猫又育史(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ
猫又育史(ねこまた やすふみ)は、古舘春一の高校バレーを題材にした漫画作品『ハイキュー‼』の登場人物で、音駒高校のバレーボール部OBであり、監督を務めている。音駒高校は東京都の古豪であり、レシーブ力に定評があるため「護りの音駒」として名高い。主人公チームの烏野高校前監督である烏飼一繋(うかい いっけい)とは古くからの付き合いで、ライバル関係にあたる。一時期、監督を引退したが復帰し、音駒高校を全国の舞台へと導く。そして、長年の夢であった烏野高校との試合、通称「ゴミ捨て場の決戦」を実現させた。
猫又育史のプロフィール・人物像
猫又育史(ねこまた やすふみ)
音駒高校 バレーボール部監督
年齢:68歳
最近の悩み:直井と酒を飲んでもすぐ潰れるのでつまらない
CV:福田 信昭
猫又育史(ねこまた やすふみ)は、東京都の古豪として知られる音駒高校バレーボール部のOBであり、監督を務めている。ややつり目なため、猫のような印象を受ける顔立ちだ。音駒はレシーブ力に特化しており、その守備力の高さから「護りの音駒」と呼ばれている。チームのコンセプトは「繋ぐ」。本作品の主人公チームである烏野高校バレーボール部の前監督である烏飼一繋とは、中学時代からのライバルだ。時を経て、互いに母校で監督をしていることを知り、何度も練習試合を重ねるうちに音駒と烏野がライバル同士になった。両者が一度監督を引退してから疎遠になってしまったが、2年後に猫又は監督に復帰した。そのことを聞きつけた烏野高校現監督の武田一鉄(たけだ いってつ)からの連絡をきっかけに、2校の交流が再開される。音駒と烏野の対戦は、高校名に「ネコ」と「カラス」が入っていることから、一部のファンの間で「ゴミ捨て場の決戦」と呼ばれている。
猫又育史のポジション・能力
基本的に、対戦相手をどう攻略するかは選手たちに任せており、要所でアドバイスを送る指導スタイルである。選手の性格やその時の状態、長所・短所をよく理解している。また、音駒だけではなく、他のチームの様子も観察しており、どうすれば成長できるかを指南する。特に烏野高校とは全国の大舞台で対戦したいという思いがあるからか、まめに観察し、上達へのヒントを与えることが多い。また、選手だけではなく、監督たちにも労いの言葉や助言をしてくれるため、多くの人に慕われている。
猫又育史の来歴・活躍
学生時代
中学時代
中学時代、猫又は白水館中学校のバレーボール部に所属する。中学2年生の時に長虫南中学校と練習試合をし、その練習試合で烏飼一繋に出会う。最初、猫又はベンチで控えており、じっと一繋たちを観察する。一繋は猫背で観察する猫又を気にしていた。その後、猫又は監督に呼ばれコートに入ると一繋のスパイクを全て先読みして華麗にレシーブする。試合終了後に猫又は、「すごく取りやすかった。君のおかげで評価があがったありがとう。」と一繋を煽り、そのやり取りを境に両者は互いをライバルとして意識し始める。2人は練習試合や地区予選で何度もやり合い、一繋が「次は負かす」と言うと、猫又が「受けて立つ」と答える。しかし中学最後の大会で、猫又は東京へ転校してしまった。一繋は「逃がすと思うなよ。」とリベンジを果たすためにバレーボールに勤しむ。
高校時代
東京に引っ越した猫又は、音駒高校に進学する。そして高校2年時の全国大会で、一繋と再会を果たす。しかし両者とも初戦で敗退し、一繋は「いつか必ずお前を負かす」と悔しそうに言い、猫又も「受けて立つ」と涙ぐむ。しかし、これを最後に両校が全国の舞台に出場することはなかった。
音駒高校バレーボール部の監督に就任
時を経て、猫又は音駒高校バレーボール部のコーチを始める。すると、一繋も烏野高校でコーチをしているという情報が入り、機会があれば練習試合を組むようになる。「今年こそは全国の舞台で」と何度も約束を誓うが、なかなか実現には至らなかった。そして2人とも監督を引退する。だが、猫又は監督を復帰し、そのことを知った武田からの電話をきっかけに、音駒は烏野と試合を組むことになった。
