禪院直哉(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ

禪院直哉(ぜんいん なおや)とは、『呪術廻戦』の登場人物で、呪術師の名門一族「禪院家」の有力者である青年。前当主禪院直毘人の実子である。
性格は尊大かつ傲岸不遜で、己の力量に絶大な自信を抱く。呪術師界の負の側面を色濃く反映した人物で、読者に嫌悪感を抱かせるよう意図的にキャラクタライズされている。
双子の妹・禪院真依を失うことで真の力に目覚めた真希と戦闘の末、瀕死の重傷を負い、禪院家に恨みを抱いていた真希の母親にトドメを刺され死亡する。

禪院家に戻った直哉を待っていたのは、扇と甚壱からの意外な申し出だった。彼らが伏黒を当主とすることを承諾したのは、五条家と加茂家に隙を見せないため「当主交代はつつがなく完了した」と装うことが目的だったのだ。前当主の遺言とはいえ、禪院家の全ての財産を伏黒に委ねることは二人も受け入れがたく、周囲に納得させられる状況で伏黒を始末する計画を進めていた。
呪術界の改革を目指すも、渋谷事変で封印された“現代最強の術師”五条悟。呪術界上層部は、政敵である五条をこのまま排除することを目論み、「五条悟の封印を解除しようとした者は処罰する」という通達を出していた。これを利用して「伏黒に罪を被せて“身内の恥”として自分たちで粛清、伏黒の仲間で扇の娘でもある真希と真依も殺して上層部への説得力を補強する」という叔父たちの醜悪な計画を聞かされた直哉は、その周到さに呆れた顔をする一方、笑みを浮かべてこれに加担する。

まずは真希と真依から始末しようと、彼女たちの実の父である扇が出陣。しかし姉を救おうと真依が命懸けで呪術を行使した結果、真希はその天与呪縛としての才能を真に覚醒させ、扇を返り討ちにしてしまう。亡き妹が最後に残した「自分たちを苦しめた禪院家を全部壊してほしい」という望みを叶えるため、真希は改めて始末しようと襲い来る禪院家の術師を次々に返り討ちにしていく。甚壱までもが敗死するのを見届けた後、改めて真紀の前に姿を現し、無数の死体の中に立ち尽くす彼女に向かって「人の心は無いのか」と揶揄するような口調で話しかけた。

出典: kami-ranking.com

真希と激しい戦いを繰り広げる直哉

投射呪法によって音速にも達するほどの高速機動と、そこから繰り出される格闘攻撃で、直哉は真希を圧倒。密かに憧れていた甚爾のことを想起し、同じタイプの天与呪縛の持ち主であっても真希は彼に遠く及ばない“偽物”だと断定。甚爾や五条のような“圧倒的強者”になるのは自分だと、猛然と真希を攻め立てる。
しかし真希はこれを耐え抜き、凌ぎ切り、さらに「発動してから一秒後までを二十四分割し、その中で作った動きをトレースする」という投射呪法の仕組みを看破。これを逆に利用されて動きを捉えられ、拳一発で打ちのめされてしまう。

真依の最後の言葉、「全てを壊してほしい」。それは呪術的な契約“縛り”であり、真希が妹と最後に交わした約束でもあった。炳の猛者たちを蹴散らした真希は、真依の遺言を守らんがため、禪院家に属する全ての者を手にかけていく。
そんな惨劇の中、直哉は息も絶え絶えながら禪院家へと帰り付く。呪力を練ることもできない彼の前に現れたのは、真希によって致命傷を負わされた彼女たちの母親だった。禪院家のしがらみの中で人格を否定され続けた彼女は、真希に「一度でいいから産んでよかったと思わせてくれ」と恨み言を口にするまでになっていた。そんな真希たちの母の中にも“禪院家に復讐したい”という想いは残っており、抵抗することもできない力尽きる寸前の直哉を目にしてそれは爆発。直哉は抵抗することもできないまま真希たちの母親に背後から刺され、苦悶と憤怒に身を焦がしながら命を落とす。

桜島結界の怪物

その後真希は、死滅回游の終結のために桜島の結界に向かう。“天与呪縛”の完成により完全に呪力を失った彼女は、死滅回游の結界を素通りできるようになり、その終結のための切り札にもなりうると仲間たちから期待されていた。
しかしそこに突如謎の呪霊が現れ、恐るべきスピードを発揮して彼女を圧倒。その独特の加速の仕方を見た真希が推測した通り、その呪霊こそは数日前に命を落とした直哉の成れの果てだった。加茂家の若き呪術師である加茂憲利(かも のりとし)から援護された真希によって少なくないダメージを負わされる直哉だったが、「なんとしても真希を殺す」という執念の下にさらなる異形へと変貌。一撃で憲利を吹き飛ばし、投射呪法と呪霊として獲得したジェット機構による加速を組み合わせた超高速突撃によって真希をも薙ぎ倒す。

