天野舞耶／P2罰主人公（ペルソナ2）とは【徹底解説・考察まとめ】

2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、『ペルソナ 罰』にてメインキャラクターとして登場するペルソナ使いの男性。1枚目の『ペルソナ2 罪』でもサブキャラクターとして登場している。
掲示板サイトを運営し、珠閒瑠市内にあふれている噂を集めている謎多き人物。自称、台湾人。名前の「パオフゥ」は中国語で「復讐」を意味する言葉である。また掲示板サイト以外に、盗聴・ハッキングといった諜報技術にも優れている事から「盗聴バスター」としての仕事も請け負っている。
外務大臣・須藤竜蔵と因縁があるらしく、街で起こる異変やJOKERに彼が関わっていると推測した事から、ほぼ強引な流れで舞耶達の仲間に加わる。

パオフゥ／嵯峨薫（ペルソナ2）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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パオフゥ／嵯峨薫（さが かおる）とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の2作目に登場するキャラクターである。掲示板サイトを運営し、『ペルソナ2』の舞台である珠閒瑠市で流れている噂を集めている。『ペルソナ2 罰』では「盗聴バスター」をしている事も明かされている。政治家・須藤竜蔵（すどう りゅうぞう）と何やら因縁があるようで、珠閒瑠市内で起こる異変と竜蔵に関連があると推測した事から、異変について探っていた舞耶達の仲間になる事を決める。

天野舞耶／P2罰主人公の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「ちょめちょめタ～イム！！」

戦闘開始時の舞耶のボイスであり、舞耶を代表するセリフ。敵であるイシュキックとの戦闘時を除き、本来であればテキストで表示をされないボイスとなっている為、ファンには「チョメチョメターイム！」と全文カタカナで明記される事が多いセリフとなっている。
「ちょめちょめ」は80年代に、性的な放送禁止用語の代わりとなる用語として創作された言葉であり、いわゆる下ネタ的な用語にあたる単語となっている。しかし舞耶自身にはそういった意味で使っている様子はなく、単純にゴロが良いから使っているような爽やかな声音でボイスは発せられている。
このセリフ以外にも戦闘終了ボイスの「チョメチョメ完了！」や、戦闘逃亡ボイスの「ケツまくって逃げるわよ！」といった女性らしからぬ発言が舞耶には多く存在しており、この「ちょめちょめタ～イム！！」がおふざけでもなんでもない彼女の素のものである事が察せられる。独特過ぎる舞耶のボキャブラリーセンスに驚かされるセリフである。

「レッツ・ポジティブ・シンキング！！」

『ペルソナ2 罪』の作中で、度々舞耶が口にする舞耶を代表するセリフ。
舞耶自身の合言葉のようなものにあたるセリフである。どんな事があっても常に前向きに、ポジティブに生き続ける舞耶。『ペルソナ2 罪』では様々な酷い出来事に襲われる事になるが、それでも彼女はどんな時もこの言葉と共に明るく前を向き、仲間達を励まし、敵との戦いに奮闘してきた。この「レッツ・ポジティブ・シンキング！！」は、正しくそんな舞耶自身を表現するに相応しい言葉だといえるだろう。
しかし反面、舞耶には実の父から貰えなかった愛情を他者から貰う為、魅力のある人間に自分を見せようと振る舞っていた部分がある。その点を踏まえると、もしかしたらこのセリフは彼女が「理想（弱音を吐かない、前向きな人間）」とする自分になる為、自分自身に言い聞かせ続けてきた言葉である可能性も推測できる。他者を励ますように見えて、本当に舞耶が励ましていたのは自分自身だったのかもしれない。

「私…忘れられる…より…もっと…哀れ…な…女が…わかった…わ…それは…人を…縛る…女…」

『ペルソナ2 罪』の物語終盤。書籍「イン・ラケチ」に書かれていた事を実現しようとしていたイデアルによって、アンチ・ペルソナの力を持つ聖槍で舞耶はその胸を貫かれてしまう。自分の死を悟った舞耶は、淳が舞耶の死という誤解からジョーカーになってしまったように、自分が死に達哉達が囚われずに生きられるように、彼らにその想いを伝えようとする。その際、達哉達に向けて最初に言ったセリフが、この「私…忘れられる…より…もっと…哀れ…な…女が…わかった…わ…それは…人を…縛る…女…」である。
家族を省みなかった父親により、「自分は父に忘れられた存在」、「見捨てられてしまった存在」という思いを胸の奥に抱きながら生き続けてきた舞耶。その事から他者に忘れられる事を恐れ、また父から貰えなかった愛情を補う為、魅力的な人間になろうと生きてきた。「忘れられるよりもっと哀れな女がわかった」という言葉は、そんな舞耶の人生を色濃く反映させたセリフだといえるだろう。
死を目前とした人物が、自身の人生を振り返る描写は昔から様々な作品で行われてきたものだ。自分に縛られないで生きてほしいという願いを達哉達に告げると共に、もしかしたら舞耶は自分の人生を振り返っていたのかもしれない。そんな可能性も感じられる切ない最期のセリフである。

天野舞耶／P2罰主人公の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

『ペルソナ2 罪』よりも『ペルソナ2 罰』の舞耶の方が雰囲気が柔らかい

『ペルソナ2 罰』の攻略本によると、『ペルソナ2 罰』での天野舞耶は『ペルソナ2 罪』の時よりも柔らかなキャラクターとして作り上げられているという。
これは舞耶というキャラクターに与えられた役割に大きく反映したものだと思われる。舞耶は明るく前向きなキャラクターではあるが、父からの愛情が貰えずに育った過去を持ち、その分の愛情を他人に求めているという繊細な内面を持ったキャラクターとなっている。
しかし『ペルソナ2 罪』での舞耶は、仲間達が全員年下である事や、かつて「お姉ちゃん」として慕われていた事から、自然と「頼れるお姉ちゃん」という役割を担される事となってしまっている。その為、年長者として仲間達を引っ張っていかねばならない立場にいた。
だが『ペルソナ2 罰』での仲間達は皆、同年代、または年上という構成に様変わりしている。その為、無理して「お姉ちゃん」をする理由がなくなり、『ペルソナ2 罪』よりも無理のない、柔らかな性格をした女性をイメージして作られたようである。
だが『ペルソナ2 罰』の舞耶は主人公としてプレイヤーの分身になる為、選択肢以外では殆ど喋らない。柔らかくなったと言われても、その印象を感じられるところはあまりなかったりする。

天野舞耶の声優・矢島晶子は『クレヨンしんちゃん』の主人公・野原しんのすけの声優

舞耶の声優である矢島晶子（やじま あきこ）は、実は国民的人気アニメ『クレヨンしんちゃん』の主人公・野原しんのすけの声を務めていた声優でもある。
『クレヨンしんちゃん』放送開始から2018年までの約27年間、しんのすけ役を務めており、舞耶の声を演じていた時も傍らでしんのすけの声を演じていた。そんな繋がりもあってか、『ペルソナ2』のドラマCD『ペルソナ2罪と罰 果てしない青春』では中の人関連のネタとして、舞耶がしんのすけのモノマネをやってのけるというお茶目なシーンが盛り込まれている。