GW合宿
音駒高校は、ゴールデンウィークを利用して宮城県で合宿を行い、その最終日に烏野高校との練習試合を予定していた。最初の挨拶の際に、武田は猫又にしつこく電話をしたことを謝罪する。また、現在烏野でコーチを務める烏飼繋心(うかい けいしん)は烏飼一繋の孫であり、「相変わらずじじいそっくりの顔だ」と声をかけ、烏飼の孫でも容赦しないとベテランの風格を見せつける。
練習試合開始。1本目から、烏野高校のミドルブロッカー・日向翔陽(ひなた しょうよう)とセッター・影山飛雄(かげやま とびお)の変人速攻が決まる。変人速攻とは、常人の域を超えるスピードで繰り出される速攻のこと。また、日向はスピードを重視する代わりに目を閉じてスパイクするので、影山は日向の手元に合わせてトスをするという常人離れした攻撃なのだ。猫又は変人速攻のスピードと影山のテクニックに驚きを隠せない。他にも、リベロ・西谷夕(にしのや ゆう)のレシーブ力やエース・東峰旭(あずまね あさひ)のスパイクの威力を見て、いい選手が揃っていると感嘆する。猫又は一旦タイムアウトを取り、音駒の選手に向けて、影山のことを比類のない天才だと事実を述べる。だが、「天才が一人混じったところで、それだけでは勝てない」と、勝利の可能性を提示する。そして、音駒高校セッター・弧爪研磨(こづめ けんま)が、攻撃の軸である日向の行動範囲を狭める作戦を提案する。猫又はその作戦を受容し、影山と日向を「鬼と金棒」と例え、鬼から金棒を奪おうと言う。タイムアウト明け、音駒高校のミドルブロッカー・犬岡走(いぬおか そう)や弧爪が中心となって活躍し、音駒は逆転する。猫又は、「超人みたいなエースが居なくても、地道に、丁寧に、1点1点積み重ねて行けば」と呟き、その言葉の続きを引き取るように、犬岡がブロックを決め、25対22で音駒が1セット目を先取する。
2セット目開始。1セット目の後半に形成された音駒優勢の流れで試合が進む。特に、犬岡は変人速攻のスピードに慣れ始め、日向の動きを止めている。犬岡に何度もブロックされ、烏野の間で重い空気が流れる。猫又は、スパイクが気持ちよく打てない日向の心が折れていくだろうと予想するが、日向は挫折するどころか少し微笑えみ、犬岡を躱す方法を必死に探している。そして今まで、トスを見ずにスパイクを打っていた日向が、トスや相手のブロックを確認しながらスパイクを打ち始める。トスを見て打つことに慣れていない日向のミスが積み重なり、音駒が5点リードする。思うようにスパイクが決まらず日向はもどかしい様子だが、もしこれが実現したらその時は「鬼と鬼だな」と猫又は少し恐れを感じる。犬岡を筆頭に音駒メンバーは安定した活躍を見せ、烏野を追い込んでいく。既にタイムアウトを2回使っている繋心が焦る様子を見て、猫又はニヒルな笑みを浮かべる。烏野が勢いを取り戻し、音駒のリズムが崩れると、猫又はすかさずタイムアウトを取る。そして、選手たちが焦ってはいないことを確認すると、「焦ってないならいい。しっかり繋ぎなさい。」と声をかける。そしてその言葉通り、音駒はレシーブで粘り続ける。「不格好でも攻撃のカタチにできなくても、ボールを繋いでいる限りは負けない。強いスパイクを打てる方が勝つんじゃない。ボールを落とした方が負けるんだ。これが“繋ぐ”ということだ」と猫又が語ると、音駒はレシーブで得点し、25対23で2セット目も音駒が勝利する。日向はもう1回試合をしたいと主張し、猫又は「もう1回」ができるのが練習試合だと承諾する。その後何回も試合を行い、音駒メンバー達が東京へ戻る時間が迫る。猫又は、まだ試合をやり足りない日向に対し、「ゴミ捨て場の決戦」という最高の勝負をやろうと言う。練習試合後、猫又は烏野メンバーに攻撃のスピードを威力が予想以上だった褒め、あとはいかに攻撃へと繋げるかが大事だと的確なアドバイスを送る。更に、バレーボール部の監督に就任して間もない武田に対し、「熱意には熱意が返ってくる。あんたが不格好でも生徒はちゃんとついてくる。頑張って」と応援メッセージを送る。
