7〜モールモースの騎兵隊〜(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『7〜モールモースの騎兵隊〜』とはナムコから発売されたPlayStation2用RPGゲームである。
ローテーションバトルシステムという戦闘システムで戦い、独特な世界観が魅力的な作品である。
アルメセラ王国の騎士見習いである主人公は軍の演習の為に訪れた「モールモース」という辺境の村で不思議な事件に巻き込まれてしまう。
主人公は事件をきっかけに知り合った戦士の少年バルと神官の少女フィルと共に凶悪な魔物から世界を救う旅に出るのであった。

魔法の石探し再開

キシュの神殿の奥へ向かおうとする騎兵隊の前に漆黒の鎧を着た魔騎士が現れる

オトラ山と思われる山の麓までやって来ると、そこには大きな石の壁がずっと続いており、山に入ることができなかった。騎兵隊が途方にくれていると、近くで灯りが灯り始めるのを確認する。灯りのある方へ行ってみると、そこには人が暮らす小さな村があった。騎兵隊が村に入ると、突然村の住人と思われる女性達に止められる。フィルがオトラ山へ行きたい旨を説明すると、女性達はオトラ山は我らの聖地であり、よそ者は入れられないと答えて去っていった。
村の奥にはオトラ山へと通じているであろう門が見えたが、何やら揉め事が起きている様で人だかりができていて通れそうにはなかった。主人公達は揉め事が気になって様子を見に行くと、オトラ山からやって来た女性がこの村の長カムジと言い争いをしていた。女性は慌てて助けを求めている様だったが、カムジは女性達の長の印がなければ動くことはできないとその願いを拒んでいた。
カムジが去った後、主人公達は残された女性に話を聞く。彼女はオトラ山にある「キシャの神殿」からやって来た巫女で名前は「シャリラ」だと名乗った。シャリラは住んでいたキシャの神殿が魔物の群れに襲われ、命からがら脱出してクガイの隠れ里まで助けを求めにやって来た。しかし、クガイの隠れ里とキシャの神殿は協力関係ではあるが、互いに長の印がなければ助けに行けないという規則があり、それを持たないシャリラの頼みをカムジは聞けないのだった。
この話を聞いたフィルはシャリラに協力すれば山に入りたいという自分達の願いも叶うし、仲間を助けたいと言うシャリラの願いも叶えられるのではないかと言い、シャリラに協力を申し出る。本来部外者を山に入れることは禁じられているが、サムライ達の力を借りることができないのなら仕方がないとシャリラはフィルの申し出を受けることにした。しかし、オトラ山へと通じる門は固く閉ざされ、見張りがいてシャリラ以外通れない。門以外に山へ入れる場所はないかと主人公達が村の中を探すと、以前崩落してしまった壁があるのを発見する。補修が済むまで見張りのサムライがいてそれ以上は近付けなかったが、そこから山へ入れないかと主人公達は考える。すると、村の子供達が見張りが交代する時にタイミング良く通れば山に入れると教えてくれた。
見張りのサムライが交代の為に持ち場を離れた瞬間、騎兵隊はシャリラを連れて崩落した壁の穴からオトラ山へ入る。しかし、体の大きかったバルは体がつっかえてしまい、抜けるのに手こずってしまう。異変に気付いた村の住人が壁の穴から部外者が山へ侵入したと仲間を呼び、人が集まって来る。バルは体に力を入れてなんとか穴から抜けることができたが、サムライやニンジャが後ろから追いかけてくるのを目撃して一目散に走って逃げた。
シャリラの案内でキシュの神殿に辿り着いた頃、カムジ達も騎兵隊に追いついた。規則を破ったことに怒り、カムジはシャリラやバルを斬ろうとすると、神殿の方からかすかな音が聞こえた。神殿の扉を開けてバルが中を覗き込むと、中から呪文が聞こえバルは石の様に固まって動かなくなってしまった。驚いたフィルが大声でバルの安否を確認していると、扉の奥からキシュの神殿の長インジャリが姿を現した。オトラ山に住む祈祷師と巫女は魔物の大群から身を守る為にキシュの神殿に身を潜めていた。そこへバルが扉を開けて中を覗き込んだ為に魔物と勘違いして石化の術をかけてしまったのだった。
インジャリはバルの石化を解いて謝罪すると、主人公達に何者か尋ねた。主人公は我々はモールモースの騎兵隊でオトラ山にあるという伝説の勇者の墓を探しているのだと説明する。インジャリは見たことはないが陵墓が神殿の奥にあると答えた。主人公達はその陵墓に魔物を一掃できる魔法の石がある可能性があって、魔物もその石を狙っているのだと話すと、インジャリは魔物が群れで襲ってきたのはそれが原因だと理解した。騎兵隊とインジャリの話を聞いていたカムジはシャリラの呼びかけに応じたのではなく、規則を破って入山した騎兵隊を追ってここまで来ただけであると正直に話す。規則に囚われてすぐに救援に向かえなかったことを謝罪するカムジに、主人公達とインジャリは結果として救われたのだから気にしないと答えた。
インジャリの話では、魔物は陵墓があるという神殿の奥の森へ入っていったと言うので、騎兵隊も追いかけることにする。カムジとインジャリは迷惑をかけたお詫びにと自分達の同胞を騎兵隊の隊列に加えてくれと申し出たので、主人公達はありがたくその申し出を受けてサムライ、ニンジャ、祈祷師、巫女の仲間を得ることができた。早速、神殿の奥へと続く道を進もうとすると、道の奥から黒い甲冑に身を包んだ男性が現れた。「魔騎士」と名乗ったこの男性は、騎兵隊にこの先へ進むなら準備を怠るなと忠告し、そのまま去っていった。

