西部警察 PART-II(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『西部警察 PART-II』とは1982年から84年にかけて放送された、石原プロモーション制作の刑事ドラマシリーズ『西部警察』の続編である。西部警察署捜査課の大門圭介中心にした大門軍団と、彼らを見守る木暮課長の下、凶悪犯に立ち向かう。迫力ある銃撃戦・カーチェイス・爆破シーンが特徴的。『PART-II』では特殊車両「スーパーZ」「マシンRS」の登場、日本全国の事件を解決する「ロケ編」での実際の市電や遊覧船の爆破シーンや、巨大煙突の倒壊等々見どころ満載である。

捜査課部長刑事・巡査部長⇒捜査課長・警部

「大門軍団」と呼ばれる捜査課の刑事たちを率いるリーダーで、「団長」と敬愛されている。部下たちから「団長」と呼ばれる際には、「はい」と返事をする彼の姿は、信頼と尊敬の強い絆を象徴している。しかし、彼の先輩刑事たちからは親しみを込めて「大さん」と呼ばれている。彼の一人称「自分」は、彼のキャラクターの一部として強く印象に残っている。
また、警察で使われている標準的な拳銃であるニューナンブM60の代わりにソードオフ・ショットガンやレミントンM31改を使用しており、これらの武器は彼の独特なスタイルを反映している。彼は銃の腕前において非常に優れており、劇中での狙撃シーンは特に印象的だ。

シリーズの最終話では、彼は博多湾沖の無人島・剣島でテロリストとの死闘を繰り広げ、最終的には殉職するという衝撃的な展開を迎えた。しかし、2004年に放送された『西部警察SPECIAL』では、彼は死去せず、西部署の捜査課長として再登場した。この特別版では、彼は木暮課長の後任として登場し、団長の座は鳩村英次に譲渡されている。
職務中は常に青のスリーピーススーツを着用し、そのファッションセンスは彼のキャラクターの一部となっている。彼は人間的な一面も持ち合わせており、初期の頃は笑ったり涙を流したりするシーンもあったが、徐々によりドライで硬質なキャラクターへと変化していった。私生活においては、独身で妹の明子(アコ)と暮らしており、彼の人間性を垣間見ることができる。

沖田 五郎(おきた ごろう/演:三浦 友和)

出典: www.pinterest.jp

捜査課刑事。
『西部警察 PART-II』第1話から登場。シリーズにおける重要な役割を担っている。放送当時の資料によると「 『PART-II』における最大の目玉」とされ、当初はこのシリーズで退場する予定だったが『PART-III』まで続くこととなった。新選組の沖田総司(おきたそうじ)に由来する役名は、彼の余命が限られているという設定を反映している。

沖田は東京・麻布生まれで、東京大学法学部を卒業したキャリア官僚出身である。警察庁から警視庁特務三課に配属された後、彼の人生は福岡での人質篭城事件によって大きく変った。この事件で重傷を負い余命わずかとなるも、その後警察庁から大門軍団への転属を志願する。彼の階級は警部から巡査へと降格されたが、これは彼自身の志願によるものである。
『PART-III』では自身が死期を感じ取り西部署を去ることで終わりを迎えるが、他の刑事と異なり殉職を確認できるシーンがないため最終的な運命は不明のままである。

鳩村 英次(はとむら えいじ/演:舘 ひろし)

出典: www.sanspo.com

捜査課刑事・巡査長(西部署特別車両機動隊長兼任)⇒捜査主任・巡査部長
愛称:ハト、ハトさん、ポッポ(基本的に大門のみ使う)、団長( 『SPECIAL』のみ)、鳩村さん( 『SPECIAL』での橘数馬が使用)

『西部警察』シリーズに登場する刑事で、ロサンゼルス市警察SWATでの研修経験がある。米国での猛烈な活躍から「ワイルド・ハート」という異名を持ち、その名は彼が着用するライダースーツにも印字されている。射撃、格闘技、オートバイ操作に優れており、シリーズを通じて高機動力を誇る捜査を展開。彼はオフロード型、オンロード型のバイクを乗りこなし、特にスズキGSX1100S KATANAを愛用している。