なお立ち上がる真希にトドメを刺そうとするが、彼女の回復の時間を稼ごうと前に出た憲利が代わって相手となる。奮戦する彼を追い詰めていく中、大道鋼(だいどう はがね)と三代六十四(みよ ろくじゅうし)という泳者2名がそこに乱入する。彼らは共に羂索の誘いに乗って死滅回游に参加した立場にあったが、それぞれに刀と相撲にとことん固執する独特の個性を持っていた。
直哉攻略のためには状況を掻き回す必要があると考えた真希は、自身で持ち込んだ刀を大道に預ける。大道は大喜びし、すさまじい剣技を発揮して直哉に痛烈な斬撃を叩き込む。術師でもない男に斬りつけられたことに、直哉は衝撃を受ける。

真希は真希で相撲を通して三代から諭されたことで、天与呪縛として得た力の正しい使い方を理解し、直哉を圧倒。追い詰められた直哉は、「呪霊と化した自分は、憧れ続けた甚爾のような“強者の世界”に辿り着いたはずだ」と激高し、人間に近い姿へとさらなる変貌を遂げつつ領域展開を発動する。しかし天与呪縛として完成した真希は、呪力を持たないからこそ領域展開の効果が及ばず、彼女によって斬殺される結果となった。

禪院直哉の関連人物・キャラクター

禪院直毘人(ぜんいん なおびと)

禪院家第26代当主にして直哉の実父。任務にも酒を持ち込むなど真面目な性格とは言いがたいが、武人肌で豪放磊落な好漢。
呪術師にしては珍しく、非術師に対する差別意識を良くも悪くもほとんど持っていない。このため呪霊を祓い人々を守るという呪術師本来の役目に消極的だが、真希のような呪力を持たない身内を積極的に迫害することも無かった。
直哉とどのような親子関係を築いていたか不明だが、共に「投射呪法」という術式の使い手である。この術式は歴史が浅く、直哉にその使い方を指導できる者が直毘人以外にいたとは考えにくい。呪術師としての直哉は禪院家でも屈指の実力者であり、彼をここまでに鍛え上げる程度には目をかけていたと思われる。

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禪院真希(ぜんいん まき)

禪院家出身の少女。直哉より十歳年下である。
生まれつきなんらかのハンディを背負わされる代わりに超人的な能力を持つ「天与呪縛」という特殊体質で、真希の場合は呪力をほぼ持たない代わりにあらゆる身体能力が人外の域に達している。これは“呪術師であること”が唯一絶対の価値観である禪院家において差別の対象となり、一族を挙げて迫害。直哉も日常的に暴力を振るっていた。
このような状況にも屈さず反骨心を育み、「呪術師になって禪院家の当主になり、一族を見返す」ことを志す。禪院家では直毘人以外の者はこれを嘲笑の対象としていたものの、後に真希が天与呪縛としての才能を真に覚醒させた際、彼女を謀殺しようとした者たちが一人残らず返り討ちにされるという形で強烈無比なしっぺ返しを食らうこととなる。

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伏黒恵(ふしぐろ めぐみ)

禪院家の血筋を引く少年。呪術師として非常に優れた素質を持ち、“現代最強の術師”五条悟の下で修業に励んでいる。禪院家からは“外様の麒麟児”として、良くも悪くも注目されていた。
直毘人が「伏黒を次期当主にする」という遺言を残して死亡したため、その座を狙っていた直哉から猛烈な殺意を抱かれる。五条の封印を巡る呪術師たちの大規模な抗争「渋谷事変」の混乱を利用して自らこれを始末しようとするも、未だ接触はないままとなっている。

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伏黒甚爾(ふしぐろ とうじ)/禪院甚爾(ぜんいん とうじ)

禪院家出身の男性。伏黒恵の実父で、直哉からすると従兄弟になる。
真希と同じタイプの天与呪縛の持ち主で、その中でも“まったく呪力を持たない”非常に稀な体質。それだけに身体能力の強化も規格外の域に達しており、トップクラスの呪術師すら手に負えないほどの隔絶した戦闘能力を持つ。
しかし“呪術師であること”が全てである禪院家においては迫害の対象であり、一族からはその力を恐れられると同時に蔑まれていた。自分の力を認めない禪院家を見限り、これを出奔した後に呪術師専門の殺し屋として名を馳せ、学生だった頃の五条と戦い命を落とす。
甚爾が禪院家にいた頃、直哉はその圧倒的な力に密かに憧れを抱く。甚爾のような圧倒的強者になることを強く望み、真希に暴力を交えた蔑視を向けていたのも「甚爾と同じ体質だが、彼とは程遠い偽物だ」との嫉妬がその根幹にあった。

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禪院直哉の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「二人まとめて 殺したる」

YAMAKUZIRA
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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・釘崎野薔薇・東堂葵 vs. 真人」戦のネタバレ解説・考察まとめ

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「虎杖悠仁・釘崎野薔薇・東堂葵 vs. 真人」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。物語中盤の山場である「渋谷事変」を彩る、最後にして壮絶な対決となった。 “最強の術師”五条悟の封印を巡り、渋谷駅一帯は人間の術師と呪霊たちの戦場と化していた。呪霊の真人は、挑発を兼ねて虎杖の目の前で彼の尊敬する術師を殺害。さらに仲間を惨殺されたことで、虎杖はついに心折れるも、彼を救うべくさらなる増援が到着する。虎杖と真人の因縁に、決着の時が近づいていた。

