SAND LAND（サンドランド）のネタバレ解説・考察まとめ

飛行機

空を飛ぶ乗り物。作中には現実世界のような翼を持つ飛行機が存在せず、反応石を利用したUFO染みた姿の飛行機械が一般的である。
「空を飛ばれると水源を見付けられるかもしれない」と危惧した国王により、軍さえも含めて飛行機の開発も所有も表向きは禁止されている。

ピッチ族

グレイ型宇宙人のような外見をした異種族。非常に知力が高く、世界の砂漠化を防ぐために「水を生み出す装置」を作り出そうとしていた。
水源を牛耳ることで金儲けしていた国王たちはこれを目障りだと判断し、自分たちに反抗的だったシバ将軍もろとも葬ろうと画策。この際シバ将軍には「ピッチ族は世界を滅ぼす装置を作ろうとしている」と嘘の情報を与えていた。

現在もごくわずかな人数が生き残り、南方の水源で息を潜めながら生活している。

虫人間

対魔物用に国王軍が開発した新型の生物兵器。名の通り2足歩行する虫といった外見をしている。
ベルゼブブを圧倒するほどの力を持つが知力は低く、一度暴れ始めれば生きているものを見境なく攻撃する。

『SAND LAND』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

ベルゼブブ「なんでこんな世界になっちゃったかな～…」

物語の冒頭、荒涼とした世界を見詰めながら、ベルゼブブは「なんでこんな世界になっちゃったかな～…」との感慨を漏らす。作品世界がどのようなところなのかがビジュアル的にも一瞬で理解できる名シーンであり、『SAND LAND』を代表するイラストとしてよく用いられている。

ゲジ竜出現

未踏の水源を見付ける旅に出た矢先、ベルゼブブ一行は砂漠の巨大生物ゲジ竜に襲われる。そのビジュアル、恐怖、生物としての圧倒感、全てが鳥山明ならではの恐るべき迫力に満ちている。
いきなり始まった彼らの旅は、いきなりの大ピンチから始まり、「これからいったいどうなってしまうのか」という前途多難な予感を覚えずにはいられない。読者の多くを一瞬で引き込んだ名シーンである。

アレ将軍「…オレは…伝説と闘うのか…」

部下と共に“謎の戦車泥棒一味”を追っていたアレ将軍は、相手の正体がシバ将軍であることを知らされて、呻くように「…オレは…伝説と闘うのか…」とつぶやく。
これまでベルゼブブと一緒に旅をしてきたラオの意外な過去が明らかとなると同時に、執拗に一行を追撃する難敵アレ将軍の口からこう語らせることで、その底知れぬ実力を感じさせる演出にもなっている。

闇のパワーを解放するベルゼブブ

ついに国王たちが牛耳る水源を発見したベルゼブブ一行。しかし彼らがここを目指していることを察したゼウ将軍に先回りされており、対魔物用に開発された新外生物兵器「虫人間」と戦うこととなる。その恐るべき力にベルゼブブまでもが叩きのめされ、ラオはなんとか戦車で彼を援護しようとするも、シーフによって止められる。
「闇のパワーを吸収した悪魔がブチキレると…恐ろしいぞ～」

そう言ってシーフがほくそ笑むのと同じタイミングで、ベルゼブブは旅の最中夜の闇を利用して溜め続けた力を解放。猛然と反撃を開始し、ついには虫人間を打ち倒す。
世界的人気作品『DRAGON BALL』に代表される、鳥山明の描くダイナミックなアクションがたっぷり堪能できる本作屈指のアンションシーン。壮絶なバトルの行く末に、手に汗握ること必至の名場面だ。

『SAND LAND』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

サタンは『DRAGON BALL』に登場するダーブラに外見が似ている

ベルゼブブの父親のサタンは、物語の出番はわずかだが、ある理由から意外と知名度が高い。鳥山明の代表作である『DRAGON BALL』に登場する悪役のダーブラと、外見の雰囲気がよく似ているのだ。
両者の間に何か関係があるのか、ダーブラもこの世界出身の存在なのか、詳しいことについては何も語られていない。「スターシステム、あるいは単にデザインを流用しただけではないか」との指摘も存在する。