Return of the Obra Dinn(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『Return of the Obra Dinn』とは、ルーカス・ポープの監督による謎解きアドベンチャーゲームである。白と黒のみの1ビットで表現されるグラフィックが特徴的だ。
舞台は19世紀初頭、5年間消息を絶っていた「オブラ・ディン号」が船員ゼロで帰港。保険調査官である主人公は、損害査定書の作成のため同船に派遣され、奇妙な懐中時計を使って乗客、乗員60人の死因や推定現在地を割り出す。懐中時計の特別な力で、主人公は死者の最期の場面を確認し、これを基に船上で起きた真実を紐解く。

第X章 終幕

最後の反乱

船に残ったのは、船長を含む4人だけとなってしまった。船長以外の3人も船長のことを信じておらず、最後の反乱を仕掛ける。航海士がドアを蹴破ろうとしたその時、突然船長室のドアが開き、航海士は船長に撃ち殺された。ここで殺された航海士は、実は船長の義兄である。

一騎打ち

開いたドアから船員が1人船長室内へ侵入する。「貝殻を渡せ」と口論しながら乱闘し、船長の肩に船員の槍が刺さったとき、船員は船長に喉をかき切られる。

貝殻を狙って

船長が2人と争う中、別の船員は裏側から船長室へ侵入する。突如後ろから襲撃され、船長は脇腹にナイフを刺される。しかし、船長は肩に刺さった槍を抜き、その槍で反乱者を殴り殺した。
反乱を起こした3人の目的は、貝殻を奪うことである。怪物の出現は貝殻のせいであり、その貝殻を船長がまだ持っていると思い込んでいたようだ。

オブラ・ディン号の最期

オブラ・ディン号には船長だけが残った。船長はベッドに寝かせていた妻の亡骸の隣で、妻の兄(本章で死亡)や船長自身の友人を殺してしまったことを懺悔し、自身に銃口を向けた。

現在(調査後)

調査に用いた手記の序文には、手記を完成させた後にモロッコのフランス人駐在所に郵送してほしい、と記されている。調査を終えた主人公は、その指示通り手記をモロッコに送った。その1年後、手記の著者ヘンリー・エバンズの知人から主人公に手紙が届く。手紙には、エバンズは調査結果を確認した後まもなく病死したと綴られていた。

『Return of the Obra Dinn』のゲームシステム

ゲームの目的は、オブラ・ディン号の乗員乗客合計60名を特定し、それぞれの安否確認や死因の調査をすることである。そして、プレイヤーは調査から得られる情報を手記に記録し、未完成の手記を完成させる。なお、ゲーム画面は全て主人公の一人称視点で進む。

調査を開始するには、まず船内に残る遺体を探す必要がある。船内に残っている遺体はすべて白骨化しており、ハエのような虫がたかっている。また、遺体には残留思念が残っている。その残留思念に懐中時計を使うことで、その人物の死の瞬間へ場面が変わる。死の瞬間に切り替わると、プレイヤーは最初に死亡する直前の会話や音のみ確認することができ、その後に時間が止まった3D空間として場面が再現される。主人公はこの空間を移動し、人物や死因、その他の状況を確認できる。さらに、その残留思念内に別の遺体があると、その遺体から別の残留思念の場面へ入ることができる。残留思念内の遺体は死亡した直後のため、船内に残った遺体のように白骨化したり、虫がたかったりしている様子はない。一度見た残留思念は主人公の所持する手記へ記録され、遺体から何度でも残留思念を確認することができる。

手記内の各乗員の安否確認を記載するページ

手記には、各乗員乗客の安否情報を記録する。死亡とみられる場合は死因や加害者を記入し、生存していると判断される場合はその人物の推定の現在地(失踪後の目的地)を記入する。入力した情報の成否はすぐにはわからず、3人分の正しい情報を記入することで、その3人分の安否情報が確定される。

『Return of the Obra Dinn』の登場人物・キャラクター

調査時(1807年)の登場人物

本作のプレイヤーキャラクターである調査官は、東インド会社保険課で働いている。東インド会社所有の船であり5年ほど行方不明となっていたオブラ・ディン号がファルマス港へ流れ着き、調査のためオブラ・ディン号に乗り込んだ。元々は船医ヘンリー・エバンズの持ち物であった手記と懐中時計を用いて調査を進めていく。ゲーム内では手袋を着用した手のみが確認でき、性別はゲーム開始時にランダムで男性または女性に決定される。

調査官(プレイヤー)

調査官の手

ボートを漕ぐ男

ボートを漕ぐ男

プレイヤーである調査官を、手漕ぎボートでオブラ・ディン号まで送り届けた人物。調査官が調査をしている間、ずっとボートで調査が終わるのを待っている。

家政婦

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