢しているくらいの品質である。
寝台車もあるが、なぜか鉄郎とメーテルは普段使っている二等車で寝ている。

機械化帝国(機械帝国)

この時代の全宇宙を牛耳っている機械化人による大帝国。 リーダーは女王プロメシューム。 母星は惑星大アンドロメダ。 帝国が崩壊するまでは銀河鉄道株式会社を牛耳っていた。 原作では惑星大アンドロメダと機械の体をタダでくれる星は別であるということ以外わかっていない。 999の終着駅は惑星大アンドロメダだが、到着するまでに機械の体になるかならないかを決め、なると決めたら機械の体をタダでくれる星へ連れていかれるという。 決められなければ惑星大アンドロメダで強制的に部品とされるか処刑される。
機械の体をタダでくれる星とは劇場版999の終着駅惑星メーテルであると思われるが、原作では明らかにされていない。

機械化人のエネルギー源は命の火であるため、生身の人間を強制的に機械の体にしてはならないという機械化法という法律がある。 プロメシュームはこれらの法律が全宇宙に浸透しているかどうかをメーテルにチェックさせていた。 強制的に住民を機械化人にしようとした惑星コスモワインの機械化人大統領がメーテルの通報によって処刑されたことがある一方、惑星クイマは美男美女のみを強制的に機械化しているため通報されなかった。

当初はひ弱な人間の体を機械で強化するという純粋な人類愛によって帝国化を推進してきたが時がたつにつれプロメシュームの野心は、機械化人の楽園を作るためなら生身の人間をエサにしてもいいという独りよがりなものに変わっていく。
完全無欠と思われた大帝国は、プロメシュームの夫であるドクター・バンと一人娘メーテルの暗躍により崩壊する。

機械化人

生身の人間が過酷な宇宙で生きていくために肉体を機械化したもの。 その技術は機械化帝国女王プロメシュームが、惑星ラーメタルの技術を地球に持ち込んだものである。
肉体が強靭になり記憶も機械にコピーするので、その脳を破壊されない限りメンテナンスをきちんとすれば永遠に生きられる。 その副作用か不明だが、ほとんどは永遠の時の流れに疲れ果て自堕落になるか、人間らしい優しさがなくなるかになってしまう。 手に入れるには莫大な資金が必要になり、それが機械化帝国の資金源となる。
外見はさまざまである。 人間の頃のまま、顔が機械仕掛けになる、どんな顔にも満足できなくてのっぺらぼう、材質が木やクリスタルガラスだと彫刻のように見えるし、金がなくて粗悪品をつかまされ空き缶で作られた体になる例もある。

機械化人の脳は人間のものではなく、記憶をコピーした機械端末なのだが、人間の意識をコピーしたアンドロイドとの区別は明確ではない。 機械化人ラーラと鉄郎の魂を人為的に入れ替えた事件があったがそれは普通の医療行為として可能であるため、記憶のコピーという言い方をしているが実質上、脳移植と変わりはないのかもしれない。 少なくとも999の世界では魂だけを抜いて命の火を作れるし、魂を他者の体に移植できるという設定のようだ。

メーテルや鉄郎が平気で機械化人を破壊できるのも内心人間だと思っていないからかもしれないし、やさしい機械化人と仲良くできるのは日用品に名前を付けてかわいがる心理と同じなのかもしれない。 現実に脳移植をしたら人格も移植するのか、その人格は元の人間の魂ごと移植されるのか人格のコピーでしかないのか、脳以外の臓器移植でも臓器提供者の人格がコピーされるのはなぜかという謎は現実の世界でも解明されていない。

原作ではエネルギー源は生身の人間から抜き取った命の火しかないが、テレビアニメではオイルを飲んでいるおそらく旧式であろう機械化人もいる。 写真の二人は、鉄郎が火星大シルチス駅で出会った機械化人のカップル、ゼロニモとフレーメ。 彼らはメンテナンスされずに放置されることで初めて死亡できるのだ。

人間狩り

機械化人に与えられた特権の一つで、機械化人が生身の人間を狩りの獲物として射殺するもの。 機械伯爵は鉄郎の母を剥製にして居間に飾っていた。 地球以外でも、ただ殺したいだけとか肉団子にして食べるためなどの理由で人間を狩る機械化人が大勢出てくる。 機械化法に抵触しない程度の道楽としてなら認められている。
おそらく動物がいないからであろうが、999の世界では地球以外でも野生動物が出てくる惑星は少ない。 すでに絶滅しているのか特定の場所で保護されているのかは不明である。 ミー君の命の館にいる元ペットたちはいつの時代に生きていたかは不明だが、鉄郎はミー君が子猫を連れて999に乗っている姿を見ているので、どこかの惑星にはまだ生身のペットがいるということになる。 機械化された動物は、写真に写っている馬や惑星クイマにいるキャッツロイドなどが出てくる。

戦士の銃(コスモドラグーン)

宇宙に5丁しかない伝説の次元反動銃。 一人前の戦士の証となる重要アイテムである。 当初は一丁しかなかったが、物語や他作品が増えるたびに設定が変わっていった。 原作999のアンドロメダ編の時点では4丁で、持ち主は鉄郎(のちの時代ではレドリル)、キャプテン・ハーロック、クイーン・エメラルダス、最後の一人はストーリーには出てこないがキャプテン・ハーロックの親友大山トチロー。 鉄郎の使用しているものはタイタンで知り合った老婆(トチローの母)からもらったものである。
当初は唯一機械化人を倒せる銃だという触れ込みだったが、物語の場面によっては全く効かない場合もあった。
継承者はその者が死ぬか後継者に譲る以外には絶対に変わることがなく、その所有権は宇宙法で厳重に規定されている。
雷管先込軍用大型リボルバー拳銃(コルトドラグーン)がモデルである。

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@deepbalderickr9

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