陵墓では伝説の勇者の名前と彼らのその後が書かれた古文書が見つかる

魔物を倒しながら神殿の奥の森を抜けと、そこにはインジャリ言葉通り陵墓があった。伝説の勇者の内、4人が葬られていると書かれた石碑には何かをはめ込む様な窪みがあった為、フィルが教会の石を置いてみると陵墓の扉が開き、中に入れる様になった。中には中央に祭壇とそれを取り囲むように4つの墓が建てられていた。中央の祭壇にある小箱を開けてみると、中に古代の文字が書かれた紙があった。そこには火、風、土、水の四大元素について書かれており、墓を守る番人を全て破った者にこの場所に収められている宝を授けるとも書かれていた。
墓を守る番人はそれぞれ属性を持っており、騎兵隊はその弱点を突きながら4つ全ての番人を倒すことに成功した。すると中央の祭壇が開けることができ、中に石と古文書が安置されていた。フィルが教会の石を取り出すと、祭壇の石が共鳴して光り出した。ここに収められていた宝は間違いなく魔法の石の1つだった。
フィルが古文書の一部を解読すると、そこには7人の勇者の内シロン、ミディア、パリアモン、クルクリムの4人が亡くなり、残ったアルファス、シミュエラ、キュリクの3人が亡くなった4人をこの場所に葬ったということが書かれていた。生き残った3人の内、アルファスという人物がアルメセラ王国を興し、シミュエラという人物はカルデロン教会を興した。そして最後の1人キュリクは姿を消してしまったとも書かれていた。
自分達に馴染みの場所が実は勇者が作ったものだったと知ったバルは興奮して喜び、国王は勇者の末裔かもしれないと言い出した。バルの一言にフィルはその可能性は大いにあると考え、ヴィムの都に戻って調べてみることにした。騎兵隊は陵墓を出てキシュの神殿に戻ると、インジャリに陵墓で目的の魔法の石を見つけたことを話す。
インジャリは魔物を一掃する為に魔法の石を騎兵隊に預けることと目的達成の為に仲間を同行させてやってほしいと頼み、騎兵隊への協力を約束してくれた。オトラ山を下りてクガイの隠れ里まで戻ると、カムジにも目的達成と魔法の石のついて報告する。カムジは騎兵隊の目的を知ると、インジャリ同様、世界を救う為の旅に自分達の仲間をそのまま同行させてほしいと頼み、騎兵隊への協力を約束した。

