ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜(A11)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜』とはガストから発売されたPlayStation3用RPGゲームでアトリエシリーズの第11作目。
後にリメイク作品が作られたり、続編とセットになったDX版が発売された。
アーランド王国の一角にある錬金術のアトリエにロロナという少女が師匠と2人で住んでいた。ある日、城から騎士がやってきて「城から出される課題を3年間達成し続けなければアトリエを取り壊す」と告げられる。ロロナは新米錬金術士としてアトリエの店主となり工房を守る為3年間の課題に立ち向かう。

ステルクにやり遂げてみせると言ったは良いものの、錬金術の極意とは一体何なのかとアトリエで悩むロロナ。そこにアストリッドが現れたので、ロロナは錬金術の極意とは何かと質問する。しかしアストリッドは極意の定義は至極曖昧な表現であり、人によって違うから分からないと答える。今更何故自分に錬金術のことを聞くのかとアストリッドがロロナに尋ねるとロロナは当たり前の様に自分の錬金術の師匠はアストリッドだからだと答えた。そして、このアトリエの店主はロロナなのだから、自分が錬金術の極意だと思う物を自信を持って見せれば良いとロロナにアドバイスをしてアストリッドはアトリエを出ていった。アストリッドが去った後、ロロナはアストリッドの様子に違和感を感じながらも、錬金術の極意について再び考え込むのであった。

無事に3年間の王国依頼を達成してアトリエを守り切ったロロナ

最後の王国依頼の結果発表。今まで錬金術で創り上げたアイテムの中で一番レベルが高く高品質の物を提出したロロナ。緊張しながらも、ゆっくりと心を落ち着かせながらステルクからの結果発表を待つ。ロロナの緊張が少し和らいだところで、ステルクはロロナに最後の課題が文句なしの合格であることを告げる。3年間の努力が実を結び、ロロナは自分自身の力でアトリエの営業許可を勝ち取ることができたのだった。
結果を聞いた時は驚きのあまり声も出なかったが、段々合格したことに実感が湧くと嬉しくなって自然と笑みがこぼれた。ステルクは課題に合格したことを友達やアストリッドに報告してくる様に勧めるので、ロロナは街中を巡って友達やお世話になった人々に報告する。

3年間ロロナの成長を間近で見ていたアストリッドはもう一度真面目に錬金術に取り組もうと考えていた

そして、最後にロロナはアトリエに向かい師匠であるアストリッドに無事に合格したことを伝える。アストリッドはロロナならば合格するだろうと信頼していた為、合格して当たり前の様な反応を見せる。そこへホムが大きな荷物を持ってアストリッドに準備ができたと声をかける。ロロナが首をかしげると、アストリッドはこれから街を出るのだと言う。合格のお祝いをしようと考えていたロロナは不満に思い、どれくらいの期間出掛けるのか確認すると、アストリッドはしばらくの間街に帰るつもりはないと答える。アストリッドの言葉にロロナは慌てて、アトリエの営業は続けられる様になったのに出ていくのは何故かと質問する。アストリッドは合格したのはロロナであり、既にこのアトリエの店主はロロナに譲ったのだから自分が居残る理由はないと答える。
続けてアストリッドは自分の師匠の話を始める。アストリッドの師匠は錬金術の技術力に乏しい人物であった為、城から冷たい扱いを受けていた。当時、街の依頼の大半はアストリッドがこなしていたこともあり、師匠は城の人間だけでなく、街の人間からも存在を忘れられる様になっていた。そして師匠が病に倒れた時、見舞いに来た人は数える程しかおらず、師匠の死をきっかけにこの街の人間に錬金術を使うことを拒否する様になったのだとアストリッドは言う。アストリッドはこの街の人が嫌いだから街を出ていくのかとロロナが尋ねると、アストリッドは3年間のロロナの成長を間近で見ていたことで、もう一度真面目に人々の為の錬金術をやってみたくなったのだと言いにくそうに答えた。
アストリッドの予想外の回答にロロナは驚くが、それならばこの場所で一緒にやっていけばいいのではないかと意見を言う。しかしアストリッドはマイナスからのスタートはゼロからのスタートより面倒であり、自分のことでロロナが築き上げてきたこの街の人々との信頼関係を壊したくないから別の街に行ってやり直すのだと自分の素直な気持ちをロロナに伝える。落ち着いたらまた会いに来ると約束し、ホムにロロナの世話を任せてアストリッドはアーランドから旅立っていった。ロロナはそんなアストリッドを笑顔で見送り、今まで以上に仕事に力を入れて頑張ってやっていこうと気合を入れ直すのだった。

