ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(ディズニー映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』とは、2022年に公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の3Dアニメーションアドベンチャー映画。『ベイマックス』も手がけた監督ドン・ホールの描く、科学的な知識に基づいた奇妙な地底世界に、対立する祖父・父・孫の親子3代の冒険家が挑むストーリーになっている。危険な冒険の中で冒険家親子は自然と、家族と共生する生き方を受け入れていく。また本作はキャラクター設定にポリティカル・コレクトネスへの配慮が多分に見受けられることでも話題を集めた。
CV:リード・バック
日本語版吹替:豊田茂
クレイド家を担当する新聞配達員。サーチャーを尊敬している。
『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の用語
パンド
サーチャーが雪山の洞窟で発見した植物。太い茎に芽キャベツのような小さな実がびっしりついており、それぞれの実が緑に発光し電気を帯びている。全てのパンドは地下でひとつに繋がっており、地下深くに核があることがわかっている。
パンドの電気によって、アヴァロニアでの生活は飛躍的に豊かになった。生活家電、自動車、飛行船などがパンドの電気を動力に動いており、パンドはパンド農家から各家庭に配達されている。
ある日突然集団で枯れ始め、その原因究明と解決のためにサーチャーら地底探索チームがパンドの核を目指す。この冒険の過程でパンドが、アヴァロニアを背に乗せた巨大生物の心臓に害を与えていることが判明。そこでアヴァロニアを守るために、パンドはクレイド一家の手で排除された。
地底世界
地底探索チームがたどり着いた地底に広がる巨大空間。アヴァロニアではその存在は知られていなかった。奇妙な造形の動植物が暮らしている。動物の中には、地底探索チームを敵とみなして攻撃してくるものもある。
サーチャーとイーサンが地底世界を抜けた先で巨大な目を発見したことで、この地底世界がその目の持ち主である巨大生物の体内であると判明した。アヴァロニアの人々には知る由もなかったが、巨大生物は海亀のような姿をしていた。巨大生物、および地底世界はパンドの攻撃により瀕死状態にあったが、クレイド一家がパンドを排除したことで平穏な暮らしを取り戻した。
開拓プライマル
アヴァロニアの若者を中心に流行しているカードゲーム。イーサンとその仲間達もハマっている。六角形のカードに、物資、役職、野生生物、自然現象などが描かれており、手持ちのカードを使って「環境の中にあるものを使ってどんな生き物ともうまく共存」することが目的のゲーム。特徴は「悪者がいない」こと。考えなしに野生生物や自然現象を排除してもクリアは出来ず、全体の相互的な関係を見つつ上手に暮らしていく方法を目指す必要がある。
イーサン、サーチャー、イェーガー、スプラットの4人で対戦した時は、イーサンの警告を聞き入れず、「悪魔のクモ」を皆殺しにしたサーチャーとイェーガーのせいで、「悪魔のクモ」の天敵「殺人イナゴ」が大量発生。全てのプレイヤーの資源が食い尽くされゲームオーバーとなった。
『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
カリスト・マル「アヴァロニアのみんなにも見せてあげたい」
地底探索チームがパンドの根を辿って、地下に下降し始めたシーン。パンドの根が、呼吸し脈打つように緑の光を放っている様子を見てサーチャーが感動していると、隣からカリストが「アヴァロニアのみんなにも見せてあげたい」と声をかけてくる。パンドの美しさと、カリストの持つアヴァロニアの人々への愛情が伝わる名セリフ。
イーサン・クレイド「スプラットって呼んでもいいかな」
イーサンはひとりで飛び出した地底世界で、不思議なスライムのような生物に出会う。生物と意思疎通が出来ることに気がついたイーサンは、「スプラットって呼んでもいいかな」と名前を提案する。スプラットは最初は名前が気に入らないような態度を示すが、イーサンの冒険に協力してくれるようになる。イーサンとスプラットの友情が始まりとなる、印象的な名セリフ。
イーサン・クレイド「『開拓プライマル』なんてどうかな?」
イーサンが農家になるべきか、冒険家になるべきかで揉めるサーチャーとイェーガー。ヒートアップするふたりを見かねたイーサンは 、頭を冷やす方法として「『開拓プライマル』なんてどうかな?」とカードゲーム「開拓プライマル」で遊ぶことを提案する。しかし実際遊んでみると、ゲームのテーマ「自然との共生」を理解しようともしない父と祖父の姿に、イーサンが苛立ちを抑えられなくなる。結果的にイーサン・サーチャー・イェーガー、3人の考え方の違いが露呈し、関係を悪化させることになってしまった。
イェーガー・クレイド「最高の気分だ」
パンドを駆逐し、巨大生物の命が救われたあと、地底探索チームは飛行船で山の向こう側にやってきた。長年山の向こうを目指して冒険していたイェーガーに、巨大な目と広がる海を見せるためだった。最初に山の向こうに到達したのはサーチャーとイーサンだったため、イェーガーの憧れた「前人未到の山の向こう側への到達」という功績にはならなかった。しかし冒険の中で家族の尊さに気がついたイェーガーは、満たされたような穏やかな表情を見せる。家族に囲まれ、憧れの地に立ったイェーガーは、サーチャーに「今の気分は?」と聞かれ、「最高の気分だ」と答えた。
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目次 - Contents
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の概要
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』のあらすじ・ストーリー
- クレイド親子の冒険とパンドの発見
- パンドの恵みとサーチャーの家族
- パンドを救う冒険のはじまり
- ストレンジ・ワールドとの出会い
- リーパーからの逃亡と3世代の対立
- リーパー殲滅作戦
- ストレンジ・ワールドの正体
- パンドの駆除
- パンドのない世界
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の登場人物・キャラクター
- 主人公とその家族
- サーチャー・クレイド
- イェーガー・クレイド
- イーサン・クレイド
- メリディアン・クレイド
- レジェンド
- 地底探索チームのメンバー
- カリスト・マル
- カスピアン
- ダッフル
- パルク大尉
- 地底世界の住人
- スプラット
- アヴァロニアの住人
- ロニー・レッドシャツ
- ディアゾ
- カーデス
- アジマス
- ロー
- ローリー
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の用語
- パンド
- 地底世界
- 開拓プライマル
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- カリスト・マル「アヴァロニアのみんなにも見せてあげたい」
- イーサン・クレイド「スプラットって呼んでもいいかな」
- イーサン・クレイド「『開拓プライマル』なんてどうかな?」
- イェーガー・クレイド「最高の気分だ」
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 話題になったポリティカル・コレクトネスへの配慮
- 随所に隠されたディズニーキャラクター達
- レジェンドの名前の由来は本作の脚本家
- 声優の原田泰造・鈴木福はディズニー・アニメーション声優初挑戦
- 『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):ジェームズ・ヘイデン「They're The Clades!」