梟谷学園グループによる合同練習試合
東京には梟谷(ふくろうだに)学園グループと呼ばれる、関東の数校のバレーボール部で形成されるバレーボールグループがある、音駒高校は梟谷学園グループに所属しており、他にも、主催となる東京都の梟谷学園、神奈川県の生川(うぶかわ)、埼玉県の森然(しんぜん)高校が在籍しており、どこもレベルの高いチームだ。グループ同士で合同練習試合を盛んに行うこともあり、猫又は恒例の練習試合に烏野を招待する。
練習試合当日、久々に烏野のプレーを見た猫又は全体的に安定感が出たという感想を抱く。しかし、強さを手に入れる為に求めるのは安定か、それとも進化か。護りに入って進化はあるのか、と烏飼の心の中を見抜く。練習試合中、目の前のボールに夢中になりすぎた結果、東峰に上がったトスを日向が奪おうとする。2人は衝突したが、幸い怪我には繋がらなかった。しかし、このプレーから、日向が進化しようとしているのではないかと猫又は期待を寄せる。
梟谷学園グループによる夏休み合宿
烏野を含めた梟谷学園グループによる、夏休みを利用した1週間の長期合宿が行われる。烏野はより強くなるために、同時に複数のスパイカーが攻撃体制に入るシンクロ攻撃や、レシーブ専門の西谷がトスに挑戦するなど、果敢に新しい攻撃で挑むがなかなか成功しない。猫又は小気味よいほど嚙み合っていないと面白がる。音駒高校コーチの直井学(なおい まなぶ)は烏野の調子が悪いのかと心配しているが、猫又はその逆で恐ろしいスピードで進化している途中だと捉え、烏野メンバーの成長過程を興味深そうに観察していた。そして、1週間の合宿をやり切った選手たちに、監督たちはご褒美としてバーベキューの場を用意する。バーベキュー中、武田が合宿に招待してくれたことへの感謝を伝えると、「後悔の残らない試合など知らない。少なくとも俺は。それでも、後悔の無い試合をしてほしいと思うし、そうであるよう力を尽くすしか無いのだろうな。」と自身の指導に対する信念を語る。この言葉から、猫又が選手を第一に考える指導者であることがわかる。
東京都代表決定戦
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目次 - Contents
- 猫又育史のプロフィール・人物像
- 猫又育史のポジション・能力
- 猫又育史の来歴・活躍
- 学生時代
- 中学時代
- 高校時代
- 音駒高校バレーボール部の監督に就任
- GW合宿
- 梟谷学園グループによる合同練習試合
- 梟谷学園グループによる夏休み合宿
- 東京都代表決定戦
- 梟谷戦
- 戸美戦
- 春の高校バレー
- 早流川戦
- 烏野戦
- 猫又育史の関連人物・キャラクター
- 弧爪研磨(こづめ けんま)
- 黒尾鉄郎(くろお てつろう)
- 直井学(なおい まなぶ)
- 烏飼一繋(うかい いっけい)
- 烏飼繋心(うかい けいしん)
- 武田一鉄(たけだ いってつ)
- 鹿尾有敬(ししお ありたか)
- 猫又育史の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「不格好でも攻撃のカタチにできなくても、ボールを繋いでいる限りは負けない。強いスパイクを打てる方が勝つんじゃない。ボールを落とした方が負けるんだ。これが“繋ぐ”ということだ」
- 「熱意には熱意が返ってくる。あんたが不格好でも生徒はちゃんとついてくる。頑張って」
- 「考えて、やってみて、失敗するはアリだよ」
- 「じゃあネットを下げればいい。最初こそまずは『できるヨロコビ』じゃないかい」
- 「具体的な反省は後でするとして、ナイスゲーム。ありがとう」
- 猫又育史の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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