鳩村はオートバイ運転時以外は常に黒いスーツを着ている。運転中はジェット型ヘルメットを着用しており、『PART-III』では沖田や山県新之助(やまがたしんのすけ)といった他のエース級刑事と連携し事件解決に貢献する。また、名古屋や仙台でのロケーションでは、彼が演じる舘ひろしの歌唱シーンがストーリーに織り交ぜられている。
『PART-I』では暴力的な捜査手法や英語交じりの言動が目立っていたが、後のシリーズでは控えめになり、熱い一面が強調される。大門を一度殴るなど、激情を露にするシーンもある。サングラスは『PART-II』からのトレードマークである。2004年の『SPECIAL』版では、大門の後任として団長に就任し、銃もスプリングフィールドM1911A1とG36Cに変更されいる。役を演じる舘ひろしと同じく、愛知県出身である。

平尾 一兵(ひらお いっぺい/演:峰 竜太)

出典: hochi.news

捜査課刑事

『西部警察』全シリーズ登場。愛称「イッペイ」で親しまれている。自己紹介時には、「一平」と誤解されないよう、「一兵卒のイッペイです」と名乗るのが特徴だ。『PART-I』第75話から登場し、インターポールへ転出した桐生一馬(きりゅうかずま)の後任として西部署に着任した。
大門軍団の新人刑事の中で、木暮(こぐれ)課長ではなく二宮(にのみや)係長の推薦で西部署に配属された唯一の人物である。二宮は彼を「これまで西部署が欲して得られなかった逸材」と評し、彼の特異な背景と能力に期待を寄せていた。元々防衛隊員から警察官に転身した経歴を持ち、イメージとして堅物だと思われがちだが、とても軟派な性格。その軽い振る舞いは、コミカル担当へと導くことになる。

初出勤の日、街を歩く女性に声をかけるという軟派ぶりを発揮するが、入った喫茶店で強盗に遭遇し彼女と共に人質となった。この時平尾が持っていたウォークマンを使い、FM電波での指令によって状況を打開するというエピソードがある。
初登場時はブルゾンを好みウォークマンのヘッドホンを常に着けるなど、流行に敏感な若者として描かれていた。だが『PART-II』以降彼のスタイルは変化し、ジャケットを着用して赤縁の眼鏡をかけ、蝶ネクタイを結ぶ姿が定番となった。『PART-III』中盤からは、ブルーのブレザーと蝶ネクタイのスタイルに変わり、完全にコミカル担当として確立された。また地方ロケの回では、地元名産品の宣伝役を担うことも多い。
シリーズを通じてコミカルな面が強調されつつ、作品に独特の彩りを加えていった。

北条 卓(きたじょう たく/演:御木 裕)

出典: www.amazon.co.jp

捜査課刑事
愛称「ジョー」

『PART-I』の第55話で、殉職した兼子 仁(かねこじん)の後任として着任し、物語に新たな波をもたらした。元東部署の白バイ隊員で空手や柔道などの格闘技に長け、ロン毛の爽やかな青年系の武闘派刑事として視聴者の心を掴んだ。犯人逮捕時の決め技である回し蹴りはシリーズを通じて際立った印象を残す。
過去には、白バイ隊員時代の負い目が彼の人生に大きな影響を与えていた。犯人追跡中に一般市民を巻き込んでしまったことで、その家族に対する罪悪感から給料の一部を提供するなどして面倒を見ていた。その一件が原因で、当初は西部署への転属に反発し大門軍団にもなかなか馴染めなかった。しかし、その後大門達の協力で関連する事件を解決し大門軍団の一員としての地位を確立する。

シリーズを通じて出演回数が多く、徐々に成長していく姿が描かれる。『PART-III』第8話より五代 純(ごだいじゅん)の登場により先輩の立場を経験するが、影の薄い存在となることになった。大門明子との関わりは深く、彼女が物語に絡む際には相談を受けることになる。

