セブルス・スネイプ(ハリー・ポッターシリーズ)の徹底解説・考察まとめ
セブルス・スネイプとは、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズの登場人物の一人。主人公のハリー・ポッターが入学したホグワーツ魔法魔術学校の教師で、ハリーの父親、ジェームズは犬猿の仲であったため、ジェームズに生き写しのハリーに対して嫌悪感を見せる。登場時からの不気味な出で立ちやハリーを憎んでいる様子などから、当初は悪者のように考えられていた。しかし物語が進むにつれて、彼が愛に溢れた人物であることが判明していく。作者のローリングからも「影の主人公」と称されている人物である。
ハリーは次男の名前にダンブルドアとスネイプのファーストネームをつけた
ハリーは後に自身と妻ジニーとの間に生まれた(リリーの目を持つ)次男に、ダンブルドアとスネイプのファーストネームをとって「アルバス・セブルス・ポッター」と名付けている。
「おまえは、ホグワーツの二人の校長の名前をもらっている。その一人はスリザリンで、父さんが知っている人の中でも、おそらくいちばん勇気のある人だった」
次男、アルバス・セブルス・ポッターに伝えた言葉である。
『ハリー・ポッター』日本語訳版で一番の被害者
『ハリー・ポッター』シリーズの翻訳の善し悪しについては以前から語られているが、スネイプの場合は日本語訳で特に酷い被害を受けた。原書ではもっと紳士に描かれている。
日本語版の問題点として、まず大きく語られるのがキャラクターへの無意味な脚色。
翻訳者が勝手に抱いたイメージによって、読者は原書と全く違ったイメージを構成させられてしまった。
スネイプの一人称と声
英語は男であろうが女であろうが子供であろうが大人であろうが老人であろうが、一人称はどれも"I"だ。
しかし日本語版ではスネイプの一人称は「我輩」になっている。スネイプのイメージであれば「私」だろう。
さらに、スネイプの声をイメージさせる部分でも以下のようにイメージの異なる翻訳がある。
1.(1巻8章 p.101)‘Ah, yes,’he said softly,
2.(2巻5章 p.62) ‘So,’ he said softly,
3.(4巻18章 p.263) ‘Let's see,’he said, in the silkiest
本来は以下のように訳すべき文章である。
1.「ああ、さよう」彼は柔らかに言った。
2. 「なるほど」スネイプは静かに言った。
3. 「そうだな…」彼はこの上もなくもの柔らかい声で言った。
しかし日本語版の文章はこうなっている。
1.「ああ、さよう」猫撫で声だ。
2. 「なるほど」スネイプは猫撫で声を出した。
3. 「さよう」スネイプが最高の猫撫で声で言った。
スネイプの歩き方
スネイプの歩き方をイメージさせる部分でも以下のようにイメージの異なる翻訳がある。
原書の文章(p.165)
He recognized the figure's prowling walk. Snape, (後略)
本来訳すべき文章→「あの足音を忍ばせた歩き方は間違いない。スネイプだ。」
日本語訳→「あのヒョコヒョコ歩きが誰なのかハリーにはわかる。スネイプだ。」
ゴキゲンなスネイプ
原書の文章(p.195)
‘Good afternoon,’ he said smoothly.
本来訳すべき文章→「ごきげんよう、諸君」彼は抑揚なく言った。
日本語版→「やあ、こんにちは」スネイプがいやに愛想よく挨拶をした。
スネイプの唇
原書の文章(p.129)
‘Silence! ’ snarled Snape.
本来訳すべき文章→「口を閉じたまえ!」スネイプが怒鳴った。
日本語版→「だまれ!」スネイプの唇がめくれ上がった。
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目次 - Contents
- セブルス・スネイプの概要
- セブルス・スネイプのプロフィール・人物像
- セブルス・スネイプの能力
- 魔法薬の調合
- 闇の魔術
- 閉心術
- セブルス・スネイプの来歴・活躍
- 幼少期からホグワーツでの学生時代まで
- 死喰い人期
- ダンブルドアを殺害
- 最後の日(『ハリー・ポッターと死の秘宝』)
- セブルス・スネイプの関連人物・キャラクター
- リリー・エヴァンス
- ハリー・ポッター
- セブルス・スネイプの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- リリーヘの人生をかけた深い愛
- 「永遠に」
- セブルス・スネイプの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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- 『ハリー・ポッター』の人気キャラクター1位はスネイプ
- ハリーは次男の名前にダンブルドアとスネイプのファーストネームをつけた
- 『ハリー・ポッター』日本語訳版で一番の被害者
- スネイプの一人称と声
- スネイプの歩き方
- ゴキゲンなスネイプ
- スネイプの唇