西部警察 PART-II(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『西部警察 PART-II』とは1982年から84年にかけて放送された、石原プロモーション制作の刑事ドラマシリーズ『西部警察』の続編である。西部警察署捜査課の大門圭介中心にした大門軍団と、彼らを見守る木暮課長の下、凶悪犯に立ち向かう。迫力ある銃撃戦・カーチェイス・爆破シーンが特徴的。『PART-II』では特殊車両「スーパーZ」「マシンRS」の登場、日本全国の事件を解決する「ロケ編」での実際の市電や遊覧船の爆破シーンや、巨大煙突の倒壊等々見どころ満載である。
『西部警察 PART-II』の用語
大門軍団
警視庁西部警察署捜査課捜査係の別名で、部長刑事の大門圭介を筆頭に構成された、独特な捜査スタイルを持つチームである。
捜査内容としてはまるでヤクザよりもハードで、拳銃を使用したり、暴力を行使することもいとわない。モットーは「チームワーク第一」であり、「自分でまいた種は自分で刈り取る」という強い責任感を持っている。捜査に支障が出た場合大門の鉄拳が飛ぶこともある。また凶悪犯を捕まえるためにはけん銃の扱いにも長けていないといけないので、大門軍団に入るには「けん銃の腕前」が必須である。
警視総監からの強い信頼を得ている大門軍団は管轄という概念を超えて活動しており、東部署の事件解決はもちろんのこと、『西部警察 PART-II』以降では全国各地での活躍も見せている。彼らの行動原理は時に過激であるものの、その背後には正義と団結、そして強い絆が存在している熱い軍団である。
登場車両
マシンX
『PART-II』第1話~第14話
ベースモデルは「1980年式、日産・スカイラインハードトップ2000ターボGT-E(E-KHGC211後期型)」
『PART-I』第45話に登場したスーパーマシンである。
マシンXは、特殊装置が備わっている。内容としては「マイクロコンピューター、警察データベースとのリンク機能、車載モニター、特殊無線機、サーチライト、リモコン式スチルカメラ、レーダー・スピード感知器、特殊発信ペイント弾発射銃、自動車電話、燃料タンク増設、メーターコンソール増設、遠隔操作式自爆装置」がある。
『PART-II』第15話からスーパーZやマシンRSの登場により、警視庁特殊車両課のガレージに保管されていた。だが『PART-III』第47話『戦士よさらば』で、北条に逮捕された事を逆恨みしている犯人がマシンXを盗み、コンピューターを使い暴走車両となってひき逃げ事件を起こす。また、車内に時限爆弾を搭載していることも判明した。犯人は大門と鳩村によって逮捕されたが時限爆弾の解除には間に合わず、爆発・炎上した。
サファリ4WD
ベースモデルは「日産・サファリエクストラバン(VRG160型)」
『PART-I』第111話「出動命令 特車”サファリ”」で登場した。
最大の特徴はルーフに格納された高圧放水銃である。
最大圧力は14kg/cm2、射程距離は100mにも及ぶ。フロントには高圧散水銃を2基搭載しており、敵を水煙で翻弄する。車両後部は、サーチレーダーやVTRカメラやコンピュータを操作する作戦指令室として機能し、警視総監室直通のホットラインや盗聴装置も備えられている。また、電動昇降が可能のため移動しながら放水銃やライフルで敵を制圧する。
スーパーZ
『PART-II』第15話~
ベースモデルは「日産・フェアレディZ(S130後期型) 」
マシンXに代わる大門の専用車である。
最大の特徴は「ガルウィングドア」である。ガルウィングドアは油圧式で開閉でき、外からは特別キーにて内部からは専用スイッチで操作できる。デザインコンセプトとしては、「ガルウィングを広げたときの優雅さ」と「走行中に前後左右自由にライフルを撃つため」である。
特殊装置としてはフロントのボンネットには催涙弾発射装置に、リアの左右ダブル出しのパイプには「スカンク」と呼ばれる煙幕発射装置があり、犯人に対する攻撃や目くらましができる。
マシンRS
『PART-II』第15話~