メルレーンは魔騎士を追っていることが判明する

ヴィムの都に戻ると大臣のマルダンにオトラ山での出来事を報告し、国王が勇者の末裔の可能性があるので直接話を聞くことはできないかと相談をする。マルダンは国王に謁見できる様に取り計らってくれ、主人公達を連れて謁見の間まで同行する。主人公達はアルメセラ王国の国王アルモルデン二世に会い、魔法の石のことを説明し、この国を築いたとされているアルファスが伝説の勇者の1人であることを報告する。アルファスはアルメセラ王国建国車で国王の祖先であると国王は答えた。伝説の勇者の末裔だと知った国王だが、魔法の石については何も知らず、それらしい言い伝えも特に聞いたことはなかった。王国の歴史については騎士団が管理していると言うので、騎士団の本部に行って調べてみてほしいと国王に頼まれ、許可状をもらって謁見の間を後にした。
マルダンと共に騎士団本部へ向かうと見張りの騎士に止められる。見張りの騎士は騎兵隊の隊長を務めている主人公が一度騎士を辞めた人物なので、よほどの事情がなければ辞めた者を通す訳にはいかないと言うと、主人公は国王から預かった許可状を見せた。大臣と一緒にいて国王の許可状も持っている主人公を通さない訳にもいかず、見張りの騎士は渋々主人公の入場を許可したのだった。主人公達が騎士団本部へと続く道の前にいると、その横を白銀の甲冑を着た女性が通り過ぎていった。その女性は主人公達がしじまの森の入口で出会ったメルレーンだった。
メルレーンは騎士団本部の手前にある武具の製造を行っていた工房に入っていく。マルダンはメルレーンはあの工房にいた学者の養女だったと主人公達に告げる。昔、あの工房である事件が起きて、それ以来工房は閉鎖されてるのだが、メルレーンは何か目的がある様で工房に出入りしている様であった。マルダンが騎士団本部の入口まで案内しようとするが、バルはメルレーンが気になって少し様子を見るだけと言って工房の中に勝手に入っていってしまう。主人公とフィルはマルダンに断って、バルを連れ戻す為に工房の中へ入っていく。工房の中でメルレーンに会うと、オトラ山で出会った魔騎士について教えられる。魔騎士の名前は「ウルザーク」と言い、メルレーンの育ての親の仇だった。メルレーンはウルザークを追う為に対抗できる武具を作っており、しじまの森で出会ったのもその材料を探す為だったらしい。
一通り話終えると、主人公達はマルダンを待たせていることを思い出し、メルレーンに挨拶をして工房を出ていった。マルダンと合流して騎士団本部に入り、騎士団長ダルガールに会って騎士団で管理している王国の歴史書を見せてほしいと頼んだ。しかし、大臣であるマルダンが頭を下げてもダルガールは王国の宝でもある歴史書を魔法の石などという得体の知れない物の記述があるかどうか確認する為だけに見せることはできないと断固拒否してしまう。ここで言い合っていても埒が明かないと感じたマルダンは別の方法を考えるべく主人公達を連れて騎士団本部を出る。王国の歴史書を読むことが叶わなかったので、今はオトラ山で見つけた古文書を読み解く為教会の書庫に戻ってアルウェラに会うことを優先することした。

