ビヨンド＝ネテロ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

パリストン＝ヒル

CV：高橋広樹
生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：不明

ハンター協会の前会長・アイザック＝ネテロが選抜した精鋭集団「十二支ん」の元「子（ねずみ）」兼副会長。第13代会長総選挙で勝ち取った会長の座を「戌（いぬ）」のチードルに譲り、「十二支ん」を脱退。ビヨンド率いる暗黒大陸探検隊のNo.2に就任する。世界的な偉業を達成した最強のハンターに送られる「三ツ星（トリプル）ハンター」の称号を持つ。後に探検隊に加入した、パリストンを危険視する「二ツ星（ダブル）ハンター」のジン＝フリークスの画策により、No.2の座を譲ることになった。一見すると気さくな好青年に見えるが、その本性は巧みな話術で人を操る策略家である。第13代会長総選挙の際には、常に笑顔のポーカーフェイスと思考を読ませない大胆な言動で、周囲を混乱させた。他人から憎まれると幸福を感じ、愛しいものは傷つけるといった歪んだ愛情を持つ。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者。念系統は不明で、必殺技は明かされていない。本人曰く、戦闘能力は低いという。普段は茶色のボーダーとチェックのスーツを着ており、髪はブロンドである。

チードル＝ヨークシャー

CV：大谷育江
生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：不明

ハンター協会の前会長・アイザック＝ネテロが選抜した精鋭集団「十二支ん」のメンバーであり、現ハンター協会長。世界的な偉業を達成した最強のハンターに送られる「三ツ星（トリプル）ハンター」の称号を持つ難病ハンターであり法律学者。人類未開拓のタブー地域「暗黒大陸」に向けて出航した「ブラックホエール（B・W）号」内でハンター協会の医療チームとして活動している。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者。念系統は不明で、作中での戦闘描写はないが、第13代会長総選挙では元「十二支ん」メンバーのパリストンと会長の座を狙って巧みな心理戦を繰り広げた。冷静なモラリストで、台詞の中に「→」といった矢印を交えた論理的な話し方をする。一方で、激昂したり精神的に余裕が無い時には感情的になりやすく、素の性格が出る。「十二支ん」として与えられた「戌」のコードネームに見合う様に、犬の様な耳や鼻を装着し、フレームの大きな眼鏡を常にかけている。近代5大陸「V5」から暗黒大陸におけるビヨンドの監視を任され、「十二支ん」とハンター協会総出で、この任務を全うする覚悟を持っている。

ビヨンド＝ネテロの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「待つさ いくらでもな」

カキン帝国の暗黒大陸の利益独占を防ぐため、「V5」はハンター協会にビヨンドを捕らえる様に指令を出した。そして「十二支ん」には、ネテロの遺言であるビヨンドより先に暗黒大陸を攻略するというミッションが与えられた。「十二支ん」は、ビヨンドの処遇とミッションの遂行について会議を開いていた。一方、暗黒大陸で得た資源をカキン帝国から分けてもらう事が「V5」の思惑だと知っていたビヨンドは、自らハンター協会に出頭し、監禁室で拘束された。そして「十二支ん」に一緒に暗黒大陸を目指すことになると伝えたビヨンドは、「V5」から「十二支ん」の監視付きという条件の下、渡航を正式に認められることになった。

チードルは「十二支ん」の「午（うま）」・サッチョウ＝コバヤカワにビヨンドの監視を任せ、長い拘束を覚悟するようにビヨンドに忠告した。それに対しビヨンドは、腹の中で「待つさ いくらでもな」と決意を固めた。ビヨンドは、約50年前の暗黒大陸探検時にネテロの忠告を無視し、未踏のルートを探検した。それにより人間界に「5大厄災」を持ち込んだ。そしてネテロに「ワシが死ぬ迄は許可せぬ」と枷を与えられる。それからというもの、ビヨンドは約50年の間、暗黒大陸進出を待ちわびていた。その期間に比べたら、チードルの言う「長い拘束」など大したことはない、というビヨンドの忍耐力と心意気が示されたシーンだ。