ベースモデルは「日産・スカイライン2000RS(DR30前期型) 」
スーパーZと共に登場した大門軍団の特殊車両である。マシンRSの外観は赤・黒の2トーンカラーで、そのデザインはドレスアップパーツと日産プリンス純正アクセサリーの組み合わせにより構成されている。
マシンRSの助手席は撤去してあり、代わりにコンソールを設置している。そのほか全方向回転式サーチライト、および赤外線にサーモフラフィ対応されたビデオカメラなどの操作盤を搭載している。車内後部にもコンピュータや無線機、プリンターなどが搭載されており、進行方向に対して横向きに取り付けられた座席で操作するスーパーマシンである。乗車定員は2名。主に沖田がドライバーを務めており、北条・平尾もたまに乗車することがある。
『PART-III』になると3台体制になり総称して「RS軍団」と呼称された。
「RS-1」は「攻撃・戦闘車」としての役割を担い、20ミリ機関銃とアフターバーナーによる加速装置が装備されている。「RS-2」は「情報収集車」として高性能な通信機材を備えており、「RS-3」は「情報分析車」として、RS軍団が連携して犯人追跡のためのフォーメーションを構成している。
『西部警察 PART-II』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
沖田 五郎「そんなに命が欲しくないのか?そんなにいらない命なら俺がもらう、命を粗末にするやつは許せねぇ」
出典: www.tiktok.com
第8話"暁の決断"におけるセリフの1コマ。
防衛隊が廃棄処分にするはずだったライフル100丁が強奪された。大門は元モデルガン工場の工員だった京田明という男を割り出す。京田は過去に自身で作成したモデルガンの暴発で失明した恋人の手術費を作るため、なりふり構わず犯行に手を染めていた。
そんな京田を沖田が親身になって説得した。しかし京田は「俺の命はどう使おうと勝手じゃねぇか、人生太く短くって決めてるんだ!」と反発する。それに対して沖田はマグナムの銃口を京田に向け、「そんなに命が欲しくないのか?そんなにいらない命なら俺がもらう、命を粗末にするやつは許せねぇ!!」と命の大切さを京田に伝えた。自身の余命がわずかな事を知っている沖田の重みのあるセリフである。
二宮係長 「私が今どんな気持ちか分かるか? 昇進を夢見たことがなかったといえば嘘になるが、そんなことではない。この手で犯人に手錠をかけなければ、刑事を辞めるに辞められんのだ」
出典: twitter.com
第14話"男たちの絆"におけるセリフの1コマ。
二宮の退職のエピソードだが、過去の事件解決への試練の話である。二宮は同僚が退職するということでささやかな退職祝いを行った。同僚は二宮に退職をすすめるが二宮はこの仕事が天職だと同僚にどなりつける。しかし同僚が「刑事はこんな年になってするもんじゃない」の言葉が離れずいきつけのバーで酔いつぶれている。帰り道に目の前で銃撃事件に遭遇する。その犯人が10年前に二宮が取り逃した犯人である。その犯人が再び犯行に及んだ際、二宮は深い責任感と使命感を背負い、犯人逮捕に執着していた。当時犯人が鉄砲店を襲い散弾銃と実弾を奪って逃げた事件において、自分の過去の失敗に決着をつけるため大門に内緒で単独で行動を開始したが、同僚に言われた第二の人生、妻とともに歩こうと決心して退職届も書いて西部署に出そうとしたが、情報屋から電話がきた。犯人の情報を二宮に伝え、再び単独行動を取るが逃げられ殺された。
大門からの援助の申し出に対し、二宮は「私が今どんな気持ちか分かるか? 昇進を夢見たことがなかったといえば嘘になるが、そんなことではない。この手で犯人に手錠をかけなければ、刑事を辞めるに辞められんのだ」と答え強い意志を表明した。大門は二宮の気持ちが痛い程分かる。鳩村が反対しても大門は二宮を命を代えてでも守っていく決断をした。軍団も団結して犯人を探す。二宮は泥まみれになりながらも10年前の未解決事件に終止符を打った。
犯人逮捕後感情が溢れ大門にすがりつきながら涙を流す姿は、彼の深い正義感と情熱を象徴である。二宮係長は、刑事ドラマにおける献身的な職務の遂行と個人的な闘いの葛藤を見事に描き出している。