延長戦

未来からトトリとメルルがやってくる

3年間の王国依頼を無事にやり遂げてアトリエを守ったロロナ。改めて錬金術の店として自由に仕事を始めた彼女の前に、突然2人の少女がやって来る。ロロナのことを「先生」と呼ぶこの2人はトトリとメルルと名乗り、アストリッドが作ったアイテムの事故で未来からこの時代にタイムスリップしてきたのだと説明する。最初は半信半疑だったロロナも、アストリッドが絡んだ事故と知り2人の話を信じる。トトリとメルルはロロナの所に行けばアストリッドに会えて未来へ戻る方法を教えてもらえるのではないかと考えてやって来たが、生憎、アストリッドは旅立った後だった為会うことはできなかった。ロロナもアストリッドの行方を知らない為、教えることができなかった。気まぐれなアストリッドのことだから、もしかしたら突然アトリエに帰ってくるかもしれないと考えたロロナはトトリとメルルにこのアトリエに滞在してはどうかと提案する。
ロロナはアストリッドの部屋にトトリとメルルを通すと、ここで寝泊まりする様に頼む。トトリとメルルはお世話になるお礼に手伝えることがあれば遠慮なく言ってほしいと言い、冒険にも同行できるとロロナに伝えた。こうして、ロロナは未来からやって来た自分の弟子達との不思議な共同生活が始まる。
3人での生活が始まって少し経った頃、ロロナは2人に未来へ帰る手段に心当たりはあるのかと尋ねる。トトリは「竜の砂時計」というアイテムが原因で過去に飛ばされてきたので、同じ物を作って未来へ帰ろうと考えていると答える。未来のアストリッドが突然のひらめきで作ったアイテムらしく、過去や未来に自由に行き来できる物だとトトリはロロナに説明する。ロロナはそのアイテムをこの時代で自分が作ったら、未来が変わってしまうのではないかと心配するが、そもそも作り方も材料も知らないので、現状では作るのは無理だと判断する。トトリとメルルは未来が変わってしまわない様に2人で最善の策を考えると約束する。
そんな話し合いがあった後、クーデリアがロロナの様子を見にアトリエを訪れる。トトリは未来でクーデリアと会っているので知っており、当時から身長がほとんど伸びてないことを口に出してしまう。背が低いことを気にしているクーデリアはトトリの言葉に怒るが、クーデリアからすれば初対面であるトトリが何故自分のことを知っているのか疑問に思った。ロロナが上手く説明できずにいると、トトリが事情があって居候しているのだと説明する。クーデリアは大方アストリッドが絡んでいるのだろうと考え、ロロナが忙しそうにしているから帰ると言ってアトリエを出ていってしまう。

いつの間にかアストリッドの部屋の隅に謎の機械が置かれているのを発見するメルル

トトリとメルルが居候を始めて数日が経った頃、アストリッドの部屋の隅に謎の機械が置かれているのをメルルが発見する。中には未来のアストリッドからの手紙が入っていた。手紙には、2人を未来へ戻す為の条件がまだ整わないと書かれていた。また、この機械は竜の砂時計の代替品で、機械に入れた物同士を時空を越えて交換することができるものであると説明されていた。しかし、機械自体はまだ試作品の為、人間の行き来はまだ危険であるとされていた。アストリッドはこの機械を使って過去の時代にはない最新のアイテムを送ってくれる様になる。
ロロナはアストリッドの手紙の裏に竜の砂時計のレシピと追加のメッセージが書かれているのを見つけ、2人に見せる。そこには、2人を未来に戻す様に自分も手を尽くすが、そちらでも自分達で戻れる様に努力しろとメッセージが書かれていた。メルルは材料さえあれば竜の砂時計が自分達でも作れると自信を持ち、未来にいるアストリッドとどちらが先に竜の砂時計を完成させるか競争しようと発言した。
それから数日後、未来のアストリッドからまたカプセルと手紙が送られてきた。手紙には、竜の砂時計の完成まで1年近くかかるだろうということと、2人で協力して自力で帰ってくることを期待しているということが書かれていた。トトリはアストリッドの性格上、本当はすぐに竜の砂時計を作れるが、あえて1年放っておいて楽しんでいるのではないかと考えていた。トトリの考えを聞いて、ロロナはアストリッドの性格は未来でも全然変わっていないことを実感するのだった。

未来のアストリッドが送ってきた服を着るロロナ

ロロナ達がアトリエにいると、旅に出ていたこの時代のアストリッドが突然帰ってくる。妙な胸騒ぎを感じてアトリエに戻ってきてみれば、見知らぬ2人の少女がいたのでアストリッドは驚くが、ロロナが未来のアストリッドが作ったアイテムが原因で未来からやってきたことを説明する。アストリッドは納得するが、自分が手を出しては未来が変わってしまうかもしれないと言い、アトリエに寝泊まり許可だけ出し、竜の砂時計作りには手を貸さないと発言した。
アストリッドが自室に行くと、部屋の隅に謎の機械が勝手に置かれているのに気が付き、ロロナ達に説明を求める。ロロナ達がこの機械は未来のアストリッドが送ってきたもので、時空を越えてアイテムの交換ができるものだと説明する。機械の中を見ると、未来のアストリッドがロロナに着せる為に作ったと思われる服が一着入っていた。サイズがロロナにぴったりだった為、仕方なくロロナが試着してみる。肌の露出が多い衣装にロロナは恥ずかしがるが、アストリッドはそれを満足そうに眺めるのだった。