ミザイストムからの提案

ビヨンドがハンター協会に出頭したことで、「V5」は「十二支ん」に暗黒大陸までビヨンドの監視をするよう指令を出した。自身が拘束されることと引き換えに、ハンター協会を暗黒大陸へ進出させる事に成功したビヨンド。しかし彼には暗黒大陸での行動制限、「十二支ん」への絶対服従など、厳しい条件が「V5」より与えられた。元「十二支ん」の「子（ねずみ）」・パリストンは、ビヨンドを奪還する為、ハンター試験に刺客を送り込んだ。しかし新たに「十二支ん」に加入した、クルタ族の生き残り・クラピカの嘘を見破る能力によって、その大半は振り落とされた。

監禁室で食事中のビヨンドの元へ、「十二支ん」の「丑（うし）」・ミザイストムが訪れる。ミザイストムは、ホイコーロ国王がビヨンドを「B・W（ブラックホエール）号」の出港式と前夜祭に出席させるよう「V5」に直訴していると伝える。そして、「十二支ん」の中にいるスパイを教えれば、祭典（セレモニー）への出席を許可すると交渉された。それに対しビヨンドは、スパイや祭典（セレモニー）の事は一切知らないと、ミザイストムにはっきりと伝えた。これによりビヨンドは地位や名誉を得るためではなく、純粋な好奇心で暗黒大陸を目指している、稀有な存在であることが示されたシーンとなっている。

祭典（セレモニー）への参加

クラピカの嘘を見破る能力により、「十二支ん」の「申（さる）」・サイユウが監禁中のビヨンドを奪還しようとする内通者であることが分かった。現状を詳しく把握する為、ミザイストムは監禁室のビヨンドに尋問を始める。そこでビヨンドは、祭典（セレモニー）もスパイも知らないと言い張った。その様子を別室で見ていたクラピカは、嘘を見破る能力によって、ビヨンドが内通者のサイユウと繋がりのないことが分かった。続けてビヨンドは、ミザイストムにホイコーロ国王が「V5」に自分を祭典（セレモニー）に出席するよう働きかければ、それは必ず実現すると言い放った。

そして35日後の8月8日、「B・W（ブラックホエール）号」の出航前夜の祭典（セレモニー）には、ホイコーロ国王と14人の王子と共に登壇するビヨンドの姿があった。ビヨンドは、カキン帝国のホイコーロ国王の権力に「V5」、ハンター協会共に抗うことはできないという社会情勢を知っていたのである。ビヨンドの先見の明が発揮されたシーンである。

ビヨンド＝ネテロの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

ビヨンドレポートの所在

341話には、国際渡航許可庁のシュタイナーが国際環境許可庁の地下施設を見学する様子が描かれている。彼はそこで、約50年前にビヨンドが水面下で暗黒大陸に進出した際に持ち帰った「5大厄災」を目にする。「5大厄災」は「兵器 ブリオン」、「双尾の蛇 ヘルベル」、「ガス生命体 アイ」、「人飼いの獣 パプ」、「不死の病 ゾバエ病」からなり、その全てが危険度AかB＋の最高レベルの禁忌として認定されている。シュタイナーを案内する政府の役人は、彼に暗黒大陸への渡航リスクを首脳会談で発表してもらう為、ゾバエ病を患うハンターの元へ立ち寄らせた。驚くシュタイナーに政府の役人は、ゾバエ病は「ビヨンドレポート」に詳しく書かれていると話している。「ビヨンドレポート」とは、ビヨンドが約50年前に暗黒大陸に渡航した際の記録である。この描写からは、「V5」がビヨンドの暗黒大陸への渡航記録を資料として管理している事が分かる。

仲間への待遇

ビヨンドは、約50年前に「V5」主導で行われた暗黒大陸探検を失敗させた事により、ネテロから「ワシが死ぬ迄は許可せぬ」という再探検への枷を与えられた。それからネテロが死ぬまでの約50年もの間、ビヨンドは表舞台に姿を表さず、入念な渡航準備を続けてきた。各分野の専門家を「協専」のハンターとしてハンター協会内に送りこんだり、内通者や探検をサポートする傭兵を育成してきた。さらにビヨンドは、実行部隊に15億、待機要員にも2億もの大金を払うといった探検隊を支える仲間への手厚い支援も行っている。

暗黒大陸探検から見えた特異な親子関係