蒙驁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ
蒙驁(もうごう)とは『キングダム』に登場する武将で、「白老(はくろう)」の愛称で親しまれている秦国の大将軍である。将軍として際立った実力は無いが、人望が厚く、野盗出身の桓騎(かんき)や「自らが王になる」と野望を持っているため危険人物とされる王翦(おうせん)を副官として従えている。大将軍・蒙武(もうぶ)の父であり、楽華隊(がくかたい)隊長・蒙恬(もうてん)の祖父でもある。蒙驁は山陽(さんよう)攻防戦では総大将を務め、魏国大将軍・廉頗(れんぱ)に勝利した。
廉頗(れんぱ)
廉頗は蒙驁が一度も勝てた事がない相手であり、それが原因で、蒙驁自身は斉から秦に流れるようになったという過去もある。蒙驁にとって廉頗は「どうしても超えられない壁」として存在している。そんな廉頗は魏の将軍であるが、かつては趙国で最強の三人の大将軍『三大天』の一人であった。趙国の三大天といえば、秦国六大将軍と並び称させる存在で、中華全土に伝説として知れ渡っている存在である。直属の配下には「廉頗四天王」と呼ばれる介子坊(かいしぼう)・輪虎(りんこ)・姜燕(きょうえん)・玄峰(げんぽう)といった将軍を従えている。廉頗は趙国にいる時に、趙王の悼襄王(とうじょうおう)に対して、素行の悪さを注意した事等で馬が合わない事が多く、廉頗は大将軍の称号を剥奪し、趙のナンバー2である大将軍・楽乗(がくじょう)に廉頗を討つ事を命じ戦になった。この時廉頗軍は8千に対し楽乗軍は5万であったが、廉頗軍が勝利し、廉頗は祖国を捨て魏(ぎ)に亡命を図る事となった。
桓騎(かんき)
桓騎は元野盗団の首領であるにもかかわらず、将軍として実力は秦国屈指で、生まれる時代が違えば六将に名を連ねていたとも言われている。その存在感は大きく、物語中でも数多くの武功を上げている。桓騎の戦い方に正攻法というのは無く、いすれも奇を衒った意外性の高い戦策を講じたり、極端に残酷であったりと、他の武将には真似できない事を簡単に成し遂げるの。野盗時代に1つの城を攻め落とした際、桓騎は自らの手で住人全員の首を切り落としていったという過去があり、それ故「首切り桓騎」という異名が付けられているくらい、残忍な性格である。残忍性の目立つ桓騎だが、蒙驁軍のもう一人副将である王翦(おうせん)と共に、桓騎が敬語で話す相手は蒙驁だけである。戦の天才とされる桓騎の戦法は、通常の型から外れているため、各国の武将を四苦八苦させる。
王翦(おうせん)
秦国六大将軍であり、名門・王一族宗家の現当主であり、王騎(おうき)の親戚である。王騎も王一族ではあるが、王翦の家が主家であるのに対し、王騎の家は分家に相当する。玉鳳隊(ぎょくほうたい)の隊長の王賁(おうほん)を息子に持つ。
桓騎(かんき)と共に蒙驁の副官であり、多方面で活躍をしていた。王騎に比べ王翦の地位が低いのは、彼が危険な野心を抱く者として問題人物とされているためである。王翦は強い野心家であり、「自らが王になる」と豪語している。そのため、信と並び主人公である秦国大王・嬴政(えいせい)の先々代にあたる昭王(しょうおう)の代から王翦は活躍しているものの、周囲から信頼されず、蒙驁将軍の元で働く日々を送っていた。しかし武将としての能力は高く、奇策を得意とする桓騎とは逆に、野戦築城や心理操作を織り交ぜた戦術を得意としている。恐ろしげな形相の顔をあしらった鎧と顔の半分を覆った兜といったインパクトのある風貌で、謎が多い存在である。
信(しん)