少年達の夢のスーパーマシン
出典: ameblo.jp
第15話"ニューフェイス!!西部機動軍団"の1コマより
『西部警察 PART-II』の魅力と言えば、アクション・爆破そしてスーパーマシンである。今回のストーリーは暴走ダンプから2億の偽札が発見された。偽札の特徴から香港マフィアがからんでいる事件である。暴走する大型ダンプに白パトは敵わず、体当たりされて横転する。そんな中スーパーZ、マシンRSの特殊装置で翻弄させて暴走ダンプの犯人は捕まった。その2台のスーパーマシンの登場が新しい風を吹かせてくれた。
松本 伊代の体当たりな演技
出典: blog.goo.ne.jp
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目次 - Contents
- 『西部警察 PART-II』の概要
- 『西部警察 PART-II』のあらすじ・ストーリー
- 沖田五郎の覚悟
- 大門軍団静岡へ
- 大門軍団広島へ
- 浜の過去
- 浜の殉職
- 新たな仲間
- 大門軍団VS地獄の要塞
- 最後の事件
- 『西部警察 PART-II』の登場人物・キャラクター
- 大門軍団
- 大門 圭介(だいもん けいすけ/演:渡 哲也)
- 沖田 五郎(おきた ごろう/演:三浦 友和)
- 鳩村 英次(はとむら えいじ/演:舘 ひろし)
- 平尾 一兵(ひらお いっぺい/演:峰 竜太)
- 北条 卓(きたじょう たく/演:御木 裕)
- 浜 源太郎(はま げんたろう/演:井上 昭文)
- 南 長太郎(みなみ ちょうたろう/演:小林 昭二)
- 捜査課長
- 木暮 謙三(こぐれ けんぞう/演:石原 裕次郎)
- 捜査係長
- 二宮 武士(にのみや たけし/演:庄司 永建)
- 佐川 勘一(さがわ かんいち/演:高城 淳一)
- 大門軍団と関連のある人物
- 大門 明子(だいもん あきこ/演:古手川 祐子【1代目】 登 亜樹子【2代目】 )
- 国立 六三(くにたち ろくぞう/演:武藤 章生)
- 山野 美子(やまの よしこ /演:小野田かずえ)
- 浜 幸子(はま ゆきこ/演:荒井 玉青)
- 上村 七重(かみむら ななえ/演:吉行 和子)
- 美代子(みよこ/演:八木 美代子)
- 花子(はなこ/演:山科 ゆり)
- 記者クラブメンバー(演:山根 久幸、柿沼 大介、山本 庄助)
- 『西部警察 PART-II』の用語
- 大門軍団
- 登場車両
- マシンX
- サファリ4WD
- スーパーZ
- マシンRS
- 『西部警察 PART-II』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 沖田 五郎「そんなに命が欲しくないのか?そんなにいらない命なら俺がもらう、命を粗末にするやつは許せねぇ」
- 二宮係長 「私が今どんな気持ちか分かるか? 昇進を夢見たことがなかったといえば嘘になるが、そんなことではない。この手で犯人に手錠をかけなければ、刑事を辞めるに辞められんのだ」
- 少年達の夢のスーパーマシン
- 松本 伊代の体当たりな演技
- 『西部警察 PART-II』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 大門 圭介のサングラス着用は渡 哲也からの要望
- スーパーZは2台あった
- 広島市電の広告がもみじ饅頭になった理由
- 『西部警察 PART-II』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):高橋 達也と東京ユニオン『ワンダフル・ガイズ』
- ED(エンディング):石原 裕次郎『時間(とき)よお前は…』(第1話 - 第38話)
- ED(エンディング):石原 裕次郎『勇者たち』(第39話 - 第40話)
- 挿入歌:豊島 ひとみ『通り雨』(第1話 - 第27話)
- 挿入歌:八木 美代子『男と女のWaltz』(第30話 - 第40話)
- 挿入歌:石原 裕次郎『涙は俺がふく』(第28話のみ)