ジャリガートの洞窟で魔騎士ウルザークと再会する主人公達

マルダンに騎士団本部から教会までの近道があると教えられ、主人公達は街の裏手にある小道を通って教会の前まで戻る。そして、陵墓で見つけた古文書の続きを読んでもらおうと教会の書庫にいるアルウェラの下へ向かう。アルウェラにオトラ山での出来事からここに至るまでの経緯を全て話し、陵墓で見つけた古文書を手渡した。そして、キュリクという人物だけが消息を絶ったことをフィルが話すと、アルウェラはキュリクの名前に心当たりがある様で声を上げて驚いた。
アルウェラがまだ教会の神官見習いにもなっていない頃、ヴィムの都に勇者の末裔を名乗る風変わりな人物が現れ、世界に危機が迫っていると人々に警告して回っていたと言う。しかし、当時はまだ魔物の数が少なかった為、アルウェラを含めて信じる人はいなかった。それから数年が経って、取り壊した教会から古文書と石が見つかったことで、その人物の警告を思い出して何か関係があるのではないかとアルウェラは考え古文書の研究を始めたのだった。その人物の名前が「ジャリガート・キュリク」であったことをアルウェラは今思い出したのだ。
ジャリガートはヴィムの都から遠く離れた「エルデクエデリの森」に住んでいるらしいとアルウェラが言うので主人公達は早速行ってみることにした。エルデクエデリの森には1軒の家があった。人が住んでいる様な形跡はあったが、中には誰もいなかった。部屋の中を見渡すと裏口があり、そこから外に出ると、森の奥へと続く道があったが、考えも無しに森に入るのは得策ではないと考え引き返そうとする。すると、そこへ「ディルワース」と名乗る謎の老人が現れた。
ディルワースはジャリガートの知り合いの様で、主人公達同様、彼を訪ねてここまで来たが家にいないところを見ると留守の様だと説明した。なんとかしてジャリガートに会えないかと質問する主人公達にディルワースは、家の裏口から森の奥へと続く細道の先に洞窟があって、ジャリガートはよくその洞窟にいることを教えてくれる。しかし、もうすぐ日も暮れて魔物が活発に動き回る時間となるから行かない方が良いと注意した。ジャリガートにすぐにでも会って話を聞きたい主人公達はディルワースの注意を聞きながらも、今から洞窟に行くことを決意する。
ジャリガートがいると言う洞窟の入口までやって来ると、洞窟の中から魔騎士ウルザークが現れた。驚く主人公達にウルザークは洞窟の中にいる魔物の情報を教え、この先へ進むなら心して進めと忠告だけして去っていった。

ジャリガートの持つ石は間違いなく魔法の石の1つだった

メルレーンの仇だと思われるウルザークが何故こんな所にいて、自分達に魔物の情報を教えてくれるのか主人公達は不思議に思ったが、今はジャリガートに会うことを優先すべきと考え洞窟の中へ入っていった。魔物を倒しながら洞窟の中を進むと、奥には大きな石像があるだけで、それ以上は何もなかった。石像を調べてみると、ここに何をしにきたのかと突然石像が喋り出した。主人公達は驚きながらも、魔法の石について尋ねる為にジャリガートを探していると答えると、石像は魔法の石を知っている様で、魔法の石を持つに相応しい人物かどうか判断するので質問に答えろと言ってきた。
石像の質問は、1人では成し得ないことを成すにはどうしたら良いか等の主人公達の本質を見抜くようなものだった。全ての質問に答えると、石像の影からディルワースが現れる。主人公達が驚いていると、ディルワースの正体が実は探していたジャリガート本人であると明かされた為、さらに驚いた。1000年前に世界を救った勇者の内、生き残った3人は魔法の石を巡って争いを起こしてしまったという過去があり、その過ちを繰り返さない為にも、魔法の石を欲する主人公達が魔法の石を託せる人物であるか否かを確かめようとジャリガートは一芝居打ったのだった。
ジャリガートは過ちを犯さぬよう忠告しながら自身の持つ魔法の石を差し出す。フィルが教会の石をかざすとジャリガートの持つ石も共鳴して光り出したので、本物の魔法の石と証明され、主人公達は石を受け取った。フィルは残り1つの魔法の石の在処を知らないかとジャリガートに尋ねるが、ジャリガートも知らなかった。揃っていないのはアルファスが持っていたという石だったので、王都であるヴィムの都にありそうだと目星をつけた。玉座の下に隠し部屋があるといった様な噂話がいろいろあるので、案外そういった噂の中に本当に魔法の石があるかもしれないとジャリガートは話す。