『PartII』以降、度々負傷し困難な状況に直面する。例えば、犯人のアジトでボツリヌス菌入りの牛乳を飲んでしまう、医師である犯人に拉致され血液を抜き取られるといったエピソードがある。また、若さゆえの単独行動や暴走が原因でマシンXを盗まれたり、犯人によってマインドコントロールされるという出来事も経験している。元白バイ隊員としてのバイクアクションも見せ場の一つであり、初登場時にはクライマックスでバイクアクションを披露した。

マシンXとは『PART-I』第45話に登場したスーパーカーである。西部署管内で銀行強盗を襲撃して現金を強奪するという事件が多発した。犯人はA級ライセンス保持者であることに加え、違法なチューンを施した車を使用していたため大門軍団の覆面者では追いつくことができなかった為、木暮はマシンXを納車させて犯人を追い込むことができた。

浜 源太郎(はま げんたろう/演:井上 昭文)

出典: twitter.com

捜査課刑事
『PART-II』第1話~第35話まで
愛称「ゲンさん(基本的に大門と木暮のみ)おやっさん」

犯罪者となって死んだ戦友の娘、幸子を養女として引き取り育てている。この背景には戦友の妻を自身の家の墓に納骨し弔うという深い絆があった。浜は「自分で蒔いた種は自分で刈り取る」という大門の持論を体現する人物で、二宮係長の事件ではチームメンバーの中で唯一二宮に同調していたことがある。

物語は『PART-II』第35話でピークに達した。連続警官殺害犯である元警官・塚本国男との激しい銃撃戦の末、浜は殉職する。彼の最後の瞬間は養女の幸子への深い愛情と、彼女に対する未練が描かれている。大門に対して「父親らしいことを何一つしてやれなかった」と遺言を残し、涙を流しながら彼の人生は幕を閉じた。シリーズにおける献身的な父親像として、また一人の刑事としての複雑な心情を通じて深い印象を残した。

南 長太郎(みなみ ちょうたろう/演:小林 昭二)

出典: ameblo.jp

捜査課刑事
『PART-II』 第36話~
愛称「チョーさん」「おやっさん」。

城西署時代に若き大門に刑事としての基本を教え、部下を庇うあまり上司を殴って八丈署に左遷された経験を持っている。大門の計らいにより、殉職した浜の後任として西部署に着任する。着任時、銭湯に入って身を清めるという行動で周囲を驚かせた。また、過去に拳銃を奪われる事件も経験している。
ベテラン刑事としての勘と観察眼に優れており、人の立場を察することができる人柄で、沖田の死期が近いことを木暮・大門以外で初めて悟った人物でもある。使用する拳銃はS&W M36。経験豊かなベテラン刑事の魅力を際立たせ、シリーズに深みを加えている。

捜査課長

木暮 謙三(こぐれ けんぞう/演:石原 裕次郎)

出典: twitter.com

西部警察署 捜査課長・警視

『西部警察』シリーズの鍵となる人物。キャリア官僚としての経歴を持ちながら最年少警視総監の可能性を捨て、現場主義を選んで西部署の捜査課長に赴任する。本来は「警部」が相応しい所轄署である西部署に「警視」として赴任した彼は、暴走しがちな大門軍団を抑える目付役としても見られていた。前任の課長が大門軍団の無茶により短期間で交替する中、木暮は異なるアプローチを取る。

赴任前日大門軍団が対峙する強盗事件に偶然遭遇し、大門にアドバイスを送るも木暮の正体を知らない軍団に野次馬扱いされてしまうという事がある。部下の失敗を責めずリスクのある捜査において「全責任は私が取る」と宣言し、部下が自由に捜査できるように配慮する。

事件解決後の祝杯は課長室でのブランデーとして知られ、このブランデーは石原裕次郎のものだと言われている。恋人はいたが結婚はせず高級マンションでの一人暮らし、お気に入りのバー「CORNER LOUNGE」でのひとときを楽しんでいる。
『PART-I』第89話から病気療養のため一時的に欠場する。この期間の不在は裕次郎の実際の健康問題と連動していた。最終話では大門と自分の警察手帳を海に投げ捨てるシーンで警察を去ることを示唆したが、後の続編では警察官として活動を続けていたことが明らかになる。

捜査係長

nakamura0713
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@nakamura0713

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