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呪術廻戦名勝負「髙羽史彦 vs. 羂索」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「髙羽史彦 vs. 羂索」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「髙羽史彦 vs. 羂索」とは、呪い呪われつつ悪を討つ呪術師たちの活躍を描く芥見下々の漫画『呪術廻戦』で行われた戦いの1つ。「おもしろい」と感じたことを実現する超人と、己の好奇心のために日本を滅ぼそうとする魔人による異色の対決である。 新宿で現代の術師たちが史上最強の呪霊両面宿儺と死闘を繰り広げていた頃、羂索は岩手で「日本人全てを使った呪霊」を生み出す準備を進めていた。自分を倒しに現れた髙羽を「取るに足らない雑魚」と断じる羂索だったが、あまりに異質な彼の術式にがぜん興味を掻き立てられる。

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呪術廻戦名勝負「乙骨憂太 vs. 夏油傑」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「乙骨憂太 vs. 夏油傑」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「乙骨憂太 vs. 夏油傑」とは、強大な呪霊と化した幼馴染に憑かれた少年の成長と活躍を描いた『呪術廻戦 0(東京都立呪術高等専門学校)』で繰り広げられた戦いの1つ。同作最後の戦いであり、『呪術廻戦』本編にも大きな影響を与えている。 強大な怨霊と化した幼馴染の祈本里香に呪われた乙骨は、東京都立呪術高等専門学校に入学して里香を御する術を学び始める。呪術師の楽園を作ることを目論む夏油は、里香を自身の使い魔とするため乙骨の抹殺を画策。幼馴染への愛と呪術師の未来を懸けて、両者は激突する。

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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「虎杖悠仁・七海建人 vs. 真人」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。主人公である虎杖、ベテラン術師である七海の両名と凶悪な呪霊である真人との間に最初の因縁が生まれた戦いである。 映画館で呪霊による死者が発生し、虎杖は七海と共にこの調査に赴く。その犯人は真人という強大な呪霊で、なぜか吉野順平という学生と行動を共にしていた。真人を追う七海から順平のことを調べるよう命じられた虎杖は、彼に接触して次第に友人になっていく。

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呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. 漏瑚」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. 漏瑚」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「五条悟 vs. 漏瑚」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。漏瑚の高い実力と、それを遥かに上回る五条の恐るべき強さが明らかになった戦いである。 人類殲滅を掲げる自然呪霊の1員たる漏瑚は、協力者である羂索の誘いに乗って“最強の術師”の異名を持つ五条悟を自ら討ち取ろうとする。五条はこれを迎え撃ち、そのすさまじい力を見た上で「弱い」と断言。わざわざ教え子の虎杖悠仁を連れ出して見学させつつ、漏瑚に圧倒的な実力の差を見せつける。

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呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. ミゲル」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. ミゲル」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「五条悟 vs. ミゲル」とは、強大な呪霊と化した幼馴染に憑かれた少年の成長と活躍を描いた『呪術廻戦 0(東京都立呪術高等専門学校)』で繰り広げられた戦いの1つ。ぽっと出の外人キャラクターが“最強の術師”を相手にひたすら圧倒されて振り回されるという内容だが、五条の恐るべき実力が明らかになるに従い注目度が劇的に上がっていった。 「術師の楽園を作る」と語る夏油傑を気に入ったミゲルは、彼のために教え子たちの下へと急ぐ五条の足止めを買って出る。“最強の術師”を相手に、ミゲルの決死の奮闘が始まる。

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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」戦のネタバレ解説・考察まとめ

呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」戦のネタバレ解説・考察まとめ

「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。物語の序盤で主人公の虎杖たちが直面した絶体絶命の窮地であり、事前に「3人の内の1人が死亡」という説明があったことで緊迫感ある展開となった。 少年院に強力な呪霊が発生し、緊急事態として虎杖ら3人が生存者の避難誘導を命じられる。虎杖は「いざとなれば自分の内の宿儺の力を使おう」と安易に考えていたが、事態は連鎖的加速的に悪化していく。

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呪術廻戦の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

呪術廻戦の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『呪術廻戦』とは、若き呪術師たちの戦いと成長の日々を描いた、芥見下々による漫画作品。 最強最悪の呪霊両面宿儺をその身に宿してしまった高校生虎杖悠仁。両面宿儺の力を御するため、虎杖は呪術師を目指して呪術高等専門学校に通い始める。 作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目の度合いも上がっていき、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。呪いという人間の感情に直結するものを扱うため、時に生々しく、時に華々しく、時に人間の弱さを残酷に突きつける名言が数多く登場する。

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呪術廻戦の歴代OP・ED主題歌・挿入歌・サウンドトラックまとめ

呪術廻戦の歴代OP・ED主題歌・挿入歌・サウンドトラックまとめ

『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)とは、芥見下々によるダークファンタジーバトル漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。この記事では、『呪術廻戦』を彩るオープニング・エンディング主題歌、挿入歌、そして本作の前日譚である『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』を原作とする劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』の主題歌を紹介していく。

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