『キングダム』の主人公。蒙驁と信の出会いは、蒙驁が大きなプレッシャーを感じた時の癖で、甲冑を脱ぎ小汚い老人歩兵に化けて夜間の陣内を徘徊していた時に、陣内にいた信と偶然出会った。そこで蒙驁は信に対し、「一度も勝った事のない相手(廉頗(れんぱ)ともう一度ケンカする事になった」と悩みを打ち明ける。信はその老人に扮した蒙驁に、「悩む意味が全くわからん、最後に勝てば一発逆転。ケンカは最後に立ってた方が勝ちだ」と告げ、勇気づける。翌日、蒙驁は軍への激を飛ばす際に、昨夜のお礼とばかりに、信を条件付きで千人将へ抜擢する。その条件とは、敵将を千人将なら3人、将軍なら1人以上倒す事、ダメなら伍長からやり直しという、信を大将軍へと育てるための采配であった。その結果、信は、廉頗四天王の一人である輪虎(りんこ)将軍を討ち取る武功を上げた。
蒙恬(もうてん)
主人公信と同年代の武官として登場。「楽華隊(がくかたい)」隊の隊長である。蒙驁は祖父にあたり「じっちゃん」と呼んで慕っている。父は蒙武(もうぶ)将軍という名族の出身。若くして楽華隊を率いて多数の武功を挙げ、将来を期待されているが本人は大将軍になる気はないと発言する事もあるが、信の前では「俺も天下の大将軍を目指す男だ」と言ったりもする。性格はお気楽な雰囲気を醸し出ているが、率いる楽華隊の戦術や武勇は非常に優れており、剣術に長けている。相手の力を受け流して反撃する技を得意とする。元々千人将格だったが、祖父蒙驁の方針で経験を積ませるために特殊三百人隊を率いていた時に信と出会う。山陽の戦いで同じく特殊三百人隊を率いていた王賁(おうほん)や信と一緒に臨時千人将に昇格する。
蒙驁の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「はっはっ 急くな急くな ゆるりと攻めればよいぞ 城は逃げはせぬ」
蒙豪は戦いの経験が豊富な城取名人として描かれている。そういったキャラクターは基本的に激情型で、特に秦国には自ら先頭に立って軍を率いる好戦的なタイプの武将が多いが、蒙豪はその類とは相反する性格の持ち主である。そんな蒙豪の落ち着いたキャラクターを現している「山陽の戦い」でのセリフ。「凡庸」である事を、自覚しているかようでもある。蒙豪の経験が豊富な老将らしい合理的な判断がここにも活かされている事がよく表されているシーンである。
「む?むん んーそうじゃのォ 軽く現実逃避をじゃな」
蒙驁が夜中に甲冑を脱ぎ老人歩兵に化けて陣内を徘徊していた時(プレッシャーと受けた際の蒙驁の癖)に、陣内にいた信と偶然出会った時のセリフ。そこで蒙驁は信に対し、「一度も勝った事のない相手ともう一度ケンカする事になった」と悩みを打ち明け、信に励まされるシーンだが、この出会いがきっかけで信は千人将となり、「廉頗四天王」の一人である輪虎将軍を討ち取るという大きな武功を上げる事になる。ここで若い信とであった蒙驁と信は以下の様なやりとりをする。「じーさんこんな所で何してんだ」「む?むん んーそうじゃのォ 軽く現実逃避をじゃな」「へーじーさんにも悩みがあんのか」「そりゃあるわい 年季が入ってる分深刻じゃぞィ」
「よいな我が兵達 我が戦友達 兄弟達 我が息子達よ」
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目次 - Contents
- 蒙驁のプロフィール・人物像
- 蒙驁の武器・技・戦術
- 矛
- 対廉頗用防御陣
- 蒙驁の来歴・活躍
- 斉の国で生まれ、秦国で大将軍に
- 魏の大将軍「廉頗(れんぱ)」を破る
- 温和な性格であり、人望も厚い
- 蒙驁の最期
- 蒙驁の関連人物・キャラクター
- 廉頗(れんぱ)
- 桓騎(かんき)
- 王翦(おうせん)
- 信(しん)
- 蒙恬(もうてん)
- 蒙驁の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「はっはっ 急くな急くな ゆるりと攻めればよいぞ 城は逃げはせぬ」
- 「む?むん んーそうじゃのォ 軽く現実逃避をじゃな」
- 「よいな我が兵達 我が戦友達 兄弟達 我が息子達よ」
- 蒙驁の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 史実では「凡将」などではない、多くの実績を残した武将
- 人材育成や人を見る目に長けた将