最後の魔法の石と封印の儀式

騎士団長の座る椅子の下に最後の魔法の石が隠されていた

ジャリガートと別れ、ヴィムの都に戻った騎兵隊は、玉座を調べられないか国王に頼む為城へ向かう。事情を説明して、国王に玉座を調べる許可をもらい調べてみるが、隠し部屋どころか、仕掛け一つ見つからなかった。どうやら玉座に何かあるという話は本当にただの噂話であった。国王は玉座から手がかりも何も出てこなかったことに腹を立て、主人公達に下がる様指示した。城の中庭で次はどこを探そうか考えていると、マルダンが城にまつわる詳しい話を聞きたいのなら、宮仕えを引退した者達が集う「憩いの間」という場所に行ってみてはどうかと提案する。街に流れている噂より、実際に城で働いていた人の話が聞けるのなら魔法の石に関する情報も何か手に入るかもしれないと考えた主人公達は早速正門広場の近くにある憩いの間へと向かった。
憩いの間へ行くと、そこは宮仕えを引退した老人達がゆっくり余生を過ごす場所であった。そこの老人達から城にまつわる様々な話を聞いて回ると、今の城は3代前に新しく建てられた城で、昔の城は今の騎士団本部になっていると判明した。ダルガールが座る団長席が昔の玉座だと考えた主人公達は騎士団本部へ向かいダルガールに事情を説明して団長席を調べさせてもらう。椅子を押して動かしてみると、下に地下室が広がっているのを発見する。主人公達が階段を降りて地下に下りていくと、そこにはアルファスが魔法の石を持つのに相応しい者が現れるまでここに封印するという内容が書かれた石碑と魔法の石があった。フィルが本物の魔法の石か確かめると、石は共鳴し合って光り出した。本物の石だと判明し、7つの石全てを集めることに成功した主人公達はそれを持って国王のいる謁見の間に戻る。
国王はまだ怒っていたが、魔法の石が7つ全て揃ったと報告すると機嫌を直して、主人公達を褒め称えた。国王は魔法の石研究の第一人者アルウェラを城に招き、魔物を一掃する儀式について尋ねる。主人公達が墓標で見つけた古文書に儀式について書かれている記述があり、今解読している最中なのだとアルウェラが説明すると、大急ぎで解読する様国王は頼んだ。マルダンが魔物を一掃するという歴史に残る世界救済の儀式になるだろうから盛大にやってはどうかと国王に提案すると、気分を良くした国王はこの謁見の間で儀式を行おうと決定した。

7つ全ての魔法の石を揃えて封印の儀式を行った主人公達は人々から賞賛される

数日後、準備が整うといよいよ魔物を一掃する為の儀式が始まった。騎兵隊も魔法の石集めの功労者として儀式に参列し、主人公は騎兵隊の隊長としてアルウェラから7つの魔法の石を受け取り、それをマルダンに手渡した。
マルダンが儀式の為に用意された台座に魔法の石を7つ全て置き、呪文を唱えると、魔法の石は浮かび上がって部屋中に眩い光が満ち溢れた。魔物を一掃し、平和を取り戻したアルメセラ王国。こうしてモールモースという小さな辺境の村から始まった魔法の石を巡る冒険は幕を閉じる。

魔物達の復活と結末

魔法の石はウルザークによって全て砕かれてしまう

世界が平和になり騎兵隊の冒険も終わったと思った矢先、宙に浮いて光を放っていた7つの魔法の石は突然光を失い、床に落ちてしまう。何事かと慌てる国王や騎兵隊。しかし、マルダンは全て予定通りだと言うと魔物に姿を変え、自ら「ナグゾスサール」と名乗った。魔法の石は魔物を封印する力だけでなく、封印を解く力も持っていた為、魔物復活の為にずっと魔法の石を探していたのだとナグゾスサールは説明する。そして、魔物封印の目的の為に動いていた騎兵隊に協力するふりをして魔法の石を集めさせたのだった。
その場にいる全員が驚いて動くことさえできないでいると、そこへ魔騎士ウルザークが入り込んでくる。ナグゾスサールはウルザークに指示を飛ばすと、ウルザークは7つの魔法の石を全て破壊してしまった。ウルザークはナグゾスサールに操られている様で、2人は共にその場から逃げ去っていった。
魔物の封印が解かれ、魔法の石も全て砕かれた今、世界を救う方法は何1つ残されていない状態となってしまった。国王もマルダンが魔物だったとは気づかず落胆していた。そして、国王は騎兵隊が魔法の石集めを始めたことがこの結果を招いたのだと全ての罪を騎兵隊になすりつけた。儀式に同席していたクレイドンが騎兵隊を擁護するが、国王は全く聞き入れず、騎兵隊を城の地下牢へと押し込めてしまった。

