GS美神 極楽大作戦!!(漫画・アニメ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『GS美神 極楽大作戦!!』とは、椎名高志が『週刊少年サンデー』で連載した、日常のドタバタと悪霊・妖怪との戦いを描いたオカルトコメディ漫画である。1991年から1999年まで連載され、本作品を原作としたテレビアニメ『GS美神』も1993年に放映された。幽霊や妖怪といった超常現象と、それらを退治する霊能力者、ゴーストスイーパーの存在が広く認知されている世界が舞台。ゴーストスイーパーの美神令子と、助手の横島忠夫、幽霊のおキヌを中心とした物語が描かれる。

因縁の敵、アシュタロスが動き出した。アシュタロスは、冥界と人間界の行き来を遮断、さらに妙神山などの霊的拠点をすべて破壊した。冥界との繋がりを絶たれた人類は、神族や友好的な魔族の助けを借りることができなくなってしまう。
一方、エネルギー結晶を奪い返そうと、アシュタロスの手下たちが美神に迫る。美神は敵の目を欺き追跡から逃れるが、横島が連れ去られてしまう。しかし、それを好機と横島は敵陣にとどまり、スパイとして情報収集を行うことに。敵陣で女幹部たちにうまく取り入り、信頼を得ていく横島。特に幹部の一人であるルシオラは、横島に恋愛感情を抱いていた。しかし、メフィストと同じ裏切りが出来ないよう、ルシオラには人間と親密になると消滅してしまう装置がつけられていた。それを承知で、一夜だけでも横島と結ばれようとするルシオラ。彼女の想いを知った横島は「アシュタロスは俺が倒す!」と約束するのだった。
そして、敵陣から戻ってきた横島は、ルシオラとの約束を果たすため驚異的な成長を遂げる。成長期を迎えた横島を切り札に、美神たちは対アシュタロス戦に向け特訓するのだった。
一方、アシュタロスは核ミサイルを手に入れ人類を脅迫、美神を差し出すよう要求する。美神は敵の本拠地、南極にあるバベルの塔へ赴き、新たに編み出した横島との合体技で、最強のオカルトパワーをアシュタロスにぶつける。さらに、奪い返した無数の核ミサイルを撃ち込み、アシュタロスは消滅したと思われた。
だが、アシュタロスは生きていた。人間の姿を借りて美神に近づき、彼女が気を許したその時、魂を引き裂きエネルギー結晶を奪ったのだ。アシュタロスは結晶を使い、宇宙を意のままに改変できる宇宙処理装置(コスモ・プロセッサ)を起動。GSたちに倒された悪霊や魔族たちを次々に復活させ、地上を大混乱に陥れた。自身に逆らう神をも、消去しようとするアシュタロス。それを阻止したのは、死んだはずの美神だった。強い意志の力で魂の原型を保ち、コスモ・プロセッサを利用して復活した美神。宇宙を無理やり改変したことで起こった反作用や、横島、ルシオラたちの活躍もあり、美神は再びアシュタロスから結晶を奪取した。
しかし、このときルシオラは、戦闘中に彼女をかばった横島を救うため、大量の霊体を分け与え消滅していた。結晶を破壊すれば、アシュタロスの野望を阻止できるが、ルシオラを復活させることはできなくなる。苦渋の決断を迫られた横島は「アシュタロスを倒す」というルシオラとの約束を守り、自らの手で結晶を破壊したのだった。
結晶を失ったアシュタロスは、知性を捨て圧倒的パワーのみの怪獣に成り下がる。最後は美神と横島の合体技で、ついにアシュタロスは倒されたのだった。

劇場版『GS美神 極楽大作戦!!』

悪霊や妖怪の力が増し、唐巣神父は不吉な前兆だと思案する。そんな折、時空の裂け目から歴史上の人物、明智光秀が現れる。光秀は美神たちに史上最強の吸血鬼ノスフェラトゥの復活阻止を依頼する。ノスフェラトゥの正体は、戦国時代に死んだはずの織田信長だった。美神は「精霊石の槍」を報酬とすることを条件に、光秀の依頼を承諾、ノスフェラトゥに立ち向かう。

『GS美神 極楽大作戦!!』の登場人物・キャラクター

美神除霊事務所

美神 令子(みかみ れいこ)

CV:鶴ひろみ
本作の主人公。20歳にして超一流のGSで、美神令子除霊事務所の所長。抜群のスタイルと美貌をもち、ボディコンがトレードマーク。プライドが非常に高く、ひねくれ者で、信条は「現世利益最優先」。お金にがめつく、仕事で荒稼ぎする一方、横島たちを違法な低賃金で雇っている。また、脱税の常習犯。
作中でも「クソ女」と評されるなど、ただの性悪女に見えるが、内心は繊細で寂しがり屋な一面も。複雑な家庭で育ったため愛情に飢えており、包容力のある年上の男性に弱い。
横島のことは当初、下僕のように扱っていたが、横島の成長や前世の記憶が蘇ったことを経て気にかけるように。横島が他の女性と親密になると、あからさまに嫉妬の態度を示している。

メフィスト・フェレス

美神の前世で、アシュタロスに作られた下級魔族。高島に近づき魂を奪おうとするが、高島と行動を共にするうち、逆に惚れこんでしまう。その後、アシュタロスを裏切り、エネルギー結晶を奪った。高島の2つ目の願いで人間になり、西郷の妹として生きた。
横島への気持ちを素直に認められない美神と対照的に、高島に対し一途な愛を向ける。

美神 令子(未来)

10年後の横島と結婚している美神本人。10年前(現在)の除霊中に妖蜘蛛から受けた遅効性の毒で床に伏している。横島と結婚したためか、現在の高飛車な性格はなりを潜め、落ち着いた雰囲気の女性になっている。

横島 忠夫(よこしま ただお)

CV:堀川りょう
17歳の高校生。アルバイトを募集していた美神の色香に迷い、時給250円という超薄給で助手になる。頭に巻いたバンダナがトレードマーク。女と見れば、神や人外でもかまわずアタックする煩悩の塊。「自分ほど信じられんものがこの世にあるかーっ!」のセリフからもわかるように、劣等感が強くイケメンやモテる男に敵意を抱いている。しかし、性根は優しく情にほだされることも多い。本人は気づいていないが、付き合いが長く横島の内面をよく知る女性には好意を寄せられている。また、妖怪の類には性別関係なく好かれやすい。
GSとしての潜在能力が高く、後半では美神をも凌ぐ実力を発揮し主人公並みの扱いを受けている。ただし、力の源が煩悩なので、シリアスになると弱くなってしまう。
良くも悪くも美神の最大の理解者で「あんたのそばにずっといられるバカは俺ぐらい」と自認している。前世で美神と愛し合い、赤ん坊の頃にも出会ったことがあるなど深い因縁を持つ。

高島(たかしま)

横島の前世。平安時代を生きた、優秀な陰陽師。横島と同様に女癖が悪く、時の権力者であった藤原の姫君に手を出そうとして死罪を言い渡された。契約を持ちかけてきたメフィストに牢屋から連れ出される。その後、メフィストに惚れられ親密になるが、アシュタロスによって殺されてしまう。

横島 忠夫(未来)

10年後の未来から、妻・令子を救うため時間移動してきた横島本人。美神には正体を隠し、横島の親戚の「タダスケ」と名乗る。現在から比べるとかなり腕前を上げており、時間移動も14個の文珠を使って自力で行っている。結婚までは相当な苦労があったようで、現在の横島から「いつか元が取れるんだな」と聞かれた際には「赤字な気がする」と答えている。

おキヌ

hainekenx5
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