黛ゆきの(女神異聞録ペルソナ・P1)の徹底解説・考察まとめ
ゆきのさん/黛ゆきの(まゆずみ ゆきの)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の1作目に登場するキャラクターである。本作の舞台「御影町」にある「聖エルミン学園」に通う姉御肌な女子高生。物語展開が2パターン存在する『女神異聞録ペルソナ』において、「雪の女王編」と呼ばれる物語のメインメンバーとなっている。恩師・高見冴子の身体を乗っ取り、聖エルミン学園を凍りつかせた「雪の女王」を倒す為、ペルソナ使いの力を使い、「雪の女王」の用意した「塔」の守護者達との戦いに挑んでいく。
「雪の女王」が用意した4つの塔の攻略に挑むゆきの達。彼女達はそこで、自分達の心の弱さに付け入られる形で「雪の女王」の仮面に殺された、聖エルミン学園の女子生徒達と出会う。死してもなお、「雪の女王」の力でもって彼女の手下として動く女子生徒達。これはその内の1人、広瀬久美(ひろせ くみ)と対峙した時のゆきののセリフとなっている。
生前、己の実力で「雪の女王」の役を掴み取った久美。しかし教育熱心な彼女の父親は、部活に勤しんだ事で勉学がおろそかになりかけていると、久美を叱り、部活には行かず勉学に集中するように言い渡す。父親に逆らえない久美は、言われた通りに勉強に集中するが、すると今度は演劇部員達から「『雪の女王』役のあんたがいないと練習ができない」と責められてしまう。現実に居場所を感じられなくなった久美は「(自分が理想とする)夢の世界に行きたい」と願うようになる。するとその願いを聞き届けた「雪の女王」の仮面が、彼女の命と引き換えに「永遠の夢の世界」を与える。その「夢の世界」というのが、「雪の女王」が作り出した4つの塔の内の1つ「ヒュプノスの塔」だった。
しかしそんな彼女の過去を聞いてもゆきのは、動揺した様子も見せずに「だからなんなんだい?」と言葉を突き返す。たった一言のセリフではあるが、その短いセリフからはゆきのという人間が久美のように他人の言葉では揺るがない強い精神を持つ人間である、という事を表現しているように見える。
かつて親にも見捨てられる程の不良だったゆきの。しかし冴子という恩師のおかげで更生する事ができた彼女は、人間が絶望から這い上がれる生き物だという事を身を持って知っているのだろう。だからこそ、絶望的な現実を前にしてただ嘆くだけの久美に同情する余地はないと判断したのかもしれない。ゆきのの経験と彼女の性格がよく伝わるセリフである。
「やめなよ!!」
「雪の女王」からなんとか冴子を救出する事に成功したゆきの達。しかし救出した冴子から語られたのは、冴子と「雪の女王」、そして彼女の親友にまつわる予想外の過去だった。「やめなよ!!」というゆきののセリフは、「親友が死んだのは自分のせい」、「自分が気づいていないだけで、本当は他人に親身になってる自分に酔ってるだけだったのかもしれない」と過去を悔やみ続ける恩師・冴子の様子を見るに耐えられなくなって、冴子の言葉を止める為に口にしたものである。
これまではどんなに悲しい過去を持つ人間(敵)が現れても、持ち前の性格と「冴子を助ける」という意思の強さから敵が述べる現実に対する絶望的な言葉達を全て跳ね除けてきたゆきの。しかしそんな彼女が、冴子が語った過去の後悔に対してだけは跳ね除ける言葉を見つける事が出来ず、どこか混乱し取り乱したように、「やめなよ!!」と叫ぶ事になる。それはきっと、ゆきのにとって冴子が他の人間とは比べ物にならないぐらいに大事な相手であったからこその混乱だったのであろう。ゆきのが冴子を深く慕っている事実を再認識させられると同時に、気丈なゆきのにも動揺する瞬間がある事が分かり、「黛ゆきの」というキャラクターの人間性がさらに深まるセリフとなっている。
ゆきのさん/黛ゆきのの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ゆきのは『ペルソナ2』にも登場している
『女神異聞録ペルソナ』の数年後を舞台に物語が展開される『ペルソナ2』。主人公達は変わってしまうが、実は登場するキャラクター達の中には、数名『女神異聞録ペルソナ』で活躍していたキャラクター達が含まれている。ゆきのもその内の1人となっており、『女神異聞録ペルソナ』雪の女王・セベク編終了後の大人になった姿を見せてくれている。
さらに2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、1枚目にあたる『ペルソナ2 罪』では、物語中盤までメインキャラクターとしてP2罪主人公達と共に活躍する。2枚目の『ペルソナ2 罰』ではサブキャラクターに格下げされてしまうが、再びプレイヤーの前に姿を見せてくれるようになっている。
なお、『ペルソナ2』のゆきのはカメラマンとして修行中の身であり、『女神異聞録ペルソナ』本編開始時から持っていた夢を叶えようとしている最中である事がわかる。しかし、その内面ではカメラマンとしての自分の才能に限界を感じている他、恩師・冴子のような教師にもなりたいという夢(「雪の女王編」をクリアする事で、ゆきのが冴子のような教師になりたいという夢を持つようになる)も抱えている事も作中にて明らかにされており、『女神異聞録ペルソナ』とはまた違った「大人のゆきの」ならではの苦悩や葛藤を見れるようになっている。
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芹沢うらら(せりざわ うらら)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の2作目に登場するキャラクターである。本作のメインキャラクター・天野舞耶(あまの まや)の親友。気性が激しいが、家事や化粧に長けた「女性らしい」一面を持つキャラクターとなっている。自分をよく見せようと言動に気を使っている節がある。特殊な経緯・職歴の持ち主が多いペルソナ使い達の中で、唯一の「一般人」なペルソナ使い。『ペルソナ2 罰』において、舞耶達仲間達と共に怪人・JOKERが起こす事件を追いかけていく。
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目次 - Contents
- ゆきのさん/黛ゆきのの概要
- ゆきのさん/黛ゆきののプロフィール・人物像
- ゆきのさん/黛ゆきののペルソナ能力
- ヴェスタ
- フレイ
- ディア
- ジオ
- 止揚の紅
- フレイラ
- ゆきのさん/黛ゆきのの来歴・活躍
- 物語冒頭:儀式「ペルソナ様」をきっかけにペルソナ使いの力を手にしたゆきの
- 次々と御影町内で起こる異変、麻希の母から教えられた異変の犯人
- P1主人公が見つけてしまった「雪の女王」の仮面により起きてしまった異変
- 冴子先生を救出する為、「雪の女王」が用意した4つの塔を攻略するゆきの達
- 「雪の女王」との戦闘、冴子先生と「雪の女王」の過去
- 「夜の女王」との戦闘、正体不明の謎の人物達
- ゆきのさん/黛ゆきのの関連人物・キャラクター
- P1主人公/ピアスの少年
- なんじょうくん/南条圭(なんじょう けい)
- マキ/園村麻希(そのむら まき)
- マーク/稲葉正男(いなば まさお)
- アヤセ/綾瀬優香(あやせ ゆうか)
- ブラウン/上杉秀彦(うえすぎ ひでひこ)
- エリー/桐島英理子(きりしま えりこ)
- ゆきのさん/黛ゆきのの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「…違わないよ」
- 「……で だからなんなんだい?」
- 「やめなよ!!」
- ゆきのさん/黛ゆきのの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ゆきのは『ペルソナ2』にも登場している