普通の竜の角で作った竜の砂時計では未来へは帰れなかった

トトリとメルルがこの時代に飛ばされてきてから、半年が経った頃、2人はまだ竜の砂時計を作れずにいた。そのことに慌てだす2人。このままでは、あっという間に1年が経ってしまい、アストリッドが竜の砂時計を完成させてしまうと思ったロロナ達は急いで材料になるアイテムを集め出す。そして、ロロナがアストリッドのレシピを見ながら調合し、なんとか竜の砂時計を完成させた。未来で仲間達が心配しているだろうからと、すぐに未来へ帰ろうとするトトリとメルル。ロロナの作った竜の砂時計を使ってみると、辺り一帯が光に包まれる。しかし、光が消えた後もロロナの目の前にはトトリとメルルの姿があった。どうやらロロナの作った竜の砂時計は失敗作の様で、材料を間違えたのかと再びアストリッドのレシピを確認する。材料の中に「古き竜の角」という物があった為、ロロナは普通の竜の角を材料にして作ったが、普通の竜の角ではダメだと言うことが判明する。しかし、ロロナ達は古き竜の角というアイテムに心当たりがなかった。そこで古き竜の角の情報を集めることになった。
それから数日後、アトリエにステルクが訪れる。ステルクは以前アストリッドにオルトガラクセン周辺の調査を頼まれており、調査の結果を伝えに来たのだった。調査の結果、古い遺跡が眠っていたことが判明し、中には竜の様なモンスターもいるとの話だった。ステルクの話を聞いたトトリとメルルは、その竜の角こそが探している古き竜の角ではないかと考え、行ってみる価値はあると睨んだ。早速ロロナ達がオルトガラクセンの深部へ向かい調査すると、大きな赤い飛竜が現れる。かなりの強敵であったが、なんとか倒すことに成功すると、今まで手にしたことがある竜の角とは違う一風変わった竜の角を手に入れることができた。
ロロナは急いでこれを持ってアトリエに戻るとすぐに竜の砂時計の調合に入った。そして竜の砂時計を無事完成させた。これで未来へ帰れると安心したトトリとメルルはどうせならこの時代をもう少し満喫したいと考え、もう少しだけこの時代にいることを決める。そこへ竜の砂時計の完成を知ったアストリッドは研究の為に一時的に貸してほしいと頼み、勝手に持って行ってしまう。

トトリとメルルは竜の砂時計を使って未来へ帰っていく

トトリとメルルがこの時代にやってきてそろそろ1年が経過しようとしていた。さすがに未来で待っている仲間達が心配しているだろうからとロロナの作った竜の砂時計を使って元の時代に帰ることを決める2人。アストリッドは2人に借りていた竜の砂時計を渡し、未来の自分によろしく伝えてくれと言葉をかける。トトリとメルルが竜の砂時計を使うと2人は光に包まれる。この時代にいた1年を未来に戻っても忘れないと2人は言いながら、未来へと帰っていった。
残されたロロナは今は寂しく感じるが、将来2人にまた会えるからと元気を出そうとする。アストリッドも妙な胸騒ぎがしたから帰ってきただけで、本来はまだ旅の途中だと言ってまたアトリエを出ていってしまう。ロロナは1人に残されてしまい、また寂しく思うが、仕事はたくさん来ているし、ホムも変わらず仕事を手伝ってくれるので、またみんなに会える日を楽しみにしながら、頑張ってアトリエの仕事をこなしていこうと決心するのだった。

『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜』のエンディング

本作はマルチエンディングで、3年の間に王国依頼をどの様な結果で達成したかや街の人気はどのくらいあるか等によって全部で14種類のエンディングが用意されている。
王国依頼の評価と街の人気の高低がベースになっており、通常のエンディングはこの2つの数値が最終的にどのくらいあるかでエンディングが決まる。王国依頼の評価と街の人気の高低の他に、特定のキャラクターイベントを達成すれば固有のキャラクターエンディングが見られる。その他に特殊なエンディング条件として、ロロナの好物であるパイの調合を極めたり、所持金を一定値以上集めたりするものがある。また、エンディングタイトルに「A・B」と書かれているものはホムの性別によってスチルが変わるものである。

エンディング1 トゥルーエンドA・B

3年間の王国依頼を立派に達成し、その丁寧な仕事ぶりで街で人気者となったロロナ。彼女の評判を聞きつけてアトリエには連日の様に客が依頼にやって来るようになる。休む間もない程忙しい日々を送るロロナではあるが、ホムやまわりの協力もあって充実した毎日を過ごすのだった。
王国依頼の平均評価と街の人気を80以上にして、特定のキャラクターエンド条件を満たしていなければ見られるエンディング。

エンディング2 クーデリアエンド

王国依頼を立派な成績で合格し、街でも人気者となったロロナ。アトリエには連日の様に客が仕事を持ち込み、ロロナはクーデリアと遊ぶ暇もなくなってしまっていた。この状況に我慢できなくなったクーデリアは自分がロロナと遊びに行く時間が作れる様に仕事のスケジュールを取り仕切る様になる。
クーデリアの交友値を一番高くし、仲直りイベントを発生させてトゥルーエンドの条件を達成すれば見られるエンディング。

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