地下牢に入れられた主人公達の前にメルレーンが助けに現れる

世界を救う為に魔法の石を集めてきたのに、騙されて逆に魔物の封印を解いた挙句魔法の石を砕かれてしまったことに酷く落ち込む主人公達。そこへメルレーンが姿を現し、ウルザークを追う手助けをしてくれるのなら牢から出してやろうと提案してきた。バルもフィルも自分達の行いのせいで世界を危機に追いやってしまった責任を感じ、メルレーンの出した提案を受け入れて良いものか困惑していた。しかし、主人公はメルレーンの提案を吞み、ウルザークを追う手助けをすると約束した。
主人公の回答にバルとフィルは驚くが、主人公は2人に過ちを犯してしまったが、戦う力が残っている以上あきらめてはいけないと伝える。その言葉を聞いたバルとフィルは元気を取り戻し、主人公と共にメルレーンに協力することを約束し、3人揃って牢屋を出た。

今まで出会った人々が主人公達の危機に駆けつけ、騎兵隊は再び復活する

騎士団のほとんどは魔物討伐に出払っており、街の住民も魔物を恐れて家に閉じこもっているらしいので、街の中は静まり返っていた。騎兵隊も騒動の後散り散りになってしまった為、これからウルザークやナグゾスサールと戦うのなら、どこかで仲間を募る必要があると考えた。そんな話しをしていると、主人公達の前に騎兵隊に所属していた幻術師と戦士が現れ、また仲間に加えてほしいと志願してきた。仲間が増えて喜んでいると、そこに祝福の日の光が降り注ぐ。
ヴィムの都の正門広場まで進むと、そこには今まで知り合った仲間の長達が集まっていた。長達は騎兵隊が解散させられたことを知って困っているのではないかと助けに集まってきたと話す。主人公達はやはり自分達がやってきたことは間違っていなかったと改めて感じ、メルレーンも騎兵隊の絆に驚いた。
フィルは母に会う為教会の書庫へ向かって歩いていると、外に出ていた街の住人に声をかけられる。住人の多くはろくに民衆の為に働かない騎士団よりも、危険を顧みず世界の平和の為に冒険した騎兵隊を支持していると励まされる。改めて教会の書庫に入ろうとすると、中からジャリガートが出てきた。どうやらアルウェラを見張っている騎士に追い出された様だった。
ジャリガートが主人公達の存在に気付くと、アルウェラを外に呼び出す。見張りの騎士はメルレーンが主人公達の傍らに控えているのを確認すると恐れをなしてその場から逃げていった。アルウェラにこれからウルザークとナグゾスサールを追うと説明していると、クレイドンが神官と僧侶を引き連れて現れた。教会側もこの非常事態に引きこもっていられないと言い、新たな目的の為に冒険に出るのなら同行すると約束してくれた。
多種多様な職種がヴィムの都に集い、騎兵隊は以前の様な活気を取り戻した。そして、クガイの隠れ里の者が調べた結果、「ウードルドムの山」の麓にある「夜の門」と呼ばれる所に騎士団が入っていたらしいので、そこにウルザークとナグゾスサールがいるのではないかと言うことだった。ウードルドムの山は不気味な雰囲気の暗い山で人が近づこうとしない所であったが、たくさんの仲間が集まり士気が上がっている騎兵隊には恐れる者は誰もいなかった。アクラリンド中から様々な職種の仲間が集まった騎兵隊は名前を「アクラリンドの騎兵隊」と改め、早速ウードルドムの山へ向かって進行した。

メルレーンの身に纏う聖騎士の鎧のおかげでウルザークの洗脳が解け正気を取り戻す

ks8285
ks8285
@ks8285

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